CV:米内佑希
概要
『デリシャスパーティ♡プリキュア』第31話のゲストキャラの1人。
動向
実はサンザー王子は(マイラ王女の表面上の振る舞いから)「マイラ王女よりも自分こそが国を治める器を持つ」という考えを内心抱いており、彼女が王位に就く事を快く思っておらず、日本へ渡航したマイラ王女を追って極秘裏に日本にやってきた。
会食のためレストラン・デュ・ラクへ向かう途中の牧場で、羊に化けた配下に誘拐させるといった妨害工作を謀って標的のマイラ王女一同を拉致。
ある洋館で王女と対面し、王座剝奪を企てている事を「冥土の土産に教えてやろう」と語った。そう、クーデターである。
「微笑みの王女ね…。でも、王族はみんな知ってるよ。お前が話さないのは、失敗するのが怖いからだって!」
「話すとしても、原稿がなきゃ何も言えない。」
「大事なスピーチをすっぽかしたとなれば、このサンザーこそが王にふさわしいと、皆、気付くだろうさ。」
しかしここで誤算が生じた。攫ったと思っていたマイラ王女は実は和実ゆいが変装した姿であり、しかもゆいはプリキュアだったのだ。
ゆいは自力で縄をブチ切り(※あろうことか変身前に)、さらには変身して大暴れ、キュアプレシャスの力を前にサンザー王子一味は抵抗むなしく成敗され、取り巻き共々あえなく捕縛された。
※イメージです。
サンザー王子は連行される最中でなお往生際悪く「おい!お前!!失敗から逃げてる小娘より、私に味方した方が得だぞ!!」と王族にあるまじき痛罵の言葉を浴びせた。
しかしキュアプレシャスはマイラ王女のメモ帳を手に「マイラ王女は逃げてなんかいないよ。たとえ、上手く話せなくても話す準備をしてきている。うまくいかない時があっても逃げずにがんばってる人だよ。」と反論、サンザー王子に彼女の次期女王としての器を説いたのだった。マイラ王女も決して物静かなだけのお飾りの王女ではないのだ。
サンザー王子もまた一個の生命を持った生身の人間ではあるが、国家転覆を企てていた以上、極刑ではないにしても重罪は免れず、王位継承権を永遠に剥奪される可能性が高いだろう…。
第45話(最終話)にて、マイラ王女とここねはテレビ電話を通じて対話。そこにはサンザーの姿があった。(もう改心したのか?……)
演者について
担当声優の米内氏はプリキュアシリーズ初出演である。
サンザー王子とフェンネルの違い
奇しくも、サンザー王子とフェンネルの間に『キュアプレシャスと戦った事があるクーデター首謀者』と言う共通点が生まれてしまった。しかも、自分を認めない者達への恨みを抱いていると言う共通点まで一緒である(サンザー王子は王位継承を阻むマイラ派で、フェンネルは恩師ジンジャーのスペシャルデリシャストーンを2人で分けあうべきだと判断したクッキング王)。
ただし、実行したクーデターの規模と秘匿性は段違いで、サンザー王子はニュースになる程マイラ王女との不仲は有名だった上に、プリキュア達が早めに動いてくれた事もあって祖国側の揉み消しが可能な範囲内で終わったのに対し、フェンネルの方は計画発覚直前までプリキュアの味方として振る舞い、祖国に計画がバレた時点で既に世界征服まであと1歩の状態だった上に、他国の政治家達に喧嘩を売られる事態にまで発展してしまった。
一方で、自分の取り巻き達をある程度上手く使っていたサンザー王子と違い、フェンネルは自分以外の人間をすべて切り捨てている。
サンザー王子は人々の支持こそが王の証であるとの考えを悪い意味に捕らえ、マイラ王女にスピーチをすっぽかさせ貶めようと策略したが、フェンネルは20年間被り続けた「仮面」を脱ぎ捨てると自分以外のすべての人間を切り捨て、レシピボンの効果による兵糧攻めと機械の兵士達の恐怖支配を決行しようとした。
余談
名前のモチーフ
名前の由来は「散財」+「好き」からと思われる。王位に執着しマイラを舐めきったサンザー一味の態度は北斗の拳の悪党を思わせることから、サウザーと散財をかけたダブルミーニングであろう。
ブンドル団未登場の回
前述の通り、第31話はなんと本来の敵組織のメンバー(ブンドル団のセクレトルー&ゴッソリウバウゾー)が一切登場してないのにプリキュアに変身した、シリーズでも類を見ない非常に珍しい展開となっている。
- 実はこの第31話は、アニメージュ2023年1月号の安見香氏のインタビューにて「編成上どこに差し込んでも大丈夫なように作ったお話」であると明かされている。
- 前作の『トロピカル〜ジュ!プリキュア』最終回でも敵が現れていないのに変身していたが、こちらは夢オチである。
- 『スター☆トゥインクルプリキュア』第17話にて、後述のドラムスが惑星レインボーの宝を積んだブルーキャットのコンテナを破壊しようとした時にこの暴挙を止めるべく、それまで「悪者でもない人を相手に変身はできない」と変身を拒んでいた星奈ひかる達4人がプリキュアになって応戦したことはある。この時は(ラスト数分で)カッパードが乱入し、ドラムスはカッパードの武器の強化素体にされてしまう。
また、今まではデリシャスフィールド内で戦っていた為一般人に一度も見られた事がなかったが、今回は事情が事情な為、マイラ王女を含む複数の人物にプリキュアの姿を見られている。流石に変身する瞬間は見られたら不味いので、ゆいは監視カメラをへし折った。
- ただ変身時の台詞はハートフルーツペンダントから丸聞こえだった為、マイラ王女は「ゆいは何を言っているのでございます?」とここね達に尋ねて、咄嗟にらんが「元気が出るおまじない」と誤魔化していたが…。
- ここね、らん、あまねの3名はローズマリーがマイラ王女を一旦部屋の外に出した後に変身している。
なお、ゴッソリウバウゾーは今回登場していないが、ゆいはプレシャスになって王女と勘違いして自分を誘拐したサンザー王子一味をお縄にしている。
何気にシリーズ初のプリキュアとして「本来の敵勢力と一切無関係である人間の悪人」と戦う展開となった。
流石にいつもみたいに2000キロカロリーパンチとかはしていないと思われる……多分。
関連タグ
キュアデリシャスゴリラ:ゆいの怪力ぶりを改めて実感させられる一幕となった。
フェンネル(ゴーダッツ):奇しくもキュアプレシャスと戦った事があるクーデター首謀者と言う共通点が出来てしまった。
ケットシー:映画に登場する敵キャラクターで、こちらも本来のプリキュアの敵組織の人員ではないもののキュアプレシャスと戦った共通点がある。