CV:中原麻衣
概要
第45話でプリキュアたちがヤラネーダ化したバトラーと決戦の際、一度は追い詰められたプリキュア側だが、それでも諦めない思いに応えた大地のリング「ランドハートクルリング」と海のリング「マリンハートクルリング」が更なる覚醒をしたことで形勢は逆転。
2つのリングの力が合わさった最強必殺技「プリキュア・スーパートロピカルパラダイス」が発動されることになる。
そして、この技によってプリキュア達の数倍の体長を持つ一人の巨女が召喚される。
その人物の名前こそが「トロピカルパラダイス」なのである。(エンディングクレジットにて判明している)
と、勿体ぶって書いたが、ぶっちゃけその巨女の外見はキュアオアシスそのものである。
ただし、ド派手なサンバ衣装に身を包んでおり、「フィーバー! ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!」との甲高い掛け声を常時発しつつ、異様なまでのハイテンションで踊りながらバトラーをボコるという狂気めいた演出が延々と流され、直前までのシリアス展開とのギャップでお茶の間を爆笑に包ませた。
この巨女はランドハートクルリングのピンクの象とマリンハートクルリングのジンベエザメを群れで召喚使役してバトラーを集団リンチした挙句、最後にこの巨女自身が「アヒャヒャヒャ!アヒャヒャヒャ!!アヒャヒャヒャヒャヒャ!!!」とどこか不気味かつ狂気的な高笑いをしながら蚊を叩くかの如く両手でバトラーを押しつぶす。
そしてトロプリ五人と一緒に「ビクトリー!」と叫びダブルピースをし、元の姿に戻っていくバトラーに手を振っていた。
何者であったのか?
見た目はキュアオアシスそのもので声も中原麻衣氏が演じているが、エンディングクレジットでは「トロピカルパラダイス」という名前になっている。
つまり、このサンバ狂いの巨女はキュアオアシス本人ではないとも解釈できるようにあえてしているのだと考えられる。
事実、最終回後に発売された『アニメージュ』2022年3月号での村瀬亜季プロデューサーへのインタビューではキュアオアシスとは似て非なる存在と明言しており、「キュアオアシスと接点を持ったトロプリ五人が生み出した概念的存在のようなものじゃないかと思います」と私見を語っている。「思います」という微妙な言い方なのは、実はこれがシリーズディレクターの土田豊が独断で登場させたものだからである。
元々、シリーズ構成の横谷昌宏の脚本ではバトラーへのトドメはトロプリ五人が力を合わせて奇跡を起こすような流れになっていたのだが、村瀬プロデューサーが「トロプリは海と大地が力を合わせたプリキュアなのでそれを強調したい」ということで、「プリキュア・ランドビート・ダイナミック」と「プリキュア・マリンビート・ダイナミック」を合体させた新技を出すことに変更されたということ。
そこまではいいのだが、その新技を実際にどう演出するかは本作のシリーズディレクターであり当話の演出担当であった土田豊に一任されたのである。
そしてまあ、やりたい放題でこんなコンテを切ってきたということである。ちなみにコンテ段階では名前などはなく便宜上「女神」とだけ書かれていたが、中原氏の声つきである以上はエンディングクレジットに出すための名前は何か必要だということで、「トロピカルパラダイス」と技名そのものをキャラ名につけたということ。
ちなみに中原氏にはキュアオアシスとは似て非なる存在ということは説明していたが、中原氏本人が「じゃあ振り切っちゃっていいんですね?」とやる気パワーをむき出しにしてきたので、狂気かつカオスが実現したということである。
まあ、いくら公式で「オアシスとは別人」とか言ってても、エンディングクレジットとかしっかり確認しない大多数の小さいお友達は素敵で優しいキュアオアシスがハジケリストと化したとしか思えなかっただろうが… それはそれでトロプリらしいしOKなのかも?
関連タグ
- ザクロ(プリキュア):わんだふるぷりきゅあ!に登場するキャラクター。中の人が同じ。
- 無限シルエット、アルティメットキュアハッピー、アルティメットはーちゃん:最終決戦に登場した巨大戦士繋がり。
- 百式観音:必殺技の演出から零乃掌を連想させる視聴者が多かった模様。
- 竜宮レナ:中の人繋がりのキャラ。普段はおっとりとした性格だが、可愛いものを見ると「かぁいいモード」と呼ばれる謎の興奮状態となり、誰にも彼女を止める事が出来なくなる。キュアオアシスとトロピカルパラダイスのギャップは、見方によれば彼女のこの状態に近いかもしれない。また、ある状態になるとかぁいいモードとはまた別の意味で豹変し、甲高い声で狂気的な笑い方をしながら暴走すると言う面もある。
- 戦う妖精さん:ニチアサの作品に登場した、必殺技で召喚されるカオスなキャラクター繋がり。