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「承知しました」

CV:小松史法


概要

あとまわしの魔女の一番の側近を務める執事。燕尾服を着用し、モヒカンの髪型に2本の角を生やしたタツノオトシゴのような姿が特徴。

他の召し使い達と異なり、顔面がタツノオトシゴそのものである為、口が横開き気味に動く以外に表情の変化は乏しく、その感情も読みづらい。


人物像

慇懃実直な執事

地位自体は他の召し使い達と同等だが、普段は最側近たる執事としてあとまわしの魔女に直接仕えており、他の召し使い達に指示を与える役割を担う。

言動は慇懃で思慮深く、イマイチやる気の薄い他のメンバーと違い、全ての仕事に関しては非常に真面目で、常に人間界やグランオーシャンの動向を注視している。


執事としても有能で、プリキュアが初めて現れた時には、主である魔女に作戦の立案を仰いだり、食事を後回しにして食べてくれない魔女の為、「魔女様がもっと興味を持つような料理が作れませんか?」チョンギーレに相談する等、状況を改善する為に自ら率先して動いており、決して命令だけ聞いて動く受動的な人物ではないのも分かる。


但し、実直が過ぎて冷静かつ的確な言動を行う故、相手の感情や場の雰囲気を顧みない=『空気の読めない』言動も多く、子供のエルダからは「遊びに付き合ってくれないからつまらない」と評されている。

また、あとまわしの魔女の意向を絶対視している余り、第6話では「後回しが許されるのは魔女様だけ」と他のメンバーに注意する、第9話では失敗続きの召し使い達に「また失敗しましたね?」とやや高圧的な言動で是正を促す他、第10話では他の召し使いの意見を封殺してまで「やる気パワーの収集」を命じる時もある(恐らく、進捗が悪かった場合、主の叱責を受けるのが自分だけ故かも知れない)。

その為、召し使い達からは嫌われている……程ではないが、少々煙たがられており、彼が姿を見せるや否や、口実を作ってそそくさと逃げられる場面もしばしば。


だが、上記の通り地位に極端な差がない為、歴代の『首領の最側近』としての威圧的・強権的な言動はほぼなく、仲間を「シェフ・チョンギーレ」「リトル・エルダ」等の敬称で呼び、控え目な態度に終始している(上記の「新たな料理の調理」の要請を受けたチョンギーレの新作・『氷漬け料理』の不備をやんわりと指摘するに済ましている)。

また、チョンギーレが怪我をした時はちゃんと出撃要請を控える、上記の是正に他の召し使い達の言い分をちゃんと聞いた上で、魔女の代行として新たな手段を提供する等、一方的に命令を押し付ける場面はほぼなく、意志疎通をした上で方策を与える配慮も行き届いている等、決してブラック管理職ではない。

しかし、執事の役職柄、精神的負担も多いらしく、ヌメリーから定期的に薬(恐らく精神安定剤か胃薬)を貰っており「あんまりイライラしちゃダメよ」と諭されている。


敵対者にもその態度をほぼ崩さず、余程の事態にならない限りは実力行使をせずに穏便に済ませる。


また、伝説の戦士である『プリキュア』を知っており、「何時も邪魔をするあの人間(=キュアサマー)達こそがあのプリキュアではないか?」と最初に気付いた(本作では最序盤の頃は魔女とその手下は、自分達を邪魔してくる変身ヒロイン達の正体が分かっていなかった)。

その為かプリキュアに対する警戒心は人一倍強く、「子供だからと舐めてはいけない」「このままでは面倒なことになる」と危機感を募らせている。


総じて見れば「目的があっても率先して動かない主に代わり、他の召し使い達から不興を買わない言動で指示を下して動かす『器量』と、彼等以上の広い視野で周囲を見渡し、得た情報からいち早く敵の行動を想定し事前対処を行う『危機管理能力』を併せ有している」と、『組織のNo.2』として極めて有能な存在と評価できる。


尚、後述するがメンバーの中では、あとまわしの魔女が「破壊の魔女」と呼ばれていた頃から仕えていた、最古参であった事実が後に判明している。

44


暗躍する執事

その一方で、「魔女様の前でプリキュアの名前を出してはいけない」と皆に通達しており、「あとまわしの魔女が、やる気パワーを集めるのを邪魔しているのが何者なのか知らない状態」だと第29話で判明した。同話に登場した伝説のプリキュアは、あとまわしの魔女が『何らかの理由で悪堕ちしたらしき過去』を示唆しており、バトラーは彼女の正体を知っている上で、魔女にプリキュアの存在をひた隠しにしている様子。


更に第22話や第27話では、自分以外の従者達に欺いているかのような、不穏な微笑を浮かべる場面に加えて、第37話では『愚者の棺』に関する隠された秘密に通じている事実が示唆されており、満たされつつあるやる気パワーの器を前に不気味にほくそ笑む等々、不穏な空気を醸し出している。


また、魔女の大願が明かされて以降、諦観に押し込めていた「ある焦り」が再燃して彼女の悲願を達成せんと勇み足になっていき、3人に対しても次第に高圧的な態度を取り始める。

バトラーさん…


第43話で遂に姿を現した『愚者の棺』を前に隠された真実を語り、記憶がない状態を利用し、彼女に代わり世界を破壊しようとする本心を垣間見せる。

そして真実を知ったチョンギーレを超ゼッタイヤラネーダに変えて足止めに利用した。


第44話において、バトラーの上記の暗躍や暴走の本質が明かされた。

『破壊の魔女』の時分は世界を破滅に導く、『あとまわしの魔女』の時分は永遠のあとまわしを叶えさせると、傍目では完全に矛盾した言動を見せているバトラーだが、それは偏に「魔女の大願を叶えさせる」に集約された結果である。

特に『愚者の棺』の解放はバトラーにとって、『破壊の魔女』と『あとまわしの魔女』双方の願いの両立が可能(=世界を滅ぼした後に魔女が永遠の命を得られるなのもあって、何としてでも達成したい事案だっただろう。


戦闘能力

第17話にて脱走したローラを再び捕縛せんとした際に初めて披露。最初は剣術のようにステッキを振るい、後にステッキから岩盤を容易く砕く威力の水流を大砲のように放った。

戦いの心得がないローラを容赦なく攻め立て、水流砲はローラを気絶させそのまま海底に沈めてしまった。もっとも、ローラを捕まえるつもりだったバトラーは、ローラが海底へ沈んだ為に「しまった」風な素振りを見せている。どうやら力加減を間違えた模様。


本編での主な動向

■第7話

グランオーシャンの女王が、人間界にくるるんを使いに出したのを察知。わざと小さな妖精を使った事実から、魔女側に悟られ難くする女王の思惑をも見透かしていた。

更に「使いに何かを持たせている」事態も予測し、エルダに届け物を奪ってくるよう指示。この時も彼女のわがままを安直に叱り付けたりせず、「成功したらお駄賃を渡す」と提案し、やる気のないエルダを上手く誘導して出撃させている。


■第16話

ヌメリーの案によってチョンギーレがローラを捕らえた際は、チョンギーレに代わってローラを魔女の許へ連行する時には、騒ぐにローラの口にテープを手早く嵌める見事な手際を見せる。


■第21話

何時も通りやる気パワーの収集を要請するも、3人はそろって「夏の暑さ」を理由に夏休みを求めストライキを起こした為、バトラーは呆れ気味に「では、やる気パワーを集めに行った者から順番に夏休みを与えます」と、即座に相手の要求を聞き入れつつ、魔女の要求をも両立する提案をした。

又、同エピソードの終了間際では、図書庫らしき場所にて何らかの伝承を見つけるや、「良いものを見つけました」と不敵に漏らした。


■第22話

呻き声を漏らす魔女の変調を察し、バトラーはすぐ魔女の許へ向かうや否や、何時まで経ってもやる気パワーが集まらない事態に静かに怒る魔女を目撃、急いで落ち着かせようとするも不運にも叱責(と、額に魔女の体から放たれた黄色く濁った球体)を受けてしまう。

どうにか魔女を落ち着かせたバトラーは、額の負傷の治療を兼ねてヌメリーの医務室に向かい、得た情報を元に発見したモノ(=やる気パワーが納められている盃)を入手しようと彼女に出撃を要請した……が、ヌメリーは運悪くプリキュアと鉢合わせになった上に敗北、バトラーの目論みは破綻した。

但し、ヌメリーから「リングをプリキュアに奪われた」の報告を受けたバトラーは「目的の物ではない」としつつ「過去にあとまわしの魔女様以外に、『愚者の棺』を解放しようとした者が居ました」と答えた。

ヌメリーの報告からグランオーシャンの人魚が地上に向かった事実を得たバトラーは、今回は取り敢えず良しとする中、エルダから「本当に『愚者の棺』がエルダ達の望みを叶えてくれるの?」と問われ、バトラーは「勿論です」と言葉少なに答えた(その際、不気味な笑みを浮かべている)。


■第23話

冒頭、我先にバカンスを楽しむヌメリーとチョンギーレの絵はがきを見て、1人夏休みが貰えず癇癪を起こすエルダの前に現れたバトラーは、前回と同様「夏休みが欲しいのでしたら杯を取って来る事です」と要請、尚も夏休みを欲しがるエルダに「(杯を取って来ないの)でしたら、エルダさんの夏休みは無しです」と非情な態度を見せた。

その後、エルダが持ち帰った杯は、主であるあとまわしの魔女に献上されるのだった。


■第25話

やる気パワーが集まり気を良くするバトラーだったが、当のあとまわしの魔女は未だに不満の為、「早急にやる気パワーを集めます」とバトラーは返答した。

そこでバトラーはエルダに要請しようとするも、エルダは体調不良に陥りヌメリーの診断を受けるシーンを目撃。真剣に見ているとヌメリーが夏休みバテと診断し、バトラーは思わずズッコケるも即座に持ち直すや、ヌメリーを監視役に就けた上で改めてエルダに出撃要請をした。


■第26話

流星群を話題にする3人の許へバトラーが現れるや否か、前回の『エルダの出撃の失敗』と、ヌメリーの『エルダへの甘い評定』に苦言を呈した。

当のヌメリーはのらりくらりと回避しようとしたが、直後にバトラーが「では、その分の穴はヌメリーさん、貴女がきっちり埋めて下さい」とヌメリーに出撃を要請した。


■第27話

屋敷を襲う地震の正体は「これは魔女様が悪夢に魘されているのです」と答えつつ「悪夢の原因は何時まで経っても、やる気パワーが集まらないから」と、3人の怠慢ぶりに釘を刺した。

無論、何時もの注意に3人が一様に不満を漏らしたが、バトラーはそれに意を介さず、第22話と同様の不気味な微笑を浮かべていた。


■第29話

悪夢に魘される魔女にたじろぎつつも、赤黒い新たなヤラネーダの素を授けられ、魔女の意向を叶えるべく行動開始。

真夜中に単独で出陣して「では……始めましょう」と排水路に赤黒い素を投げ入れると、その翌日に水の超ゼッタイヤラネーダを召喚。

超ゼッタイヤラネーダがプリキュア達を追い詰めているのを目にし、「やる気パワーはたっぷりと頂きますよ」と宣言するバトラー。

だが、まなつの決意とまなつを救わんとする残りメンバーの意志によって、伝説のプリキュアが顕現する奇跡が起こりエクセレン・トロピカルスタイルにパワーアップ、その力によって超ゼッタイヤラネーダが浄化されてしまった……が、それ以上にバトラーは「まさか彼女が……あれは『大地のリング』?」と、伝説のプリキュアが顕現した事態に驚愕していた。


■第30話

前回起こった奇跡に「まさか……彼女が現れるとは……。そして……もしもアレが『大地のリング』だとすれば……」と危惧する中、チョンギーレを呼び出して超ゼッタイヤラネーダの素を手渡し出撃させた。


■第32話

ヌメリーの医務室にて薬を貰いに来たバトラーは「海岸の近くで『ファッションショー』なる看板を見ましたが……」と言うや否や「観客が沢山居るので、やる気パワーの収集を……」と何時もの要請を口にした。

無論、ヌメリーは「面倒」と「貯まったカルテの整理」を口実に拒否したが、バトラーは即座に「あぁ! こんな事を頼めるのはヌメリーさんしか居ないのに!!……」と、ヌメリーを怒涛の勢いで称賛、気分を持ち上げて彼女を動かした


第33話

劇場版のコラボ(?)回の一編『トロピカれ!恐怖のあとまわし屋敷!』にて、まなつの妄想の形で登場。

ネットサーフィン等で仕事を後回しにする三幹部を見て、第6話と同様「後回しが許されるのは(以下略)」と珍しく怒気を発しつつお仕置きを考えるバトラーだったが、図書室の本の乱雑ぶりを目にした途端、「巻数がバラバラです」「ここはジャンルがバラバラだ」「こちらは大きさがバラバラですね」等と本棚の整理整頓を開始、叱責を後回しにしてしまうのだった。


■第34話

エルダに出撃要請するが、その際に彼女が作った(積み木の)お城を崩してしまい、それが原因でエルダと口論が勃発。

この時、バトラーは今までの彼女の態度に鬱憤があったのか、珍しく感情的になって「遊びは後回しです」「良い加減に少しは大人になりなさい」「やる気パワーを集めないなら出て行って貰います」等と、エルダに『大人としての正論』を押し付けた挙げ句、彼女が嫌う「エルダさん」呼びを繰り返した。

だが、その強権ぶりが災いし、エルダが家出してしまうのだった。


■第36話

プリキュア達は人魚の女王に招かれてグランオーシャンを訪れるが、実は隠された『海のリング』を入手すべく、バトラーが仕組んだ罠だった。

プリキュア達のピンチに呼応するように出現した『海のリング』を奪うや否や、バトラーは「貴女達の役割は終わりです」と勝利宣言し、プリキュアは大ピンチに……。


■第37話

館に戻ったバトラーは、前回の作戦の成功に気を良くし、「生き物から産み出した超ゼッタイヤラネーダは『海のリング』がなければ倒せない」と自慢する風に漏らした。

その後、未だに永遠のあとまわしに至らぬ現状に、癇癪を起こす魔女の許に向かうや「後少しの辛抱でございます、後は愚者の棺にやる気パワーを納めるだけです」と宥めた後、前回産み出した超ゼッタイヤラネーダを連れて地上に向かった。

そして、超ゼッタイヤラネーダに人々のやる気パワーを奪わせるバトラーだったが、その最中に現れたプリキュアに「中々しぶといですね」と呆れ気味に漏らした。

上記の通り、超ゼッタイヤラネーダに手も足も出せないプリキュアを見て、バトラーは「愚かですね、生き物から産まれたヤラネーダは『海のリング』がなければ勝てないと言うのに……」と勝利を確信するが、直後にプリキュア達の諦めない意思に呼応するように、奪った『海のリング』がプリキュア達の許に顕現する事態を目撃し困惑する。

そして、プリキュア達に超ゼッタイヤラネーダを倒されてしまうや、バトラーは「クッ、後一息の所を……」と不愉快に漏らすと同時に撤退した。


■第38話

「魔女様は怒りで料理に手を着けませんでした」と料理をチョンギーレの許に送り返すバトラー。

何時も通りの事態にぼやくチョンギーレに対し、バトラーは即座に「折角の料理を無駄にしない為にも、魔女様の為にやる気パワーを集めるのです」と、超ゼッタイヤラネーダの素をチョンギーレに手渡した。

そして、出陣するチョンギーレに「生き物で超ゼッタイヤラネーダを産み出すように」との指示も付け加えるのだった。


■第40話

館の外で遊び呆けるエルダに対し、「エルダさん? 何時まで遊んでいるのですか?」と釘を刺すバトラー。

何時も通り「だってエルダは子供だもん」と応えるエルダに対し、バトラーは「このままでは子供のままではではいられませんよ」「何時までも子供でいたいのなら、そろそろ本気を出して下さい」等と、『子供でなくなる』恐怖感を煽りエルダを出撃させた。


やり取りこそ従来のようだが、第34話で生じた溝が未だに残っているのか、バトラーは上記の通り『エルダの恐怖心を突く』形で出撃させた事実から、既に「エルダを甘やかしつつ動かす」考えが皆無になりつつある風に見える。


■第41話

実質的に総集編で魔女サイドはチョンギーレ、ヌメリー、エルダの3人の遣り取りがメインだった。

その為、バトラー本人は不在だったが、3人の会話の中でバトラーの指摘が挟まれた。


■第42話

「お許し下さい、あとまわしの魔女様。後少し……後少しでございます」と魔女への謝罪を口にするバトラー。

魔女の叱責を正面から受け止めるバトラーは「もう失敗は致しません、この海で最も強い生き物をヤラネーダにしますので」と返答した後、コバンザメを素体にした超ゼッタイヤラネーダを差し向けた。

だが、コバンザメの超ゼッタイヤラネーダは「コバンザメは、クジラのお腹に付いてきたオマケです。この海で大きくて最も強い生き物は……クジラなのですよ」(厳密には海で頂点に君臨する最強生物はシャチなのだが、「シャチは水族館で飼育できるが、クジラは不可能」=「人類には御しきれないクジラこそ最強」と解釈すれば間違いではない)と、市街の蹂躙を開始するバトラー。

その折り、バトラーは過去にも魔女が愚者の棺の開放を目論み、地上に侵攻した事実、あとまわしの魔女はその時分は『破壊の魔女』と呼ばれていた事実を語った。

「わたくしは、まだ若造でした。あのころの魔女さまは、それはそれは素敵だったのですよ

  • その時の若造の頃のバトラーは某タツノオトシゴキャラのような姿であった。
  • バトラーの台詞から「バトラーが忠誠を誓っているのはかつての『破壊の魔女』であり、現在の『あとまわしの魔女』では無いのでは?」と予想する視聴者もいた。……その予想は当たりでもあり、外れでもあった。

プリキュアと遭遇したバトラーは、真っ先に水流でローラが持つマーメイドアクアポットを無力化、更に1人先走ったキュアサマーをクジラの超ゼッタイヤラネーダに呑み込ませた。

そして、やる気パワーが相応に集まった所で、バトラーはクジラの超ゼッタイヤラネーダと共に撤退したのだった。


■第43話

やる気パワーが集まった大皿を運ぶバトラーだったが、突然屋敷を襲う振動に「おや?」と漏らすやいなや、チョンギーレと出会い「何事ですか? 騒がしい」と尋ねると、チョンギーレは「プリキュアが侵入した」との返答に、

(もしや……あの時、全員吹き出された訳では……)

「なかったか……!?」

最強のヤラネーダの体内のプリキュアを吹き出し切れなかった失態に、動揺のあまり声を漏らしてしまうバトラーだったが、チョンギーレには平静を装い「いえ、何でもありません。魔女様の部屋には、絶対に近づけないようお願いしますよ」と釘を打った。


だが、プリキュアとゼンゼンヤラネーダとの戦闘に気付いた魔女に対し、バトラーは「ご心配には及びません」とシラを切りつつ、「それよりもご覧下さい、ようやく、これだけのやる気パワーが集まりました」と、大皿のやる気パワーを魔女に差し出した。


ゼンゼンヤラネーダ、超ゼッタイヤラネーダが立て続けに撃破されるも、バトラーは気にも留めず、魔女の目の前で『愚者の棺』にやる気パワーを注いだ時、プリキュア達が姿を現した。

キュアサマーの呼び掛けに苦悶の声を漏らす魔女だったが、バトラーを遮るように「思い出す必要はありません。魔女様、ご覧下さい……やる気パワーが遂に満杯に……」と大願が成就しつつある事態を告げる。

だが、キュアサマーの問い掛けに茫然自失に陥るあとまわしの魔女に「魔女様はそれを考える必要はありません! 後は、このバトラー奴にお任せを」と宣言した瞬間、遂に『愚者の棺』の本体が姿を見せた。そしてやる気パワーを貯めていた器を棺にセットし、やる気パワーを棺へと注入していく。

「さぁ、いよいよ『愚者の棺』を解放する時です。魔女様はそこでご覧になっていて下さい……私がこの世界を……滅ぼしてみせます

まさかの発言、プリキュアより先に「おい、ちょっとまて!? そんなの聞いてねぇぞ!?」とチョンギーレが噛み付くも、

「おや? 話してませんでしたっけ? この愚者の棺は、世界を滅ぼす事によって、地球上の全ての生き物の生命エネルギーを集めるのです。そして、棺を解放した者には不老不死……つまり、永遠の命をもたらすのですよ」

バトラーはそ知らぬ風に『愚者の棺』の実態を語り出した。

最早バトラーが「自分達にも本当に不老不死の恩恵を与えるかどうか分からない」し、「たとえ不老不死になっても、滅んだ世界で自分達だけ生きていても仕方ない」と思ったのか、チョンギーレは「魔女さまの願いとは言え、流石にオレもそれは承諾しかねるぜ」とバトラーに反旗を翻す姿勢を見せた。


だが、バトラーは「おや、反抗するつもりですか? ならば……こうです!」と、バトラーはチョンギーレに超ゼッタイヤラネーダの元を強制的に投与した

まさかの事態に驚くエルダ、バトラーを非難するヌメリーだったが、

「貴方達は黙っていなさい! さぁ……チョンギーレヤラネーダ、邪魔者を消してしまいなさい!」

バトラーは2人の言葉に聞く耳持たず、チョンギーレヤラネーダをプリキュアに差し向けた。


悲しき忠義の果てに(第44話~第45話)

「さぁ魔女様……世界が滅ぶ様をとくとご覧あれ!」

どこか酔いしれる風に宣言するバトラーは、前回超ゼッタイヤラネーダにされたチョンギーレをプリキュア達にけしかけた。

「後少しです……世界に破滅が訪れる!!……」と興奮するバトラーだったが、やる気パワーが完全に注入される寸前、キュアサマーの攻撃で棺にセットされていたやる気パワーの器が粉々に砕かれ、棺の解放を阻止されてしまった。

バトラーはプリキュア達を捕まえるようにチョンギーレヤラネーダに命じるが、エルダの横槍で邪魔されてしまう。

想定外の事態ではあったが、バトラーは棺の稼働によって地上に嵐が起こり始めてるのを確認し、まあいいでしょう、世界の滅びは既に始まっているのです」と余裕を見せた……が、エルダの不手際で捕らえたプリキュア達に逃げられてしまった。

だが、既に時間の問題なのもあり、バトラーは「良いですね、何としてでも見つけ出すのです」とヌメリーとエルダに釘を指すに留め、魔女の許へ向かった。

その後、過去のフラッシュバックに苦しむ魔女を見て、「魔女様!?」と慌てて駆け寄るバトラー。



ローラが語った数百年前の過去の場面でも登場し、キュアオアシスの登場を「破壊の魔女様、プリキュアと言う邪魔者が現れました!」と報告した。

その後、キュアオアシスとの戦いを明日に回し撤退した破壊の魔女に、バトラーは「魔女様、明日になりました。プリキュアとの決着を……」と決戦に赴くよう幾度も提案したが、その度に魔女は「明日にしよう……」「明日にする……」を繰り返し、次第に壊れてゆく魔女の姿に絶望の声を漏らすバトラー。



そして再び現代に戻り、遂に後回しにしていた記憶を思い出した魔女を見て、「魔女様!?」とバトラーはたじろぐ風な声を漏らすも、「あの少女はもうこの世にいないのです、思い出してください魔女様! 貴女のあるべき姿を!!」と懸命に宥めつつ、本来の姿に戻るよう促した。

そして、思い出した記憶と『後回しにし続けたツケキュアオアシスと死に別れ2度と会えない現実』に絶望した魔女は、自暴自棄のままに暴走を始め、「あぁ、それでこそ破壊の魔女様です」と有るべき姿に戻った主に感動するバトラー。


だが、プリキュア達の説得の末に、魔女は勇気がなかった故に本当にずっと後回しにしてきた行為……「キュアオアシスとの和解」に至り、彼女の魂と共に輝き消えていった。

元に戻ったチョンギーレとヌメリー、エルダは「あとまわしの魔女の最期は良かったもの」と見ていた……が、「破壊の魔女」こそ至高の存在として見ていたバトラーはそうではなかった。

「ウゥ……魔女様……。どうして私を置いて行ってしまわれたのです……人間の少女等に惑わされて……」

バトラーは主の喪失に全身を震わせ号泣していた……が、

「こうなったら! 魔女様の意思はこのバトラーが! この世界は私が破壊しましょう!!」

自らが「破壊の魔女」の役割を勝手に継承、自らに超ゼッタイヤラネーダの元を投与してヤラネーダと化すと、チョンギーレ達のやる気パワーを吸収した。

そして、瞬く間にプリキュア達を蹂躙したバトラーだったが、肝心の『愚者の棺』は先ほどキュアサマーによって、最後のやる気パワーの注入が妨害されたせいで、稼働こそしてはいるものの完全に解放されない状態に陥っていた……が、それにもバトラーは慌てず、

「ならば……やる気パワー最後の一杯は、貴方達からいただきます!!」

と宣言するのだった。



「フフフ、やる気パワー最後の一杯を頂きましょう」

今は亡き主の目的を達成せんと、妄執のまま暴走するバトラーは、変身の解けたプリキュア達からやる気パワーを絞り出そうと、「そうやってやる気を出す程、頂き甲斐があると言うものです」「貴方達ももっとやる気を出すと良い」とダメ押しにコワスンダーを召喚し襲わせた。

だが、前回やる気パワーを吸われたチョンギーレ、ヌメリー、エルダは前触れもなく復活(曰く「俺達は吸われる程やる気パワーを持っていない」)、説得された為「裏切る……おつもりですか?」と難詰するバトラー。

だが、エルダから「先に裏切ったのはバトラーじゃん!?」と反論されたが、裏切るなんてズルい事は大人のする事ですよ。エルダちゃんはずっと子供でいたいのでしょう?」と、悪びれずに受け流すバトラー。

これらのやり取りが決定打となり、チョンギーレ達と袂を分かつたバトラーは「まあいいでしょう……どうせ世界は滅びてしまうのですから」と嘯き、「やる気パワーを差し出す気はない……と言う事ですね?」の一言で交戦を開始した。

コワスンダーがチョンギーレ達に足止めされる事態に、バトラーは激情のままに「しゃら臭い!」と豪腕を振るったのに合わせ、プリキュア達は応戦しつつ合体技を繰り出した……が、バトラーはそれを容易く受け止めると「それでは反撃するとしますか」と猛攻を開始した。

負けじとプリキュア達も個々の必殺技を連続で放つが、バトラーは「無駄です!」の一言でそれらを悉く無に帰してゆき、彼女達を深い海溝に落とし入れ「ハァハッハッハッ! 一筋の光も届かない、暗い海の底でくたばるが良い!!」と自らの勝利を確信した。

だが「世界を救い、自分達の『今一番大事なこと』をしたい」為にもプリキュア達が奮起、それに呼応するようにキュアオアシスの魂らしきものも出現し、古代と現代のプリキュア達の合体技によって敗北、バトラーは本来の姿に戻ってしまった。

敗北したバトラーはチョンギーレ達に宥められるも、

「かくなる上は最後の手段……!!」

それでも悪足掻きを止めないバトラーは、「『愚者の棺』に捧げましょう……私のやる気パワーを……!!」と、自らのやる気パワーを捧げ遂に『愚者の棺』を解放させた結果、バトラーは漢方の原料に使われる、タツノオトシゴの干物じみた状態に陥ったが、狂喜の孕んだ声で嘲笑を漏らしていた)。

だが、寸前でグランオーシャンが登場、更にメルジーヌの手で修復されたマーメイドアクアポットがキュアラメールの手に戻り、『愚者の棺』に納められた全てのやる気パワーが解放されてしまい、遂にバトラーの決死の目論見は潰え、棺の爆発で崩壊する魔女の屋敷と共に滅んだ。


……かに見えたが、チョンギーレに担がれた状態で生き長らえていた

やる気パワーを失った(のと、半ば瀕死状態の)為か「ハァ~……面倒くさい。世界の破壊とかもうどうでもいいです……」と消え入りそうな声で投げ遣りな言動を繰り返すバトラー。

しかも、何故かバトラーのやる気パワーだけ、彼の許に戻らず濁った結晶体のままだった為、まなつはすぐに戻そうとするが、再び悪事を働く可能性を危惧したあすかを始めチョンギーレ、ヌメリー、エルダの意見もあり、当面の間メルジーヌが預かろうとした矢先、バトラーのやる気は自然消滅してしまった。


和解に至ったプリキュア達とチョンギーレ、ヌメリー、エルダがそれぞれ謝罪と別れの言葉を送る際、バトラーだけは「ほげぇ……」と消え入りそうな声を出しながら、チョンギーレに抱えられる形でグランオーシャンを後にするのだった。


魔女達とは異なり、終始『世界の破壊』に執着した挙げ句の果て、やる気パワーを全て無くして廃人状態となり、最後までプリキュアと和解するには至らなかったバトラーだった。

「敬愛する魔女様の意思を継ぐ」と宣っていたバトラーだが、当の魔女本人は既に『世界の破壊』への関心を失っており、彼の終盤の暴走は端的には推しへの解釈違いをこじらせたオタク』なのが実態であった。


しかし、自らが捨て駒として切り捨てたはずの仲間達には見捨てられず、真っ当な形で再起できる可能性は残されており、まなつからはチョンギーレ、ヌメリー、エルダ共々「いつか一緒にトロピカれるといいね」と望まれた。


■第46話(最終回)

本編での登場こそなかったが、エンディングパートにて大きな壺(?)の中にて、エルダに介護して貰っていた。

あの様子から、他のメンバーとの仲はそれなりと思われる。


その後

20周年映画では(登場はしていないものの)最終回後も無気力状態のままでも、召し使いの3人と共に『デリシャスパーティ♡プリキュア』と『ひろがるスカイ!プリキュア』の9人を含んだ歴代プリキュアを応援したかも知れない。


余談

魔女の最側近がタツノオトシゴなのは些か奇妙に見えるが、南米・チリのアラウカノ族に伝わる『カマウェトー』、同じくチリのチロエ諸島に伝わるチロテ神話の『カバロ・マリノ・チロテ(Caballo marino chilote)』と呼ばれる水棲の龍が存在し、その姿はどちらも巨大なタツノオトシゴに似ている上、邪悪な魔女の騎獣として使役されるともある為、これが由来と思われる(但し、後者はヒッポカンポスのような海棲馬に近い存在である)。


更にタツノオトシゴと同じヨウジウオ目ヨウジウオ科に属し、ドラゴンと呼ばれるのに相応しい偉容の種・シードラゴンが存在している。


演じる小松史法氏はプリキュアシリーズ初出演となる。


関連タグ

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