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概要編集

硬骨魚綱・スズキ目コバンザメ科の海水魚。

狭義にはその中の一種Echeneis naucratesの事。別名コバンイタダキ

名前に「サメ」とつくがの仲間ではなく、寧ろアジにごく近い仲間。温・熱帯の海に広く分布する。

全長80cm内外。体色は青褐色で、体側の全長にわたり一本の幅広い暗色縦帯が走る。体は細長く、頭のてっぺんに背鰭が変形した小判形の吸盤を備える。

この吸盤でサメ、クジラウミガメなどの大形海生動物に吸着して移動するが、完全に安全という事でもないらしい(参照)。

単なる避難場所としてくっついてるだけでなく、鰓から出てくる餌の食べ残し、垢や糞等の老廃物、寄生虫など、コバンザメにとっては豊富に餌が存在する食事場でもある。

南半球ではその吸盤の吸着力を利用し、ウミガメを生け捕りする時にコバンザメを利用する事がある。


市場にはあまり出回らないが、漁師の間では美味な魚として有名。

調理方法は刺身や煮付けがメインとの事。


その習性から片利共生(一方のみが利益を得る共生)の代名詞となっており、勢力・人気のある者に擦り寄ってその声望を借りたり、「おこぼれ」に預かったりする狡猾な人物に対して、軽蔑の意を込めた比喩表現として「コバンザメのようだ」と言う事がある。

しかしながら実際のところ、コバンザメは肌表面の掃除屋ともなっているため、相利共生の関係であると見ることも可能である。

 

尚、お馴染みの大きな生き物についている生態は若い個体が主で、40cmを越える辺りからは自由に泳ぐようになるらしい。でも小判型の吸盤は健在。

飾りじゃなくて背びれが変化したものだから仕方ないね。


マグロ養殖場の近くにいるコバンザメは何もしなくとも餌が流れてくる環境にいるので、海底に寝転んで食っちゃ寝で丸々と太っている。


コバンザメの仲間編集

種類によって好みの付着先があることも。

コバンザメ属編集

  • コバンザメ(メイン画像)

スジコバン属編集

  • スジコバン

ナガコバン属編集

  • ナガコバン
  • クロコバン…主にカジキ類につく。
  • シロコバン…主にマンタにつく。
  • ヒシコバン…クロコバン同様主にカジキにつく。
  • オオコバン…主にクジラにつく。

創作での扱い編集

レモラ編集

英名ともしくは幻獣

コバンザメ科の分類の一つのナガコバン属の学名としても使われている。


フナシドキ編集

別名および長崎県の壱岐に伝わる舟に上がってくる人喰い怪魚妖怪。『快傑ライオン丸』や『妖魔夜行』にも登場している。


バトルフィーバーJ編集

秘密結社エゴスマグネット怪人のモチーフの一部として使われた。磁石の怪人だがくっつける能力からの連想で、顔が鮫で額に小判をはりつけている。デザインは「思いついたことは何でも描く」企画者104の久保宗雄氏。


合身戦隊メカンダーロボ編集

主役ロボットであるメカンダーロボの武装にサメ型のミサイルである「空中大型魚雷ジョーズ」が登場するが、これに時折取り付けられるロケットブースター「コバンザム」がコバンザメをモチーフとしている。


ポケットモンスター編集

ふんしゃポケモンテッポウオテッポウウオだけではなくコバンザメの要素も持つ。


あつまれどうぶつの森編集

本作で初実装。…したのはいいものの、売値は1500ベルタイの半分しか無い。

おまけに魚影はシュモクザメジンベエザメと同様に大きなシルエットに背びれ付きのものとなっているため、どうにもハズレ感が否めない。

見分ける方法としては、仮に魚影がコバンザメだった場合釣り竿のウキが魚影の上か下にあっても気付いてくるので、金稼ぎしたい時や釣り竿の寿命を縮めたくない時にはわざと逃がそう。また、レア度が低いためか釣り上げてもスイッチ本体がブルブル震えない。


関連タグ編集

 硬骨魚類 レモラ

アジ類 サメ 小判

 

アンコウ→「釣竿」も背びれが変化したもの

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