負けて、負けて、負けてたまるか!俺たち人間だ!
1977年4月~12月に放送されたロボットアニメ。
「日本以外の地域はほぼ敵によって制圧されてしまっている」「敵であるコンギスター軍団が量産型戦闘ロボットを多数投入している」「防衛軍の描写が比較的リアル」など、当時のロボットアニメとしては異色の作風となっており、いわゆるリアルロボット系路線のはしりと言われる事も多い(量産機を多数登場させたガンダムシリーズよりも先行している)。通常兵器による戦闘が行われている中に、運用時間に制約のあるスーパーロボットが登場するという構図についても、後のロボットもの(『超獣機神ダンクーガ』など)に引き継がれている。
エポックメイキングな点が多数あった一方で、主要スポンサーであったブルマァクが放送中に倒産したために制作資金が不足。終盤は総集編や既存素材の切り貼り+最低限の新規作画でやりくりして完結させている。同条件で「また来週!」と言いつつも次週以降放送ができなかった『小さなスーパーマンガンバロン』と比べると恵まれてはいるが、全35話中6話が総集編になってしまい(しかも立て続けに総集編を放送していたため、当時の視聴者でも制作側の苦戦であることが見るに明らかだったといえる)、いわゆる打ち切りエンドでやや強引に話を結んだ感は否めない。
ちなみに、大河原邦男氏が居た会社メカマンが創立最初の年に手掛けた作品であるほか、スーパーロボット大戦シリーズのプロデューサーである寺田貴信氏のお気に入りの作品の一つである。しかし作品がマイナーなためか、シリーズへの参戦は未だに「COMPACT3」の一作のみである。
あらすじ
宇宙からの侵略者コンギスター軍団は、地球最大のエネルギー源である原子力エネルギー施設をオメガミサイルで狙い撃ちし、地球上の軍隊を無力化する。その結果、日本以外殆どの地域を制圧してしまう。地球最後の希望は、敷島博士(コードネーム・ミスターX)が指揮する要塞キングダイヤモンドと、そこで訓練を続けていた合身戦隊である。
巨大戦闘ロボット・メカンダーロボの原子炉が起動するとオメガミサイルが発射されてしまう。オメガミサイルが着弾する前に決着をつけるメカンダーロボを助ける為、防衛軍との連携作戦が実行される。
これが後半に至ると、総集編や回想シーンが呆れるほど何度も繰り返されて目が回りそうになるが、最終回ではコンギスター軍団の真相、ヘドロン皇帝の正体が語られる。
メカニック
キング・ダイヤモンド
メカンダー戦隊の3人が、共に戦う仲間と認めて命名した。強敵ドラゴンドリラーによって完全破壊されてしまうが、その翌週には全く同じ形をしているメカンダーロボ2号が配備された。
- メカンダーマックス
メカンダー1・2・3の3機の戦闘機が合体する大型戦闘機。メカンダーロボの背中に合身してコクピットとなる。スカイドンキー、ブルサンダー等のミサイルを装備。
- トライマックス
地上用車、トライカー1・2・3が合体した地上戦闘ビークル。こちらもメカンダーロボの背中に合身してコクピットとなる。メカンダーマックスが使用不能になったためのマシンではなく、別に用意されていたもの。
- メカンダージャイロ、メカンダーブレーン、メカンダーベース、メカンダージャック
メカンダーロボ2号機を構成する4機のメカ。ジャイロがメカンダー1、ブレーンがメカンダー2、ベースがトライカー3、ジャックがトライカー1をベースにしている。
合体時はメカンダーを構成するパーツが分離、合体後巨大化する仕組みである。これは、機体内に設置されているマイクロコンピュータとハニカム構造のフレーム、膨張金属との組み合わせで実現したもの。
- キングダイヤモンド
普段は野球場に偽装されているが、変形するとホバー移動出来る陸上空母になる。航続距離が短いメカンダーロボを支援して戦う。
地球防衛軍
- 原子力空母
第1話でオメガミサイルで破壊された原子力艦の内の1隻。
飛行甲板に敷かれたカタパルトラインから同時に3基の艦載機を発艦できることからニミッツ級航空母艦と同様10万t前後のサイズだと推測される。
アングルド・デッキを持つが、島形艦橋の頂部の航空管制塔は赤く、2基の並列したエレベーターを備えており、現実に存在しないデザインである。
- 通常動力潜水艦
第4話で登場。セイルに潜舵を備えた米海軍や海上自衛隊に多く見られるレイアウトを取っている。
カラーリングはセイルが軍艦色で、潜舵はイエロー。船体はダークブルーである。セイルの後ろにVLSかハッチらしき楕円形のディテールが見られる。
揚陸作戦をこなし、上部構造物の側面にあるハッチを開き、揚陸艇を発艦させることができる。同一の艦種かは不明だが、メカンダー1に給油するなど旧日本海軍の伊351のような潜水タンカーとして任務を行うことがある。
本来潜水艦は水上艦艇に比較して予備浮力が少なく、隠密性が最大の武器である。浮上して揚陸作戦をしたり、給油することは極めて危険なのだが、コンギスター軍団の目を避けるためか、地球防衛軍の海軍兵器が水上艦から潜水艦にシフトしていったのかもしれない。このためか、艦首は水中での整流性を重視した流線形ではなく、舳先が突き出た波切りを考慮した第二次大戦型のデザインに先祖返りしている。
このような運用事情は、ガダルカナル島に潜水艦で物資を輸送せざるを得なかった日本海軍と類似しており、監督の新田義方氏(昭和12年生まれ)、脚本の海堂清彦(鳥海永行)氏(昭和16年生まれ)などメインのスタッフが幼少期に戦争を体験し、同世代で第9話の演出を行ったとみの喜幸(昭和16年生まれ)が幼少期の娯楽は第二次大戦の戦記物だったとガンダム関連のインタビューに答えていることから、インスピレーションを得ていると考えられる。
- ジェット戦闘機
第1話から登場。双発のジェットエンジンを備え、機体のカラーリングはグレーを基調とする中、翼端はイエローに縁どられ、機体の上部は一部ダークブルーに彩られている。現実の戦闘機ではF-15イーグルが最もデザインが近く、番組放送時の1977年に対し、F-15の初飛行は1972年であり、運用開始は1976年のため、おそらくモデルにされたと考えられる。
コンギスター軍団の小型円盤に対してキルレシオで劣り、正面衝突するとコンギスター円盤は無事だが、地球防衛軍の戦闘機は撃破されてしまう。
しかしながら、AAM1発でコンギスター円盤を一機ずつ撃破するなどけして無力ではない。
コンギスター軍団
- コンギスター円盤
コンギスター軍団の運用する航空兵器。
円盤と言われるが、外観はオレンジ色の単葉単発のジェット機(後述するレーザーもしくはビーム発射口の脇にエアインテークが見て取れる)で、コクピットがレーダーコーンなしでそのまま機首になっているデザインは後年大河原邦男氏がデザインした機動戦士ガンダムのドップを連想させる。
主にパイロットを務めるのはコンギスター軍団の陸戦・対人用ロボットのヘドロボットである。
全面的な自動操縦にしなかったのは、おそらく77年の放送当時では航空機を電子制御するフライ・バイ・ワイヤ方式の実用化が始まったばかり(軍用ではF-16が1975年、民間では1988年のエアバスA320)で視聴者や制作者に無人戦闘機がイメージしづらかった事と、コンギスター兵やメデューサも操縦できるようにするためだと考えられる。
主兵装は機首下面に装備されたレーザーもしくはビームの発射口と、1対のマニピュレーターで懸架される大型ミサイルである。
ミサイルの質量は大きく、地球防衛軍の戦闘機の一機を貫通した後、編隊の中で炸裂した後、全滅させるほど広大な危害半径を持つ。
なお、近接信管はないらしく、メカンダー1が寸前でかわしても起爆することはなかった。
また、水中を推進して魚雷のようにキング・ダイヤモンドに損傷を与えたこともあった。
地球防衛軍の戦闘機と衝突しても無傷で飛行を続けられるが、地球防衛軍の戦闘機のミサイル1発ごとに一機撃破されており、地球側の在来兵器でも撃破は可能。
しかし、キルレシオは地球防衛軍のジェット戦闘機を圧倒していた。
円盤空母シンキラーやテラノドンガーの緊急脱出装置としても使用されている。
- ヘドロボット
コンギスター軍団の陸戦・対人兵器の一つ。人間よりも体格が良いが、巨大ロボットではない。
タイムボカンシリーズのおだてブタのように黒いスリットの中に泣き笑いの様な赤い垂れ目のツインアイがあり、ボディカラーはグリーンと基調とする。上腕と太腿は蛇腹状で、下腕は4本爪の中央にミサイル発射筒があり、後年ガンダムで大河原邦男氏がデザインしたズゴックやアッガイなどの原型が視て取れる。
対歩兵戦闘では圧倒的な強さを持つが、地球防衛軍の戦車には歯が立たず、衝突もしくは轢き潰された後に爆散していた。
- クマンダー
プテラノドンのような頭部と翼、そして鋭い爪を四肢に備えた巨大ロボット。第2話でのオズメル大将軍の発言によると空母ロボに類別される。
遠距離戦では口から虹色のトラクタービームや攻撃用ビームを発射し、接近戦では手足の鋭い爪やくちばしを用いた刺突攻撃を行う。
機動力と集団戦でメカンダーマックスを翻弄し、ブルサンダーの狙い撃ちが出来ず、敷島博士に未完成のメカンダーロボを出撃する決意をさせた。
体格はメカンダーロボと同程度か、作画によってはわずかに大きく見える。巨大ロボット同士の戦闘を想定していなかったためか、防御力は弱く、1機はメカンダーUFOのスパイクで破壊され、2機目はメカンダーフレイムで爆発、3機目はメカンダーロボの脚前面のキックで機体を切り裂かれていた(キックフェンサーのある後部ではないところからも装甲の強度が相対的にメカンダーロボよりも劣ることが見て取れる)。
空母ロボの名前から、ガニメデ星ひいてはコンギスター軍団における空母の定義が現代の地球と同じならば(駆逐艦のように同じ艦種でも時代により役割が全く異なる事があり、地球よりも科学力が進んだガニメデ星の空母の定義が同一とは限らない)、コンギスター円盤の母艦としての役割を果たしていた可能性がある。
そのためか、内部にはそこそこスペースがあるようで、メカンダーロボのキックを受けた際にパイロットのラーナ少佐は機内で逃げている描写があった。
仮にメカンダー1の捕獲に成功していたら、機内に収容して運ぶ事もできたと考えられる。
- シンキラー
オズメルの設計による巨大ロボット。種別は「円盤空母」。第二話でヘドロン皇帝がメデューサの進言の東京占領作戦を受け入れ、これを目的に使用された。
機体色はブルーとスカイブルー、そしてブラウン。メカンダーロボを圧倒する体格であり、コンギスター円盤群を蹴散らすブルサンダーでもびくともしなかった。
武装は口から発射されるビーム。シンキラー作戦が発動すると、レーダーに反応する2体の分身を発生させ、メカンダーロボを翻弄した。
コクピットは頭部にあり、目はカメラアイではなく、直接外部を視認する方式の模様。この事はメカデザイナーが同じ某有名作品のようにレーダーを無効化する技術が作中にないため有視界戦闘は必須とならず、さして問題にはならないと考えられる(現実の艦艇の艦橋や戦車のペリスコープもメカの外部全てを見渡せるわけではない)。
また、この構造から図らずもジミーが照準器をズ-ムアップさせた際に、メデューサの右腕にガニメデ王家の紋章があるブレスレットを着けている事が分かり、ジミーに攻撃をためらわせた。
最後は、大型空中魚雷ジョーズに迎撃されたオメガミサイルの熱線により機体の右半身が融解し、コンギスター円盤でメデューサたちが脱出した後爆散した。
- 放電レンザー
コウモリのような鼻の大きな顔と翼を持ち四肢も備えたコンギスター軍団の巨大ロボット。フェイスの目の部分はヘドロボットと同様、黒いスリットの中に赤いツインアイを備えている。
ボディカラーはブラウンを基調とし、イエローとダークブルーを配している。
類別は灼熱メカ獣。メカ獣と言われた初の機体である。頭部に指揮所があり、鼻部分がハッチになっている。また、緊急時には頭部そのものが独立した脱出装置として機能する。
武装は目から稲妻状の放電攻撃と、胴体部から放たれる灼熱攻撃。集光装置を使っているため、レーザーの一種だと思われる。また、指先からは磁力波を放つ。磁力波は攻守ともに使え、メカンダープレーンの機銃やミサイルの弾道を逸らし直撃を回避し、後述するがメカンダーロボを拘束するほどのエネルギーを持つ。
劇中では「無重力飛行物体、感知レーダーに反応あり」とジミーの発言があったため、重力制御で飛行している模様。
黒雲に隠れて飛来し、コンギスター軍団の巨大ロボット兵器では初めて日本上陸を果たしている。
臨海工業地帯のガスタンクや石油コンビナートを放電攻撃により爆破炎上させた。海面に流出した重油に化学反応を起こさせると熱線で気化させて有毒ガスを作り出し、京浜都市に火災と相まって多数の死傷者を発生させた。
対メカンダーロボ戦では、合体前のメカンダーロボ単体を放電で攻撃。合体後も原子力エンジン起動前のメカンダーロボを磁力波で拘束し、集光装置の焦点まで接近させた上で、灼熱攻撃を行った。攻撃力に優れたとオズメルが称していたように、メカンダーロボのコクピットの装置類をショートさせ、原子力装置と操作系統の接続装置を熱で焼き切ってしまうほどの内部ダメージを与えている。
攻撃への抗堪性は極めて高く、両腕のメカンダーUFOを回転させて突貫したメカンダーロボに胴体を撃ち抜かれ、破孔へメカンダー・ロケットガンとメカンダーフレイムを受けてなおもメカンダーロボの右腕を上腕から切断するほどの猛威を振るった。
なお、第3話のオズメルの台詞では、放電レンザーはコンギスター軍団が開発したとなっており、オズメル以外にコンギスター軍団にロボットを開発する人物やチームがいるのか、万が一敗れた際にオズメルの責を問わせないようにする予防線を引いていたのかは不明である。
- テラノドンガー
第4話で登場。鳥型の比較的小型のメカである。ボディカラーはブラウンで、嘴は黄色く、赤いトサカがある。翼はコウモリのようなデザインであった。
目の部位が直接視界を得るキャノピーとなっており、接近したジミーはメデューサのブレスレットを再度目撃することになる。温存されたスカイドンキー2発で撃墜されるが、メデューサはコンギスター円盤で脱出を果たしている。
- キングコンガ―
第4話で登場。キングコングのようなコンギスター軍団の巨大ロボット。ボディカラーはブラウンを基調とする。搭乗者は空中要塞都市の防衛隊長である。
目からビームを発するとともに、口からクマンダーと同様虹色のビームを発射する。片胸当たり6基のミサイルランチャーがあり、計12射線のミサイルでメカンダー1を苦しめた。
体格はシンキラーや放電レンザーに比べると小さく、メカンダーロボやクマンダーと同程度。敷島博士の「攻撃は最大の防御なり」を体現したかのように、おそらく対メカンダーロボ戦を想定する以前の設計だと考えられる。
そのためか、メデューサの催眠教育で空中要塞都市の姿を伝えられていたジミーは「行くぞ、キングコンガ―」と名前を呼んでおり、惑星ガニメデからコンギスター軍団が地球侵攻のために出撃した時には既に存在していたと考えられる。
しかしながら、メカンダーロボを投げ飛ばすほど格闘戦にも秀でていた。防御力も高く、デストポイントまでメカンダーロボの攻撃で完全に撃破できず、メカンダー・フレイムとメカンダー・ライチャックで拘束し、メカンダーロボめがけてオメガミサイルが迫る中でパワーアウト、方向性を見失ったオメガミサイルを命中させることで撃破された。
キャラクター
- ジミー・オリオン
コンギスター軍団に滅ぼされたガニメデ星の王子で、母の手でカプセルに乗せられて地球へとやってきた、コンギスターと戦う為だけに生きる男。童顔だがケツアゴ。
- 八島小次郎
元レーサーで、凄腕パイロット。
- 敷島竜介
敷島博士の息子で、メカンダー戦隊のリーダー。
メカンダー戦隊の男性陣では一人称が唯一「僕」である。
第一話のバルーンを使用した飛行訓練の際には前期メカンダーチームの3人の中では唯一バルーンと衝突しており、「なっておらんぞ竜介」と博士から叱責を受けていた。
竜介の妹。富野由悠季監督が演出し、湖川友謙(小国一和名義)が作画監督をした9話ではパンチラも披露。メカンダーロボ2号は彼女を含めた4人乗りになる。
- 敷島正造博士
キングダイヤモンドの指揮を執る。地球防衛軍からは「ミスターX」のコードネームで呼ばれている。地球に降下したジミーを初めて発見し、接触した地球人である。
デストポイント(オメガミサイル着弾までの時間)を無表情に読み上げるシーンもあるが、責任感が強く、メカンダーチームに厳しくも優しく接する。
なお、読み仮名は「しきじま」である。
コンギスター軍団
- オズメル大将軍
コンギスター軍団地球侵攻部隊の指揮官。作戦失敗の責任は部下に押し付ける冷酷非情な男。
「こんな馬鹿なことが信じられるか。私は奴らを生け捕れと命令した。しかし奴らはあの3機のマシンと巨大なロボットは我がコンギスターが誇る円盤軍を叩き潰し、あまつさえ3体の空母ロボを破壊した。地球人の科学力が我がコンギスター軍に勝るとはどうしても信じがたい。
これはラガー少佐のミスだ。ラガー少佐の作戦ミスだ」
「ミスターXだと?どうせあのロボットを作ったナントカ博士の類だろう!」
- メデューサ将軍
ガニメデ星の女王だったが、ヘドロン皇帝によって悪魔的なサイボーグに改造されている。息子ジミーの存在を忘れているが、ガニメデ王家のプライドは持ち続け、「ガニメデ王家の名誉にかけて私なら東京を壊滅してみせる」と発言したこともあり、ガニメデ王家の紋章が刻まれたブレスレットを着用し続けている。
また、部下の責任を責めるオズメルに対して、「大切な部下です。むやみに殺さないで頂きたい」と進言した事もある。ガニメデ星の元女王を将軍待遇にしているコンギスター軍団は一種の間接統治の形態とも言える。
ガニメデ王家に伝わる秘密の血統と特異体質により、頭脳内にエネルギーが蓄積されると短い時間だが、本来の記憶と人格を取り戻すが、その際に透視される姿から頭部のほとんどにメカが埋め込まれており、改造が徹底したものである事が見て取れる。
なお、ナレーションでは、改造前の名前もメデューサである。
元のギリシア神話でもメデューサの名前は女王の意味を持ち、美少女だったメデューサが女神アテナの怒りを買い、醜い容姿に変えられている。また、神話のメデューサがアテナの怒りを買う要因となったのは、海神ポセイドンとアテナの神殿で交わっていたためであるが、ヘドロン皇帝もガニメデ星の汚染された海から生まれている。
- ヘドロン皇帝
全てのガニメデ星人をサイボーグ化して、冷酷なコンギスター軍団兵士に作り変えてしまった謎の存在。オズメルにテレパシーで指令を与えていたが、実は…
- ラガー少佐
第1話で登場した空母ロボ クマンダーのパイロット。
外見は太った中年の男性であり、金歯が見られ、コンギスター軍団の構成員の中では珍しく皮膚に斑点がない。メデューサは第2話で彼をオズメルの部下と称していた。
サイボーグ手術を施されずにオズメルに忠誠を誓った未改造のガニメデ人なのか、アンドロイドなのか詳細は不明。
- コンギスターCIA部員 KJⅡ
地球防衛軍の少佐に成りすまして大輸送船団の旗艦に潜入する。
他のコンギスターの構成員に比べて改造が徹底しており、黄色い触覚、赤い複眼に紫色の体表にダークブルーの斑点、芋虫状の口、手には吸盤など、非人間的な造形をしている。
このためか体内に内蔵された通信機、伸縮自在な腕、そして任意の人間に擬態する能力などを持つ。
コンギスターCIAは一般のコンギスター兵よりもおそらく改造が徹底しており、KJⅡの報告をオズメルとメデューサに伝えたCIA部員(将軍に報告する立場から長官と推察される)も緑色の肌に触覚、白目にあたる部分が赤い瞳かつ牙のある口をしており、元のガニメデ星人からもかけ離れた造形となっている。
専門用語
大宇宙の彼方1500光年という途方もなく遠い位置にあり、星雲内にジミーやメデューサの故郷のガニメデ星がある。
※なお、2024年現在、実在のオリオン大星雲は1300〜1400光年と言われている。
元はガニメデ星市民だったが、ヘドロン皇帝が駆使する強大なコンピュータ頭脳により集団催眠術にかけられ、オズメルの手術により生体サイボーグ奴隷にされてしまった。
ガニメデ星を行進する時は足をまっすぐに上げるガチョウ足行進をしていた。合言葉はー「ヘドラー!」
なお、集団催眠は男女問わずかけられ、生体サイボーグ奴隷化手術装置には子供もベルトコンベア輸送されていたが、コンギスター軍団の構成員は外観上は成人男性ばかりである。
ガニメデ星の元女王のメデューサを将軍として遇しており、間接統治の形態を取っているといえる。
ヘドロン皇帝が作った難攻不落の空中要塞都市。人口100万の都市に匹敵する巨大な建造物。
ヘドロボット兵から巨大な戦闘用ロボットまで製造が可能。
何百年も物資の補給を受けず、自分で兵器を作りながら移動する巨大な要塞である。
超光速航行も可能で、1500光年離れたガニメデ星から地球までわずか15年で飛来した。
ちなみに薄紫色のアミガサタケ型の尖塔は、ガニメデ星の元々の文化らしく、第2話のヘドロン皇帝誕生前のガニメデ王宮にもそのデザインが観て取れる。
玩具展開
ブルマァクからZ合金ジンクロンシリーズとして展開された。前半の非合体対応とミニ合金、後半の合体可能なモデル(分割版とセット版)、各ビークル(メカンダーマックス、トライマックス)等が発売。
一時はポピーの超合金シリーズと肩を並べていたが同社の倒産及びスーパーカーブームなどに押され姿を消すことになった。
2000年ごろからDVD-BOXの発売と同時に関連の玩具が発売、今は亡きシーエムズコーポレーションから単体と合体セット(当時のセット箱を彷彿させるもの)が発売された。
2010年代から20年代ではエヴォリューショントイからDXダイナミックアクションや合金トイが発売されている。
カーボティックスブランドでメカンダーロボが発売されているがこちらは非合体でギミック重視の合金モデルとなっている。
配信視聴について
2024年12月7日現在、サブスクなどで配信はされておらず、インターネット上の公式な視聴手段としてはyoutubeで公式アカウントが2024/10/29から配信し始めた動画が、現在唯一の物である。
海外展開
韓国では「メカンダーV」の名前で放送された。日本では東京12チャンネル含めローカル局の放送が中心だったが、韓国では全国放送だったこともあり、日本よりも人気が高いとの公式Xで言及されている。
このため、公式youtubeアカウントでは、第3話から配信する際にタイトルにハングル文字も追加するなどの対応が見られる。また、海外ファン向けにメカンダーロボ自身が正確な字幕を付けた(中の人などいない)という設定である。
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無敵超人ザンボット3:同年に放送していたサンライズのロボットアニメ。本作『合身戦隊メカンダーロボ』は後半東映動画の下請けで制作した『激走!ルーベンカイザー』にスタッフを取られたことや、スポンサーのブルマァクの倒産で総集編の連続となったが、ザンボット3もまた同年の東映動画のロボットアニメ超電磁マシーンボルテスVに多くのリソースを取られ、作画が安定しなかった事に泣かされたという。リアルロボットアニメを生み出す原点になったという意味でも類似している、平行進化の産物と考えられる。
聖戦士ダンバイン:本作同様、放送途中でメインスポンサーが倒産したことで有名だが、こちらは倒産したクローバーの代わりにバンダイがメインスポンサーとなり事なきを経た。しかしそれがガンダム復活の引き金を引くこととなる。