概要
温暖な海を高速で遊泳する大型の肉食魚で、上顎が剣や槍のように長く鋭く伸びるのが特徴。
「カジキ」の名は、その尖った吻で舵木(舵取り用の硬い木板)を突き通す事から舵木通し(カジキドオシ)と呼ばれ、それを略したものとする説が有力。英語では「マーリン」または「ソードフィッシュ」、「セイルフィッシュ」など複数の呼び名がある。
その口吻は獲物を仕留める銛や天敵から身を守るための剣として使われる。高速で遊泳する能力の秘訣はスタビライザーやブレーキとして活躍する各部のヒレや水の抵抗を受けにくい流線型のボディにある。
海面近くを活動の場とするマカジキ・バショウカジキ・クロカジキなど数種存在し、バショウカジキは海面近くに特徴的なヒレを出すことがあるので判別は容易である。
食用やトローリングによるスポーツフィッシングの対象魚として人気が高い魚種の一つである。食用としてはマカジキが最も美味。主にフライやムニエルなどの料理法が人気である。
生態や肉質がマグロに似る為「カジキマグロ」とも呼ばれるが、マグロとは別の系統に属する。