概要
財団Bの手により「プリキュアおもちゃウェブ」&全国の玩具店にて、2022年4月9日より「かいとうジェントルーぬいぐるみ」が全国発売された。
公式かつ正規のルートによるプリキュアの敵キャラのぬいぐるみ販売は『ヒーリングっど♥プリキュア』のダルイゼンに次いで2例目である(ダルのどおしゃべりぬいぐるみも参照)。
ダルイゼンのおしゃべりぬいぐるみはプレミアムバンダイによる通販限定販売だったため、全国一般販売はジェントルーが初の快挙である。
図らずも「例の事件」から放送再開のお祝い・記念販売となったが、コレクションとして押さえても損はないだろう。
ただ、『デリシャスパーティ♡プリキュア』とプロデューサーを同じくする『ヒーリングっど♥プリキュア』で主人公花寺のどかと因縁深い敵キャラクターであるダルイゼンもプレミアムバンダイでおしゃべりぬいぐるみが販売されたが、ダルイゼンの末路とそれを受けた騒動に付き色々な心配もなされている。但し、ダルイゼンと異なり、彼女は第12話で悪の心が浄化され改心したので、彼とは真逆な結末となったが…?(詳しくは後述)
敵ではないが、同じくプリキュアのぬいぐるみシリーズ「キュアフレンズ~」と付いていない人魚のローラも全国一般販売されている。
尚、本来は彼女のぬいぐるみの発売日の次の日である4月10日の放送で先週の4月2日に発売されたハートジューシーミキサーの初登場回予定でもあった。
本体の特徴
ぬいぐるみの特徴は、映像の当人と比較すると忠実に再現されたものだった。
胴体の着衣はほぼ忠実に再現されているが、ブーツのつま先の突起はさすがに省略されている。アイマスクは映像がサングラス風なのに対し、ぬいぐるみは再現上の都合で通常の穴開きになっている。
帽子も、シルクハットというよりソフト帽風になっている。またおしゃべり機能はなく、顔の表情もムスっとしているのが特徴。
この画像は、アニメ・実写ドラマにもなった名作マンガのキャラにコスプレをしたものである。鞄は別として、シルクハットとブーツ以外はほぼ本体の特徴に近い。あくまでも、イメージとしてご覧いただきたい。
以下、第10話以降の展開のネタバレ注意。
ジェントルーの「本当の心」は…。
第10話で、「2つの心を持つ怪盗ジェントルー」と「あまね」が対話しているかの様子が見られ、「怪盗ジェントルー」は「洗脳により生み出されたあまねの別人格なのでは?」という疑惑があった。
かつて深紅の炎のプリンセスが洗脳され絶望のプリンセスが生み出されたように…。
結果として、この推察は正しかった。
ジェントルーはたびたび「本来のあまね」の善良な人格がオーバーラップし、苦しんでいた。
第11話ラストで彼女から黒いエナジーが抜け、「本来のあまね」になったと思われたその直後、背後にナルシストルーが現れ「まだ君で楽しませてもらうよ、あやつり人形さん」と告げつつあまねを連れ去ってしまった。
第12話でゴーダッツにより洗脳強化された『ジェントルー』は、店に直接危害を加えることも、レシピッピを苦しませる事にも躊躇がなく、、以前の「ジェントルー」に見られた「心優しき怪盗」の姿は無かった。
しかし、プレシャスの説得とかつてあまねが描いたフルーツパフェ(と思われる)のレシピッピのイラストが描かれていたカードを見せられ、ジェントルーは動揺する。
プレシャスの言う通り、洗脳強化はされてもレシピッピを想うあまねの心は残っていたのである。左目だけから涙を流しながら、ジェントルーの中のあまねが訴えた。
「私を…止めて…」
ジェントルーの胸に現れた黒いハート。それがゴーダッツの力だった。そして、その中に一点わずかながら強く輝く光こそがあまねの本当の心だった。
あまねを救うべく強化ウバウゾーに立ち向かった3人はそれぞれの強化された技を放ち、最後はハートジューシーミキサーによる合体技「プリキュア・ミックスハート・アタック」で黒いハートを浄化した。
その直後、黒いエナジーが身体から抜けたジェントルーの瞳は両方とも青になり、そのまま気を失いながら変身も解除された。
こうして、あまねの心と身体は取り戻された。
ゴーダッツの力が浄化されたことで「2つの心を持つ怪盗」の悪しき心の怪盗としての人格はあまねの中からその姿を消し、同時に彼女との短いようで長く続いた戦いは終わった。
帰って来たジェントルー
あまねが本来の心と身体を取り戻した今、「2つの心を持つ怪盗」でもあるジェントルーとしての姿は本編では登場しなくなった。但し、オフィシャルコンプリートブックにおいて本作のシリーズディレクターである深澤敏則氏の話によれば、「僕自身はジェントルーがすごく好きなキャラクターだったんですが、茅野愛衣さんはジェントルーが突然消えちゃったと捉えていてハッとさせられたんです。」や「あまねとジェントルーは元々同じ身体なので、あまねが出て来るにはジェントルーが消えなければならない。彼女はフェンネル/ゴーダッツとは違う立ち位置なので、僕としては“あまねを助けるぞ”という思いの方が強かったんですよね」と語っている(一方、本放送終了後に開催予定の『デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭』での再登場が予告されている)。
とはいえジェントルーの光落ち後もぬいぐるみの販売は継続されている。つまりメタな事を言えば、例の事件から解放された財団Bとして折角かっこかわいい怪盗の姿で出してきたぬいぐるみというコレクションを無駄にする訳にもいかないのだろうし。
ジェントルーが復活した後のインタビューには、「茅野さんやジェントルーが好きだったお子さんからしたら、ジェントルーも苦しんでいたし、そのまま消えちゃったみたいに感じられたのかもしれない。ショーで描かれたことでジェントルーが救えたところもあったので、すごくいい話を作ってもらえたなと感じています。」と語っている。
おかえり、そしてありがとう、ジェントルー。
本当の本当に救われて良かったね、ジェントルー。
関連タグ
ナルセクぬいぐるみ:怪盗セクレトルーと怪盗ナルシストルーのぬいぐるみセット。こちらはプレミアムバンダイ限定販売。
ダルイゼン:プレミアムバンダイにより『ヒーリングっどプリキュアChattyふれんず!キュアグレース スペシャルヒーリングっどスタイル/ダルイゼン』という商品名でキュアグレースとダルイゼンのおしゃべりぬいぐるみが通販限定で販売されている(現在は予約終了)。
ローラ:敵ではないが、同じくプリキュアのぬいぐるみシリーズ「キュアフレンズ~」と付いていないキャラ繋がり。
ブラックペッパー:こちらも敵ではないが、同じくプリキュアのぬいぐるみシリーズ「キュアフレンズ~」と付いていないキャラ繋がり。更に彼女と同様、謎めいた人物で、顔の表情もムスっとしているのが特徴。対照的な色合いながらデザインに類似点があり、並べると妙に絵になる点がネタにされることもあった。