概略
プリキュアシリーズも作品を15年以上重ねるごとに様々なキャラクター類例が増えている。その中でもいわゆる大富豪なお嬢様は外せない要素として扱われることが多い。こうしたキャラクターをまとめて扱う事になる。
その出自ゆえなのか全体的にお上品で物腰が大変柔らかく、口調も女性語や丁寧語、あるいはその二つを掛け合わせたお嬢様言葉を使うことが多い(お嬢様だからといって、全く使わない女の子も少々いる)。また生徒会長を務める女の子も多くいる。
そのためプリキュアのイメージカラーとしても、知的キャラが多い傾向にある青キュア・白キュア・紫キュアなどの寒色キュアに分類されることが多い(黄キュアや赤キュアにも多少いるが……)。
主人公格であるピンクチームにほぼゼロなのは、「普通な女の子」らしさが特に最重視される設定なのだからだろう。
その一方でその出自ゆえ一般的常識とはかけ離れた考え方や行動を起こす天然ボケキャラクターになりやすい場合もある。
余談だがプリキュアの登場人物は一般庶民と設定されていても、現代の日本における経済状況としては充分すぎるくらい立派な一軒家に住むケースがままあるため、大人の視聴者からは裕福な家庭環境にあるとネタ的に捉えられることもある。
該当するキャラクター
水無月かれん/キュアアクア(Yes!プリキュア5/GoGo!)
元祖お嬢様キュア。サンクルミエール学園の3年生、生徒会長も務める。両親は共に音楽家で揃って演奏旅行に出かけているため、普段は大豪邸でじいやこと執事の坂本さんと暮らしている。ヴァイオリンと乗馬をたしなむ才媛。
お嬢様育ちゆえ特に金銭感覚が一般人と大変ずれていることもしょっちゅうで、くるみとりんにその都度突っ込まれる。
明堂院いつき/キュアサンシャイン(ハートキャッチプリキュア!)
明堂学園中等部2年生。明堂院流古武道(合気柔術)道場の跡取り娘かつ、同学園理事長の孫娘にして生徒会長。道場を兼ねた和風な大邸宅で執事もいる。
本来跡取りとなる兄のさつきが病弱であるため、その代わりになろうと普段は男装するなど男の子のように振る舞っている。それ故に、女子力や女性らしさを過剰にアピールするような女性語やお嬢様言葉を全く使わない。
青木れいか/キュアビューティ(スマイルプリキュア!)
七色ヶ丘中学校2年生。クラスの学級委員長兼生徒会副会長を経て、生徒会長になった。和風な邸宅で祖父は書家らしく、父も画家である模様。礼儀正しく、普段の会話から敬語で話す大和撫子。責任感が強く真面目だが、その真面目さ故なのか家庭環境故なのか、世間に疎かったり真面目ボケを噛ますこともある。
クラブ活動は弓道部に所属しており、アマチュアながら彼女の格闘センスはそれなりに高い。
四葉ありす/キュアロゼッタ(ドキドキ!プリキュア)
七ツ橋学園2年生(学園生活の描写はほぼ皆無)。デパート・銀行・ホテル・リゾート・病院・不動産・鉄道・船舶・空港・テレビ・芸能界など幅広く経営する四葉財閥の令嬢で、このメンバーの中で一番な大富豪であるのは疑う余地など全くない。
専属執事のセバスチャンの公私にわたるサポートの元、家から任された企業の経営を中心としている。
おっとりした性格でこちらも大変浮世離れな感性の女の子。その一方で芸術もスポーツもあらゆる面で英才教育を受けており、特に武芸一般を体得しているため、それがプリキュアとしての戦闘にも活かされている。
海藤みなみ/キュアマーメイド(Go!プリンセスプリキュア)
ノーブル学園2年生。海藤グループの令嬢で、こちらも企業体を手広く経営しているが、みなみの場合は経営に携わることなく勉学に励んでいる。
こちらも生徒会長であり、仲間たちと出会う前はドーナツやプリクラを経験したことが全くないほど、世間とは大変ずれている女の子。
立神あおい/キュアジェラート(キラキラ☆プリキュアアラモード)
いちご坂中学校2年生。立神コンツェルンの令嬢なのだが、その実大変跳ねっ返りなお転婆娘。いつき同様、女性語やお嬢様言葉も全く使わない。ロックに目覚めてからはバンド活動を主にし、それと並行してパティシエもやっている。
ロック仲間と交流を密にしているためなのか、お嬢様特有な一般常識のズレはこのメンツの中では全くなく、仲間たちがボケ始めるとツッコミ役に必然的に回る。
その性格が元で専属執事の水嶌みつよしから叱られることもしばしば。ただ流石というべきなのか、社交辞令や礼儀作法など通り一遍なお嬢様としての基本は身につけている。
愛崎えみる/キュアマシェリ(HUGっと!プリキュア)
ラヴェニール学園小等部6年生。愛崎コンツェルンの令嬢で、お城のような大豪邸に住むお嬢様。
口調こそ語尾に「~なのです」をつける丁寧語口調だが、極度な心配性かつ暴走癖の持ち主だったり、ヒーローに憧れるようになったりとお嬢様らしからぬ要素を持つ。
音楽を幼い頃から嗜んでおり、あおいのようにエレキギターに目覚めそちらを弾くほうを最も好む。
香久矢まどか/キュアセレーネ(スター☆トゥインクルプリキュア)
観星中学校3年生。名家の令嬢で、父は政府高官、母は世界的に著名なピアニスト。
ピアノと弓道は全国大会を制するほどの腕前、さらに華道や茶道もたしなみ、学校の成績もトップを維持し続ける才媛。
こちらもまた生徒会長で、「観星中の月」と呼ばれるほどに他の生徒からの憧れな存在となっている。
お嬢様に準ずるキャラクター
直接的にお嬢様とされているわけではないが、状況描写などから経済的に大変裕福な家庭環境でお嬢様扱いが可能な女の子も多い。
- 雪城ほのか/キュアホワイト(ふたりはプリキュア/MaxHeart):両親が画商を営み、普段は祖母のさなえ、愛犬の忠太郎と大きな日本家屋で暮らしている。言うなればかれん以前で考えた場合、ほのかがお嬢様キュアの元祖となる。
- 来海えりか/キュアマリン(ハートキャッチプリキュア!):父はカメラマン、母は元モデルで現在はデザイナーとしてブティックを経営し、映画ではパリにまで出店している。姉も現役モデル。
- 北条響/キュアメロディ(スイートプリキュア♪):父は世界的な音楽家、母は世界を飛び回るヴァイオリニスト。家も敷地も莫大な大邸宅。
- 円亜久里/キュアエース(ドキドキ!プリキュア):養祖母が茶道の師範。自身の口調もお嬢様言葉。自身の素性から考えれば姫キュアとも言える。
- 天ノ川きらら/キュアトゥインクル(Go!プリンセスプリキュア):自身が人気モデル、母も現役スーパーモデル、父はハリウッド進出も果たした俳優という芸能一家。タワーマンション住まい。
- 琴爪ゆかり/キュアマカロン(キラキラ☆プリキュアアラモード):祖母が茶道の家元で茶室を備えた和風の大きな屋敷に住む。また、様々な習い事や英才教育を幼い頃から受けている。
- 薬師寺さあや/キュアアンジュ(HUGっと!プリキュア):こちらも母が大女優でタワーマンション暮らし。
一方これらを凌駕する場合はそれこそ王族になるので、そちらに関しては姫キュアを参照されたい。
プリキュア以外のお嬢様またはそれに準ずるキャラクター
- 小田島友華(ふたりはプリキュア/MaxHeart):なぎさとほのかの先輩にあたるお嬢様。
- 五星麗奈(ドキドキ!プリキュア):四葉財閥に並ぶ大企業グループ「五星財閥」の令嬢で、ありすをライバル視する。
- 一条蘭世(HUGっと!プリキュア):大女優を夢見るお嬢様兼さあやのライバル。