※記事の一部に本編および映画・デパプリ感謝祭のネタバレを含みます
概要
『デリシャスパーティ♡プリキュア』で、ローズマリーをはじめとするクックファイター達が所有している宝石。
本作のキーアイテムの一つである。
所有者にプリキュアに匹敵する肉弾戦能力やビーム、拘束などの特殊攻撃能力を与える。
発揮される能力や出力は個人の才能によるところが大きいようで、才能のある者が使用すれば通常のデリシャストーンであってもプリキュアと完全に並び立つほどの戦闘能力を発揮でき、達人が使用すればプリキュアを完全に上回ることすらできる。
ただしプリキュアのような浄化能力は得られないようで、ウバウゾー戦の決め手には欠ける。
デリシャストーンの中でも特に強力な力を持つものはスペシャルデリシャストーンと呼ばれ、特別な地位を持つ戦士のみに与えられる。
この石の力はきわめて強力であり、石1個の力だけでもプリキュア全員を相手にして圧倒することが可能である。
スペシャルデリシャストーンは2個の力を使うことで人間界とクッキングダムとの往来にも使われる。
特徴
「石の使い手はデリシャストーンが選ぶ」という特性がローズマリーに新たにデリシャストーンを供給し辛くする要因ともなっている。
石に選ばれることが何を意味するのかはシナモンであってもわからないようだが、誰かを強く想い守りたいと思ったときに石が強く反応することが幾度も描かれている。
なお石に選ばれた者が悪行に手を染めても石が使用者を見放すことはないので、単純な善悪が判断基準ではないようだ。外道に堕ちたゴーダッツにもジンジャーへの愛情だけは残っていたので、誰かへの愛情が判断基準なのかもしれない。
ロボットであるスピリットルーが紫のデリシャストーンの力を引き出せていることについて、これをどう解釈するかで様々な考察も出ている。
- ゴーダッツが作り出した模造品であるからゆえか、ナルシストルーが石に選ばれずとも動力源として利用する方法を開発したかだと思われる。
なお、デリシャストーンを所持しているとデリシャスフィールドの出入りが自由となるようで、拓海は一般人は侵入できないデリシャスフィールドを自由に出入りできている。
なお、第26話でのローズマリーの発言によれば、スペシャルデリシャストーンを作成できる人物はクッキングダムにはもう存在しないらしいが、何故かスペシャルデリシャストーンの模造品をブンドル団の団長・ゴーダッツが作成した事が判明している。
第29話によるとスペシャルデリシャストーンの作成者はローズマリーの師匠・ジンジャーである。
第41話でのシナモンの発言によると、持ち主とのリンクが断たれたデリシャストーンは徐々にその力を失っていくようである。そのため持ち主のいないデリシャストーンの力を維持するには特殊な鉱石のエネルギーを定期的に補充する必要がある。
クッキングダムの技術がほかほかハートの上に成り立っていること、セルフィーユの石が発動した際に石からほかほかハートが溢れ出たこと、ほかほかハートの蓄積装置の力でブラックペッパーの石が修復されたことから、石のエネルギー源はほかほかハートである可能性が高い。
- ミニスピリットルー軍団には「ほかほかハートの力をジャミングする機能」があり、彼らにクッキングダムを容易に制圧され、そしてナルシストルーが親機であるスピリットルーのコントロール権を奪い返したらすぐにクックファイター達の反撃により王宮を奪還できたこともこれで説明が付く。
第44話では石同士を共鳴させ合うことで、互いの石の力を封じることが可能だと判明した。
なお第42話ではシナモンがゴーダッツの持つ片方のデリシャストーンの力を一時的に封印しているが、この時はシナモンの石の力は健在であったため別の技であるようだ。
本編に出てくるデリシャストーン
ローズマリーのデリシャストーン
ローズマリーが所有するデリシャストーンは赤色の宝玉で、涙滴形(アップのシーンでは中心で半分に割ったハート型)のネックレスに埋め込まれている。第26話のローズマリーの話より、スペシャルデリシャストーンであることが判明した。第1話では白色のエネルギーでのビームや拘束技を使用していたが、この時のブンドル団の少女怪盗・ジェントルー(現・菓彩あまね/キュアフィナーレ)との戦いでひび割れてしまい、以降はその力を発揮できなくなった。
そのため、これからのブンドル団との戦いをプリキュアに任せざるを得なくなった……と言うのが本作の物語の始まりである。
なおデリシャスフィールドはデリシャストーンが壊れていても問題無く展開できている。
第41話で一連の事件の黒幕によって物語開始前にすぐ壊れるように細工されていたことが判明し、シナモンの癒しの力によって修復された。また、この石はかつて彼らの師匠であるジンジャーが所有していた2個のスペシャルデリシャストーンのうちの1個であることが判明した。
石が修理されたことで第42話では1話ぶりに戦闘能力を発揮した。またこの回の回想では、スペシャルデリシャストーンを授与されるまでは一般クックファイターと同じデリシャストーンを使用していたことも判明した。
シナモン→ブラックペッパーのデリシャストーン
第13話で品田拓海がデリシャストーンを隠し持っていたことが判明。こちらは緑色の宝玉で、ハート形のブローチに埋め込まれている。
これは嘗て父門平が所持しており、1年前に譲り受けていた物であった。
門平の話によれば、石の不思議な力は石が使い手を選ぶという特性があると言うことだが、1年前に石と拓海が共鳴したため、父は拓海に素質があると判断したのだ。
父・門平は「その力はおいそれと使ってはならない」と警告していたが、拓海はプリキュアに選ばれた幼馴染の和実ゆいの力になるため、変装で自身の正体を隠してクックファイター・ブラックペッパーを名乗り、デリシャストーンの力でプリキュア達と共にブンドル団との戦いに挑むことになる。
第38話でのローズマリーの台詞から、この石は嘗てシナモンが持っていたデリシャストーンであったことが判明した。
第41話でのシナモンの言葉によると、クッキングダム追放時にシナモンと石とのリンクは断たれてしまい、持ち主と認められなくなってしまったようである。そのため拓海が持ち主に選ばれるまでは、石が力を失わないようシナモンがおいしーなタウン近郊の洞窟内で定期的にエネルギー補充を行っていた。
発動時に髪色が銀色に変化する、プリキュアと完全に並び立てるほどの戦闘能力を発揮できる、スペシャルデリシャストーンが引き起こした状態異常を解除できる、緑色の光と共に傷が完治するなど、並のデリシャストーンではないことを思わせる描写が複数存在していたが少なくともスペシャルデリシャストーンとは言われておらず、これらの能力は拓海がシナモンから受け継いだ才能や血筋に因るところが大きいようである。
第42話で拓海がゴーダッツから受けた不意打ちの一撃を肩代わりし石が壊れてしまったことが第43話で判明したが、第44話で本領を発揮したほかほかハートの蓄積装置の力によって修復され、最終決戦でもその力を発揮した。
ローズマリーの回想において修業時代のシナモンは一般クックファイターと同じ黄色のデリシャストーンを所持しており、この緑色のデリシャストーンはシナモンが独り立ちした際に与えられたようである。
石が発揮した治癒能力を見てシナモンの石だとローズマリーが気付いたことから、この石はシナモンの癒しの力を発揮しやすいようにジンジャーが特別に作った石なのかもしれない。
フェンネル→シナモンのデリシャストーン
26話で言及されたデリシャストーン。第26話のローズマリーの話より、彼のもスペシャルデリシャストーンであると判明した。こちらは青色で、勾玉形のブローチ(シーンによってはローズマリーのものと対となるハート型に描かれている)に埋め込まれており、右側のジャケットに装着している。クッキングダムでは彼とローズマリーのみがスペシャルデリシャストーンを所持している。
第41話において、この石もかつてジンジャーが使用していた石の1つであることが判明した。
最終話で世界を移動する能力だけが残った状態でシナモンに授与された。
ブンドル団のデリシャストーン
ブンドル団の怪盗ロボ・スピリットルーのボディには、三角形の形をした台座に紫色の宝玉が埋め込まれたパーツが胸部にセットされている。これはブンドル団の団長・ゴーダッツが何らかの方法で生み出したスペシャルデリシャストーンの試作品。
第27話でスピリットルーから抜き取られゴッソリウバウゾーの捕獲箱に移され、第28話でローズマリーに回収された。
第29話ではフェンネルにこれを見せたローズマリーから模造品と一喝されていた。実際にスピリットルーのスペシャルデリシャストーンはブンドル団に取っても試作品に過ぎず、本物には劣る様子。
スピリットルーは応援することでモットウバウゾーをパワーアップさせる能力を持つが、これはストーンの力によるもののようだ。
ローズマリーやブラックペッパーのものとは異なりアクセサリーとしての加工はされておらず、宝玉単体で存在している。
一個だけと思われていたが、ゴーダッツとセクレトルーの会話によると実際は大量に製作されており、純度が高い物を残し、有効利用していただけで、残りは全て時空の歪みへと廃棄しただけだった模様。
第29話以降はセクレトルーが同じデザインのものをゴッソリウバウゾーの捕獲箱にセットして使用している。
これらの石はスペシャルデリシャストーンという括りではあるが完成度はまちまちであり、ゴーダッツの所持する新たな完成品のスペシャルデリシャストーンを作るための試作品に過ぎなかった。ゴーダッツのものはブンドル団のBマーク状の台座にはめ込んだアクセサリーとなっている。
その他の石の力はセクレトルーの所持するものであってもゴーダッツのものには及ばない。
本編では唯一のクックファイター以外が所持しているデリシャストーンである。
スピリットルーの新しいデリシャストーン
最終話のみ登場。恐らく動力源と思われる。
水色の宝玉で、以前のものと同様三角形の台座に埋め込まれている。
これが通常のデリシャストーンなのか、スペシャルデリシャストーンなのかは不明。
セルフィーユおよび一般クックファイターのデリシャストーン
29話で描かれたクッキングダムの一般的なクックファイターたちのデリシャストーン。
赤、青、黄色のものが例示されており、登場した一般隊員は(モブキャラということもあるが)すべて菱形のブローチに埋め込まれた黄色のデリシャストーンをジャケットの左胸に装着していた。
この石はクックファイターの試験に合格し、所有する資格があると認められれば授与される模様。
劇中ではクックファイター見習いのセルフィーユがフェンネルから石を授与され、石に認められて力を発動した。
…フェンネルがセルフィーユに石を投げ与えてから石の力が発動したため、ちょっと石が空気を読んだ気がしないでもないが。(フェンネルがいずれクックファイターの試験に合格した際に渡す為、予めセルフィーユと相性の良さそうな石を選んでいた可能性はある。)
ジンジャーの弟子時代のフェンネル、シナモン、ローズマリーもこの石を着けているシーンが描かれている。
ジンジャーのデリシャストーン
20年前、ジンジャーが使用していたデリシャストーン。
ブラックペッパーのものと同様ハートのブローチに埋め込まれているが、こちらは左右に青色の宝玉と赤色の宝玉の2つが埋め込まれている。
ローズマリーとフェンネルのスペシャルデリシャストーンも赤色と青色の宝玉でハートを割ったような形状をしているが、これらはジンジャーが使用していたブローチがそれぞれに継承されたものであることが第41話で判明した。
第42話の回想では、もともとこのブローチはそのままシナモンに継承される予定であったが、シナモンがレシピボン盗難の罪でクッキングダムを追放されてしまったため後継者不在となり、のちに力が一人に集中することを危惧したクッキングによって2つに分割されて二人に継承されたという経緯を辿ったようである。
シナモンの新しいデリシャストーン
第40話でジンジャーの財布の中から見つかった、ジンジャーが未来のために用意していたデリシャストーン。
ブラックペッパーの石と同じ緑色の宝玉で、猫の頭をかたどったシルエットのブローチに埋め込まれている。
第41話でローズマリーのスペシャルデリシャストーンの修復に使用されたのちシナモンを持ち主と認め、シナモンが左胸に付けてゴーダッツとの戦いに使用した。
第42話の戦闘ではシナモンのクックファイターとしての能力の高さゆえか、ビーム、拘束、シールド、治癒とさまざまな能力を高いレベルで発揮し、2個のスペシャルデリシャストーンを駆使するゴーダッツとほぼ互角に渡り合った。
本編外で出てきたデリシャストーン
ケットシーのデリシャストーン
映画に登場したデリシャストーン。
ケットシーが開設したテーマパーク・ドリーミアにローズマリーのデリシャストーンが反応しており、ローズマリーの調査によりその動力源がスペシャルデリシャストーンであると判明した。
かつてケットシーが所属していた研究施設が所有していたものを彼が持ち出したのだが、その研究施設がどこから入手したのかは不明であった…。
- 実は、『アニメージュ』2023年3月号の記事にてブンドル団が次元廃棄したものが流れ着いたという設定であると明らかにされた。
他の所有者が戦闘目的に使用するのに対して、ケットシーはスペシャルデリシャストーンの秘められた力をエネルギー源として使用。上記のようにドリーミアの動力源になっていることに加え、エナジー妖精を人間化させたり、人間の大人達をぬいぐるみ(しかも精神の幼児退行まで付いている)にさせる等、際限ない力を発揮する。もちろん使い方によっては戦闘目的での使用も可能。
ブンドル団のアジトに残っていたデリシャストーン
『デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭』キャラクターショーに登場したスペシャルデリシャストーンの試作品。
本編終了後、ブンドル団アジト跡地の片付けを命じられていたナルシストルーは、セクレトルーが使っていたタブレットに収められたジェントルーの壊れたデータと、フェンネル(ゴーダッツ)が作成していたスペシャルデリシャストーンの試作品を発見した(「まだ残っていたのね」と、天の声であるよねさんからツッコミ)。
これ幸いとその試作品を使ってスピリットルー2号を作り出し片付けの手伝いをさせようと思いついたナルシストルーだが、タブレットを通じてセクレトルーからの通信が入った瞬間、ナルシストルーはうっかりスペシャルデリシャストーンの試作品とセクレトルーのタブレットを接触させてしまう。
途端激しい光があたりを包み込み、その光が収まると、そこにはスペシャルデリシャストーンの力によってデータから実体を持って作り出された新たなジェントルーの姿があった…。
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