「待たせたな! オレさまはナルシストルー。 超絶イケてる怪盗さ」
CV:阪口周平
概要
『デリシャスパーティ♡プリキュア』の登場人物で、ブンドル団の団員である怪盗の青年。
薄緑色の長髪を大きな黒リボンでサイドテールにし、紳士風の黒い服を纏い、仮面を付けている。瞳は紫。よく見ると牙のような鋭い歯が見え隠れしている。
プリキュアを「まだ子供」と評している為、見た目に反して、比較的大人寄りの年齢と推測される(キャラクターデザインの油布京子氏曰く、年齢感は20代半ばとのこと)。
OP及び第1話ではシルエットでの登場で、本格的な登場は第9話から。当初は参戦せず、9話ではジェントルー(現・菓彩あまね/キュアフィナーレ)とプリキュア達との戦いを高みの見物していた。
組織内では技術開発の役割を担っているようで、第9話以前までは新たな戦力を開発していたらしく、それの完成の目途が着いた為、作戦会議にも姿を現すようになった模様。
そして、第12話でジェントルーの悪の心が浄化され、ブンドル団を退団したため、第13話から本格的に出撃となった。
自身の開発した改良型捕獲箱でレシピッピを捕まえる時の掛け声は「トルルン トルルン ブンドルー!」で、モットウバウゾーを召喚する際の掛け声は「カモン! モットウバウゾー!」。第18話以降の2つの調理器具を混ぜた合体型のモットウバウゾーを召喚する際の掛け声は「混ざれ! モットウバウゾー!」。第28話でゴッソリウバウゾーを召喚する時は「カモン!ゴッソリウバウゾー!」。
人物像
一人称は「オレさま」でその名の通り、気障な言い回しや所作を好むナルシストで、天才やイケメンを自称する。だがパムパムからは、「残念なイケメン」と言われている。(イケメンであること自体はパムパム公認とも言えるが)
頻繁によく会うプリキュア達のことを自分の大ファンだと思っているが、ローズマリーからは即座に否定されている。
「耽美」や「とくとご覧あれ」など普段日常生活では聞きなれない言葉を口からスラッと言えたり「ご機嫌よう」とボウアンドスクレイプ(貴族社会における男性の伝統的なお辞儀)で挨拶ができるあたりある程度の教養がある模様。
おいしーなタウンに来た際、なぜか屋根の上にいることが多い他、ジェントルーやセクレトルーの背後に立って覗いたりなど異性との距離感も近い。
どういう理屈なのかは不明だが、怪盗の衣装で堂々とおいしーなタウンを歩いても、一般人から不審がられたりすることは無い。
単に自己愛が強いだけではなく、自分以外の他人を見下すタイプ。また他人の苦しむ姿を「最高」「楽しい」と評する歪んだ嗜好の持ち主でもある。
特にジェントルー(あまね)に対しては彼女の苦痛に歪む顔や精神的に追い詰めることを好み、彼女が不快に感じるような言動・行動を頻繁に行い、あまねがブンドル団の洗脳から解放されてキュアフィナーレへと覚醒した後も歪んだ感情を向けている。
ローズマリーからも正面切って「無粋」呼ばわりされているが、「あ? 誰が無粋だって?」と本人は不満に感じている。
戦闘中に突如現れるブラックペッパーの事を気に食わないのか彼に対して「お前」や「貴様」などの二人称を使う。また、からかうと面白いと悪巧みをしている。(この時のブラックペッパーに対する二人称は「君」、三人称は「黒こしょう」)
任務を「楽しむ」「遊ぶ」「面白い」など真面目に取り組まず、セクレトルーに失態を指摘されても特に焦らず反省もしない。モットウバウゾーが浄化されレシピッピを取り戻されても特に悔しがることも落ち込むこともなく撤退していく上、ここねやパムパムに辛辣なことを言われても無反応という鋼メンタルとポジティブ思考の持ち主でもある。常に笑っているか余裕の態度を見せており感情の変化がわかりづらい人物でもある。
そして、レシピッピを奪うついでに改良型捕獲箱で「その料理にまつわる大事な思い出」を人々から奪う自分勝手な人物として振る舞う。
(「思い出を奪う」事は彼の個人的な趣向であり、団長であるゴーダッツはレシピッピを奪う事しか命じていない。)
このように悪意に満ちた思想・性格の為、 真面目なジェントルーからは信用されておらず、時には怒りの感情をぶつけられることもあった。また、セクレトルーとの関係も決して良好というわけではない。ジェントルーはセクレトルーと常に敬語で喋っていたが、ナルシストルーは敬語を使うどころかセクレトルーに度々ちょっかいをかけている。彼女からも「面倒を起こすな」や「ポンコツ」など嫌味を吐かれている。(ナルシストルーは気にしていないが…)しかしセクレトルーとのやりとりは言動がどこか子供っぽくあり、セクレトルーも嫌味を吐きつつも彼の長所や実力を評価している。
ジェントルーとは比較的穏健な敵対関係であったプリキュア側も、ナルシストルーに対しては強い嫌悪感を抱き、「許せない敵」として認識している。
第13話にて、らんからジェントルーと同じく洗脳疑惑を持たれるも、本人は即座に否定し、むしろ自らの悪事を誇りだす始末である。
当の本人は「去る者は追わず主義」らしく、モットウバウゾーが浄化やレシピッピが取り戻された後は大人しく撤退している。ただし、ジェントルー(あまね)に対しては精神攻撃を繰り返すなど、この主義は守っていない。
ちなみに第26話の描写から如何やらピーマンが苦手であるようだ。(彼の食事事情については後述。)
シュプレヒコールについて
作戦中も終始シリアスだったジェントルーとは異なり、ブンドル団のシュプレヒコールをノリノリでやったり、気乗りしない態度だったりとコミカルな演出が頻繁に見られる(ブンドルブンドルー!の差分が一人でいくつもある)。
…なお、実は本人はこのシュプレヒコールを「ダサい」と感じていたようで、第16話では自分考案のイケてるポーズに変えようとしていたが、ゴーダッツの通信が入ったために中止となった。
また、第17話ではシュプレヒコールを行わずに出撃しようとする等、ブンドル団に対する忠誠心はあまり高くないように見えるが、ゴーダッツの前ではカマをかけられたり名前を聞いただけでも敬意を示すような態度をとる。また、第23話でのゴーダッツに対する彼の態度を見るに、ゴーダッツに対しては忠誠心がある様子。
改良型捕獲箱
第13話からナルシストルーが使用している改良型の捕獲箱でレシピッピを奪われると、その料理に対する記憶や思い出が失われる。
この症状は食べる人間に無自覚に降り掛かり、料理に対する大切な記憶を思い出せなくなる恐ろしい効果を持つ。
ナルシストルーは悪びれもなく「食事に喜びを感じる人間に対する嫌がらせ」として、料理に対する記憶や思い出を奪っている。
飲食店への風評被害という点ではジェントルーのものよりマシかもしれないが、食べている側にとっては食の喜びの本質を奪われることになる。しかも、自分がその食事を好きだった理由を忘却する以上、大切なものを奪われたという事実にさえ気づくこともできないのだ。
同じ捕獲箱をスピリットルーが使った場合には「料理がブロック状に変化し食べられなくなる」という全く別の現象が発生している。
- 同じ捕獲箱を使っているのに異なる現象が起こるのは、「スピリットルーに付けられた機能」の可能性が高い。
- 出撃する怪盗が変わるごとに「レシピッピが奪われた際に起こる料理のエラーの形が変わる」事に対しては謎が多い。レシピッピの項目も参照のこと。
改良型捕獲箱は長方形でレシピッピ探索用レーダーがついており、スマートフォンを思わせる形状である。ナルシストルー自身はレシピッピを目視できるようなので、レーダーはレシピッピを探す手間を省くためのものと思われる。
- ジェントルーが第1~12話でレシピッピを奪った時は「料理が」紫色のオーラに包まれたが、ナルシストルーが改良型捕獲箱でレシピッピを奪った時は「人が」緑色のオーラに包まれた描写となっている。同じ改良型捕獲箱をスピリットルーが使ってレシピッピを奪った時には「料理が」緑色のオーラに包まれた。
- 思い出を奪われた人は「何かを忘れてる気がする」とは言うが、料理の味については何も言わないため、料理の味自体や本人の味覚には影響しないものと思われる。
- ナルシストルーが第13話で「しらすどんのレシピッピ」を奪った際には、現場から離れたなごみ亭でしらす丼を食べていた品田あんにも緑色のオーラの影響で料理に対する記憶や思い出が失われる影響が出ていた。
- 第22話にてその料理を食べている人だけではなく食べていない人にまで料理に関する記憶や思い出が失われる影響が出ている。本話で大切な人の思い出が失われた瞬間に立ち会った品田拓海はブンドル団やナルシストルーに怒りを顕にしていた。
- プリキュア達はハートキュアウォッチの不思議な力に守られているため今のところはナルシストルーがレシピッピを奪った時の「思い出を奪う」影響を受けることはない。理屈は不明だがローズマリーも同様と思われる。また、18話でのあまねはプリキュア覚醒前にもかかわらずハートフルーツペンダントの前身である「ハートの結晶体」に守られていたため思い出を奪われる事は無かった。
- モットウバウゾーが浄化されレシピッピが取り戻されると奪われた思い出も取り戻される。
- ちなみに彼が今まで捕獲したレシピッピの数は、ジェントルーは大量に捕獲(1~6匹:合計30匹)したのに対し、精々1、2匹(合計17匹)までとかなりの少数であることが判明した。
危険なモットウバウゾー
また、彼の召喚し使役するモットウバウゾーの攻撃は
- ホットサンドメーカーのモットウバウゾーでプリキュアを挟もうとする。
- コーヒーメーカーのモットウバウゾーでプリキュア達を土ごと吸い込みコーヒーを作ろうとする。
- 鍋のモットウバウゾーの中でマグマを生成しそれを泡立て器につけてプリキュア達に向けて飛ばして地面が溶ける程の溶岩を降らせる。
- 和菓子の型でプリキュア達をはめて拘束し、その中のキュアプレシャスをかき氷機のモットウバウゾーの中に入れ、ハンドルを回そうとしてかき氷ならぬかきプレシャスを作ろうとする。
- 炎が燃え盛るピザ窯のモットウバウゾーでプリキュアをこんがり焼こうとする。
などといった、かなり殺意の高い攻撃を仕掛けてくる。また、ナルシストルーのやる気次第で単純な攻撃でも威力が上がったりもする様子。
ジェントルーが使役していたウバウゾーは彼女の本来の人格がその行動でむやみに被害が出ないように力が抑えられていたが、元々調理器具等から生み出されたモンスターなので、人並み外れた倫理観と残虐さ、「レシピッピを連れ帰る為なら手段は何でもいい」という考えを持っているナルシストルーに使役されるモットウバウゾーが危険な個体になるのは必然だろう。
戦闘能力
ジェントルーと同様に基本的にはモットウバウゾーに任せっきりなので、第23話時点で本人の戦闘能力は未知数であった。
ただし第11話では洗脳が解けてブンドル団から解放されたあまねを背後からいきなりチキンウィングフェイスロックというプロレス技を使いブンドル団のアジトに連れ戻していく行動を見せた。
第10、11話のようにあまね(ジェントルー)が背後から近づいてきた彼に気づく事ができないほど気配を消して他人に近づく事が上手い。
第22話ではブラックペッパーの攻撃(モットウバウゾーが打ち返したものを打ち返された)が直撃するも、軽々と避けていた。
精神攻撃にも長けており、第18話ではモットウバウゾーに捕らえられたあまねに対しジェントルー時代の悪事をネチネチと責め続けたり、第22話予告や第22話でもブラックペッパーに対し精神攻撃を仕掛けていた。
ローズマリーの観察眼の良さを評価したり、ブラックペッパーが正式なプリキュアの仲間ではないことや正体を明かしていないことを指摘するなど本人の観察眼も鋭い模様。
そして第24話で遂に本格的な戦闘能力を披露。ブラックペッパーとキュアフィナーレが2人掛かりで戦っても敵わない高い格闘能力に加え、手から緑のエナジーボール的な技を放ったり、相手の光弾を蹴り返す、瞬間移動で相手の背後に近づく等、自惚れが強いだけあって実力は油断出来ない程相応に高い。プリキュア達の攻撃を避けたり、受け止めたり、カウンターで対処しており、特にダメージを受けた描写は無い。
ローズマリー曰く「つゆだく特盛り、豚汁変更くらい強い」らしい。要はローズマリーから見ても「強い」という評価になるくらいである。ただし、撤退時のセリフから察するに、これでもナルシストルー的にはまだ本気ではない様子。
第28話でも自身で戦闘。プレシャスとフィナーレが戦いを挑むも相変わらず2人がかりでも敵わない格闘能力である。しかも、片手が捕獲箱でふさがっている状態でも、格闘戦でプリキュア達を圧倒している。また、彼の光弾はフィナーレブーケと同等の威力を持つ。ほか、プレシャスを片手で放り投げられるくらいの力がある。(中2女子の体重は50キロ前後なのだが…)
ただ、彼にとって誤算だったのはローズマリーの実力を完全に見誤っていた事だろう。当人の項目を参照すれば分かる事だが、そもそもローズマリーは歴戦のクックファイターであり、ウバウゾー達を浄化出来なくとも本来一番警戒しなければならない相手であるのだ。(プリキュア達やブラックペッパーを相手にしている時は余裕の態度だが、ローズマリー相手の時には真面目な顔で戦闘している)
結果的に彼は第28話の最後で投降したが、最後まで特に戦闘でダメージを受けたような描写は無かった。
各話の動向
ジェントルーの利用(第9~12話)
「何? 苦戦中? …ってか、いつも苦戦してるか」
初登場の第9話で既に失敗続きのジェントルーを「用なし」と侮辱しからかったり、プリキュアとジェントルーの戦闘を陰で見張っていた時も、プリキュアを初めて目にした時は「子供じゃないか」と冷笑する。
その一方で、洗脳が解けつつあるジェントルーに対して見切りをつけており、自身の力を分け与えればより強力なウバウゾーを生み出せる事実を教えてはいるが、その実利用するだけ利用して楽しむという、冷酷な本性も兼ね備える。
第9、10話とジェントルーとプリキュアの戦いを見にデリシャスフィールド内まで足を運んでいるが、ジェントルーへの加勢もせず、ジェントルーとプリキュアの戦いを、ただ見世物として楽しむ質の悪い面を見せた。
ジェントルーの事を操り人形と呼んでおり、第11話では洗脳が解除された直後のジェントルー(あまね)を後ろから拘束し、「まだ君で楽しませてもらうよ、操り人形さん」と言って拉致した。
第12話ではゴーダッツに洗脳されている様子のジェントルーを眺め、「これで苦しむ顔ともお別れか」と残念がった。
本格的に始動(第13~17話)
ジェントルーがブンドル団を退団した後、ジェントルーのことは人間界の土地勘があったから利用していただけと明かし、レシピッピを探知できる改良型捕獲箱を出して本格的に動きだす。
- 彼はあまねには土地勘があることを知っていることになる。後述の彼女への執着深さといい以前からブンドル団加入前の彼女を知る人物なのだろうか?
「レシピッピを奪うついでにいろいろ楽しませてもらうよ」
人間界に出向くと、レシピッピがいる海鮮料理店の様子を見て「虫酸が走る」と不愉快そうにつぶやく。
レシピッピを奪ったところプリキュア達と遭遇し、記事冒頭の自己紹介をするも、ここねからは「誰も待ってない」と冷たくあしらわれ、パムパムからは「残念なイケメンパム」と辛辣な事を言われてしまう。またローズマリーや他のエナジー妖精達も呆れた顔をしていた。プリキュア達はあまねを拉致したのが彼とは気づいていなかった模様。
そんな辛辣な態度を取られても彼は特にショックを受けることはなく無反応だった。
菓彩あまねとジェントルーの事があった為、らんからは「あの人もあやつられてるのかな?」と一応洗脳疑惑を持たれるも、本人は「俺様はジェントルーとは格が違う。一緒にするな」とジェントルーと同列扱いされたことに不快感を示した上で否定し、自らが行った悪事を語りだす。
「オレ様が奪ったのは、レシピッピだけじゃない。その料理にまつわる大事な思い出もうばってやったのさ」
「楽しそうに料理を食べるヤツらを見ると、なんかむかつくんだよね」
「何で怒るの? そもそもレシピッピをつかまえたところで君には関係ないことだろ?」
ナルシストルーのあまりの身勝手さにゆいが憤る。
「関係ある! ごはんは笑顔だから! おいしいのそばにいてくれるレシピッピも、お料理との大事な思い出もあたしたちにとって笑顔のもと。だから自分勝手に誰かの笑顔をうばうのは、ゆるせない!」
このようにナルシストルーは非常に身勝手でゴーダッツに命令された以上の悪事を自らの意思で行っていると明かされている。
この回では同時に、ナルシストルーとゆいの問答で、ゆいがただローズマリーに巻き込まれた訳ではなく自分の意思で「ごはんは笑顔」を守るためにプリキュアとして戦っているととある人物の考えを改めさせている。
第14話ではアジトでセクレトルーをからかった後に出撃。レシピッピを捕まえた後にローズマリーから「どんな思い出にも気持ちにも、大切な意味があるのよ!」と言われるが、それに対し「ハッ!君たちっておめでたいなぁ」と返し、モットウバウゾーを召喚する。
- 聞きようによっては”忘れたい思い出がある”ともとれる返答だが…?
第15話。アジトにてシュプレヒコールのポーズを「ちょっとダサくないか?」「もっと耽美なポーズじゃないと、この俺様には似合わないよ」と言ったのち、出撃。
レシピッピ奪還に来たここねに「欲しかったら奪い返してごらんよ」とモットウバウゾーを召喚。戦闘ではスパイシーの「食事を楽しむ気持ちは、いつだって大切なもの。その思い出を、消させたりしない!」に対し、彼は「食事を楽しむ…ハッ、虫唾が走る!」と言い、モットウバウゾーに攻撃指令を出す。
戦闘後、「美味しいコーヒー飲み損ねた」と言って撤退した。
第16話。アジトにてシュプレヒコールのポーズ案を考えているところにゴーダッツからの通信が入る。
- ポーズ案は耽美とは言い難い…
しかしレシピッピは奪還され、「フッ…去る者は追わず が俺様の主義」と言って撤退。
第17話にて、失敗続きをセクレトルーに指摘されるが、「本気を出したらすぐ終わってつまらない」と特に反省の様子は見せなかったものの、「そろそろとっておきのアレ、試しちゃおっかな」と言って出撃する。
「1+1は何になると思う?」とプリキュア達に問題を出した後に2つの物体を合体し、合体型モットウバウゾーを召喚。しかし、召喚方法を微妙に間違ったのか彼自身も「あれ?」と言うようなモットウバウゾーが出来上がってしまった。一応、モットウバウゾーはプリキュア達を苦戦させたものの、弱点をローズマリーに看破されたあげく、浄化されてしまう。だが、再びレシピッピをレーダーで発見。何やら合体型のコツを掴んだらしく、プリキュア達に宣戦布告をして撤退する。
あまねとの再会(第18~24話)
第18話では、前回終盤で発見したレシピッピを捕まえ、さらに合体型のモットウバウゾーを召喚し、あまねに対しジェントルー時代の悪事をネチネチと言葉責めをして、モットウバウゾーにあまねを捕まえさせる。
- 前回バトルした時から作中時間ではおそらく数十分程度しか経過していないものと思われるが、召喚時の問題を改善してきた様子。
ナルシストルーが「合体タイプの本気、見せてあげるよ」と言ったのち、モットウバウゾーは火山岩を撒き散らす攻撃でプリキュア達を苦しめる。しかし、ローズマリーやプリキュア達の活躍であまねはモットウバウゾーから解放され、そして過去からも、自分の願いからも、ブンドル団の悪事からも逃げないという覚悟を決めたあまねはキュアフィナーレに覚醒。ナルシストルーは驚きつつもモットウバウゾーに攻撃命令を出すが、フィナーレはモットウバウゾーを圧倒し浄化されたことで「面白くなりそうだ」と笑い撤退した。
第19話では、アジトにてジェントルー(あまね)がプリキュアになったことを報告。セクレトルーに呼ばれると「はいは~い」と返事をし、セクレトルーからは「はいは1回で結構です」と返され、親子のようなやり取りをした。
おいしーなタウンでレシピッピを捕まえ、そこにやってきたあまねを見て、「もうすっかりプリキュアだな!ジェントルー!」とあまねを煽るが、あまねは「そんな揺さぶり、私には効かない!」と一蹴する。モットウバウゾーが浄化された後「キュアフィナーレ…か」と呟き撤退した。
第20話では、アジトにて挨拶をしないでセクレトルーに近づき、彼女から「あいさつはどうしました? あいさつはマナーの基本ですよ」と注意されたが、「マナーねぇ」と小馬鹿にした様子。
そこでセクレトルーがゴーダッツに忠誠の意思を示すと、ナルシストルーも「ご機嫌うるわしゅう、ゴーダッツ様、次こそは、必ずレシピッピを集めてまいります。チラ…」と(ゴーダッツが来たと思って)忠誠を示すが、そこにはゴーダッツの姿はなく、彼女に嵌められてしまう結果に。
これを見て彼女は「やればできる」と評価した。(ついでに忠誠を示した際に「次こそは必ずレシピッピを集めて参ります」と話したことで「次こそ本当にレシピッピを捕まえろっつーの」と嫌味を吐かれてしまった)
今回のブンドルブンドル~のシュプレヒコールは二人の間にガチめに険悪な空気が漂っていた。
おいしーなタウンのレストラン・デュ・ラクに出現して、プリキュア一同に「ごきげんよう」とご挨拶。出撃前にセクレトルーに教わった通り「挨拶はマナーの基本」(ローズマリーも言及していたように言っていることは正しいのだが、その唐突さもあってプリキュア側はかなり困惑していた)と返して戦闘を開始した。更にはブラックペッパーの援護も「突然割り込んで来るなんてマナー違反だよ」と一蹴していたが、キュアフィナーレには思い出を奪った事実を指摘され、「マナーを語る資格などない!」と憤慨された。
第21話ではアジトで次に狙うレシピッピを考えていた。「ガレット……カヌレ……クグロフ……クラフティ……フォンダンショコラ」と候補として挙げたものはほとんどフランス菓子ばかりだったのは偶然だろうか?
結果、セクレトルーからかき氷を提案される。「俺様の歴史をお前らに見せつけてやる」と言おうとしたらセクレトルーに(シュプレヒコールの準備の掛け声)「では」と重ねられ話を強制的に切られてしまう。
- 前回といい、だんだんセクレトルーの彼への扱いがぞんざいになってきているのは気のせいだろうか…?
バトルではなんと、かき氷機型モットウバウゾーがプレシャスをかきプレシャスにしようとしたのを一切止めようとしなかった。(ブラックペッパー乱入によりプレシャスは助かった)
- もしもこの攻撃が成功していた場合、プレシャスは致命傷または惨殺になっていた可能性が高く、ナルシストルーの残虐さが垣間見えるシーンであったと言えよう。
戦闘後、「かき氷はくれてやるさ。俺様にはやはり西洋のドルチェがよく似合う…。」と捨て台詞を残し去っていった。
- ちなみにドルチェとはイタリア語で甘味やデザートを意味する。今作のプリキュアで西洋料理をモチーフにしたプリキュアと甘味やデザートをモチーフにしたプリキュアといえば……?
第22話では、開幕いきなり戦闘中。モットウバウゾーにブラックペッパーの攻撃をプリキュアがいる方へ打ち返させ、プリキュア達を苦戦させる。やや焦るブラックペッパーに対し、嘲笑しながら
「君、(プリキュアの)邪魔しに来たの?」
「これは面白い」
「君が余計な手出しをしてくれたお陰で今日は楽しめたよ。じゃ、またよろしく」
…と精神攻撃を連発して撤退して行った。
ブラックペッパー的にはこの精神攻撃が結構なダメージだったらしく、自分のやっていることは余計なお世話なのかと思い悩むようになってしまった。
一方のナルシストルーはアジトで
「あの黒胡椒、からかうと面白いな。ミスを突けば足元をすくえるかも」
と悪巧みをし、次に狙うレシピッピを考え始めた。するとセクレトルーからクレープを提案され、「は? クレープ?!」と返すも彼女からクレープを熱望され、「え~? クレープ…?」と言いながらしぶしぶ出撃した。
いつもはノリノリで行うシュプレヒコールだが、今回はいつもより表情が暗かった。
「西洋のドルチェ」は好きでもクレープはお気に召さないらしい。何故。
今回2度目の戦闘では召喚したモットウバウゾーが冒頭のものと似ていたことから、キュアヤムヤムから「この前(冒頭)と似てない?」と言われるが、キュアフィナーレは形が丸い形から四角に変化していることに気づき、それに続いてナルシストルーも「それだけじゃない。小匙だった計量スプーンが大匙に変わっているだろう?」と言うが、メンメンから「分かりにくいメン」と突っ込まれる。 (本人曰く"パワーも数倍"らしいが…)
その後、ブラックペッパーが参戦。彼に対し「また邪魔しに来たのか。プリキュアの仲間ってわけでもなく正体も分からないからプリキュア達にとって迷惑だろう?」と彼に再び精神攻撃を仕掛けるが、本人は「たとえ迷惑だとしても大事な思い出は返させてもらう!」と一蹴する。その後、モットウバウゾーがブラックペッパーの攻撃を跳ね返したものを逆にカウンターされた(しかも攻撃対象はウバウゾーではなくナルシストルー)のを見て驚きつつ回避。モットウバウゾーが浄化された後、「今回も楽しかったよ」と呟き撤退した。
第23話では、アジトにてナルシストルーが過去に召喚したウバウゾーのデータを見るセクレトルーに対し、「そんなに真面目にやらなくていいさ」と彼女に言う。どういう意味かと問われると、「ゴーダッツ様は最近ちっとも顔を見せないじゃないか。どうせ我々のことも忘れているんだろう」と完全に意気消沈となる。そこにゴーダッツが顔を出し、「お前達のことはずっと気にかけている。これからもレシピッピ集めに勤しみ、レシピボンを満たすのだ。頼んだぞ」と声をかけ、ナルシストルーは元気を取り戻す。
- 彼にしては珍しく弱気な状態である。そして、ゴーダッツ登場後は随分とテンション高めである。
第24話では、溜息をつくセクレトルーに対し、「俺様の美しさに溜息も出るか」と揶揄するように言うが、彼女から「失望の溜息」と言われる。さらに、「貴方はこんなものではないはずです。もっとご自分を見つめ直し、長所を活かしてください」と言われる。しかし彼は「俺様に命令する気か?」と聞く耳を持たない。
そしてセクレトルーから「後はありませんよ。これ以上結果が出ないのならば、ここを出て行ってもらいます」と厳しいことを言われるが、それに対し彼は「お前は何様だ? 俺は俺様だ。俺様のものは誰にも奪わせない!」と豪語し、いつものシュプレヒコールもシカトして出撃する。
おいしーなタウンにて、喧嘩して家出したパムパムや通りかかったとあるピザ屋に現れたピザのレシピッピを発見し捕らえる。
- 意外にもパムパムを両手で優しく抱いていた。子犬の抱き方としては正解である。
その後、モットウバウゾーと共に彼自身も参戦。フィナーレと対峙し、「裏切り者が相手か」と呟く。モットウバウゾーがプレシャス達3人と対決する中、ブラックペッパーも参戦。フィナーレとブラックペッパーを同時に相手にする。ブラックペッパーの光弾を蹴り返したり、自身のビーム攻撃で優位に立つ。
そして、デリシャストーンの扱いが上達したブラックペッパーに「調子に乗るんじゃない」と彼を蹴り飛ばす。再びナルシストルーとフィナーレとの対峙。フィナーレに対し「お前は知らない仲じゃない。どうだ、俺様と組まないか?」と誘惑するも、拒絶される。そして「俺様は誰よりも強く、美しい。それが俺様の長所だ!」と豪語するも、フィナーレは、「お前の短所は、すぐに自惚れ、油断するところだ」と指摘。ゼロ距離でフィナーレブーケを放たれ、直撃をかわすも髪のリボンが解けてしまう。その後、プレシャス達3人のミックスハートアタックでモットウバウゾーを浄化された。
技の衝撃で髪が解けてしまったナルシストルー。
「フフフフフフ…ここまで楽しませてくれるとは…。お礼に、次会った時は本当の遊びを教えてやる」
と言い残し、いつものような余裕の表情…というより、何か決意のような表情で宣戦布告して帰って行った。彼は今回でもまだ本気を出してはいなかった様子。
アジトへ帰還した後、
「もっと遊びたかったけど…次に会った時がプリキュアの最後かな。昔っから好きなおもちゃほど遊びすぎて壊しちゃうから」
と少々意味深なセリフを呟き、セクレトルーから「長所を活かしてください」と指摘され、謎の黒紫色のビー玉のようなものを渡される(その玉は例の石にそっくりなのだが…)。
- 戦闘でリボンを破られたはずだが、帰還時には髪を結い直してある。
そして次回予告では、何やら開発中の新しい捕獲箱やロボットのような物の姿が見えるのだが…?
怪盗としての起死回生(第25~28話)
第25話では、前回貰ったデリシャストーンを使って、新しいロボットであるスピリットルーを作成。また、アジトでは赤色の捕獲箱を作成している描写が見られ、「こいつが完成すれば、これまでとは別次元のウバウゾーが作れる」と呟く。スピリットルーに出撃を任せた為、今回の出番はここまで。
第26話ではスピリットルーにゴーダッツへの謁見と出撃を任せて出番無し。
しかし、彼が造ったスピリットルーの頭の中にあるデータには、「抹消したい料理リスト」が存在しており、そこにはピーマン料理が「苦くて嫌いだ」とインプットされていた。
セクレトルーは「…っていうかそのデータ、ナルシストルーがインプットしたわけ?」と呆れていた。
- スピリットルーは食事をしないロボットであるため、このデータはナルシストルーの主観に基づくものと思われる。
第27話にて、セクレトルーの「好き嫌いが多く、食事に良い思い出が無い」「全てスピリットルーを作ったナルシストルーの考え…」と言う台詞、そしてプリキュア達と対峙したスピリットルーの「ごはんは楽しくない」、「ごはんは辛い」と言う弁から、食事そのものに対する彼の心の闇が垣間見えた。
モットウバウゾーの浄化後、図らずも彼の心の闇をプレシャス達の前で代弁したスピリットルーの背後に現れ、動力源であるデリシャストーンを抜き取った。
- 彼から見たらスピリットルーは時間稼ぎ用の捨て駒にしか過ぎなかったようだ。
- しかし、見方によってはスピリットルーを機能停止することで彼の口から自分の心の闇をプリキュア達に知られないよう口封じしたようにも見える。
そして、そのデリシャストーンを新しい捕獲箱にはめ込み、そこから闇のエネルギーが発生しながら、彼はこう呟いた。
「フフッ、お前達の下らないパーティも、今日でお開きだ」
ナルシストルーは第24話終盤で、「もっと遊びたかったけど…次に会った時がプリキュアの最後かな。」と呟いている。つまり、次回はプリキュアとの最終決戦である。
果たして、彼の運命は如何に...?
ナレーターさん「えぇ〜?今日はここでおしまい!?一体この後、どうなっちゃうのかしら…」
- 今エピソードではゆいやコメコメ、妹弟を喜ばせる発明に勤しむらんの姿が描かれたが、彼女の明るく慈愛の心に満ちた発明は、まさしくナルシストルーの暗く憎悪に満ちた発明の数々との対比となっている。同時に彼の生み出したスピリットルーは、ナルシストルーの人格を紐解く代弁者の立ち位置を担う格好となった。
第28話。前回の続き。スピリットルーを連れ去り、一旦その場を後にする。そして握り寿司(マグロ握り)のレシピッピを捕まえ、寿司桶を素体としたゴッソリウバウゾーを召喚する。スパイシーとヤムヤムを助けようとしたフィナーレとプレシャスを妨害。彼女達を吹き飛ばす。ゴッソリウバウゾーはプリキュア達を凄まじいパワーで追い詰め、キュアプレシャスを変身解除まで追い詰めた。だか彼は敢えてトドメは刺さず、「つまらないなぁ。弱過ぎて。そうだ、こうしよう」と言い、何故かわざとレシピッピを解放する。倒れた4人を見ながら、「時間をあげるよ。自分の弱さに、悩んで、苦しんで、嘆く時間をね...」といい、続けて、「俺様が見たいのは、そういう絶望の顔さ」と言い、一時撤退したため、プリキュア達は命拾いした。
その後、アジトにてセクレトルーから、「レシピッピを解放するなど...」と言われ、「簡単に片付けたらつまらないだろう?」と返す。彼女から「貴方の能力を考えれば当然」と言われた後、「もっと称えていいぞ」と言うが、「いつまで遊んでいるつもりですか?」と言われ、ハッとした表情になる。続けて彼女から、「貴方の食事を楽しむ者達への恨みはこんなものではないでしょう。私が気づかないとでも?」と意味深なことを言われ、彼の表情が曇った。その後、「プリキュアが片付けば、レシピッピなんて俺達ですぐ集められるさ」と言い、彼女に赤色の捕獲箱を渡す。そしてシュプレヒコールの準備をするも、彼女から「その前にお伝えしておきます」と言われる。
再びレシピッピを奪い、ゆい達と対峙し、再び寿司桶を素体としたゴッソリウバウゾーを召喚。再びプレシャス&フィナーレとの肉弾戦を行う。「なにか考えてきたようだな。だが!」といい、二人を吹き飛ばす。その後、ビームを発射するが、フィナーレブーケで相殺され、視界を遮られてしまうものの、プレシャスの接近をかわして彼女を投げ飛ばした後、デリシャストーンを使いウバウゾーでビームの雨を降らせてブラックペッパーとローズマリーを含めた6人を再び追い詰める。プレシャスの前に立ち、「遊びが終わるのは残念だけど...」というが、ムッとした表情で自身の過去(幼少期)を思い出し、「あんな思いはもうゴメンだ!!」と激昂しながらビーム発射の準備をし、プレシャスに止めを刺そうとするも、コメコメの機転によりビーム発射を中断されてしまう。驚きつつも「君じゃ遊び相手にはならない」といい、コメコメを放り投げる。その後、ブラックペッパーとローズマリーを相手に互角の肉弾戦をする。
最終的にパーティキャンドルタクトの力によってパーティアップスタイルに変身したプリキュア達によってゴッソリウバウゾーは浄化されてしまう。その後、出撃前にセクレトルーから「失敗したらあなたの居場所はここにはありません」と最終通告を告げられたことを思い出し、その場で高笑いしだす。そしてフィナーレから投降しろと言われるが、「投降?そんなものでいいのか?」「さぁ、恨みを晴らしたらどうだ?ジェントルー!ここに燻ってるものがあるんだろう?」と自身の敗北を認めるものの、鬱憤を晴らしたかったら自分を殴れと彼女を煽り出す始末。フィナーレはその言葉に動揺し、一時的に心が揺らぎ出したが、それに激昂したローズマリーが「どうしてそこまでして他人を傷つけようとするの!?」と言いながら、身柄を確保する。
それに対する彼の返答は
「フッ…そういう生き方しかできなかったからさ…」
であった。その発言は戯言なのか……?
その様子をみたキュアフィナーレは……
こうして彼は、ブンドル団から退団…もとい追放され、自首することになった。
尚、セクレトルーは彼のことを「蜥蜴の尻尾」と言っており、既に彼を見捨てていた事が窺える。
前述の通り、レシピッピの捕獲よりも人々の思い出を奪うことやプリキュア達を弄ぶことに執心し、怪盗としての使命をそっちのけで色々な身勝手な行動をしていたことからついにブンドル団からも居場所が無くなり、正に働かざる者食うべからずと呼ぶのに相応しい雰囲気であった。
だが、ナルシストルーの置き土産である赤色の捕獲箱をスピリットルーにセットしており、「材料は揃いました…」と別のスペシャルデリシャストーンを持ったセクレトルーは何やら怪しげな表情を浮かべていた…。
…ところで、レシピッピ捕獲箱の開発者にしてブンドル団の技術者である彼を追放してしまったというのは、ブンドル団的に大丈夫なのだろうか?捕獲箱が無いとレシピッピ捕獲もウバウゾー召喚も出来ない。そして、捕獲箱開発やスピリットルー開発をしていたのは他でもないナルシストルーなはずなのだが…?彼がいない今、どんなことになるのやら…!?
…それと、最後にナルシストルーがフィナーレに煽りながら言い放った「ここに燻ってるもの」とは一体何なのだろうか?フィナーレは彼の煽りに心が揺れたようだが…?
ブンドル団追放後(第29話~)
第29話。前回の続き。衣装はそのままで、仮面は外されて縄で拘束されている。しっかり反省することをローズマリーに言われるものの、「フッ、俺様の辞書に反省という文字は無い」と、相変わらず反省はしてない模様。(ローズマリーは「捨てちゃいなさい、そんな辞書」とバッサリ。)
だがクッキングダムに連行されることが分かると急に「ウッ」と嫌そうな顔になる。
- やはり彼はクッキングダム人で、故郷に良い思い出がないのか…?
- また、ギャグ顔で落ちたり、落ちてきたゆい達の下敷きになったりとギャグ描写が多い。どうした。
その後、ローズマリーにクッキングダムに連れて行かれる。
看守らしき兵士へ引き渡しの時、ローズマリーから「もし食べられない物があるなら、ちゃんと言いなさい」と心配される。
返事こそしなかったが、ナルシストルーはローズマリーの気づかいに何を思ったのか…。
そんな彼を、ゆい達もただ黙って見送ることしか出来なかった。
第30話。彼自身は出番無し。アジトでのセクレトルーとゴーダッツの会話にてセクレトルーから「ナルシストルーはもともと捨て駒」という発言が飛び出す。それに対しゴーダッツも特に異論が無いようなので、セクレトルーのみならず、ゴーダッツからも「最初から捨て駒」と思われていたようである。
どうやらナルシストルーはブンドル団に利用され尽くした挙げ句に捨てられてしまったようだ…。
第31話。出番無し。それどころか、映画宣伝版から通常版に戻ったOP映像からも居なくなってしまった…。
第33話。出番はあまねの回想(第28話終盤の件)のみで、彼本人は出番無し。ローズマリーが時々、クッキングダムから彼の様子をうかがっている事が判明した。
彼は食事に恨みがある事をローズマリーから聞かせられた和実ゆいは「ごはんは笑顔じゃ無かったのかな…」と呟いた。(彼女はごはんを美味しく食べる楽しさを全員が感じている訳では無いという事を初めて知ったのかも知れない…。)
ナルシストルーは「自分に合う食べ物があまり無かった、好き嫌いが激しい、極端な猫舌、みんなと一緒の食事は苦手」…ということが判明。(普段何を食べて生きているのか…?)
あまねは第28話でナルシストルーから自分への恨みを晴らすよう挑発されたことにより、心が揺らいでしまったことを思い出して悩むことになってしまう。
あまねはナルシストルーのことを許せないという、自分の恨む心と葛藤する。それに対しローズマリーは、「無理に許す必要はないわ。誰かを恨んだりする気持ちは、誰にでもあるもの」「大事なのは、その気持ちに流されないことよ」とアドバイスし、それを受けてあまねは自分の苦悩に決着をつけることができた。
そして第37話。アジトでは「ナルシストルーがクッキングダムに我々の情報を流そうとしている件」が問題となっており、セクレトルーは「どうせ偽の情報だろう」と言いつつもブンドル団は彼の牢に刺客のミニスピリットルー(3匹)を送り込んだ。しかし「ブンドル団が自分を始末しに来る」と読んでいた彼は逆にミニスピリットルー達を捕らえ、「こいつは使えそうだ」とミニスピリットルー達が侵入のために牢の中に開いた異空間ゲートから脱走した。
- 刺客が来る時間に牢の前の廊下でなぜか衛兵が倒れていたり、「ナルシストルーが情報を流そうとしている」という情報自体がブンドル団に渡っていたり、色々不審な点がある。視聴者からは「クッキングダム内にブンドル団の内通者がいるのでは?」と言われている。(後の回で判明するが、実際に内通者が存在した)
- なお、ナルシストルーはいつものトゲ付きのジャケットを着たまま寝ていた。すごく寝心地が悪そうである。
彼がゲートから出てくると、そこはおいしーなタウン。彼は文化祭当日のしんせん中学校に入り込み、白衣に着替えて何かの装置を作った。白衣姿で学校内を歩いていた時、今日使う機械の不具合に困っていた生徒会副会長の山倉もえとあまねの兄達から先生だと誤解され、機械を直してほしいと頼まれる。当初は誤解を解こうとしていたが、廊下でゆい達の接近に気付き、部屋に入ったのちに、先生と間違われたまま仕方なく修理を引き受けることに。結果、機械は無事に直り、皆から礼を言われて彼は「フッ、俺様に不可能は無い」と上機嫌だった。
一方のあまねは、「朝から何度もナルシストルーの姿を見た気がする」と思いつつも、彼はクッキングダムにいるはずだからあり得ないと思っていた。しかしローズマリーのもとに「ナルシストルーが脱走した」「こちらの世界に逃げた」という知らせが届き、あまねは彼を見たのは気のせいではなかったと知る。
ナルシストルーを探していたあまねは、とある部屋に彼がいるのを見つけ、警戒して踏み込もうとする。しかし、あまねはもえが彼にお礼の言葉を述べているのを聞き、足を止める。ナルシストルーは、もえから「お礼に」と、りんご飴を差し出される。
「いらん!そんなもの。オレさまの体には合わない!」
と、当初は拒絶したものの、彼女らが強く勧めてくるため、「しつこいやつだな…」と仕方なく口にした。すると、意外にもこのりんご飴は彼の体質的には大丈夫だったようで、彼は一瞬驚いたような顔を見せ、二口目を食べる。もえたちが喜ぶ様子を、あまねは隠れて見ていた。そんな中彼は、
「これが、うまい と言うものか…」
と呟く。
みつきが「うちの妹が作ったんだよ」と言うとナルシストルーは、
「ふ~ん……そいつに会ってみたいな」
と言った。
驚いたあまねは、ローズマリーが言っていた「自分に合う食べ物があまりなく、好き嫌いも激しい」と言う言葉を思い出した。
(その時のあまねは少し複雑な表情であった)
そこにセクレトルーが現れ、りんご飴のレシピッピを奪う。ナルシストルーが手に持っていたりんご飴は消えるが、もえ達のように記憶まで奪われたわけではない為、セクレトルーの仕業だと気付く。
だが、セクレトルーに拘束されて連れ去られてしまう。連れ去られながら、白衣のポケットから先ほどの装置を取り出し、体の大きさを小さくして拘束から逃げ出す。しかし、すぐにセクレトルーに見つかり、手で捕まえられてしまった。彼女に「元の大きさに戻らないとこのまま握り潰す」と言われた為、慌てて元の姿に戻るも、再び拘束される。
そこにあまねが追いつく。あまねはナルシストルーの解放も要求する理由を「然るべき場所に戻したいだけだ。とことん反省してもらうためにもな」と言う。彼はあまねに「久々だな、ジェントルー」と声を掛けるが、普通に「ああ、元気だったか?ナルシストルー」と返されたため、つまらないと舌打ちした。プリキュア達が集まったところで、セクレトルーはゴッソリウバウゾーを生み出す。
デリシャスフィールド内の岩場の上で、プリキュア達の戦いを眺めながら、セクレトルーを大したことないな、と煽る。彼女はイライラが頂点に達したのか、「あなたの処分はゴーダッツ様に委ねるつもりでしたが、予定変更です」と、ナルシストルーを岩場から落とそうとする。慌てるが拘束されているため身動きができず、そのまま落ちてしまう。(結構な高さがあり、顔から落ちているように見えるのだが、彼は傷一つついていないうえピンピンしている)そして、ゴッソリウバウゾーに潰されそうになったところを、フィナーレに助けられる。「なぜ…?」と問うが、「私は私の正義を貫くだけだ」と言われ、呆気にとられた。
その後、セクレトルーが撤退したため彼の拘束は解ける。「俺様に恩を着せるつもりか?」とフィナーレに言うが、「奴らのやろうとした事が許せなかった。それだけだ」と返された。「フン、それがお前の正義ってやつか。くだらん」と言いながら、先ほどの装置を彼女達の前に出す。
「それで俺様を小さくすれば、(ハートキュアウォッチで)クッキングダムに転送できる」と言い出す。
自分から捕まろうとしたことに驚かれるが、
「ブンドル団から身を守るためだ」
と急かした。
- なぜハートキュアウォッチでクッキングダムに物を転送出来ることを知っているかは謎。
「これは!」と飛びつくが、我に返り「フン、誰が反省するか!」とツンデレ気味にりんご飴をすぐさま受け取り、顔を背けた(その様子を観たフィナーレは微笑ましい表情であった)。プレシャスがハートキュアウォッチでナルシストルーを転送する。フィナーレは、その様子を見守っていた。
文化祭の最後で、あまねへの感謝としてサプライズで用意されたくす玉が登場する。あまねはもえから「機械が得意なナル先生にも手伝ってもらった」と聞かされる。どうやらナルシストルーが修理したのはくす玉を吊るすための装置だったようだ。
無事にクッキングダムの牢屋の中に着いた彼は、先ほどもらったりんご飴を取り出す。一口食べ、静かに微笑んだ。牢は穏やかな光の中にあった。
元ブンドル団の団員及び犯人とは言え彼は大切な生命を持った異世界の人間。そんなあまねは彼を放ってはおけず、借りを返すかのように、生徒会長最後の仕事として、彼の生命を救ってくれた。同時に彼女の作ったりんご飴のお陰で、彼は食への感謝を実感し、笑顔を少しずつ取り戻そうとした。これぞ、正しく敵に塩を送る及び昨日の敵は今日の友という展開であった。
これまでのプリキュアシリーズにおいて改心せずとも生き残った敵として、イーラ、マーモ、ベール、クローズ、ロック、ヤモー、グレイブ、蛇遣い座、バトラーがいたが、彼らは再び悪事を予告したり、共闘したり貸しを作られてもプリキュアとの和解を明確に拒否したりと、どちらかと言えば敵寄りのままだった為、ナルシストルーは「反省しない」と強がって改心しないキャラと見せかけておきながら、周囲の行動によって心を動かされ最終的に改心するに至った稀有な例である(つまりプライドの高さ故に素直になれなかっただけと言える)。
いつか今度は、恩返しとしてフィナーレ達にとって頼れる存在として活躍してくれることを心から祈りたい…。
第41話ではミニスピリットルー集団が城の廊下を通過していくのを牢屋内から目撃。「おや、何が始まったんだ?」と言いつつ生のリンゴを食べていた。
第44話。おいしーなタウンとクッキングダムは前話にてレシピボン発動による食料の消失とゴーダッツがけしかけたミニスピリットルー達により混乱に陥っていた。そして今回、おいしーなタウンではほかほかハート蓄積装置である招き猫たちがゴーダッツとミニスピリットルー達に対して反撃を始めた中でのこと。
スピリットルーの通信機がナルシストルーの牢の前で突然不具合を起こし、ナルシストルーは「俺様が直してやる」と声をかける。(この時、なぜか何か企んでいるような表情である)
おいしーなタウンにて。シナモンが世界各地に置いてきた招き猫たちがおいしーなタウンに集まって来たのに対し、ゴーダッツはミニスピリットルー達をけしかける。しかしミニスピリットルー達は突然停止して墜落。何が起きたのか困惑する一同のもとに、ハートキュアウォッチを介してナルシストルーから「スピリットルーは返してもらった」という通信が来る。どうやら彼は通信機を直すついでにスピリットルーと全ミニスピリットルーを停止させたらしい。ローズマリーから「あんた、良いとこあるじゃない!」と言われ、ナルシストルーは「お前たちの為じゃない!」とツンデレな表情で返し、続けて「俺様からゴーダッツへの餞別だ!」と言い切った。(ゴーダッツからは「捨て駒の分際が!」とキレられた)
彼がゴーダッツと袂を分かつことを選んだ事により、ミニスピリットルーによる混乱についてはおいしーなタウンとクッキングダムの双方において解消することとなった。
やはり彼は視聴者の予想通り、りんご飴の恩返しとしてフィナーレ達にとって頼れる存在として活躍し、昨日の敵は今日の友という展開であった。
第45話(最終回)。
ピンクの囚人服姿のナルシストルーは、ローズマリーが持ってきたケーキをセクレトルーと一緒に食べることに。(第37話で彼女に始末されかけた件をどうしたのかは謎)
ケーキを幸せそうに食べる彼女を呆れ気味に眺める彼は「イチゴくらいなら食べてやるか」とイチゴに挑む。意外と美味しかったらしく「うまい…」と漏らす。ローズマリーから「世界にはまだまだ美味しいものがたくさんあるわよ」と言われ、「フン!知るか、そんなもの」と顔をそむけた。(しかし、ほかほかハートが周囲に発生している状態なため、今回もツンデレな様子)
セクレトルーから「あんたなら自分で美味しいもの、作れるんじゃね?自分の長所生かせっつーの」と言われ、「俺様の長所…」と考え込むも、彼女から「さあ、いきますよ!」と言われ、慌てて新たなシュプレヒコール「ガンバル、ガンバルー!」をやったのちに「くっ、つい体が反応を…」と悔しそうな顔をした。
- この一連のシーンよりも前に、スピリットルー達が働き者で平和的な性格に変わっており、その事についてセルフィーユが「ナルシストルーさんのおかげ」と言っているため、彼はスピリットルー達を改造したらしい。また、その事実はセルフィーユが知っている程度には知れ渡っている様子。(スピリットルーが「応援ありがとうでごわす。こんなにも大勢の人が笑顔で。ごはんは良いものでごわすなぁ」と言っているが、この言葉にどの程度ナルシストルーの思考が含まれているかは不明)
ED映像では農園でトマトを興味津々な様子で見ていた。(後ろではゴーダッツことフェンネルが作業中だが、前回で通信機越しに喧嘩別れした彼との関係がどうなったのかは不明)
キャラクターショー
ナルシストルーは『デリシャスパーティ♡プリキュア』キャラクターショーにも出演している。(後期ショー2種とドリームステージ)
東映公式サイトより。
劇団飛行船公式サイトより。
ショーでの「この会場にもいるんじゃないのかい?いただきますも、ごちそうさまも言えない子どもたちが!」というセリフが演者の阪口周平氏のナルシストルーの一番好きなセリフらしい。(アニメージュ増刊号より)
デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭
デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭のキャラクターショー、『復活のジェントルー!!フォーエバー♡パーティ・ゴー!』では、なぜか復活した『ジェントルー』に関わっているようで…?
詳細はデリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭、ジェントルー、新たなジェントルーの項目を参照(ネタバレあり)。
彼の正体と過去について
セクレトルーの「こちらの人間(ジェントルー)はあてになりませんでしたね」という発言や、ナルシストルーの人並み外れた倫理観から、ナルシストルーやセクレトルーは当初は異世界出身の人間または人外ではないかと予想されていた。
第28話のナルシストルーの回想シーンにおいて、彼の少年時代の映像が描かれ、ナルシストルーは元クッキングダムの住人であることが判明した。(セクレトルーもアニメージュ2023年3月号にてクッキングダム出身であることが確定した。)
過去
第27話時点で明確に明かされてなかったが、第13話で食事をする人を見て「虫唾が走る」(後述)、同話でも「なんでそんな(食事の思い出を奪うという)酷いことを?」とゆいに問われた際に、「楽しそうに料理を食べる奴らを見るとなんかムカつく」と答えたり、ナルシストルーの影武者的な存在であるスピリットルーが、「ごはんは…辛い…」「ごはんは…楽しくない…」と呟いていた事から、何かしらの悲しい過去を持っていることが本編では示唆されていた。
そして第28話で彼の過去の回想シーンが明かされた。
ナルシストルーはかつて身綺麗な少年で(白いブラウスのような服を着ていた)野外パーティーらしきものに出席していたが、周りの食事を楽しむ人々の中で彼の表情は暗く、シチューやから揚げらしき物を食べようとしていたが止め、やがて一人席を立ち、その事に誰も気づく者はいなかった。
- なお、瞳の色は少年時代から紫で、やはり現在のナルシストルーは自分でも語った通り洗脳などはされていないようだ。
同話でも「あんな思いはもうゴメンだ!!」と声を荒げて話してた事から、相当なトラウマが身についている模様。
第33話におけるローズマリーとゆい達の会話において、ナルシストルーが「食事に恨みがある」という事実が語られた。
実はナルシストルーは自分の体に合う食べ物があまり無かったのだということ(極度のアレルギー体質のようなものと思われる)。
だが同時に好き嫌いが激しかったために、体質的に自分が食べられる食事をしても美味しいと感じたことがないことが判明。
それでも何か食べなくては生きていけないので我慢して食事はしているが、極端な猫舌なために温かい食事を苦痛としか思えない。かといって好き嫌いの激しい彼にとっては冷え切った食事など食べられたものではない。
そして何より嫌いなのはみんなと一緒の食事をすることである。これは、周りの人々が美味しく食事をしているのに自分だけがその喜びを共有できないという劣等感に苛まれるからである。
まさに本作のテーマである『シェアする喜び』『ごはんは笑顔』とは相容れない存在であり、ゆい達とは価値観が根本から異なる人物であった。
また、ローズマリーは彼がブンドル団に入った理由を「(人並みの食事ができないことへのコンプレックスから)プライドをこじらせ、居場所が無かったからではないか」と推測したものの、あくまで推測でしかない。
シリーズディレクター・深澤敏則氏より
シリーズディレクターの深澤敏則氏は、アニメージュ2023年2月号のインタビュー内にて「ナルシストルーって、クッキングダムに居場所がなくて、流れ着いたブンドル団の居心地がよかったから力を貸していたんです。プリキュアとの闘いも、ある種の遊び感覚。レシピッピの奪取にはそれほど使命感はなく、ただプリキュアとの闘いを楽しめればいいというヤツだったんです。」と彼の過去とブンドル団でのスタンスについて語っている。
和実ゆい/キュアプレシャス役・菱川花菜氏より
アニメージュ増刊号プリキュアキャスト座談会にて、和実ゆい/キュアプレシャス役・菱川花菜氏はナルシストルーの話題になった時に「そう、実はナルシストルーはつらい過去を持っていたという。もう、ゆいと真逆すぎて!ゆいは昔から『ごはんは笑顔』と教わって過ごしてきたのに、ナルシストルーは食に対して笑顔になれるような思い出がないわけで。そういう人って現実にもいるでしょうし、ナルシストルーの方に感情移入できる人も結構いるんじゃないかなって思いました。」と語っている。
料理に起こるエラーと彼のバックボーン
アニメージュ増刊号にて、ブンドル団の各団員とレシピッピが奪われた時に起こるお料理に起こるエラーについての関係の話で、プロデューサーの安見香氏は「ナルシストルーは、ひどい猫舌で好き嫌いも多くて、おいしく食べられるものが少なく、みんなの輪にもなかなか入れなかった……。それで『食べ物の大事な思い出』を奪うに至った」とナルシストルーのバックボーンについて語っている。
余談
モチーフ
名前の由来は『ナルシスト』と『盗る=トルー』からか。
さらに、ナルシストの語源であるナルキッソスの逸話として、
「ナルキッソスはギリシアの美しい青年で、エコーというニンフの求愛を手ひどく拒んだ罰として、水たまりに映った自分の姿に恋するという呪いを受けた。彼は満たされぬ想いから水辺から動けなくなり、やつれ、痩せ細り命を落とす。」
…というものがある。
「食」がテーマの『デリシャスパーティ♡プリキュア』において思ったより縁起でもない名前なのかもしれないが、第37話でナルシストルーは人の好意を受け取り少しだけ食に前向きになれた様子。
演者について
演者の阪口周平氏は10年前のプリキュアで黄瀬勇一を演じていた。本作では敵幹部役での再登板である。
ナルシストルーの年齢について
ナルシストルーは見た目は若い少年だがキャストが男性であるため、けっこう声が低い。もしかしたら童顔の大人かもしれない…とファンに予想されていた。
ナルシストルーの具体的な年齢は不明だが、アニメージュ増刊号にて、キャラクターデザインの油布京子氏曰く、年齢感は20代半ばとのこと…と明かされたが、この情報にファンがざわついた事は言うまでもない。
ネットでの反応
ナルシストというより他人をいじめて喜んでることが多いためネットではサディストルーと呼ばれることもしばしば。
また、大きな八重歯(牙)や童顔な容姿も相まってレシピッピの捕獲バンクの一部ポーズが「猫みたい」と言われている。
名前が長いせいか、「ナル君」や「ナル氏」などと省略されることも。
また彼が使役しているモットウバウゾーがあまりにも殺意高めの攻撃をしてくるため多くの視聴者をゾッとさせている。(特にかきプレシャス未遂)
あと、追加キュア恒例の「加入後のポンコツ化」が今作では起きておらず、代わりにナルシストルーが可愛くなっている…と言われることも。
さらに、なぜか彼はブンドル団追放後にギャグ描写が追加され、これが「ポンコツ化」と言われたり。
いつでも作画が良好だと言われることが多く、「スタッフの中に彼のファンがいる」と噂されることも。
37話の予告にて
第37話の予告の最後で白衣姿のナルシストルーが持っている緑と黄緑のボール状の物が、モンスターボールとTwitterで言われまくった。(丁度ポケモン新作が発売された直後だからか…?)
また、緑色のカラーリングや見た目の猫っぽさといい彼の顔がニャオハに似てると言われていた。ナルシストルー立つな。
猫っぽい言動
ナルシストルーは、猫のようなポーズをするバンクやおもちゃで遊ぶなどの発言、見た目の猫っぽさ、いつも高いところによくいる、肉弾戦での高所を飛び回る動きや人間がしないような蹴り技、八重歯などといったことなどから、彼の正体がクッキングダムまたは人間界の動物や猫型のエナジー妖精ではないかと言われたことも。正体はあくまでクッキングダムの人間だったのだが。
こんな展開…にはなりませんでした。
- キャラクターデザインを担当している油布氏のツイートにて、「完璧な俺様は汗をかかないのかもしれない」と発言している。発言的にナルシストルーのことを指していることは明白だった。たしかに猫は汗をかかない生きものだが。
- 第33話で極端な猫舌であることが判明した。
怪盗としての評価
さて、第13話にてジェントルー(現:あまね/フィナーレ)に代わって初出勤した彼であるが、レシピッピを精々1、2匹(合計17匹)しか集めず、プリキュアを弄んだり自身の作ったロボットに仕事を任せる等、DQシリーズで例えるなら盗賊(怪盗)よりも寧ろ遊び人(道化師)に近い雰囲気となっている。
ナルシストルーは技術者としては捕獲箱の改良やスピリットルー開発などブンドル団に高い貢献をしているが、怪盗としてはジェントルーやセクレトルーのように「いかにプリキュア達を出し抜きレシピッピを連れ帰るか」という策をほとんど練っておらず、あまねやパムパムを人質にしたのはどちらも「たまたまそこにいたから」という程度で計画性もあまり無い。
- 余談だがパムパム役の日岡なつみ氏はこれでナルシストルーのファンになったらしい。
第29話においてのセクレトルー曰く「ナルシストルーは仕事と遊びの違いを分かっていなかったようですね。ていうか最初っから本気出せっての」とキレ気味に酷評を言われる程であった。イソップ童話で言えば『アリとキリギリス』の関係でジェントルーやセクレトルーはアリなのに対して、彼はキリギリスとも言えるであろう。
「虫唾が走る」と「反吐が出る」
第13話以降、他人(特に人間界の人間)が食事を楽しむ様子を見たりプリキュア達に食事を楽しむことについて言われた際によく口にしている言葉。
普段は余裕そうな笑みを浮かべ他人を見下した態度をとる彼だが、この言葉を口にした時だけ明らかな嫌悪感や怒りともみれる表情を浮かべたり激昂した声をあげている。
何故かここねがメインの話でこうした反応をすることが多い。
なお、虫唾(虫酸)が走るの意味は
(1)胸がむかむかする程の不快。
(2)口中に胃液が出て吐き気が催す事から不快でたまらない。
(3)腹が減って虫唾(胃液)が口の中に逆流して非常に不快だ。
という意味があり、
本作品のテーマである食べることに関連する語句でもある。
また、第20話では思いやりというワードにたいして「反吐が出る」と吐き捨てた。
反吐が出る の意味は
一度飲みくだしたものを吐き戻すほど嫌悪している。
という意味があり、
こちらも本作品のテーマである食べることに関連する語句でもある。
ブンドル団での立ち位置の謎
また、終盤でゴーダッツ本人が登場するようになってからであるが、「ナルシストルーはゴーダッツの弟子ではないか?」という説も存在する。
- 彼の戦闘での強さや人並み外れた倫理観は、ゴーダッツにより少年時代から教育(マインドコントロール?)された末のものではないかと言う説である。
- ただ、後述のアニメージュで明かされた事実によるとナルシストルーがブンドル団にスカウトされたのは少なくともセクレトルーよりは後であり、ブンドル団に入るまでゴーダッツの正体である彼との面識は無かった様子。
また、ゴーダッツの正体が彼であったことを知っていたかどうかも不明。最終回では共に刑務作業でトマトの収穫をしていたが…。
また、視聴者の間では「ナルシストルー」という名はブンドル団の一員としての名前であり、本名は別に存在する……というのが、半ば共通の解釈のように存在しているが、実際どうなのかは不明。
彼の食事事情について
食事をしているシーンが描かれていないキャラ
食べる事をテーマにした本作品では、本編でゆい達プリキュア達はもちろんおいしーなタウンの住人、ローズマリーやエナジー妖精達含め、食事や料理に関するシーンが多く見られる。
元ブンドル団であったジェントルーや、彼と同じブンドル団であるゴーダッツやセクレトルーには味の好みや食べ方について言及があったり初恋の味がするグミを食べるシーンがあるが、第27話時点までナルシストルーのみ食事をしている場面が一切描かれていなかった。第28話の回想シーンでは、食べようとして止めている。
これは彼自身が食事に対してひどく嫌悪していたためだと思われる。
ただし第15話での撤退前に「美味しいコーヒー飲み損ねた」と発言していることから(そのままの意味なら)普段から飲食をしていないというわけではないらしい。(実際に飲んでいる描写はなし)
また、第21話では次に奪うレシピッピの候補としてガレットやカヌレなどのなぜか横文字ばかりのお菓子を呟いたり、自分には西洋のドルチェが似合うと発言している。(こちらも実際に食べている描写はなし)
第22話ではなぜかクレープを嫌がっている。(あくまで会話の中に出てきただけの為、実際にクレープを食べてる描写はなし)
しかし第37話。
もえ達にりんご飴を差し出され、仕方なく食べたところ、驚きの表情を見せた。さらに二口目も食べ、
「これが、美味いというものか…」
と呟いた。
同話の最後ではフィナーレからもらったりんご飴も食べた。
第41話では生のりんごを食べていた。
第45話ではイチゴ(ケーキのトッピング)を食べていた。フルーツは比較的食べられるのだろうか?
ピーマンが苦手?
第26話では出番が無いが、彼が造ったスピリットルーのデータにピーマン料理が「苦くてきらいだ」とインプットされていたため、視聴者に「お前もピーマン苦手かよ」と突っ込まれている。
(※イメージです。)
第33話で判明した事
第33話にて、彼の食事事情に関して好き嫌いの話とは別に「自分に合う食べ物があまり無かった」と語られるのは彼がアレルギー持ちであるということを暗に示しているという噂があるが、真相は今のところ不明。味覚障害等アレルギー以外の原因の可能性もある。
いずれにせよ好き嫌い以前に体質的に食べられないものがあると思われる。
- 第27話にてスピリットルー経由で食事について「楽しくない」、「つらい」と言っていることもあり、ナルシストルーが食事を楽しめない原因として、アレルギー、味覚障害、摂食障害、厳しいしつけや虐待のトラウマなど視聴者に色々と予想されているが…?
また、極端な猫舌であるらしいので間違いなく熱い料理は苦手と思われる。
- ちなみにキュアプレシャスの名乗り口上は「あつあつごはんでみなぎるパワー!」なのだが…。とことん彼女とは相性が悪いようだ。
あまね製りんご飴
何かを食べるシーンが出てきたのは第37話のりんご飴が初めて。あまねが作ったとは知らずに食べたのだが、これを食べて「これが、美味い というものか…」と呟いたことから、このりんご飴で初めて「美味しい」を知ったようである。
(ただ、ナルシストルーが「いらん!そんなもの。オレさまの体には合わない!」と言っていたのにもえが強めに食べるよう勧めたシーンには批判的意見もある。たまたまりんご飴がナルシストルーの体質に合う食品だったから良かったのだが…。)
アニメージュにて明かされたこと
アニメージュ2023年3月号のシリーズディレクター深澤敏則氏のインタビュー記事によると、ブンドル団の団員としての最古参はセクレトルーであり、ナルシストルーは彼女の後にスカウトされたとのこと。
ナルシストルーもセクレトルーも元々フェンネルと面識があった訳ではなく、フェンネルと出会ったのはブンドル団に入るタイミングであり、「野望を抱いたフェンネルが、その尖兵にふさわしい人材探しをしていた時に出会ったという流れです。」と語られている。
オフィシャルコンプリートブックで明かされたこと
スピリットルーとの関係
シリーズ構成の平林佐和子氏のインタビューによれば、「スピリットルーは、まずナルシストルーの出番が長すぎるのではないかという話がきっかけで生まれたキャラクターなんです。さらに、ナルシストルーの内面を語るにしても、本人は絶対に話してくれないし、セクレトルーも言及するタイプではないからどうしようかということになり、ナルシストルーに変わるもうひとりの幹部を出しましょうということになりました。」
公式グッズ
2022年8月5日に、セクレトルーのぬいぐるみとセットでナルシストルーのぬいぐるみが発売されると発表された。但し、かいとうジェントルーぬいぐるみとは違い、プレミアムバンダイ限定の発売となる。(ダルのどおしゃべりぬいぐるみと同じ。)
ほか、10月にはミニアクリルスタンドとかブンドル団達のアクリルスタンドとかも発売。後者はなぜか彼だけ描き下ろしという謎の優遇仕様である。(ジェントルーとセクレトルーは公式サイトのキャラ紹介画像)
クリアカードコレクションガムのカードにも描き下ろしで登場。
12月には新作のアクリルスタンドと缶バッジの発売が決定...なのだが、告知ツイートではしれっとプリキュア達(パーティアップスタイル版)と並んでいたため、ファン達の腹筋(と財布)を破壊。普通ならブラペやローズマリーが居そうな枠で彼らを押しのけてのナルシストルー発売に追加キュア疑惑(※ネタです)になってしまう事態に。
関連イラスト
関連タグ
デリシャスパーティ♡プリキュア ブンドル団
ナルシスト 美形悪役 偏食
ショタナルシストルー:彼の少年時代の姿。
ミニナルシストルー:第37話で物理的に小さくなった姿。
ナル先生:第37話で教師と間違えられた白衣姿。
プリキュア敵少年幹部:少年……かは微妙なお年頃だが。
チキンウィングフェイスロック:洗脳が解けたあまねを強引に連れ帰るときに彼女にかけたプロレス技。
舐めプレイ:プリキュアとの戦いや作戦での彼を象徴するといっても過言ではない言葉。実際それをし過ぎたが為にセクレトルーからは見放された模様。
ナルジェン、ナルあま、ナルフィ:ジェントルー(あまね/キュアフィナーレ)とのカップリング・コンビタグ。彼女に対するアプローチの数々を知りたい方はどうぞ。
ナルゆい:和実ゆいとのカップリング・コンビタグ。料理に対する思想信条が正反対なヒーローとヴィランの関係である。
ジェントルー、セクレトルー、ブラックペッパー(プリキュア):本作の公式ぬいぐるみ仲間。前者2名はナルシストルーと同じく、ブンドル団所属。
プリキュア関連
- ダルイゼン:公式グッズでぬいぐるみが販売されたプリキュア敵少年幹部キャラクター繋がり。イケメンな少年の容姿でありつつも「非道な敵」として描かれた点が共通している。ただし少年期の辛い経験からひねくれてしまっていたナルシストルーとは異なり、ダルイゼンは生まれながらの「地球を蝕む病魔」であり、プリキュア達と互いに理解し合うことなく浄化される。
- コブラージャ、バリトン、オレスキー、シャット、カッパード:プリキュアシリーズにおける、ナルシストな男性敵幹部繋がり。ナルシストルーと同じくいずれも最終的にはプリキュア側と和解している。
- ドクター・トラウム、アイワーン:プリキュアシリーズにおける、天才発明家の敵幹部繋がり。トラウムに至っては仲間を切り捨てる冷酷な台詞を放った点も共通する。ナルシストルー同様いずれも最終的には改心する。
- ムカーディア、オルーバ:プリキュアシリーズにおける、イケメンな青年の容姿でありながらも「邪悪な敵」であり、他人を手駒のように利用している点が共通している。ナルシストルーとは異なり、いずれも最終的に消滅の末路を辿った。
- グレイブ:プリキュアシリーズにおける、自ら洗脳疑惑を否定した敵幹部繋がり。黒幕に利用されていた仲間とは異なり、根っからの「悪人」として悪行を楽しむ点が共通している。最終的に改心しないまま生存した。
- ディープミラー(レッド):自分が戦わずに洗脳した人間をプリキュアにけしかけ、双方が苦しむのを楽しむ非道なやり口や、洗脳された人間の瞳が赤くなる演出が共通している。
- バテテモーダ:プリキュアシリーズにおけるプリキュアメンバーから危険視された幹部繋がり。人間界に嫌気を差す点、自身の行動を全く問題視しない点、追加戦士とは因縁がある点など、共通点が多い。
デジキュア
他作品関連
- ニャオハ:顔が似ている緑色の猫っぽいキャラクター。
- シャノワール:仮面や髪型など見た目が似ていることやキザでナルシストな性格、猫っぽさ、製作が東映アニメーション繋がり。
- パプテマス・シロッコ、イジルデ:天才を自称し、自ら兵器を開発するエンジニアでもある悪役繋がり。後者は「邪悪で非道な敵」として描かれた点も共通するが、ナルシストルーとは異なりいずれも最終的に倒されている。
- ヒュドラム、オルテカ、ベルフェウス:ナルシストルーと同じく、ナルシストで策士系敵幹部繋がり。
- 怪盗U:ナルシストな怪盗繋がり。
- ヨロイ元帥:非道な宿敵繋がり。ナルシストルーは彼と同じ失態を犯してしまっている。彼の部下で最後の刺客であるカメレオンは人間態のイメージがナルシストルーと似ていて、こちらは上司の命令で10代少女を使い捨ての兵士として利用した。
- デデデ大王(アニメ版):幼い時のトラウマを経験したどこか憎めない悪役繋がり。
- までぃえす:中の人・性格繋がりのキャラでマッドサイエンティスト気質も共通している。同じく黒幕からの洗脳を受けていなかったが悲しい過去があったのは異なる。
- ベイル:第42話にて彼も相手に対して一度だけ「虫唾が走る」と言っている。
- ザボエラ:元同僚に見捨てられた敵幹部繋がり。残忍で卑劣な手段を行ったところも共通している。こちらも因縁の相手を操った。ナルシストルーの中の人は、こちらで賢者を演じている。