🍤概要
使用されるエビは主に安価だったブラックタイガーが多かったが、より高級な食材として伊勢海老、アシアカエビ、コウライエビ、ニシキエビを使ったものもある。昨今ではブラックタイガーも高級品となっており、廉価品はバナメイエビを使っている。
ちなみにエビフライはエビをそのまま揚げるのではなく、切り目を入れてまっすぐ伸ばしてから揚げる。そうしないと揚げムラが発生する。
尻尾を残すのがセオリー(しかし、新鮮な素材を揚げたものなら苦みがなく香ばしいので普通に食べられる)で、頭付きのエビフライは有頭海老フライといわれる。エビがよくとれるエリアの洋食店ではけっこう定番メニュー。それ以外は以下に述べる冷凍エビフライが出回っている。
エビフライが普及したのは加ト吉(現テーブルマーク)が高度経済成長期に販売した冷凍赤えびフライがきっかけであり、当時は高価だったにもかかわらず人気商品となり、普及のきっかけになった(それでエビフライが子供のお祝い事で、家族で食べる定番メニュー化した。学校給食でも卒業式などで出たこともある)
光村図書版中学国語の教科書で有名な三浦哲郎の『盆土産』(えんびフライという独特の響きやしゃおっというオノマトペなどで覚えている人も多いだろう)に出てきた冷凍エビフライもおそらくこれのことだろう。
漫画『築地魚河岸三代目』の主人公はこんなセリフを残している。
🍤海老天との違い
🍤エビフライと名古屋
タモリが「エビフリャー」「エビフリャー」いうもんだで、名産でも何でもあれせんけど名古屋で有名なんだてー。わやでかんわ。人に投げつけたり無理やり口に突っ込んだりするのはいかんでよー気を付けてちょーよ。
エビフライが、名古屋弁でエビフリャーと訛るというのはインターネット上のデマである。名古屋人の前でエビフリャーと言おうものなら、最悪物理的制裁をされても文句を言えないレベルの禁句なので言わないようにしよう。というより、デマというか若気の至りがあったタモリが1980年頃に作ったネタ(卓球部って根暗だよね発言とかダサいを「だって埼玉」の略だとか、いわゆるその類のミーム)であり、これのせいでタモリはブラタモリで和解するまで名古屋エリアから出禁を食らっていたという都市伝説まであったほど
ちなみにエビ以外は材料・調理器具・工程・付け合せに至るまでほとんどがとんかつと同じなので、名古屋名物味噌カツをメインに扱うお店でサブメニューとして置く事もしばしば。そのため本来名古屋の名産ではないが、観光客向けの飲食店でよく見かけるメニューではある。
老舗喫茶店のコンパルがエビフライサンド販売を始めたのは1983年説と1988年説があるが、いずれにしろ新幹線で訪れるビジネス客に対し商売を始めたものであるようだ。
ただタモリがネタにする以前、昭和30年代ぐらいからエビのフライを名物にしていた(つまり、加ト吉が販売する以前)喫茶店、洋食店もあったりする。名古屋育ちの江川達也も三河湾はエビがよく獲れたので、お祝いごとで食べるものという認識があったと発言しており、大阪のタコ(大阪湾はタコの産地)のように、名古屋にとってエビは馴染みの食べ物だったということだろう。
🍤エビフライ関連のネタ
- マジック:ザ ギャザリングの青カードの一つである精神爆弾は、そのイラストからエビフライの愛称で呼ばれる事がある。なお、イラストは結構グロいので注意。
- スペクトラルフォースシリーズのオリジナルモンスター・ヒヨコ虫の死に様がエビフライに喩えられ、一部のファンは同モンスターをそう呼ぶ(ほぼ公式認定)。
- 河村隆一は、かつて持ち歌「BEAT」のPVを「うたばん」のパロディ番組「ほんとのうたばん」でとんねるずの木梨憲武に真似され、最後はエビフライになるという結末でネタにされた事がある。もっとも、1997年の話なので知らない世代も多いかもしれないが…。
- 『スクールアイドルフェスティバル』において、イベントでランキング報酬で一~二枚取りボーダーに呑まれる事をエビフライと呼ぶ(理由や経緯は不明)。
- 『ラブライブ!スーパースター!!』(Liella!)で鬼塚冬毬役を務める坂倉花は、Liellaの4thライブの愛知公演の1日目の最初のMCで、自身の髪型[冬毬に寄せている]を「名古屋名物のエビフライ」と表現している。
- 『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のギャングラー怪人イセロブ・スターフライドの必殺技がまんまエビフライであり、『不審なエビフライ』という名言(迷言?)が誕生した。
- グランブルーファンタジー2018年の年末恒例イベント年年歳歳に登場。しかも、このエビフライはロボットに変形する。後にエビフライが合体しようなパワードスーツを装着したフライデーがプレイアブル化した。なお、グラブルの世界では『エヴィフライ』というのだが、フライデーの乗り物に関してはエビフライである。
- ファイナルファンタジーⅣ作中に登場する魔導船が、エビフライにしか見えないと言われている。
- マッシュル-MASHLE-マーガレット・マカロンがマッシュ・バーンデッドとの対決前にエビフライのタルタルソース漬けを食しており、マッシュから「エビフライの味が分からなくなる」と指摘された直後に「エビフライはタルタルソースを美味しく食べるためのものである」と熱弁している。
- 『アサルトリリィ Last Bullet』の塩崎鈴夢はエビフライが好きであり、ホーム画面で、「サクサクの衣、プリプリの身、思い出すだけでもお腹が空いてきちゃいます。決めました。今日のお昼は、エビフライ定食!」というボイスを聞くことができる。
- 『異世界食堂』に登場するハインリヒ・ゼーレマンは、初めて訪れたねこやで食べたエビフライがお気に入りになった。好物の名前があだ名になるねこや常連客の伝統に習い、『エビフライ』と呼ばれている。エビフライ以外にも、カキフライ等、時折別のシーフードを食べている事がある。
- 『魔王様、リトライ!』には、エビフライ・バタフライという人物が登場する。カキフライ・バタフライという双子の妹がいる。
🍤関連イラスト
エビフライ単体
オリジナル
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🍤関連タグ
青山学院大学:2016年の全日本大学駅伝で原晋監督が「エビフライ大作戦」と命名、見事に勝利した。