「オレもそのプリキュアとやらに、会ってみたいと思ってな……」
CV:安元洋貴
概要
この記事はネタバレを含みます。未視聴の方は注意。 |
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第2話より登場するビョーゲンズの幹部(テラビョーゲン)の1人。
筋骨たくましい巨漢で、一見しただけでパワーファイターと分かる風貌をしている。一人称は「オレ」。
薄いオレンジ色のオールバックヘアに薄緑色の肌に、頭に生えた悪魔のような2本の角と、サソリのような尻尾が特徴的。
ビョーゲンズの幹部の共通点として、赤錆色のロングコートに首のチョーカーを身に付けているが、ロングコートは半袖のものを身にまとっている。
主に光や空気、人工物からメガビョーゲンを誕生させる。メガビョーゲンの上位種テラビョーゲンの一人である。
また、何故かテレビ電波を受信出来る、特異な性質を持つ事が判明している。
人物
強壮にして不敵なる疫鬼
基本的には冷静で、ダルイゼンとシンドイーネの情報からプリキュアに興味を持って不敵な笑みを浮かべる、メガビョーゲンを生み出して目的通りプリキュア達が現れると「待っていた」と言わんばかりにそれをけしかける等、本性は好戦的な気質の持ち主である。
更に、犬等の動物に対して「下等生物」と罵り、攻撃を平然と加えようとするビョーゲンズらしい残虐性も持つ。
支配者たるキングビョーゲンには一応な忠誠を表向きには見せているものの、本人が不在の場では「今のキングビョーゲンはタダなナノビョーゲンの集合体に過ぎぬ」と、敬称も付けずに呼び捨てで呼称する上、嘲笑する事がしばしばあり、隙あらば下克上を狙っているかのように感じさせる節もあった。
但し、プリキュアのリアクションによってはギャグ空間に飲まれそうになる他、OPやメガビョーゲンを生み出す際はポージングを決める、新たなプリキュアが現れるやギャグ顔になって驚く(即座にシリアスに戻ったが)等、本人は真面目にしているのだが、傍目から見るとネタっぽい空気を醸している。
第7話で他の2幹部に対して頭を指差し「お前達とはココの出来が違う」と嘯いたが、それを示す為の行為が頭突きで岩を粉々に割ることである。2人には呆れられ、シンドイーネからは「名前、グアイワルからアタマデワルに変えれば?」と揶揄されている。
但し、第10話では2人に発破を掛けた結果、互いに異なる場所でメガビョーゲンを発生させ、結果的にプリキュアの戦力を分散させる嬉しい誤算が生まれ、これに味を占めてなのかバテテモーダに戦い方を教える際、「メガビョーゲンを成長させるべく、プリキュアの初動対応を如何に遅らせるのか?」と言う作戦を立案したりと、彼自身(自らの力への自負は確かにあるものの)決して力押しだけではない戦い方も見せた他、メガパーツそのものを強化する研究を始める等、知略も相応に働かせる。
しかしその研究内容は、「綺麗な水に汚染物質を足せば足すほど汚れる、カレーにスパイスを入れれば入れるほど辛くなる」事から、「メガパーツを大量に投与するほど強くなる」と言う結論に到達すると言うもので、人間からすれば当たり前の事を再確認しているに過ぎない(但し、研究成果発表直後のメガパーツは、中心部が黒く淀んでいたので、それ自体も多少の強化には繋がっていると思われる)。例によって本人は大真面目だがかなり滑稽に描写されており、ダルイゼンとシンドイーネからも冷めた目で見られている。
一方で、生み出すメガビョーゲンは研究成果を反映して、しっかりプリキュアを苦戦させており、頭が良いのか悪いのかはっきりと判断し難いキャラクターである。
逆に言えば、グアイワルが頭も行動も賢そうには見えないキャラクターであったので、誰も彼の野望を本気に捉えていなかったのである。
不穏な動き
「野望か……」
前述のように後輩のバテテモーダに対しては『面倒見が良い先輩』として振る舞っているように見えるが、実はシンドイーネ以上にバテテモーダの本性を察して警戒していた。
第20話ではメガビョーゲンの欠片を3つ手に入れ、下克上を目論んでいたバテテモーダの動きを密かに見張っており、「後輩が手に入れたものはオレのものだ!」と彼からメガビョーゲンの欠片2つを強引に奪った挙げ句、バテテモーダを圧倒し浄化するキュアアースの戦いぶりを見ても動じず、彼の発した『野望』と言う言葉を聞いて嘲笑う等、策士的かつ冷酷非道な本性を隠し持っていた事も明らかになった。
野心家としての本性を見せつつあるグアイワルだが、キュアアースが加わり戦力アップとなったプリキュアに対し、バテテモーダから奪った2つのメガビョーゲンの欠片をどのようにして使うのか注目されていた(但し、既に一部の視聴者から上記の行為が、『死亡フラグではないのか?』とも見られていた)。
バテテモーダの戦闘からメガビョーゲンの欠片(後にグアイワル自身で『メガパーツ』と名付けた)の性能を既に知りつつも、更なる詳細を探るべく、メガビョーゲンの素体探しに彷徨する内、ダルイゼンが生み出したメガビョーゲンを発見しそれを使用した。
但し、その際にダルイゼンにメガパーツの事を知られた上に、ダルイゼンも強化されたメガビョーゲンから、メガパーツを作成・入手する失態を演じてしまった。ビョーゲンズとして見れば環境汚染を早める発見だが、グアイワル個人では独自な強みを失うと言う、凡ミスを犯してしまう。
第22話ではダルイゼンはキングビョーゲンへの想いに悩むシンドイーネに、前回の戦闘で手に入れたメガパーツを投げ渡し、その力でメガビョーゲンを成長させて地球を大きく蝕める事を教え、「キングビョーゲン様に会いたいなら、これでもっともっと地球を蝕んじゃえば?」と助言した。
これによって完全にグアイワルの得たメガパーツによる優位性は無くなり、ダルイゼンに文句を言うもダルイゼンは「さっさと蝕むために、使えるものはどんどん使えば良い。隠す必要とかある?」と答えた。
- ダルイゼンは「地球を蝕みビョーゲンズ(というか自分)にとって居心地の良い世界を創る」事が最優先というキャラクターなのでグアイワルの様に手柄や出世に拘りは無い。だが、ダルイゼンのこの選択は彼の後の運命を思えば正しかったのか…。
第27話、上記の研究の結果、強化型メガパーツを精製、それを熱気球型メガビョーゲンに3つ投与、従来より強化されたメガビョーゲンを産み出す事に成功した(しかし、上記の研究は疑わしい内容に加え、それを3つも投与した為、本当に強化型メガパーツの効果かは不明)。
メガビョーゲンの無数の子機による射撃の猛攻で、開戦直後はプリキュア達に優勢だったが、熱気球を素体にしたせいで、周囲の風の影響をモロに受けると言う弱点を知られるや、プリキュアにそこを突かれたメガビョーゲンは呆気なく敗北、グアイワルは敗走するのだった。
続く第29話も現れ、今度はトランペットを素体にメガビョーゲンを生み出すと、前回と同じくメガパーツを複数投与した。
だが、やはりキュアアースには一歩及ばず、メガビョーゲンは敗北しグアイワルは撤退するのだった。
メガパーツによる強化
第32話において、キングビョーゲンの命令により自らメガパーツを埋め込み、シンドイーネに続きパワーアップ。ギガビョーゲンを召喚し、プリキュア達を圧倒させた。
第35話に至っては、安易にギガビョーゲンを誕生させる行動はせずにパワーアップした自分に相応しい作戦を検討し、ふとしたきっかけで無人島でメガビョーゲンを出現させすぐに地球を蝕むのを良しとせずに特訓を課して育て上げ、タダなメガビョーゲンであるにもかかわらずキュアアースをも苦戦させた(もっとも、この時の戦いはキュアスパークル以外、いつものゴリ押しではなくビーチバレーの要領で戦っていたのが原因)。
そして………
第39話で本性を遂に露にし、プリキュアとキングビョーゲンを共倒れさせて漁夫の利を得ようと企む。ビョーゲンズの内情を碌に知らないプリキュア達をビョーゲンキングダムにまんまと誘い込み、漁夫の利とはいかずともキングビョーゲンをプリキュアに結果的に浄化させることに成功し、最低限な成果を挙げた。
そして下剋上を見事に完遂させ、キングビョーゲンにとって代わって地球の支配者になろうとする。
その手始めに、のどか達が住むすこやか市をこれまでよりも徹底的に襲撃する。
余談
モチーフ
名前のモチーフは、シンプルに「具合が悪い」からと思われる(但し、上記の外見から一部の視聴者から、「冗談は体だけにして」と言われている)。シンドイーネと同じく語呂が良い為、そのまんまな意味で使われる事もある。
演者について
演じる安元洋貴氏は、過去にプリキュアの劇場版作品『スマイルプリキュア~絵本の中はみんなチグハグ~』にて牛魔王を演じており、TV放送のプリキュアシリーズへの出演は本作が初出演となる。
ニチアサ繋がりで言えば2年前の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』でのナレーションが記憶に新しい。
また、安元氏が声優界きっての料理人である事からか、グアイワルが自炊をしているイラストも幾つか存在している。
35話では劇中劇の「燃えよ、ビーバレ!」に登場する炎ミノルの声も兼任した。
そして3年後の『ひろがるスカイ!プリキュア』38話ではゲストキャラの役で3度目の出演を果たす。