CV:清水理沙
概要
メイクやカワイイものが大好きな中学2年生(2年3組)。おしゃまなパムパムも認めるおしゃれなクールビューティ。和実ゆい同様一人っ子で、実家は高級レストラン。自宅は庭にプールがある程の豪邸である。
口数は少なめで1人で過ごす時間も好きな、周りからは「高嶺の花」と一目置かれる存在。
家族は揃うことなく一人で食事をしているが、それを寂しく思うことも無く、レシピッピが誘われて来るくらい心穏やかにおひとり様をエンジョイできるタイプである。
誕生日は3月13日。この日は1が3で挟まれている(サンド1=サンドイッチ)である事からサンドイッチデイとされている。
名前の由来はパンの「ふわふわ」とした食感と、パン作りの基本的な動作である「こねる」から付けられたと思われる。
容姿
緑みを帯びた紺色のボブヘアーで前髪の上辺りにアホ毛があり、頭部左側に編み込みがある。ずっとロングヘアーが続いてきた青キュアでここまで髪が短いのは何気に初めてである。
前髪の左側と編み込みの根元に黄色いヘアピンを付けている。
服装
私服(春)
胸にリボンが付いた白いトップスの上から七分袖の青緑のジャケットを羽織っており濃い青のスカートを着用している。
ジャケットの下のトップスはパフスリーブのブラウスで、エプロンの着用時に確認出来る。
スカートには金の円の留め具のある黒いベルトを巻いている等、全体的に大人びた印象を与える。
足には黒いタイツと茶色いショートブーツを履いている。タイツ装着に関してはプリキュア変身時にも反映されている。
私服(夏)
トップスはターコイズブルー色の半袖に水色のキャミソール、ボトムスは白のパンツ、靴下は穿かず素足に白のサンダル。
私服(冬)
ターコイズブルー色のタートルネックの上から、水色のスーツジャケットを羽織っており、首にペンダントを付けている。
スカートは青いチェック柄の入った薄い水色のミニスカートで、足にはタイツと黒のロングブーツを履いている。
制服(春服)
制服のリボンタイをイメージカラーの青い紐リボンにしており、前のボタンを留めずに開けている。
靴下は私服と同じく黒いタイツ。
制服(夏服)
ターコイズブルーカラーの落ち着いた雰囲気の制服。
冬服とは違い、他のプリキュアメンバーとの服装に大きな違いは無い。靴下は黒のハイソックス。
制服(冬服)
制服の白シャツの上から、水色のカーディガンを羽織っている。
人物像
お嬢様キュアということだけあって、1人で過ごす時間も苦にせず、物静かで大人びた印象な「孤高な女子」という第一印象が強い。
実際、第4話では人間関係を面倒に感じていることを独白しており、友人と呼べる存在もいなかった様子。また大半のお嬢様キュアとは異なり中性口調が多く、たまに女性語も使うがお嬢様言葉は皆無と一般の女子中学生と遜色ない口調である。
学校内では「クールビューティーで大人びたカッコいい美少女」と言う印象を持たれているのだが、実のところ本人はそんな自覚は無く、人付き合いが苦手だから控えめな対応をしていたら周りが勝手にクール認定しただけと言うのが実態である。
素のここねは天然気味な順応性と胆力を持つおっとり系の側面が強く、第3話でコメコメやパムパムが喋ったり空中に浮いたりするのを目撃した時も、ちょっと不思議がったりするだけで「可愛いから」とすんなり受け入れてしまう程であった。
ただ、本人はクールビューティー扱いされることも別に苦とは思っていない様子。寧ろ「周りが自分をそう解釈するなら、自分はそう言う魅力があるのだろう」と前向きに自己肯定してそれを武器にしようとしている強かな風が見える。実際、キュアスパイシーに変身した時は素のここねとは違って「周囲が期待する様なクールビューティーなキャラ」に様変わりする。
和実ゆいと同じく幼い頃から今に至るまでレシピッピを認識出来ていた。他者との共感をあまり重要視していなかったここねはこのことを自分だけの世界の中の出来事の様に感じていた様だが、ゆいが自分と同じくレシピッピを見える事を知った事で、自分と同じ世界を見れる他人が居た事に衝撃を受け、それが切っ掛けで他者との関わりに興味を持つ様になる。
当初は対等な友人同士のコミュニケイションと言う物に慣れておらず、ゆいと仲間になった直後の第5話では肩肘張った挙動不審な言動でゆいやローズマリー、拓海を困惑させていた。
こう書くと典型的なコミュ障に思えるかも知れないが、目上の人への礼儀作法並びにテーブルマナーもしっかりしており、お嬢様だけあってフォーマルな社交スキルは高い。
学力は非常に高く、中1の時点で中3で習う二次方程式や√(ルート)を含む計算を行っていることから、数学に関しては私立の進学校生並の実力がある。
記憶力も高い方で、『100のしつもん』での54問目・91問目の「今、何問目?」と言う質問に対しても、頭を抱えて考えたが結局答えられなかったプレシャスと違い、即答且つ正解している。ただ、一つのことにしか集中が出来ない為、何かを考えながら他の事をやるのは苦手な模様。また、焦りや緊張などから猪突猛進な行動や挙動不審な行動を取ってしまう事もある。
序盤では普段の食事を専属のシェフに任せっきりにしていたので、調理作業が全般的に苦手な様子で人参をむき過ぎたり、水切り器を回し過ぎて葉野菜が飛び出したり等、何かと器具の扱いが不得手なことを強調する描写が目立っていた。その反面、第6話では生ハムの切り方が結構上手だったり、馴染みのある料理では一転してプロ並みの腕さばきを見せることもある。第23話では両親に自作のロールパンサンドを振る舞っており、ゆい達と様々な料理に挑戦する中で着実にスキルアップした様子うかがえる。
第9話ではたこ焼きパーティの具材として、朝獲れのタコを水揚げされた港から当日中に空輸で取り寄せていた。
食べ物の嗜好
6・今食べたい魚の食べ方はお刺身
8・お気に入りのおみそ汁の具は豆腐
15・目玉焼きはそのまま食べる
全体的に見てみると、ヘルシーなものや調理法がシンプルな物を好む傾向にあるようである。また、甘味はチョコレート系の物を好む様である。悩みまくっていたプレシャスとは違い、スパイシーは即答の問題が多かった。
ちなみに26話では幼い頃の経験からピーマンが苦手だと判明。紆余曲折の末、見事克服している。
家族構成
家業はおいしーなタウンの洋食ストリートにある高級店「レストラン・デュ・ラク」。父親は他にも多数のレストランを経営し、母親は「神の舌」の二つ名で有名なカリスマフードコーディネーター。両親のことは「パパ」「ママ」と呼んでいる。
両親は第15話の回想シーンで初めて描かれたが、デュ・ラクが舞台になった第20話では揃って海外出張で不在だった。第23話で両名とも登場した他、幼少期の回想中では伯母(はつこの姉・CV:半場友恵)も登場している。現時点では回想シーンにしか登場していない為、ゆいの祖母と同じく死別している可能性がある(プリキュアシリーズにおいては回想シーンのみのキャラクターは故人である場合が多い)。
自宅はプールとヘリポート付きの豪邸で登校時は執事の轟に高級車…で送り迎えしてもらっており、かなりの裕福さが窺える。
余談
声優について
演じる清水理沙女史は本作がプリキュアシリーズ初出演となる。
清水女史はキャスト発表時のコメントで「夢のようでした。事務所でマネージャーが合格を伝えてくれたのですが、本当に嬉しかったです!ずっと憧れていたプリキュアになれるんだという気持ちと同時に、身の引き締まる思いがしました。先輩方が繋いできた、伝統あるプリキュアシリーズ。しっかりと受け継ぎ、わたしが子どもの頃に頂いたトキメキや勇気を、今度はお届けできるよう精一杯つとめたいです。」と語った。
また、清水女史はオンライン記者会見でも、「過去にプリキュア役のオーディションを何度も受け続けていたがなかなか起用されずその度にプリキュアになりたいと言う思いが募って来た」と明かしており、本作でやっと念願のプリキュア役を獲得したとの事。
苗字について
「芙」とは、ハスの古名として知られる人名用漢字だが、古名だけあって、いわゆる常用漢字ではない。具体的に言えば熟語「芙蓉」(ふよう)以外ではほとんど使われることが無く、漢字検定準1級でようやく出題される程、読むのも書くのも見慣れない漢字なのである。
基本的にプリキュアに指定される人物の名称は常用漢字で構成されているので、彼女の様に難読な漢字が起用されるのは珍しい。
アニメージュアニメグランプリにて
2022年8月号で発表されたアニメージュ第44回アニメグランプリ(投票期間2022年4月8日~5月9日、5月号の綴じ込みハガキの投票を集計)、女性キャラクター部門で芙羽ここね(キュアスパイシー)が17位(得票数85point)にランクインしている。
2023年8月号で発表されたアニメージュ第45回アニメグランプリ(投票期間2023年4月10日~5月9日、5月号の綴じ込みハガキの投票を集計)、キャラクター部門で芙羽ここね(キュアスパイシー)が21位(得票数68point)にランクインしている。(今回から男女キャラ別の部門は廃止)
各話ネタ
本編
■第1話
- 初登場。轟に送迎してもらっている途中の信号待ちの際、反対車線の坂道の入り口で制服の女の子と自転車の女の子がベビーカーの前で何やら会話しており、そこにベビーカーの持ち主らしい女性が駆け寄ってくる光景を見かける。「何かあったのかしら?」と呟きつつ、女の子2人の笑顔を眺めるも、特段興味も無さげ。この時点では、ここねにとってその2人は通りすがりの見知らぬ他人でしかなかった。青信号になったので、轟を促してそのまま去って行く。
■第2話
- コスメショップ「Pretty Holic」での買い物を終えてお店から出ていこうとしたところ、急いで走ってきた女の子に衝突しそうになる。謝りながら走り去っていくその背中を見送りながら「あの子…」と一言呟く。先日車の中から見かけた女の子の1人だと気が付いた。
■第3話
- 轟の運転する車から降りて歩いていると、八百屋の店先で買い物かごを引きずり、「コメ~」と不思議な鳴き方をする"子犬"を見かける。「どうしたの?1人?」と話し掛け、かごの中に「にんじん」と書かれたメモと財布を見つけて、一人で買い物に来たと察する。代わりに買ってあげるとお礼を言うかのように頭を下げて帰って行くその後ろ姿に「可愛い…」と見惚れる。
- その後、またその子を見かけるが、何と宙に浮いていた。追い掛けるも高台の向こうに見失い、狐につままれた心地でいると、今度はまた別の子犬を発見。こちらも「パム?」と不思議な鳴き声を上げた為、「あなたも浮いたりして。あのピンクの子みたいに」と呟くと、子犬は「コメコメを知ってるパム?」と明確にしゃべった。慌てて「ワンワンワン…」と普通の犬のふりをして誤魔化すその子を抱き上げてじっと見つめていると、飼い主らしき女の子と青年がやってくる。2人はさっきのピンクの子も探していたので、行く先を教えてあげた。
- その後商店街で、女の子とピンクの子犬を見かけ、「あっ、見付かったんだ」と安堵していると、女の子の連れの青年が不思議な光を放ち、ここねは意識朦朧となって座り込んでしまう。気が付いた時は夕暮れで、「私、帰らないと…」と呟いたところ、目の前にいた不思議な少女が「家まで送ってあげる」とここねをお姫様抱っこして空へ飛び上がった。漸く意識がハッキリした所で、はるか眼下の洋食ストリートを見て、思わず彼女の首にしがみ付く。
■第4話
- 早朝、前話での夕食と同じくたった1人で庭でロールパンサンドで淋しい朝食中のここね。しかし当の本人はほかほかハートでレシピッピが現れる位1人飯を堪能していた。実はこの時点でのここねは別にたった一人で食事を戴くのに何も不具合を感じて無かったし、寧ろそれを楽しんでいたのである。
- 「お嬢様、登校のお時間です」と執事の轟に迎えられ学校へ。送迎中思い出すのは、先日自分を家まで送り届けた不思議な少女のこと。また逢えるだろうか…?
- 私立しんせん中学校で新学期。進級して2年の新しいクラスになるが、周囲からは「芙羽様」と呼ばれ雲上人扱い。皆口々に「美人・頭脳明晰・スタイル抜群」「お嬢様」「父はレストランのオーナー」と褒めそやすも遠巻くばかり。昔からずっとこうだった。廊下を歩き、皆の好奇の視線と羨望の声を浴びても、ここねは無表情のまま。
- ウサギ小屋で可愛らしいウサギを眺める事で、少し表情が和らぐ。そこで小屋の外に抜け穴を見つけ、ウサギが脱走したらしき事に気付いた。発見するも、大型マットの後ろに隠れてしまったので、懸命に引っ張ろうとするも、ここね1人の力ではとても動かない。そこへ「これ、動かしたいんだよね?」と同じクラスの和実ゆいが声を掛けてきた。
- 「えっ?別に…1人でやるから」と断ろうとしたが、ゆいは「おばあちゃん言ってた。“人の力も出汁も、合わせるのがミソ”って。一緒にやればきっとできるって事!」と言って力を貸し、2人はマットを動かして、ウサギを小屋に戻してあげた。
- ゆいは先日コメコメを助けてくれた礼を言うと共に、「今日の放課後、うちに遊びに来ない?じゃあじゃあ、芙羽さんの好きな場所はどう?また皆と会って欲しくて!」とぐいぐい迫ってくる。更にそこへ「こんな風にキュルキュルした目で会いたそうにしてて……」と言ってるそばから「それってこの子犬の事?」とばかりに学校まで付いて来てしまったパムパムまで現れた為、その可愛らしさに抗し切れず、ここねはゆいのお誘いに乗る事に。
- お気に入りの店「Heart Bakery」にて、コメコメとパムパムの揃い踏みした姿を見て、「か…か…」と、何かを言い出しそうになるのを必死でこらえるここね。「ハートパンと新作のロールパンサンドで迷って両方にしちゃった!」と満面の笑顔を見せるゆいに、「私もロールパンサンドで迷った…」と小声で返事すると、ゆいは「良かったら半分どうぞ」とサンドを半分にして手渡してきた。今まで自分にこんな距離感で接して来た者はいなかった。ここねは驚きと嬉しさを感じる。
- 「このお店には良く来るの?」と尋ねられ、「静かで穏やかな空気がいつも満ちてる。ここで過ごす1人の時間が好きなの」と答えると、ゆいは騒々しくしてしまった事を謝った。だがここねにとっては、多少賑やかでも「デリシャスマイル~!」と幸せそうな笑顔でパンを食べるゆいの姿は、決して不快なものではなかった。1人で過ごす時間は好きだけど、誰かと過ごす時間も悪くないかも…。ここねもそう感じる様になった。そんな2人の心に反応してか、3匹のパンのレシピッピ達が現われた。自分にしか見えないと思っていたのに、他にも見える人がいた…。「カレーパンも美味しそう」と言って、追加で買おうと席を立ったゆいを引き留め、ここねは勇気を出して「これ…」と、自分のカレーパンを半分あげようとしたが…。
- その時ジェントルーが現われ、3匹のパンのレシピッピ達を捕えてしまう。他のお客さんがパンの味が変わったことに対して疑問を口々に言う中、ここねも1口パンを食べると、案の定味は変わっていた。そこに計量器型のウバウゾーも出現。ゆいに「芙羽さんは安全な場所に!」と避難を促されたが、ジェントルーを追ってきたローズマリーが身構えるのを見て、先日見かけた不思議な空間を展開するのだと気付いたここねは、「待って!」とゆいに駆け寄ろうとした。すると抱いていたパムパムの体が光り、ここねはデリシャスフィールドに入り込んでしまう。
- 気が付くと周りは砂漠のような異空間で、パムパムが「何で中に入ってるパム!?」としゃべり、更にゆいがキュアプレシャスに変身すると言う驚きの連続。「何が起きてるの?どうしてあの子は戦っているの!?」とローズマリーに尋ねるが、部外者を巻き込みたくない彼は言葉を濁す。ならばとパムパムに「あなた話せるんでしょう!?教えて!お願い!」と問い詰め、プレシャスがレシピッピを取り戻すために戦っている事を聞き出した。
- そのプレシャスはウバウゾーの猛攻に耐えながら、「大丈夫…芙羽さんの大切なパン屋さんは…あたしが守るから!」と叫ぶ。ローズマリーはフィールドの扉を開いてここねを逃がそうとし、パムパムは「ごめんなさいパム…パムパムが会いたいなんてわがまま言わなければ、こんな事には…」と涙ぐむが、ここねはパムパムの頭をそっと撫でて、「あなたに会えてよかった。私、ここに残る。あの子と一緒にまた美味しいパンを食べたいの!私、1人が楽だった。静かな1人の時間が好き。人と関わるのは面倒だし凄く疲れるから…でもあの子と一緒だと心の中で温かい物が…今まで知らなかった思いがどんどん膨らんで行く…わたし、守りたい。大切な場所をあの子と!だって、どんな事も一緒にやればきっと出来るって、もう知ってるから!」とフィールド内に残ると発言する。
- その想いが伝わったパムパムが、「パムパムもここねと一緒に守りたいパム!」と叫んだ時、ここねの手首にハートキュアウォッチが出現。「ここね、プリキュアに変身パム!プレシャスと一緒に助けるパム!」と促されたここねは力強く頷き、キュアスパイシーに変身する。「ふわふわサンドde心にスパイス!キュアスパイシー!分け合う美味しさ、焼きつけるわ!」
- プレシャスに「芙羽さんなの!?」と尋ねられ、「キュアスパイシーよ!」と微笑んで返事。ウバウゾーが先程一度見せた計量皿投擲の構えを取るのを見て、「私に考えがあるの」と言い出し、ブーメランの様に追ってくる計量皿をメロンパン型バリアで弾き返す。本体の方はピリッtoサンドプレスで動きを止め、スパイシー・サークルで勝利を飾った。
- 新たな仲間が増えて喜ぶプレシャスに「一緒だから出来たの。それに私、ずっとあなたに伝えたかった…ありがとう」と、心から礼を述べる。そこでプレシャスのお腹が盛大に鳴ったので、「Heart Bakery」に戻り、改めてカレーパンを半分に割って「どうぞ」と差し出した。「デリシャスマイル~!」と満足げなゆいにつられるかのように、ここねもパンを口にして「美味しい…!」と笑顔になる。誰かと分け合って一緒に食べるパンは、今まで1人ぼっちだったここねが経験した事のない格別の味だった。
■第5話
- 一緒に暮らす事になったパムパムをブラッシングしつつ、『新しくできたお友だちと仲良くする方法』と言うマニュアル本を熱心に読みふける。ゆい・ローズマリーとどうやって仲良くなるべきか…。パムパムからは「仲良くしたいなら普通に楽しく遊べばいいパム」とアドバイスされるが、今まで友達がいなかったここねにとってはそれが難関で、「普通に楽しく、かぁ…普通?楽しく…遊ぶ?普通って…?」と、その「普通」について悩み始めてしまい、いつの間にかブラッシングのやり過ぎでパムパムの毛は大爆発の状態に。
- 翌日も「普通に楽しく…でもどうやって…」と考え込んでいると、拓海と一緒にいたゆいが「あっ、おはよう!ここねちゃん」と呼び掛けて来た。同級生に下の名前で呼ばれる等今までなかった事であり、「ここねちゃん」と言う響きが脳内でエコーしまくって、ここねは顔には出さねど心の中で大喜び。嬉しさで一瞬固まってしまい、ゆいに不審がられた為に、我に返ってようやく「お、おう…」と言うぎこちない返事をするのが精一杯。ちなみに、ここねはゆいに挨拶をされた拓海が「おう」と返していたのをみて、それを参考にしたみたいだが…。
- 休み時間もマニュアル本を読み、「お友達の下の名前で呼んでみる」と言う項目が目に入り、「ゆいさん…ゆい?」とゆいをどう呼ぶかでまたも悶々としていた所に、丁度ゆいがやって来たので「ゆ・ゆ・ゆ…」と呼ぼうとしてみたが、なかなか口から出て来ない。とりあえず、ゆいが誘いに来た目的が自分の行きつけの「Pretty Holic」だった為、「行く!」と即答。
- その「Pretty Holic」にて、ローズマリーから「パムパムがお世話になって悪いわね、ここね」とまたも名前で呼ばれて嬉しくなりつつも、「あっ…マ・マ・マ…」とやはりスムーズに名前で呼び返す事ができない。店内を見ている際に、「ゆ・ゆ・ゆ…ゆいは何か欲しい物はあるの?」とようやく発声できて、それを聞き逃がさなかったゆいから「えっ!ここねちゃん…今“ゆい”って呼んでくれたよね?嬉しい~!」と大喜びされるが、どうリアクションして良いか分からず、目が宙を泳ぐ。
- ローズマリーが迷っているのを見て、「それならこれはどう?」と饒舌になって色々と説明するが、2人が呆気に取られており、更にお洒落に興味のないゆいの部屋にはメイク道具すら無かった。「ご…ごめんなさい、押し付ける様な事しちゃって」と、ここねは距離感の難しさを感じる。
- ゆいの家で野菜スープを作って食べる事になるも、いつも専属シェフに料理を作って貰っているここねは、ピーラーの使い方さえ知らなかった。やってみると楽しくて、一心に剥いている内ににんじんが野菜スティック位の細さになってしまったが、「これはあたしが食べる!」とゆいが美味しそうにパクリ。
- 買ってきた筈の生姜が見当たらず、ローズマリーに聞きにいった所、料理に参加せず部屋にいた彼がパムパムとコメコメ相手に「私も一緒だとここねが嫌がるだろうし。今日も目をそらされちゃったし…やっぱり私の事苦手なのよ」と言うのを聞いてしまう。それは自分の接し方が下手なだけのに…。ここねはドアを開け、「あ、あの…」と弁明しようとしたが、その時ウォッチがレシピッピの危機を告げる。
- ジェントルーを見つけてプリキュアに変身し、戦闘開始。今回のウバウゾーは4匹のレシピッピを取り込んだ泡だて器型の強力な個体で、一気に二人で決着を付けようとする。しかしプレシャスとローズマリーは、普段はバリアで攻撃を塞いだり、俊敏さと反射神経は勝っているはずのスパイシーが何故か何度も1人で勇敢に立ち向かってはウバウゾーの攻撃に叩きのめされて大苦戦するなどの異常な行動に違和感を感じた。ローズマリーに「2人いるんだから力を合わせないと」、「何をそんなに焦っているの!?」と窘められたスパイシーは、「私がやらないと…嫌われたく無い…折角お友達が出来たのに…楽しく話し掛ける方法も知らないし、勝手にリップ勧めちゃうし、お料理も出来ない上に、プリキュアまで…こんな私じゃ嫌われる…」と焦りと不安で一杯だった本音を吐露する。
- プレシャスとローズマリーはそんな彼女を「大丈夫だよ!だってあたしたち友達でしょ!」「そうよ、失敗した位で嫌いになる訳無いでしょ」、「うん!お料理苦手なのも可愛いと思うし、失敗してもそうやって頑張る所も尊敬しちゃうよ!それに“失敗はすいとんのもと”って言うよね!」と激励。さらにローズマリーの「自信を持ちなさい!あなたにはあなたの持ち味があるじゃない」との檄を受けて自信と元気を取り戻したスパイシーはウバウゾーを浄化する。
- その後、ローズマリーの「ここねが自分を嫌っているのでは無いか」と言う誤解も解け、ずっとローズマリーに話し掛けたかったと言うここねからコスメを贈られ、ローズマリーもクッキングダムのグラスをプレゼントした。「そのリップもマ・マ…マリちゃんに似合う色だなって」と、漸く名前を呼ぶ事ができたここねはできあがった野菜スープをみんなと一緒に御馳走になる。スープの中にはピーラーでスライス状にしてしまったニンジンが星型で可愛いらしくスープの中に入っていた。ここねは美味しそうにスープを食べながら、「失敗は成功のもと…」と呟く。
■第6話
- ゆいとハートキュアウォッチのテレビ電話機能を通じてリモートでレシピを教わりつつ、ロールパンサンドを大量に作るここね。しかし張り切るあまり手回し式の水切り器でレタスを回し過ぎて散乱させ、パムパムを巻き添えに。
- サンドの具材について、「わたしはやっぱりハムかな~」と言うゆいに対し、「わたしもハム好き」と意見が一致するも、そこで巨大な骨付きの生ハム(所謂「原木」)が出てくるあたりはさすがお嬢様。華麗にスライスしてロールパンサンドを作り終えた後、轟の送迎で学校へ。いつになく明るい笑顔のここねを見て、轟も微笑む。
- 昼休み、ゆいと大量のロールパンサンドで昼食。大きなバスケットに三段重ねで計60個というボリュームに、さすがのゆいも「たくさん作ったね!」と驚くも、「ゆいの分も作ったの」とここねはにっこり。よくわかっていらっしゃる。
- さらに生ハムメロンも取り出し、「デリシャスマイル~!」と食べるゆいを見て、ここねも嬉しそう。そこでゆいは、通りかかった男子生徒のエビフライに目移りしたが、彼らに「芙羽様はエビフライなんて食べねぇよ」と言われたここねの表情が曇った。
- 放課後、掃除当番でゴミを捨てに行こうとすると、他の女子達は「えっ!?いやいや芙羽様!そんなそんな!」と”下々の仕事”をさせようとせず、ゴミ出しじゃんけんを始めてしまう。親しげに接してくれるのはゆいだけで、彼女らも先刻の男子生徒も、わたしを別世界の人間のように扱う……俯いてその場を立ち去るここねの顔は、以前のような無表情に戻ってしまっていた。
- そんな中、家庭科室に怪物が出るという騒ぎが起こり、生徒会がパトロールする事に。「同じ"浜"のごはんを食べたみんなを不安にさせるなんて許せない!」というゆいに「同じ"釜"ね」とツッコミを入れつつ、ここねも一緒に探索する。そこにジェントルーと水切り器型ウバウゾーが現われ、居合わせたいろは・えな・りさは咄嗟に物置に逃げ込むも、ジェントルーの攻撃で扉が歪み、3人は物置に閉じ込められてしまう。
- ゆいがジェントルーとウバウゾーの気を引いている間に、ここねは救出を開始。泣き声を上げる3人を「助ける!同じ釜のごはんを食べた友達だから!絶対に助ける!」と励まし、鉄パイプで懸命に扉をこじ開ける。自分達を『友達』と呼んでくれたここねの言葉に驚きつつ、3人も「一緒に開けよう!」という彼女の声に呼応して中からも扉を押し、力を合わせた事で脱出できた。
- そこでようやくローズマリーがコメコメとパムパムを連れて駆け付け、3人を逃がしたここねとゆいは変身して戦闘開始。ウバウゾーの回転水流攻撃にプレシャスが翻弄されるが、スパイシーは「回転の中心にいれば吹き飛ばされない!」と冷静に判断し、その回転を逆利用して反撃、最後はスパイシー・サークルでウバウゾーを浄化した。
- 怪物騒ぎの正体は、ここねを心配して学校まで来たものの、見つかりそうになってヤカンの中に隠れていたパムパムだったと判明。いろは達も今までの高嶺の花扱いをやめてゴミ捨てじゃんけんに加えてくれた。この時初めて「芙羽さん」と呼ばれ、ここねは笑顔になる。物置からの救出劇を経て、ゆい以外の同級生たちともそれまでの「芙羽様」扱いから一気に距離が縮まった。
■第7話
- 前回からの続き。ちゅるりんの食レポによればラーメンの妖精が出たとのこと。と言うことで早速その妖精が出たというぱんだ軒に行ってみると、看板娘でクラスメイトの華満らんがお出迎え。
- 早速ラーメンを食べるがここねもその美味しさ、中でもスープから感じる海の優しさで御満悦に。
- 数日後再びぱんだ軒へ向かうと半額サービスで大繁盛。急遽お店を手伝うことに。と、ここでジェントルーがレシピッピを奪い取ってしまう。店を出て臨戦態勢。
- と、ここでらんがデリシャスフィールドに入り込んでジェントルーに啖呵を切る。……のだが、らんの熱弁の影響でプレシャスのお腹が鳴り響く。「またあのラーメンが食べたい」という言葉にローズマリーもスパイシーも釣られてしまう。しかしこの評価はらんを勇気づけるには持って来いだった。「客は安さに釣られただけ、味など解るものか」と店の味を侮辱するジェントルーにらんの怒り爆発!「はんにゃー!」と叫び激怒、怒りの炎を燃やし彼女は遂に覚醒、『キュアヤムヤム』となった。スパイシーはヤムヤムのサポートを行い、彼女の初陣に貢献した。
- ぱんだ軒でラーメンを再び食べながら、ゆいが「よろしくね、らんちゃん!」と言うのを聞いて、ここねもそれにあわせて緊張しながら「よろしく、らん」と呼び捨てに。らんはそれに応じてここねにここぴーという愛称を付けて呼ぶと、嬉しかったのか照れ笑いを見せた。
- と、ここで「ちゅるりんがキュアスタに載せる店はやっぱり美味しい」とここねが呟くと、らんの様子がおかしい。皆で見つめる中らんはちゅるりんの正体であることを照れながら明かすのだった。
■第8話
- プリキュアも3人そろったことで、ハートキュアウォッチを通してクッキングダム国王クッキングとクックイーンと対話。と、そこでローズマリーは「らんのキュアスタがブンドル団に悪用されてしまった」と語る。
- 翌日登校すると、らんの様子が明らかにおかしい。ここねと目が合ったらんは慌てふためき話題を逸らす。とそこでゆいは「3人で美味しいもの食べに行こう」と『おいしーなタウン街歩きツアー』を提案。まさかの3人での食べ歩きに心躍らせるここねであった。
- 当日「PrettyHolic」で待ち合わせた後、和食ストリートにて桜餅を堪能し、洋食ストリートではベーグルサンドを頂く。そして中華ストリートでは桃まんを買って公園で食べると、らんが独特の評価をした直後動きが止まる。らんは「キュアスタを辞めた」と突如明かして驚くゆいとここね。付いて来たローズマリーも含め説得するが、ここでハートキュアウォッチが反応を示す。
- ハンバーガーダイナーにやってきてみればジェントルーが既にレシピッピを奪い取っていた。らんは「はんにゃ~!」と怒りの海老反りジャンプを見せ目を丸くするも、ともに戦うことになる。
- 戦闘ではフライ返し型のブンドルーに対し、ピリッtoサンドプレスを仕掛けるも初めて破られてしまう。
- キュアヤムヤムの機転もあり無事にレシピッピを救い出し、戦いの後はハンバーガーをテイクアウト。ゆいの家で賞味するのであった。
■第9話
- 「ちゅるりん」のアカウントリニューアルにあわせてアイコンも変えようという事で、ここねが推したのがパンダ。可愛いからと言うからなのだが、ここでらんの「美味しいからラーメン」という意見と衝突することになる。
- その晩、らんと言えばここねの対応に関してあれこれ悩む。学校の休み時間も読書中のここねに話しかけても、らんがぐいぐい行きすぎるせいかどうも話がかみ合わず、時間が過ぎてしまったことがあった。
- ここねもここねでテレビ番組「おともだちDAモン」を見ながら、らんとどのように仲良くできるか悩んでいた。
- 互いに悩んでいることをパムパムとメンメンから聞かされたゆい、だったらと親睦を深めるべくゆいの家でたこ焼きパーティをすることに。ここでここねは大きなタコを差し入れ。採れたて新鮮なものを空輸で届けてもらったという。恐るべしお嬢様。
- らんが手際よくたこ焼きを作る中、ローズマリーが何故たこ焼きパーティーなのかと言うとパムパムは「ここねの「お友達とやりたいことリスト」にあったから」とぽろっと。ここねは「見たの?」とパムパムに鋭い視線を向け、パムパムは冷や汗たらたら。
- と、ここでらんが甘い物を入れた変わり種たこ焼きを作ったところで価値観の違いが再び発生。「甘い物は食後に食べる物じゃないの?」と疑問を投げかけるも、らんは「先に食べてもおいしい」と意見。2人は直ちにまずいと感じ、ここねは食べて「デリシャスマイル~」とゆいの真似をして取り繕うが、ギクシャクしているのは目に見えていた。
- そこで、今度は2人で赤ちゃんコメコメの面倒を見てもらうことに。だがここでコメコメがひっくり返りそうになったのを、妹と弟がいるのでなれているらんがフォロー。しかしコメコメがぐずりそうになり、ここねは心配になるも、らんは楽観的な態度。遂に我慢できなくなったか、ここねはらんに文句を言い、とうとう言い合いになってしまった。
- そんな時にハートキュアウォッチに反応が。反応があった先に向かうとジェントルーの姿。戦闘開始となるのだが、先手必勝とばかりに攻撃するヤムヤムを見かねて「人の話を聞かない、ちゃんと考えて対策を」と言うスパイシー。しかしヤムヤムも「思いつきも大切」を言い返し、意見の食い違いが。その隙を狙ってウバウゾーが攻撃を……とその時ジェントルーの中の『誰か』が制止したことで危機を逃れる。
- 直後プレシャスが祖母の言っていたこと思い出す。「違う味が仲良くなれば味噌も人も旨味が増す。味が違えば違うほどいい」という合わせ味噌のコツだった。ここで互いに真意を理解、ヤムヤムが考えついたバリカッターブレイズでウバウゾーを転倒させた上で、スパイシーのとっさの思いつきでピリッtoサンドプレスで反撃させないという連係プレーを見せ、勝利に導いた。
- ここねはらんに似合う色のリップを塗ってあげ、らんもそのお礼としてレシピッピ風デコのハートパンをプレゼントして仲直り。「思った事を言い合えるなんて素敵」というローズマリーの言葉通り、一歩進んだ友達となった。アイコンもラーメンどんぶりを持つパンダのアイコンという2人の仲の良さを表す物となった。
■第10話
- みんなでオムライス屋へ行き、ランチを食べているとレシピッピが現われ、コメコメと戯れる姿を「可愛い…」としみじみ眺める。「らんちゃんは連日連夜レシピッピスタンプを描き写しては、まだ見ぬレシピッピ達に思いを馳せているメン」とメンメンが明かし、らんも「レシピッピを知れば知るほどワクワクして毎日が充実する」と言うのを聞いたここねは、「わたしも…」と呟くが、ゆいとローズマリーが「ここねちゃんも描き写してるの!?」と勘違いし、パムパムに「そんなわけないパム」とツッコまれる。この時の想像図は、ベレー帽をかぶり半纏を羽織って、「あたたたた!」と叫びながら漫画家のような勢いでペンを走らせるというものだった。
- もちろん「わたしも…」というのはメンメンではなく、らんの台詞を受けてのものであり、「これまでは見てるだけでもうれしかった。でもこうして触れ合えるともっとうれしい。ありがとう」とレシピッピに感謝を述べる。レシピッピもうれしそうにここねの指にじゃれついていた。
- しかしレシピッピはまたもジェントルーに攫われ、プリキュアは強化されたウバウゾーに苦戦する。助けを求めるレシピッピの泣き声を聞いたスパイシー達は「優しい時間をくれたレシピッピを…絶対助ける!」と闘志を燃やして立ち上がり、その強い思いから新アイテムハートジューシーミキサーが誕生。ウバウゾーを浄化してレシピッピを救い出した。
■第11話
- 登校中、「ポテトサラダのプールで泳いだ夢を見た」と嬉々として語るらんに、「泳げるの?」とツッコミを入れるも、「らんらん、平泳ぎ得意だから」とボケ返される。「いや、そういう問題じゃなくて…」と言っている間に、ゆいも「ポテトサラダ想像したらはらペコった~!」とボケを重ねた。
- 突然、生徒会長の菓彩あまねから「昼休み後に実力テストを行う。40点以下は居残り補習」とのアナウンスがあり、勉強が苦手ならんのために一緒に勉強する事になるが、「Is this my pen?」という例文に「それいつ使うの?」と変なところにこだわるらんや、「石の上にもサンドイッチ」などと珍解答するゆいに四苦八苦。さらに「花より団子」「棚からぼたもち」と即答する2人に「食べ物のことわざならわかるんだ…」とここねも頭を抱えて呆れる羽目に……だが、「知らないことを知ること」の楽しさに気づいたゆいとらんはテストに備えて勉強を開始。そんな2人を見て少し安堵の表情を浮かべた。
- 昼休み後、いよいよテスト開始。生徒1人1人に答案用紙を配布するあまね、ここねはその様子を怪しむ。
- そしてテスト終了後、難しくて全然ダメだったと泣きが入るゆいとらん。ここねも問題が不自然に難しかった事を疑問に思う。それもそのはずで、あまねが直々に問題用紙を配布して回った時、3人のものだけ特に難しいものにすり替えていたのだ。そして補習で足止めを喰らっている間に、悠々とレシピッピを攫おうというのが、今回のあまね=ジェントルーの作戦だった。
- ゆいとらんはあえなく補習行きになったが、ここねは90点でセーフ。一人でお茶していると、ウォッチが鳴りレシピッピの泣き声を知らせる。ローズマリーと合流し、ジェントルーを見つけると彼女は「芙羽ここね、君が来る事はわかっていた」と呟いて、マッシャーを素体にしたウバウゾーを差し向ける。ここねの学力なら補修を免れるのは計算済みだった模様。デリシャスフィールドに転送されたスパイシーはウバウゾーとの一騎打ちになるが、さすがに一人では苦戦を強いられる。
- そこへ補習が終わったプレシャスが駆け付けて加勢し、デリシャススパイシー・ベイキンで逆転勝利。ヤムヤムもデリシャスヤムヤムドレインでジェントルーを追い詰め、第7話の因縁を晴らしたが、変身が解けたジェントルーの正体があまねだと知った一同は愕然となる。
◼️第12話
- 「3人寄ればもんじゃ焼きも美味しい」と称するらんに、ここねは「三人寄れば文殊の知恵」と訂正した。
- 洗脳強化されたジェントルーに「生徒会長!やめてください!」と呼びかけた。しかしジェントルーは「それがどうした。レシピッピをゴーダッツ様に捧げることが我が使命。我が望み」と聞く耳を持たなかった。
- ヤムヤムと共にウバウゾーに立ち向かうスパイシー、ピリッtoヘヴィサンドプレスで攻撃。最後は3人での新必殺技MIXハートアタックでウバウゾーを浄化した。
■第13話
- お腹が減ったコメコメにハートキュアウォッチを使ってパンをプレゼントしてあげた。
- 新たな敵、ナルシストルーが「待たせたな。俺様はナルシストルー。イケてる怪盗だ」という自己紹介に呆れ、「誰も待ってない」と辛辣なツッコミをした。続けてパムパムも「残念なイケメン」とバッサリ。
- ヤムヤムのバリバリカッターブレイズの連射で墜落したウバウゾーにピリッtoヘヴィサンドプレスを打ち込み拘束。しかし怒ったウバウゾーはパワーアップし拘束を突破し、驚いていた。しかしその後謎の光弾が飛んできて岩に当たり、その岩が落下してウバウゾーを押しつぶし、その隙を狙ってMIXハートアタックで浄化した。
■第14話
- 拓海に告白した本間ともえの、「勢いで告白したけど、返事を聞くのが怖くて逃げてきちゃった」という話を聞き、「自分がどう思われてるのかを聞くのって勇気がいるよね」と、つい最近までの自分に重ね合わせて、深刻な表情でしみじみと呟くここね。
- みんなで、人それぞれの初恋の味がするという「スイートクリスタル」を試食。ここねの食感は「シュワシュワ…」。シュワシュワな初恋って何ぞや。
- ホットサンドメーカー型モットウバウゾーに対し、「挟むのはわたしも得意なの!」と、ピリッtoヘヴィサンドプレスで押し潰そうとするも、怒りでパワーを増幅させたウバウゾーの反撃でプレシャスとローズマリーがピンチに。その危機を救ったのは、突如現れた謎の戦士ブラックペッパーだった。
■第15話
- 担任の先生から「明日は食堂が点検で使えないため、お昼はランチピクニックをしましょう」との連絡が。早速、えな・りさ・いろはや他のクラスメイトが「よかったら明日一緒に食べない?わたし達、芙羽さんと仲良くしたいなぁと思って」とお誘いに来て、ここねは喜びながらも「わたし、明日は絶対楽しいランチにしたい!」と拳を握り締めて気合十分。
- 轟に『なごみ亭』まで送ってもらい、ゆいやらんと共にお弁当作りをスタート。慣れない玉ねぎ切りで涙を流しながらもコメコメ達に励まされながら奮闘し、らんがキュアスタの1人食べ歩き投稿者『ソロもぐちゃん』の投稿写真を見て脱線していると、「1人で食べ歩き?それよりみんなと食べるお弁当の方が大事!今はポテトサラダに集中して!」と叱るなど、真剣そのもの。みんなでそのポテトサラダを試食しながら、「わたしも昔、クッキングダムでよくピクニックしたっけ」とのローズマリーが言葉に、自分も楽しくゆいやらん達と歌ったり踊ったりキャッキャウフフする正統派で正しい意味の妄想にしばし耽る。
- 翌朝、ポテトサラダサンドを作り、いざ学校へ。轟曰く、父と母もここねがお弁当作りをした事に感心してくれたらしい。
- そして昼休み、ここねの前は順番待ちの行列ができる程の大盛況。ポテトサラダの作り方を身振り手振りで説明すると、えな達がうんうん頷きながら距離を詰めてくるので、テンパってぐるぐる目になったり、好きなテレビ番組を聞かれても即答できず考え込みすぎて怖い顔になったりと、顔芸連発。テレビ番組の話を質問をした男子は、第6話でエビフライの話をしていた赤井とうまと佐藤やすしであった。やすしの名前は今回判明している。男子はここねに遠慮があることも分かった。
- しかしこの慌ただしい状況は、想像していた楽しいランチとは大分かけ離れたものだった。「せっかくみんなと食べてるのに、どうして楽しくできないの?」と悩みながら、ふと昨日のローズマリーの言葉で思い浮かんだ『世間一般的な理想のピクニックの光景』を思い出して、「あの!そろそろみんなで踊りませんか?」と提案してみたが、あまりに唐突だったので皆に怪訝な顔をされてしまい、「あれ…?やっちゃった…?」と、ここねはヘコむ。
- 結局、慌ただしいだけで食べるどころでなくランチタイムが終わり、「楽しもうとばかり考えていたら、あんまり食べた気がしなくて…」と意気消沈。ゆいに「『食べる門には福来たる』って言うし、まずは美味しく食べないと!」と例によって間違ったことわざで励まされ、「それを言うなら『食べる門』じゃなくて『笑う門』」と訂正するも、「そうなの?でも同じだよ、『ごはんは笑顔』だもん!」と返されて、ここねは考え込む。
- 帰宅途中、轟に今日のランチはどうだったかと尋ねられ、「なんだかすごく疲れてしまって…お腹空いた…」と呟くと、轟は寄り道をして、とある海沿いの公園へ行き、キッチンカーで販売するホットドッグをここねに差し出した。その料理の可愛らしい見た目に覚えがあり、昨日らんが見ていたキュアスタの写真を轟に見せると、「おぉ~、それ書いてるの、わたくしです」。何と轟が『ソロもぐちゃん』だったのだ。
- 数年前、忙しくて食べるのを疎かにしていた頃があり、そんな時に出会ったこの店のホットドッグの美味しさで食べる楽しさに目覚め、食事を彩る事に魅せられたのだと、轟は告白する。「わたしはランチを楽しむ事ができなかった。せっかくみんなで食べたのに…」と悩みを打ち明けるここねに「大切なのは自分自身が食べる事を楽しめているかどうかです。もし楽しみ方がわからなくなった時は、じっくり一人で食べると、きっとお料理が教えてくれますよ」と轟は諭した。
- 気を利かせた轟が席を外している間に、ホットドッグを堪能していると、そこにパムパムが現われる。学校について行こうとして車の中で眠り込んでしまったために、轟の後をついて回る羽目になったパムパムは、彼が一人でも十分に食事を楽しむさまを観察していた。「轟さんってすんごいパム!」と言うパムパムに、ここねもうなずく。食事は楽しむのが一番なのだ。
- ところが戻ってきた轟の様子がおかしい。思い出を奪われたと察知したここねはナルシストルーを見つけ、駆け付けたゆい達と戦闘開始。コーヒーメーカー型モットウバウゾーの電撃と突風攻撃に苦戦するが、スパイシーは「轟さんの思い出を必ず取り戻す!食事を楽しむ気持ちはいつだって大切なもの。その思い出を消させたりしない!」と叫びながら、その突風に乗ってパンチを食らわせ、ウバウゾーの電源スイッチを切って攻撃を封じ込んだ上で、最後はデリシャススパイシー・ベイキンで浄化した。
- 「大好きなサンドイッチを楽しめないなんて…わたし、みんなとのランチに張り切り過ぎてたのかも。一人でもみんなでも、まずは自分が楽しまないとね」と、今回の件を反省。それを気付かせてくれた轟に手を振りながら、ここねは笑顔を見せるのだった。
■第16話
- 卵サンドに話し掛けているところをクラスメイトの高木晋平に見られ、「変な奴」と言われたらんの元気がなくなってしまった。「高木くん、ウソばかりつくから」と言ったが、アホな…もとい純真無垢なゆいが「1000匹の野良犬に追いかけられた」「カッパの皿を集めている」等の、晋平の荒唐無稽なウソを信じ込んでいたと聞き「ふぅ~…そんなわけない」とすっかりお手上げ。
- らんを励ますためにラーメンパーティを計画。しかし、「そうだ、まずは出汁を取る…でいい?」と言って、ここねが火にかけた寸胴に入っていたのは、ろくにカットもされていないにんじん・ねぎ・玉ねぎその他という、どう見てもラーメンスープの下準備以前の代物だった。
- 実食の後、あきほから晋平の家庭事情について聞かされた。自営業のため両親は共働きで、お兄さんが食事を作っていたのだが遠くの大学への進学を機に家を離れ一人ぼっちらしい。「高木君、寂しいのかも。お兄さんが大学に行って急に独りになったから」と呟いたここねも両親と会えない寂しさを抱えており、彼の気持ちが人一倍理解出来るようであった。
■第17話
- 「先日はクリスタルシュガーをありがとうございました」とさり気なくスポンサーに気を遣ったり、戦闘では「それならわたしが気を引く!」と先陣を切ってモットウバウゾーを陽動するなど、随所できちんと仕事はしていた。
■第18話
- フルーツパーラーKASAIにて、菓彩あまねから「プリキュアになる資格がない理由」を聞く流れで、前回山倉もえに「生徒会長を辞める」と伝えた理由を尋ねた。
- 寸胴×泡立て器合成型モットウバウゾーに捕らえられたあまねの救出のためにヤムヤムとの連携プレーを展開。攻撃を噴出する寸胴部分にメロンパン型シールドで蓋をした。シールドがうまくハマった状態を見て「シンデレラフィット」と呟きながら今までになくご満悦な表情を披露。
- 覚醒したキュアフィナーレの戦いぶりを「闘う姿も華麗」と見惚れた。
- 仲間入りしたあまねを「心強い」と歓迎。ハートフルーツペンダントから飛び出したパフェのレシピッピに平伏を命じられた他のメンバーがひれ伏す中、1人そのノリについていけずキョトンとしていた。
■第19話
- 和実家でのプチパーティーであまねにプレゼントしたPretty_Holicチークについて「生徒会長に似合いそうなものをみんなで選んだんです」と説明。それを聞いたあまねからの「『あまね』と呼んでほしい」「敬語は必要ない」というリクエストを受け、照れながら「あ…あまね…」と呼んだ。
- バースデーケーキ作りではあまねとペアに。外面を飾るフルーツについて「フルーツの種類は決めてるの?」と敬語を使わず質問。「君と一緒に相談しようと思って」というあまねの返答に、心なしか嬉しそうな表情を見せつつラズベリーを提案した。
- モットウバウゾーとの戦いではヤムヤムとの連携で先陣を切った。その戦いぶりはフィナーレをして「やるじゃないか」と言わしめた。
■第20話
- お昼休み、あまねを交えた4人のランチで、両親からの提案を受け「うちの店(レストラン・デュ・ラク)へみんな達を招待したい」と申し出た。憧れの高級レストランとあってゆいとらんは大はしゃぎだったが、その様子を見たあまねが急に「失礼する」と立ち去ったのを不思議そうに見つめていた。
- 舞台変わってなごみ亭。あまねはゆいとらんがいつも通りの天然で、レストランに行けば恥をかくのではと危惧しており、意気込んでマナーレッスンを開始した。「そんなに肩肘張らなくても…」と苦笑いだったが、あまね出題のマナー問題はさすがの全問正解。一方、ゆいとらんは全問不正解。ゆ「レストランの美味しい料理がどんどん逃げていくよ~!」ら「マナー無理、マナー怖い、マナー苦手、マナー駄目…」と2人は絶望してしまった。
- ローズマリーの提案でやってきたドレスのレンタル店「レンタルドレススタジオ」で、可愛いモノが溢れかえる店内を見たここねのテンションはあまねが驚くほどアゲアゲになった。試着中、ゆいに「ご両親に会えたらお礼を言わないと」と言われたが、「両親は海外出張で来られなくなってしまったため、代わりに伝えておく」とゆいに伝えた。
- 一方、パンダのコスプレで盛り上がって、あまねに呆れられていたらん。その姿にも「すっごく可愛い…」と目をウルウルとさせるここねだったが、「でもその服だと食事しづらいかも。レストランは食事を楽しむための場所だから、服装は食事をする時のことを考えたほうがいい」と窘め、「食事を楽しむために、周りが嫌だと思うことをしない思いやりこそがマナー」と、両親の教えを付け加える。それを聞いて「じゃあパンダは無しだね」と落ち込むらんに、パンダの髪飾りを見立ててあげた。
- あまねと2人での帰り道、あまねは「ゆいとらんをマナー嫌いにさせるところだった。思いやりこそマナーだと教えられた」と礼を述べる。「わたしのは父と母の受け売りだから」と謙遜しつつ、両親の忙しさについて聞かれると、「いつもそんな感じ…」と寂しげに答え目を伏せたが、その目は心なしか潤んでいた。
- だが、あまねからの「離れていてもご両親から大切なものをちゃんと受け取っている」という言葉にハッとなったここね。そして、思いやりについて教えてもらったことに礼を言おうとしたあまねに先んじて、彼女に「ありがとう」と感謝を伝えた。
- 翌日、「レストラン・デュ・ラク」へ。ここね達4人はイメージカラーのドレス(ここねは青を基調とした西洋風のドレス)、ローズマリーはスーツをレンタルして着こなした。
- そこにナルシストルーが現れ、ここね達4人はお客様の異変に気付いた。一同に発見されたナルシストルーは、ボウルとコルク抜きを融合したモットウバウゾーを召喚した。
- 「皆さん、準備はよろしくて?」と号令するゆいに続き「もちろんですわ!」と返答するここね達3人はプリキュアに変身。ナルシストルーも丁重に「ごきげんよう、プリキュア」とご挨拶、優美に?戦闘開始。
- 自分の背後に迫った攻撃をシールドで救ってくれた礼を言いつつ、昨日の「ありがとう」の意味を尋ねてきたフィナーレ。それに対するスパイシーの答えは「フィナーレの言葉が嬉しかったから」。すなわち、両親から大切なものを受け取っていると気づかせてくれたことへのお礼であった。そして、そんな言葉をかけてくれたフィナーレ(あまね)にも十分思いやりはあると笑顔で伝えるとフィナーレも笑顔でそれに応えた。2人はピリッtoヘビーサンドプレスからのデリシャスフィナーレ・ファンファーレの連携でモットウバウゾーを浄化した。
- 戦闘後、再度「レストラン・デュ・ラク」へ。食事を堪能中、お客の少女の言葉をきっかけに「だったら踊りましょうよ!」とローズマリーが声を上げた事で、即席の舞踏会が始まった。驚きながらも、ここねはあまねとダンス。互いに手を取り、微笑み合うのだった。
■第21話
- 閉店する和菓子屋『はごろも堂』に肩入れするらん。ゆいが「全校放送で宣伝してもらうのはどう?」と提案、「構わないが……」と困惑するあまね、ここねは「お店にも確認しないと」と注意を促した。
- 「店には店の事情があり、干渉すべきではない」と言われ、あまねと喧嘩になったと語るらん。それを聞いたここねは「わたしはあまねの言う事もわかるな。始まりがあれば終わりもある。お店の人にどうして閉店するかちゃんと聞いた?らんが思っているのとはまた違う理由があるのかも」と、クールかつ理路整然と意見を述べるが、らんは意地になって1人で閉店を阻止すべく奔走した。
- しかし店主の松山咲枝自身も「もう年だし、新しい者に道を譲りたい」と考えての決断だった。「キュアスタに『はごろも堂』を書けば、『はごろも堂』が消える事はない」と、ここねやあまね達に説得されたらんも理解し、キュアスタに熱い思いを書く事で『はごろも堂』を皆の記憶に残す道を選んだ。
■第22話
- みんなで開発したらしいパフェを試食。「ちょっと大きい気もするが…」(あまね)というか、1メートル近くある明らかに巨大な代物。ここねも開発には加わったようで特にツッコミもなく、「可愛い顔もつけてみた」と満足げ。
- 人間態のコメコメが5~6歳くらいの姿に成長したのを見て「可愛い」と目を輝かせる。
- コメコメがゆいに、「ゆいだいすき」とメッセージを添えたスイートクリスタルをプレゼント。あまねが「直接伝えてくれるのも嬉しいが、文字にしたメッセージも心に響く」と言うのを聞いて、ここねも両親への感謝の気持ちを伝えようと思い立った。だが「お仕事がんばってね」とメッセージカードにしたためたところで、何かを思うここねの手は止まってしまった。
◼️第23話
- なごみ亭でミートソースを作るここね達、「ローリエ選手、ミートソースの海にジャンプ」とらんも張り切る。そこにゆいの母・あきほが「味見させて」と近寄るも、ゆいに「ダメダメ」と止められる。そこであきほは、ここねに母・はつこの雑誌のインタビュー記事を見せる。あまね曰く「『神の舌』の異名を持つ」、ここね曰く「父も母も出張が多く、あまり家にいない」とのこと。そこに母・はつこが来店、一同「『神の舌』だ!」と驚きを露にした。
- 話によると「出張がキャンセルになったため、しばらく居られる」という。「一緒に……ゆっくり……」と囁くここね、突如忘れかけたミートソースを思いだし、ここね達4人一同叫び出した。
- 舞台変わって芙羽家。久々に家族3人で夕食、父・しょうせいは握り寿司、ここねはパンを堪能。父に「ここねは最近、気になるものとかあるのかい?」と問われるも、「Pretty_Holicの夏の新作」と返答、しかし「ううん、いいの」と遠慮、「宿題がある」と部屋へ行ってしまった。両親はその様子を心配そうに見つめていた。
- 部屋に戻ったここね。「何を話したらいいんだろう?……」と1人苦悩していた。一方、母も「何を話したらいいのかしら?……」、父も「最近のここねのこと、何も知らないし……」と両親もまた苦悩していた。
- 翌日、公園に来たあまね達4人。パムパム曰く、「両親と一緒にいると緊張してしまう」とのこと。ここねも「1人でいる事に慣れてきた」「父と母とはまた別」だという。
- ここねは幼少期に、「ボールドーナツを食べたい」と言い出したのだが、伯母(はつこの姉)から「あまり甘やかすとわがままになる」と言われ、買ってもらえなかった辛い過去があり、ここねはゆい達3人、母はローズマリーとあきほにその出来事を語った。
- 母の手元には出張先に送られて来た前話のクリスタルシュガーボトルがあった。
- ここねは1人ハートベーカリーへ、そこでドーナツを堪能する親子を目の当たりにした。その時、母と遭遇し、ここねもボールドーナツを堪能。母もまた「食べさせてあげたかった」と後悔していたのだった。突然の「神の舌」の登場にいつの間にか周囲に人集りが出来ていた。
- そこにナルシストルーが現れ、ボールドーナツのレシピッピが奪われてしまう。ここねは母の異変を目の当たりに。ナルシストルーを追ったここね、そこにゆい達も合流。ナルシストルーが麺棒とドーナツメーカーを素体にしたモットウバウゾーを召喚し、ここね達はプリキュアに変身した。
- バリアを張るスパイシー。3人も加勢するも、全員吹き飛ばされてしまった。そこにブラックペッパーも加勢、だがまたしても吹き飛ばされてしまった。再び立ち上がったスパイシー。「ママはボールドーナツの事、覚えてくれた!私も、同じ気持ちだった!」とスパイシーサークルで応戦、フィナーレもフィナーレ・ブーケ、ブラックペッパーも気弾で攻撃。最後は3人のトリプルハートアタックでモットウバウゾーを浄化した。
■第24話
- ゆいとらんの夏休みの宿題を見るために和実家へ。「コメコメが日に日にパワフルになってる気がするわ」と言うローズマリーに、ゆいが「毎日あたしと同じくらい食べてるの!」と答えたのを聞いて、「それは……かなりね」と引き気味。和実家の家計が心配。
- そしてやっぱり「全然やってない」。あまねと共に数学の問題を教えようとするも、ゆいもらんも文章問題がまるで頭に入らない為、「文章問題は自分に置き換えてみるとわかるかも」とアドバイスしたが、今度は問題を勝手にアレンジし過ぎて進まず、二人は頭を抱えた。
- コメコメとパムパムが喧嘩する騒ぎがあったものの、無事仲直りしたのを見て、ゆいは「おばあちゃん言ってた!雨降って……何が固まるんだっけ?ゼリー?」とまたも珍ことわざを披露。ここねは「全然違う…固まるのは地面ね」ともうツッコミを入れるのも疲れたような顔になっていた。
■第25話
- ゆいの母・あきほの紹介で、みんなでキャンプ場へ。車中で黙りこくっているここねを気遣ったあまねから「車酔いか?」と尋ねられると、「お友達とキャンプなんて初めてでドキドキしてしまって」と答えた。
- お化けらしき何かを見てビクビクしているあまねが、林の中からの謎の声を聞いて「今確かに声が聞こえた!」と訴えるも、いつもならこういう異変は気になるはずのここねは「鳥か何かじゃない?」と素っ気ない。
- 「わたしは持てる物だけ先に持っていく」と、車から荷物を持ち運ぶ途中、落とした荷物を「ほい、頑張るでごわす」と通りかかった相手が拾ってくれた……のだが、この時点では画面に映っていないその相手は、丸っこい奇妙なロボット。しかしここねは驚くでも怪しむでもなく、普通に「ありがとうございます」と礼を言うのみ。
- 料理用の薪に火を点けようとするも、なかなか上手くいかない。新聞紙や割りばしを燃やしても駄目で、ここねは「火を点けるって、案外難しい」と呟いた。そして案の定、メンメンに火を噴かせればいいという事には誰一人気付かないのであった。
- 「このキャンプ場には丸っこい形のお化けが出るらしい」という噂を聞きつけたあまねが、顔を青くして皆に報告するが、ここねは先刻遭遇済みで「『頑張れ』って励ましてくれた」と、何も怪しんでいなかった。ストー(以下略)。
- お化けの正体はブンドル団の新幹部・スピリットルーと判明。彼の応援でパワーアップするモットウバウゾーに苦戦したが、スパイシー達は「進む道はわたし達で作る!」と囮になってウバウゾーを引き付け、その間にプレシャスの2000キロカロリーパンチとフィナーレのデリシャスフィナーレ・ファンファーレが炸裂して勝利。
- 戦い終わって、夜はテントの中でババ抜き。ポーカーフェイスでらんを翻弄?した後、みんなで満天の星が輝く夜空を見上げた。
■第26話
- 和実家にて、スピリットルーに埋め込まれていたスペシャルデリシャストーンについてローズマリーから話を聞いていたここねたち。一段落ついたところで一斉に腹の虫が鳴いたことでここねも思わず赤面した。昼ご飯の準備をしようとしたゆいが冷蔵庫からピーマンを見つけたところ、コメコメが大声をあげて怯えだしここねの背中にしがみついた。
- コメコメは、前日に生で食べたピーマンが苦かったことでピーマンへの恐怖心を持ってしまっていた。それを聞いたパムパムは「化ける能力は上がってもまだまだ子供」とコメコメをからかい、「ここねも何か言ってあげるパム」とここねに話を振ったがそれに対するここねの返答は「ピーマンコワイ…」というか細い呟き。予想外の答えにパムパムがここねのほうを見ると、そこには顔を青ざめさせガタガタと震えながら大量の冷や汗を流すここねの姿があった。
- 実はここねもピーマンが嫌いだったことが判明した。幼少期にはつこが生のピーマンを食べているのを見て、ここねも真似をして食べた結果苦味に悶絶し、それ以来嫌いになったという。
- しかし、前回のキャンプでここねの持っていたバーベキュー串にはピーマンが刺さっていた。
- 「自分と同じ思いをしてほしくない」と、コメコメのためにもピーマン嫌いを克服しようと自らピーマンを食べると宣言。ゆい達が自分たちのピーマン克服のためにピーマン料理を作っている中ここねも手伝いに行こうとするが、「ピーマン大王に食べられちゃうコメ!」とコメコメに引き止められた。一緒に待機していたローズマリーへの苦手なものはないのかという質問に対する「食べるのは好きだし、初めてのものでも食べるようにしている。そのほうが楽しいから」という回答に何かを感じた様子だった。
- なお、ピーマン大王の妄想シーンでのここねは、幼少期のここねになっている。
- ゆい達が作ったピーマン料理(カレー、グラタン、パウンドケーキ、炒め物、コメコメのキャラ弁)を前に、コメコメは匂いを嗅いだだけでピーマンが入っていることに気がつき逃げ出してしまった。ここねは、意を決してピーマンを口に入れようとし…というところでAパート終了。
- その際、「幼少期のここねがコメコメを捕らえたピーマン大王にフォークで立ち向かい、『いっただきまーす!』と叫びながら突撃する」というシュールな図が描かれた。
- フラフラした足取りで自宅に戻ったここね。その顔は出迎えた轟が心配するほど憔悴していた。
- 結局一口も食べることができず失敗に終わり、みんなの自分に対する努力に応えることができず落ち込むここねを、轟は「食べようと思うことが大きな一歩」と励ました。さらに、「コメコメのためにも早く食べられるようになりたい」「みんなと楽しめることを増やしたい。みんなで過ごす時間は楽しいから」というここねの考えを聞き、轟は友達が出来たことでここねの世界が広がっていることを喜びつつ「ピーマンを知ることから始めてみては?」とアドバイスした。それを受けて、ハートキュアウォッチの通話機能を使いゆいに「みんなと行きたいところがある」と伝えた。
- 翌日、ここね達が向かった場所はピーマン農園。ピーマンの収穫体験を経てピーマンの知識を深めるという狙いであった。様々な種類のピーマンを収穫した後、農園に併設されているカフェでピーマンの肉詰めを自ら注文。いよいよ食べようとしたその時、カフェに到着したスピリットルーによってピーマンのにくづめのレシピッピが奪われ、ピーマンの肉詰めはブロック状に変化して食べられなくなってしまう。
- モットウバウゾーが前転しながらプリキュア達に襲い掛かる中、スパイシーはバリアを張ってモットウバウゾーを跳ね返した。
- スピリットルーの「苦いピーマン料理が無くなればみんな嬉しいはずでごわす」という発言に対し、プリキュア達とブラックペッパーはピーマンの良いところを挙げて反論。全員から攻撃を受けたモットウバウゾーがダブルのドリル攻撃で反撃を仕掛け、スパイシーの張ったバリアを破壊寸前まで追い詰めた。だが、「どんな食材もお料理も無くなっていいものなんてない!」という気持ちから、さらに強力なバリア「クラスティ・パン・バリア」を発動させ、モットウバウゾーを跳ね返した。さらにフィナーレ・ブーケを食らい遠く弾き飛ばされたモットウバウゾーを最後はプリキュア・デリシャススパイシー・ベイキンで浄化した。
- カフェで注文したピーマンの肉詰めをテイクアウトし、ゆいの家で食べたここねとコメコメ。「美味しい」という言葉を発し、ついにピーマン嫌いを克服した(そして、ピーマン大王も天に召されていった)。また、拓海が作ったチンジャオロースも美味しく食べ「美味しいが増えると楽しい」と思いを口にするのだった。
■第27話
- キャンディショップの店先のテーブルでゆい・らん・あまねがキャンディを舐めていたが、ここねの姿が無く、3人の会話の途中で店内から登場。紙袋には大量のキャンディが入っていた。全部家で食べるのだろうか?
- らんのシャボン玉キャンディ開発に協力したここね&あまね。2人は水飴シャボン液の製作担当になり、あまねはらんに促されるまま「ほ…ほわちゃ~!」と叫びながら勢いよくボウルの水飴をかきまぜた。ここねも一緒に「ほわちゃ~!」と叫んだ…かどうかは定かではない。
- 華満3姉弟と遊ぶしょうじょ期に成長したコメコメを見て、「お姉さんになってますますかわいい……」と見惚れていた。
- モットウバウゾーとの戦闘では、フィナーレ共々モットウバウゾーの手に挟まれ動けなくなるという憂き目に遭った。
■第28話
- ナルシストルーが生み出した新怪物ゴッソリウバウゾーの前に、プリキュアは手も足も出ない。落ち込む一同の前にゆいは「食べよう!」とたくさんのおむすびを差し出す。「こんな時に?」と言うここねだが、ゆいは「だってはらペコっちゃった~!」と屈託のない笑顔。つられたかのようにここねやらん・あまねもお腹が鳴ってしまい赤面しつつ、おむすびを御馳走になる。「なんだかほっとする…」と、ここねもみんなも心が満たされ、元気回復した。
- 再戦ではヤムヤム・ブラックペッパーと共にウバウゾーを引き付ける役を担い、その隙にプレシャスとフィナーレがスペシャルデリシャストーンをナルシストルーから奪うという作戦を決行。苦戦しながらも、「自分も役に立ちたい」というコメコメと、みんなの思いが一つになった時、パーティキャンドルタクトが誕生。プリキュア達はパーティアップスタイルにチェンジし、新必殺技プリキュア・ライト・マイ・デリシャスで、強敵ゴッソリウバウゾーを撃破しナルシストルーを逮捕した。
■第29話
- クッキングダム訪問編。クッキング王にフランクな挨拶をするゆいとらんに目を丸くして硬直し、ローズマリーも「ちょ!近所のおじさんに挨拶するんじゃないんだから!」と慌てるが、鷹揚な王のおかげで一安心し、あまねと共に深々とお辞儀した。
◼️第30話
- 外食ばかりしたため、金欠になってしまったというローズマリーにここね達も呆れるばかりだった。そこで、らんから屋台メシグランプリへの出場が提案された。
- 舞台変わってなごみ亭。あまね曰く「グランプリは甘くない」と辛口発言。アイデアを出し合うも、ゆいは焼きとうもろこし、ここねはフランクフルト、らんはたこ焼き、あまねはかき氷とバラバラだった。そこでゆいは「迷った時は欲張り全部乗せ」と発言、「それだわ!」と閃いたローズマリー、結局焼きそばに決定した。
- グランプリ当日、「やきそばマリちゃん」を出店。ここねは青を基調とした浴衣姿で登場。そこにライバル店『鉄板ふじの』の藤野タカオ・みやこ夫妻と対峙、ゆい曰く「おばあちゃんとは知り合い」とのこと。タカオとみやこ、よねとのエピソードが語られた。
- ついに、やきそばマリちゃんのソース焼きそばと「鉄板ふじの」の海鮮塩焼きそばの対決が開始。「鉄板ふじの」への対抗作戦が発動すると、会場にヘリコプターが滑空し、上空からビラをバラまき始めた。「やきそばマリちゃん 絶品焼きそば 屋台へ急げ」と書かれていたそのビラをバラまいたヘリのパイロットはなんと轟だった。「わっしょいでございます、お嬢様!」「轟さん、わっしょい!」
- そこにセクレトルーが現れ、突如焼きそばが概念ごと消滅。ソース差しを素体にしたゴッソリウバウゾーを召喚され、ゆい達のわっしょいの掛け声でプリキュアに変身。
- ゴッソリウバウゾーの攻撃によりプリキュア達はリングに捕縛されたが、ローズマリーが「みんなでアイデア出し合って、一緒に作った焼きそばは……最高なんじゃーーい!!」と叫びながらリングを破壊し捕縛を解いた。最後はパーティアップスタイルによるライト・マイ・デリシャスによりゴッソリウバウゾーを浄化した。
- 「やきそばマリちゃん」と「鉄板ふじの」とのやきそば対決、両者同率1位という結果に終わった。
- 最後はここね達6人で花火を見ながら焼きそばを堪能した。
■第31話
- あまねから連絡があり、ゆいと瓜二つで、彼女と入れ替わったイースキ島のマイラ王女をエスコートする事に。公務では緊張して上手く話せないというマイラに、かつての自分を重ね合わせ、「緊張し過ぎて言葉が出なくなるのわかる」と同情。
- ゆいが影武者になってマイラに扮していると聞いたパムパムに、「ここねのお姫様姿も見たかったパム」と持ち上げられ、照れたのか「パムパム…」と赤面。
- ゆいや御付きの人々が、マイラの王位継承を認めない野心家・サンザー王子の一味に拉致された。しかしゆいは自力で縄を引き千切って脱出し、状況を報告しながら、側近のゲンマ達を助けるべく、キュアプレシャスに変身。その変身時の名乗り文句が通信で使っていたハートフルーツペンダントを通じて全部聞こえてきたため、みんな頭を抱えた。「ゆいは何を言っているのでございます?」というマイラの当然の疑問には、両手の人差し指を突き合わせて「それは…」と口ごもってしまった(らんが「元気になるおまじないだよ!」とフォローして、事無きを得た)。
- ゲンマ達の救出とサンザー王子の制裁はプレシャスに任せ、マイラは式典会場に向かう事にするが、まだ他にも危険が潜んでいるかもしれないため、ここねは「もっとも安全な方法で王女をお連れしたい!」と、らん共々ローズマリーに直訴。「緊急時だものね、仕方ないわ!」とお許しが出たので、マイラを部屋の外に出しておいてプリキュアに変身。「レストラン・デュ・ラクの安心安全な高速デリバリーサービス」という体で、マイラを式典会場まで送り届けた。
- マイラのスピーチが始まろうとした時、ゆいが馬鹿でかい声で「マイラ王女!頑張って~!」と叫ぶものだから、大慌てでゆいの口を塞ぐ羽目に。しかしみんなの奮闘の甲斐あって、マイラは堂々と自分の力でスピーチを務め上げた。
■第32話
- らんからの招待でぱんだ軒を訪れると、カウンターではくまモンがラーメンをすすっており、自分達の方を振り向いたその姿に「可愛い…!」と目を潤ませた。本日の可愛いbot発動。
- らんのもとに慌てて報告に来たメンメンによると、うどんのレシピッピが行方不明になったという。だがここねがハートキュアウォッチを確認してもレシピッピからのSOSは出ていなかった。
- ゆい・コメコメ・メンメンとあまね・ローズマリーがそれぞれチームで分かれてうどんのレシピッピ探索に、らんがぱんだ軒の手伝いでちゅるちゅるフェスティバルの会場に向かったため、パムパムと共にらんの部屋で他の麺類のレシピッピの世話をすることに。うどんのレシピッピがいないことで泣いてばかりの他のレシピッピたちをあやすために「いないいないばあ」をしてレシピッピたちを落ち着かせることに成功し、メンメンたちが頑張ってくれているから必ず見つかると励ました。
- メンメンたちが見つけたうどんのレシピッピがセクレトルーに捕らえられたことを知り駆けつけた。その際、他のレシピッピたちにはらんの家で待機してもらっていた。
- 戦闘終了後、遠くでくまモンが見つめる中、ちゅるちゅるフェスティバルできつねうどんを堪能した。
■第33話
- ゴッソリウバウゾーとの戦闘では、変身できないあまねに攻撃が行かないようヤムヤムと共に攻防を繰り広げた。
■第34話
- 今回はゆいの祖母関連エピソードということだけあって、出番は少なかった。
■第35話
- イースキ島に出張していた両親が帰国。マイラ王女から直々に仕事をもらってきたとの事で、島の名物となる新メニューの開発や、レストラン街や農園の建造という大事業に携わるらしい。しかし、しょうせいの「家族でイースキ島に引っ越ししたいと考えているんだ」という言葉に、ここねの表情が固まった。
- マイラとのテレビ電話で事情はわかったものの、ここねが引っ越すと聞いたゆいとらんは大泣きするわ、あまねは「れ…冷静に、一旦落ち着くんだ」と言いながら、動揺して急須からお茶を溢しまくるわと一同は大騒ぎ。
- 「まだはっきり決まった訳じゃないから」と宥めても、ゆい・らん・あまねはショックを隠し切れない。ここねは「でも心配なのは、わたしが今プリキュアを抜けてしまったら…」と皆を気遣うが、ローズマリーに「それは気にしなくていいわ。プリキュアには縛られず、ここねは自分を一番に考えてちょうだい。自分が本当に望む道を行きなさいね」と諭される。
- 食事の時、「イースキ島と言えば魚フライだが、新しい名物料理ならもっとアレンジしないと」などと、両親が新事業の話で盛り上がる時も、ここねは生返事で浮かない表情。学校ではいろは・りさ・えなとゴミ箱じゃんけんで普通に笑い合えるようになっており、クラスメイトに勉強を教えたり、ゆい達とソフトクリームを食べたりと楽しい時間を過ごしても、自室に戻っては一人悩み続けるここね。友達がたくさんできた今の生活は捨て難く、かと言って、新事業に張り切っている大好きなパパとママをがっかりさせたくもない。イースキ島の美しい環境への憧れや、お料理作りを手伝ってみたいという気持ちもあって、答えは出そうになかった。
- 考え事ばかりしていたせいか、珍しくお弁当を忘れてしまったが、ゆいからはおむすびと卵焼き、あまねからはフルーツサラダ、らんからはシュウマイと、みんながそれぞれのお弁当を分けてくれた。「分け合って同じの食べるって、なんだか楽しいもん!」とのゆいの言葉に、第4話で初めてゆいからロールパンサンドを分けてもらった時の事を思い出し、「ありがとう、みんな」と少し笑顔が戻った。
- そんなここねの苦悩を察した轟が「気分転換に、とっておきの場所へご案内しましょう」と、今が見頃の銀杏並木へ案内してくれた。「パパとママとイースキ島か、それともみんなとこの街にいるか…どっちもすごくすごく大事なのに…」と改めてどちらを選ぶべきか自問するここねは、こっそりついて来たパムパムに、「わたしね、いつの間にか自分の周りが『好き』で一杯になってたの。ゆい・らん・あまね、マリちゃんにパムパム達…クラスのお友達も…それにもちろんパパとママ…わたし…一体どうしたら…」と打ち明ける。「パムパムは知ってるパム。みーんなここねの味方パム!」と慰めるパムパムを、ここねは涙を浮かべながら抱きしめた。
- 新メニューの試作としてピタパンサンドを作ったしょうせいとはつこだが、イースキ島の名前が話題に出ると沈んだ顔になってしまうここねを見て、食後のデザートとしてボールドーナツを作り出した。言わずと知れたここねの思い出の味であり、「これを食べれば、ここねの気持ちを聞けるかと思って」と言うしょうせい。「ずっと悩んでいたでしょう?」「大丈夫、パパとママはここねのどんな気持ちも受け入れるから」との愛情に満ちた両親の言葉に背中を押され、ボールドーナツを一口味わった後に、ここねは遂に切り出した。「パパ、ママ、聞いて…」
- しかしそんな親子の思いを踏みにじるがごとく、ピタパンサンドのレシピッピを攫うセクレトルー。ゆい達は姿を見せないここね抜きで変身して戦うが、計量スプーンを素体にしたゴッソリウバウゾーの攻撃で砂団子の山に閉じ込められ大ピンチ。そこへ「みんなお待たせ!」と遅れて駆け付けたここねは変身して単身ウバウゾーに挑む。
- 「父と母が考えた大切なピタパンサンド…そのレシピッピは必ず取り戻す!」と気迫のスパイシーは、砂団子の内部にシールドを張り、プレシャス達を山ごと踏み潰そうとするウバウゾーの攻撃から懸命に皆を守る。しかし、地響きを立てて砂団子の山を踏みつけるウバウゾーのパワーの前に、シールドにはたちまちひびが入り、「無理だわ!このままじゃ…」とローズマリーは青ざめるが、スパイシーは全身全霊でシールドを保ち続ける。わずかな隙間から「ごめんね!ほんとはもう頼っちゃいけないのに…」と謝るプレシャスの声に対し、「いけなくなんかない!だって…」と叫ぶスパイシーは、先刻の両親との会話を思い出していた。
- 「わたし…お友達と離れたくない。でもパパとママとも一緒にいたい。それにイースキ島のお料理作りも応援したいの、だから!…だから……」。それ以上言葉が出ない娘に、しょうせいとはつこは「ここね、気持ちを話してくれてうれしいよ」「ここねの願いをかなえられるように一緒に考えましょ」と優しく微笑んだ。そして改めて両親の愛を感じたここねは、遂に決意を固めたのである。
- 「わたし、これからもみんなと一緒にいたい!『楽しい』や『うれしい』も、それに『苦しい』も『悲しい』も、今という一瞬一瞬を分かち合っていきたい!みんなはわたしの大切な…お友達だから!」スパイシーが思いの丈を叫ぶと共に、シールドが輝いてウバウゾーを吹っ飛ばした。プレシャス達も奮起して砂団子の山から力ずくで脱出し、最後はライト・マイ・デリシャスで逆転勝利した。
- 「ここねがあんなにも真っ直ぐ自分の気持ちを話してくれるなんて」「きっと素敵なお友達に出会えたんだね」と、娘の成長を喜ぶ父と母。結局イースキ島にははつこが行き、しょうせいはここねと共に日本に残る事になった。画面越しに同じピタパンサンドを頬張りながら、一人遠い国にいる母を案じるここねに「大丈夫よ、ここね。いつも心はつながってるから」と微笑むはつこ。ここねもうなずいて「そうだママ、今日学校でね…」と、以前は口にする機会もなかった学校での出来事を笑顔で話し出す。距離は離れたとしても、親子3人の心は今回の一件でより強く結びついた。
■第36話
- 戦闘でもウバウゾーの攻撃の前に盾も通用せず猫の形の型抜きに閉じ込められてしまう。
■第37話
- 文化祭で、クラスの出し物「炭水化物カフェ」で接客。唯一のメニューである「炭水化物マシマシセット」のラーメンのスープを絶賛するローズマリーに、「お米とパンにも合う味にしたの」と説明していた。ややもすれば暴走しそうなゆいとらんの手綱を上手く取って、バランスのよい一品に仕上げたと思われる。体重もマシマシになりそうだが。
■第38話
- コメコメの力で20年前のおいしーなタウンへ。歴史を変える事はできないが、過去の人々と会話するのは可能で、元の時間に戻る時にコメコメの力が過去の人から記憶を消してくれるというご都合…もといすごい能力を聞き、「コメコメって本当にすごい…」と感嘆。
- 現代では既に故人となっている祖母のよねに会えて緊張を隠し切れないゆいに、「大事な人に会うなら、明るい顔色がいいと思う」と、リップを塗ってあげた。
■第39話
- 玉木わかなに高校からスカウトが来ていると聞いて、「スカートコメ?」と尋ねるコメコメに対し、「能力が認められて招待される事をスカウトと言うの」と解説。
- わかなの家庭の件で悩むゆいは、空腹が収まらずお腹が鳴りっぱなし。ゴッソリウバウゾーを前にして「行こう、みんな!」と号令をかけると同時にグゥ~と腹の虫が泣き、一同「う、うん…」と脱力。中でもここねは一際気の抜けた顔をしていた。
■第40話
- 教室で、父がもうすぐ帰ってくるというゆいの話を聞いている時、らんの後ろから軽くハグするような姿勢を取っていた。以前の、他人との接触が異様にぎこちない半コミュ障状態から思えば、隔世の感があるスキンシップであった。
- 登校中「完璧なパーティにしよう」とはしゃぐらんに「なんで完璧じゃなきゃダメなんだろう?」と不思議がるゆい、「セクレトルーの事か?」と問うらんに「声が大きい」とここねは口止めする。そこに話題を聞いた拓海と出会したあまねと遭遇。
- ブラックペッパーから元の姿に戻った拓海。「拓海先輩?」と驚きを露にした。
■第41話
- 『なごみ亭』にてクリスマスパーティ。珍妙かつダイナミックな動きであちこちの料理に手を出すゆいに触発されたか、「わたしも今日はたくさん食べちゃいそう」と笑顔。
- はつこが帰国するらしく、パーティを中座して彼女を迎えに行く轟を見送り、「お正月も一緒に過ごせそう」と微笑むここねだった。
■第42話
- ゴーダッツが召喚したゴッソリウバウゾー撃破後、ゴーダッツを追ってブラックペッパー・プレシャス・ローズマリーが空間転移ゲートの中に消えてしまい、後には傷ついたシナモンとセクレトルーが残された。フィナーレがセクレトルーを見つめて何かを思う表情だったのを察してか、そちらは任せて、自分はシナモンを介抱する為自宅に運ぶ。
- 意外にも、邸宅に友人を連れて行ったのはこれが初めてだった。
- ベッドに横たわりつつも「心配いらないよ、自分でも治せる」と、逆に心配顔のここねを気遣うシナモンを「拓海先輩はきっと大丈夫です。ゆいとマリちゃんがついているから!」と励ました。
■第43話
- 「自分のせいでコメコメや拓海を傷つけた」と泣きじゃくるゆいを励ますべく、「こういう時は食べよう!」と大量のロールパンサンドを用意。しかしゆいだけでなく、全員の前に大型バスケット入りのサンドが12個も。大食い大会?
- ゴーダッツがレシピボンの力を発動させたために、世界中の料理が消失。『レストラン・デュ・ラク』も例外ではなく、両親は対応に追われるが、はつこは「客間の方はママに任せていいから、あなたは…」と落ち込んでいるゆいの方を見遣った。こんな時でも娘の友達を心配してくれる母の気遣いに、ここねも「ありがとう」と感謝する。
- この場面により、クッキングダムやブンドル団との何等かの繋がりが唯一無かった彼女にも、セクレトルーがはつこのファンだった事が判明した為、地味に繋がりを持ってたと言える。
- 世界中から料理も食材も奪ったゴーダッツは「生きたくば、わたしに従え!」と要求してきた。「お料理を奪って世界を支配するなんて…!」と怒るここね達はプリキュアに変身するが、ゆいはコメコメが不在の上に、拓海の件を引きずって落ち込んだまま。
- そんなゆいを囲んで肩を組んだスパイシー達は「待ってて、ゆい」「レシピボン、絶対取り戻してくるから!」「その時は笑顔で迎えてくれるとうれしい」と笑顔で励まし、ゴーダッツとの最終決戦に臨んでゆく。ゴーダッツの猛威に押されながらも、スパイシー達の闘志はますます燃え上がった。「レシピボンもゆいの笑顔も取り戻す!」
■第44話
- 巨大化したゴーダッツの圧倒的力の前に、変身解除に追い込まれる一同。しかしそれにも屈せず「あたし、諦めないよ!」と立ち上がるゆいに呼応して、ここねも「力を合わせればきっとできる!」と叫ぶ。そんなプリキュア達とレシピッピの思いがシンクロした時、ほかほかハートの蓄積装置だった招き猫が一斉に動き出し、おいしーなタウンを占拠したミニスピリットルーを撃退すると共に、プリキュア達をも守った。
- 「ほかほかハートがね、お料理への感謝の気持ちから生まれるように、この招き猫の広がりも『ありがとう』から生まれたんだよ」と言うプレシャスは、「ありがとう、あたしは一人じゃない」とスパイシーや仲間みんなに感謝を述べる。そしてスパイシー達からエネルギーを託されたプレシャスはおなかいっぱいパンチを炸裂させ、ゴーダッツに勝利した。
◼️第45話
- レシピボンからレシピッピが解放されて街中は元通りに。レストラン・デュ・ラクには客で溢れ、轟と両親は接客、ここねはピタパンサンドを振る舞ったりと大忙し。テレビ電話を通じてマイラ王女と対話、そこにはサンザーの姿もあった。
デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭にて
最終回放送後の2023年2月18日~19日に開催された『デリシャスパーティ♡プリキュア感謝祭』キャラクターショーでは、ブンドル団のアジト跡に残されていたかつてのジェントルーの壊れたデータと、ゴーダッツ作のスペシャルデリシャストーンの試作品から生み出された『新たなジェントルー』と対峙するのと同時に運命の再会を果たす。
ここねは「あまねじゃ…ない!?」とあまねではない新たなジェントルーが現れたことに驚くが…。
ウバウゾー達との戦いではスパイシーとヤムヤムで「合わせ味噌」の華麗な連携攻撃を決め、ライト・マイ・デリシャスでウバウゾー達を浄化した。
関連タグ
デリシャスパーティ♡プリキュア 青キュア クールビューティ お嬢様キュア ブルーヒロイン 自営業キュア
不破ここね:表記揺れではない