ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

曖昧さ回避編集

  1. イソップ童話の一つ。本項にて解説
  2. ホリプロ所属のお笑いコンビ。→アリtoキリギリス

概要編集

 労働の重要性を説く物語。元々は「アリとセミというお話だったそうだが、製本された場所ではセミが生息していなかったためキリギリスに変更され、そのまま定着したらしい。

あらすじ編集

 昔々あるの日に、キリギリスは怠けてばかり歌っていました。キリギリスは暑い中熱心に働くアリバカにしていましたが、アリは気にせず働き続けました。

 やがて季節は廻りが来てが訪れました。寒くなってが取れなくなったキリギリスはアリの元を訪ねました。アリのには夏場に溜め込んだ無数の餌があったのです。キリギリスはアリに食料を無心に行きましたが、アリはこう返しました。


「夏に歌ってたんだから、冬は踊りでも踊ってれば?」


 やがてキリギリスは飢えと寒さで野垂れ死にました。

教訓編集

この童話は以下の教訓があるとされている。

将来への備えを怠ると、危機が訪れた時に痛い目を見るので、危機を乗り切るために備えをしておくのが賢明。

余談編集

 子供向けに結末をマイルドにした結果「冬になって食料を無心に来たキリギリスに対し、アリは説教をしつつも情けをかけて食べ物を恵んでやり、キリギリスも心を入れ替えて真面目に働くようになる」とか「アリが食べ物を提供する代わりに、キリギリスはアリに歌を聴かせて娯楽を提供することで仲良く冬を越す」といった、キリギリスが死亡しない終わり方に改変されるケースが多い。

 その一方で「アリに食料の無心を断られたキリギリスは、雪の降りしきる中を寂しく何処へと去って行く」という、最後まで死亡こそしないものの希望も見えない終わり方になっている場合もある。

また、別のバージョンではアリに断られたキリギリスが、「もう歌うべき歌は全部歌い尽くした、貴殿方は僕の屍でも食べて生き延びれば良い」と自らの生き様を語り果てるという最後になっており、ただ生きていく為だけの人生が幸せか?自分の情熱や生き甲斐に燃え尽きる人生が幸せか?という深い疑問を問いかける終わり方になっている。


 そもそも論として、セミキリギリスも、成虫は基本的に冬を越せず死ぬ虫である(一部成虫で越冬する例外もいる)。

夏に歌ってばかりなのは自身の子孫を残すため、いわば婚活であり、決して「怠けている」わけではない

セミやキリギリスにとっての「将来の備え」とは「冬に備え餌を備蓄する」ことではなく「自身の子孫を遺す」事。

まして、冬に死ぬのは「夏に怠けた結果の因果応報自業自得での凍死餓死」ではなく種としての「寿命である。

種としての寿命を迎え天寿を全うしたのを「準備不足」や「努力不足」だと皮肉られては根性論も甚だしいだろう。


尤も、上記の指摘が全く無意味でナンセンスなのはこの寓話が伝わっているのを見てのとおりである。


星新一編集

 星新一の『いそっぷ村の繁栄(『未来いそっぷ』に収録)』では、繁栄をキーワードに物語が変えられている。


 自称芸術家のキリギリスが冬にアリのところへ行き、当然今までのいきさつがら長老アリはそっけなく断るが、彼を引き留めたのが若いアリたち。

若いアリいわく、

「勤労愛好のアリ一族の性格によって、巣の中は食糧でいっぱい。巣を拡張したがもう限界で、古い倉庫が壊れてけが人まで出る始末で、キリギリスに消費を増やしてもらわないといけない

という事で、アリの客人となったキリギリスで、音楽でアリたちも楽しむこととなった。

そんな折、キリギリスはアリの巣の古い食料が発酵して酒になっているのを発見。アリたちに勧めた結果、アリたちは酒の味を覚えて勤労精神が完全崩壊。

次の春からアリたちは働かず、キリギリスの音楽に合わせて踊りまわるだけとなった。

長老アリはこの堕落を何とかしようと食料の量を計算しようとするが、食料はあまりにも多く、あと数十年を踊り暮らしてもなくなりそうにない。

「世の中が変わったという事なのか」

信念と現実との間の矛盾に悩んだ長老アリは、その悩みを忘れようと酒を飲み、若いアリたちと一緒に踊り始めるのだった。


教訓「繁栄によりいかに社会が変わったからといって、古典的な物語をこのように改作すること、果たして許されるべきであろうか」


繁栄によって勤労だけが美徳ではなくなることへの警鐘と、貯蓄と消費の在り方について疑問を投げかけている。


関連項目編集

寓話  キリギリス

アントホッパーイマジン アリかキリギリス

星新一


年金少子高齢化や物価高騰の影響もあるが、現代日本においては年金のみで老後生活することは不可能だと言われている。ニュース等様々な媒体で老後への貯金として云千万円もの貯金が必要だと言われて話題になっている(言っている人によっても異なるが、夫婦2人だけでも2000万円以上は必要だという意見が多い)。

関連記事

親記事

イソップ寓話 いそっぷぐうわ

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 309998

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました