CV:依田菜津
概要
水のプリキュア・キュアフォンテーヌに変身する。
花寺のどかと同じ中学2年生の少女。
快活でしっかり者、真面目で責任感も強いが一人で抱え込む事もある。
誕生日は8月21日(噴水の日)。
勉強も運動も得意で、陸上部では走り高跳びのエースとして活躍している。絵も上手い。
彼女の実家はすこやか市の歴史がある温泉宿「旅館沢泉」で、彼女はそこの看板娘でもある。家業には強い誇りを持っていて、手伝いも率先してやっている。
優等生タイプの青キュアには珍しく、生徒会役員や学級委員長などの校内での要職には就いていない模様。
人物
表情変化が若干抑えめに描かれており、一見するとクール系のキャラクターという印象が持たれがちである。
だが彼女自体はむしろ人情家であり、クールというより「落ち着いていて穏やかな雰囲気」という方が近い。
第5話ではちゆ自身、「怖そうな人と誤解されやすいのを気にしている」と明かしている。
観察眼と洞察力が鋭く、プリキュアのことを知らされていない序盤から、妖精達が潜んでいたのどかのかばんに違和感を感じていたり、のどかの運動未経験体質やプリキュアの正体秘匿におけるのどかの誤魔化しを見抜いている。
いずれの場合も、本人に事情を遠慮せずに聞こうとするが、それで相手が言いたくないならそれ以上は無理に聞き出すことはしない。だがそれでいて相手と距離を変にとることもせず、話してくれるのを待っているというスタンス。このことは医療におけるインフォームド・コンセントの基本中の基本でもあり、本作のテーマ的には意図的な表現だと思われる。
頭脳派タイプのプリキュアはこれまでにもいたが、変身する前の時点でのどかがラビリンと一緒に変身した光景を見た後にぺギタンを見て「同じ様に変身できるのではないか」と言う観察眼を披露した為、視聴者からはプリキュアになる前の時点で「察しの良さは歴代でもダントツ」と言われており、頭脳派紫キュアの諸先輩にも匹敵する。
プリキュアになった理由は、第3話でメガビョーゲンとの戦闘で劣勢に立たされるキュアグレース(のどか)を目の当たりにし、自分も何か手伝えることはないのかと考えた結果、即決で判断し志願した。
その意味では成り行きに近いが、力を得たものの責任として、ちゆはプリキュアとして「地球のお手当」をこれからも続けていくことに迷いはない。
因みに、歴代プリキュアでもプリキュアになる事に志願した人はいるが、そう言う場合は大体「何だかよく分からないけど、やってみる」と流れに任せているパターンが大半を占めている中、「覚醒前に変身の方法まで理解した上で、自分から志願したプリキュア」はちゆが初である。
極めて真面目なキャラクターでありながら笑いの沸点が低く、第5話ではひなたの駄洒落でもこらえきれず笑い出した。
写真写りが悪いらしく、第9話ラストで3人で撮影した際の表情がやや引きつり気味で自身も苦笑していた。彼女の性格上、これまでプリクラや自撮りなどの経験が乏しいからなのかもしれない。
2代前の青キュアの先輩ほどマニアックではないようだが、ホラー映画を怖がらずに楽しむことができる。
ちゆの二つの夢と未来
子どものころ、空と海とが溶け合う青い世界に近づきたいと感じ、ハイジャンプを始めたちゆ。でも旅館の女将にもなりたい。彼女のように夢を一つに絞るのでは、と予想した視聴者もいたが、ちゆの選んだ答えは…。
「よくばりだけど、どっちも諦めたくないの!」
ペギタンに勇気のお返しをもらったちゆは、やりたいことは全部諦めないと家族の前で宣言する。シンドイーネを見て、「一途な者にはかなわないかも」という迷いも持ったが、諦めないために闘い続けることを誓うのだった。
そして、サルローとの出会いで、人間が便利に暮らすために空気や海を汚している事、地球環境を守らなければ未来そのものが無くなってしまう可能性に気付かされる。ちゆは人間という種族の責任を持ち、最悪の未来を避けるためにできる事をする、とサルローに約束するのだった。
「生きているかぎり、闘いは終わらないってことね」
容姿
灰色ががった黒い髪と瞳を持つ女の子で、プリキュアに変身する子で純粋な黒髪を持っているのはこれが初である(これまでも黒髪に近い子はいたが、総じて紺色を主体にしていた。青キュアのイメージカラーは後述の水色カーディガンにより演出している)。
髪型は頭部左下でサイドテールにまとめ水色のシュシュを付けており、変身バンクや「プリティライブシリーズ」のCMでは、髪を下ろした姿を披露している。ちなみに変身バンクをよく見ると足の形はスクエア型。
身長はのどか、ひなたより高くアスミより低い。
(のどか<ひなた<ちゆ<アスミ)
服装
春服
上は青紫系の肩出しのトップスと下に紺色のインナーを着用。
ボトムスはデニムのロングスカート。
足には水色のくるぶしソックスと青いスリッポンを履いている。
制服
通常の制服の上に水色のカーディガンを着ていてイメージカラーの「青」を演出している。
靴下は紺色のハイソックス。
家族構成
祖父:沢泉きよし
祖母:沢泉はるこ
父:沢泉りゅうじ
母:沢泉なお
弟:沢泉とうじ
実家は歴史がありそうなたたずまいの旅館「沢泉」。昔ながらの桧造りの大浴場や庭園がある他、今どきの観光客のニーズに合わせてペット用の温泉もある。番頭・川井(CV:星野充昭)からは「お嬢さん」、母・なおは「若女将」、祖母・はるこは「女将」と呼ばれている。
名前について
名前の由来は恐らく変身後の個人名「フォンテーヌ」(Fontaine=フランス語で泉、噴水)の和訳である「泉」と医療用語の「治癒」から。
声優について
演じる依田菜津は前々作『HUGっと!プリキュア』からプリキュアシリーズに出演しており、同作で幼少時代の若宮アンリとモブの女学生、前作『スター☆トゥインクルプリキュア』で天宮えれな / キュアソレイユの双子の弟・天宮たくと・いくとの他、複数の端役を演じてきた。
本作における、このちゆ/キュアフォンテーヌ役がテレビアニメ初レギュラーとなる。
依田はプリキュア役の起用について「合格は、マネージャーさんがサプライズで事務所に呼び出して伝えてくれました。その場で号泣してしまって…私にとってプリキュアのオーディションは念願で、受けられるだけで夢のようでした。本当に本当になりたかったけど、まさかなれるなんて!言葉にできないほど嬉しい気持ちとドキドキが、今もずっと続いています。長く愛されている本シリーズ、先輩方の想いを引き継いで、プリキュアにもらった素敵なものを今度は自分が返せるよう、全力で臨みます。」とコメントした。(キャストコメントから抜粋)
アニメージュ第43回アニメグランプリ
2021年8月号で発表されたアニメージュ第43回アニメグランプリ(投票期間2021年4月9日~5月8日、5月号の綴じ込みハガキの投票を集計)では、グランプリ作品部門で『ヒーリングっど♥プリキュア』がシリーズ初の1位(得票数455point)になり、女性キャラクター部門で沢泉ちゆ(キュアフォンテーヌ)は15位(得票数50point)にランクインした。
各話ネタ
■第1話
- ジョギング中、シュシュを落とした事に気付かずに走っていると、後ろから「あの~!シュシュ落ちました!」と必死で追いかけてくる少女がいた。あまりにも息を切らしているので、ペットボトルのドリンクを飲ませてあげて一緒に休憩。その後彼女が「近くに大きな公園ありますか?緑がたくさんあるような…」と尋ねてきたので、山腹にある森林公園を教えてジョギングに戻ったちゆだったが、お互いに名乗る事もなく別れたその少女が、後にプリキュアとして共に戦う花寺のどかとは知る由もない。さらにのどかは、ちゆに教えてもらった森林公園でラビリンと運命的な邂逅をする事になる。
■第2話
- 転入してきたのどかを見るや大はしゃぎする平光ひなたを、「ちょっと、彼女困ってるわ」とやんわり窘めて着席させた後、「わたしは沢泉ちゆ、わからない事は何でも聞いて」と落ち着いた自己紹介。その後、ラビリン・ペギタン・ニャトランが潜んでいるためにだいぶ膨らんでいるのどかのかばんに目をやり、「かばん、ずいぶん一杯ね」と指摘してのどかを慌てさせる。
- 昨日の走るフォームを見たのどかが、「もしかして陸上部?」と興味を示した事から、新入部員獲得を狙う他の部活のクラスメートも寄ってきて、見学及び体験をしてもらう事に。ちゆは走り高飛びで華麗なジャンプを見せ、のどかを感嘆させる。続けてのどかにもチャレンジしてもらう事になるが……
- のどかは運動経験が非常に乏しかった。高飛びは走る段階でつまずくしジャンプが全く届かない。テニスは全くラリーにならず、剣道は防具の重さでふらついて倒れる始末。しかも運動部をはしごすれば疲れて当たり前なのに、全て全力投球で挑んでいる。「ねえ、あなた。運動が苦手なんじゃなくて、あまりやったことがないんじゃないの? なんとなく…どれだけ動いたらどれだけ疲れるのかとか、自分で分かっていないように見えて…」と見かねて指摘する。加えて欲張らない事と、基礎体力作りややりたい事探しもアドバイスした。この言葉が結果としてのどかの「ラビリンと協力し合って地球をお手当てしたい」という願いに通じる。
- 校庭に現れた怪物・メガビョーゲンが暴れ出すのを見て、他の生徒達と一緒に避難。ところがしばらくすると静かになって、怪物も姿を消していた。不思議がっていると、部活見学を終えて帰宅したはずののどかが、空を飛ぶ不思議な生き物と話しているのを目撃してしまう。
■第3話
- ひなたに「学校に現れた怪物」の話題を振られたのどかが、狼狽しながら「わたしは見ていない…かなぁ」と答えるのを聞き、「花寺さんは見たんじゃない?怪物。始業式の日、下校してからもう一度学校に来ていたでしょう?」とストレートに切り込むちゆ。「見間違いじゃないかなあ?」と焦りつつ誤魔化すのどかを、始業のチャイムが鳴ったため、それ以上の追及はしなかったが、ちゆの疑念は深まるばかり。『花寺さん、どうして知らないふりをするのかしら…』
- 昼休み、学校に迷い込んだ1匹の子犬を保護。のどかの犬だと気付いて知らせに行き、「どうしてうちの子だってわかったの?」と尋ねるのどかに対し、「怪物が出た後、学校で見かけたから。さっきはどうして学校に来ていないなんて言ったの?あの時一緒にいた、何だか不思議なウサギやペンギンと関係ある?」と再び質問攻めにして、のどかを顔面蒼白にさせる。「ラテやそのウサギやペンギンもわたしが飼っていて、あの日もこの子達が逃げたのを探して、勝手に学校に入ったから怒られると思って…」という、のどかの苦しすぎる言い訳を、あまり納得していない風で聞いていたが(そもそもちゆはラビリンたちが空に浮いているところまで目撃しているので)、何か事情があると察してなのか、矛先を収め、可愛らしいラテの頭を撫でて相好を崩す。
- のどかを実家の「旅館沢泉」に案内。母・なおを紹介し、旅館の施設を説明して回るちゆを見てのどかが、「沢泉さん、おうちが大好きなんだね。すごく楽しそうに教えてくれるから」と指摘すると、「そうね、大好きで大切な場所よ」と笑顔。のどかと会話するラビリン・ペギタンの声を聞きつけ、お湯の中に慌てて隠れた2人が危うく茹で上がりそうになる一幕も。
- しかしそのちゆの大切な場所にビョーゲンズの幹部・シンドイーネが現れていた。シンドイーネは水のエレメントさんを捕え、給湯施設からメガビョーゲンを誕生させる。お湯の手触りに異変が起きた事に気付いた番頭・川井と共に、源泉の様子を確認に行ったちゆが見たのは、錆びつき荒れ果てた給湯施設と、学校に現れたような巨大な怪物の姿だった。ちゆをメガビョーゲンの放った水流からかばった川井は、吹き飛ばされて気を失ってしまう。
- そこに駆け付けたのどかは、ちゆがいる事にも気付かず、先日の不思議なウサギと一緒にキュアグレースに変身して戦い始める。傍らにはラテを介抱する、しゃべるペンギンの姿が。やはり見間違いではなかったのだ。「じゃあ、学校の怪物も花寺さんが…」と思い当たり、運動があれほど苦手だったのどか=グレースが躍動する姿に、「すごい…」と感嘆する。
- だが、メガビョーゲンがなぎ倒した木がちゆ目がけて飛んできて、ちゆをかばったグレースの背中に木が直撃。呻きながら膝をつくグレースに「大丈夫!?花寺さん」と呼び掛け、正体を知られたグレースは動揺しつつ「ごめんね、後でちゃんと話すね」とだけ答えて再び戦い始めるが、背中の痛みで力が出せず、一転して劣勢に追い込まれる。川井だけでなくのどかまでもが自分を助けるために…「わたしにできる事はないの?」とちゆは焦燥に駆られる。
- その時、「どうしよう、どうしたらいいペエ?ボクには何もできないペエ…」と途方に暮れつつ木陰に隠れていたペギタンを見つけたちゆは、のどかが不思議なウサギと一緒にさっき変身した事を思い出した。「もしかして…」意を決したちゆはペギタンに呼び掛ける。「ペンギンさん!もしかして、あなたもああやって戦えるんじゃない?」
- ペギタンは、ラビリンですら苦戦する相手に戦える自信がなく、ちゆを危ない目に遭わせるだけだと尻込みするが、ちゆは「でも、あなたもみんなを助けたいんでしょう?」とペギタンの本心を指摘する。「ボクもラビリンみたいにお手当てできるようになりたいペエ、みんなを助けたいペエ」とのどか相手にお風呂でこぼしていたのを、ちゆは聞いていたのだ。
- 「怪物はわたしも怖いわ。でもそれ以上に大切なものを守りたいの!どうしても守りたいの!あなたは?」「守りたいペエ…」「わたしはあなたより大きいから、少しは力になれると思う。もし勇気が足りないなら、わたしのを分けてあげる。大丈夫、わたしがいるわ!」その言葉を聞いたペギタンの足が光った。心の肉球がキュンと来たのだ。
- 「わたしはちゆ、あなたは?」「ボク、ペギタン」そう言いながら差し出されたちゆの手にペギタンがそっと触れるとヒーリングステッキが出現し、水のエレメントボトルを受け取ったちゆは、ペギタンと共に変身する。「「交わる二つの流れ!」」「キュアフォンテーヌ!」「ペエ!」
- 新たなプリキュアの登場にグレースとシンドイーネが驚く中、戦闘開始。メガビョーゲンの水流攻撃を物ともせず、グレースのサポートもあって、プリキュア・ヒーリングストリームで勝利。水のエレメントさんを救い、給湯施設も元に戻った。
- 「わたしの大切なものを守れたのはあなたのおかげよ」とペギタンに礼を言うちゆ。「ボクの方こそちゆがいたから頑張れたペエ、これからも一緒にお手当てしてほしいペエ」とペギタンも感謝し、2人はめでたくパートナーになった。さらに「ねぇペギタン、よかったらわたしの家に住まない?のどかもたくさん匿うの大変でしょう?」といきなり呼び捨てで名前を呼んできたちゆに驚きながらも、「ありがとう、ちゆちゃん」と答えるのどか。笑い合う2人の距離はぐっと近くなったのであった。
■第4話
- ラテの具合が良くないとのどかから連絡があり、花寺家を訪問。「慣れない環境で疲れたのかもしれない」と当たりをつけ、ひなたの実家「平光アニマルクリニック」に連れていき診察してもらっているところに、ひなたが「しゃべる猫発見!」と駆け込んできた。ひなたが抱いていたのは何とニャトラン!?
- 「また聞き間違えたんじゃないの?」と訝しむ兄の平光ようたに反論しようとするひなたの口を塞ぎながら、「そう、聞き間違い!気のせいよ!」と必死に取り繕う。その後も話題を蒸し返そうとするひなたに「気のせいよ!猫はしゃべらない!」とむきになって否定するが、「ちょっ、何?ちゆちー怖い~」とひなたにいきなり馴れ馴れしい愛称で呼ばれて「ちゆちー!?」と困惑。しかし、ニャトランが「オレはなぜか生まれた時からしゃべれた。この事は秘密にしてくれ」という作り話でお願いしたところ、ひなたはあっさりOKしてくれて、「これで…よかった…のかしら?」といまいち納得できない形ながら、とりあえず一安心。
- ニャトランの事で頭が一杯になり、みなやりなとの待ち合わせをすっぽかす形になってしまったひなたに付き合う形で、隣町のショッピングモールへ行く。「オレを助けようとして遅刻したと説明してやるって!」とニャトランはひなたを励ますが、「そんな事したら友達にもバレちゃうペェ」と危惧するペギタン同様、ちゆも渋い顔。
- 「説明はわたし達がするから」と、のどか共々探そうとしたところ、折悪くグアイワルとメガビョーゲンが出現。ニャトランにひなたを逃がすよう頼んだ後、変身して戦うも、変身する場面を避難したはずのひなたに見られてしまった。ひなたにプリキュアになれる資格ありと見たニャトランが、彼女を試したのだが……
- ひなたの口から出たのは「えぇ~~!可愛い~~!」という全く予想外なセリフ。そして「さっきまであんなに怖がっていたのに、なんだその反応」とニャトランにツッコまれ、「そう言われたら怖くなってきちゃった」というひなたに、グレースと仲良くズッコケる。
- メガビョーゲンに捕まってピンチに陥るも、ひなたはニャトランと共にキュアスパークルに変身して初陣を飾った。「よろしく、のどかっち、ちゆちー!」と挨拶され、今度は笑顔で応えるちゆ。めでたしめでたし……と思いきや、プリキュアの事は秘密だと念を押しておくのを忘れており、みなやりなと一緒に帰ろうとするひなたを慌てて追いかけてゆく羽目に。
■第5話
- 教室ではひなた達のグループが例の怪物の話をしており、ちゆはひなたがプリキュアの事をしゃべってしまうのではないかと不安げに眺めていたが、案の定ひなたが「でもね、あたし達頑張って勝ったんだよ!」と口を滑らせ、慌てて「そう!人気のぬいぐるみを頑張って買ったのよね!」とフォロー。すかさずひなたの腕を引っ張って、「プリキュアの事は秘密って言われたでしょう?」と釘を刺すも、決して悪気はなく、単純に忘れているひなたには苦笑するしかない。
- 何を言ってよくて何を秘密にすべきかを、放課後集合しておさらい。しかしやはりひなたは「ヒーリングガーデン」を「ヒーリングカーテン」、「ビョーゲンズ」を「ビョーキンズ」と言い間違える等、かなり心もとない。「でも、やると決めた以上、最低限忘れちゃいけない事ってあると思うわ」と再度念を押すが、その生真面目な態度が、ひなたの目には怒っているように見えた事を、この時のちゆは気付かなかった。
- 授業中も窓の外のニャトランに手を振っていて、先生の質問に答えられないひなたに代わって答えたものの、「またやっちゃった…」とへこむひなたは、背後の席からちゆが自分を睨んでいるかのごとく感じて萎縮してしまう。「覚えるのが苦手なら、メモを取るといいと思うの。書くと頭に入るし、読み返せば思い出せるでしょう?」とアドバイスしても、ひなたは怯えたような顔で愛想笑いするばかり。2人の間には微妙な溝ができてしまっていた。
- ちゆもそんなひなたの態度に気付き、「ねぇ…わたしって怖い?」とのどかに相談する。ひなたの力になりたくてアドバイスしただけで、決して怒っているつもりはないのに、彼女のような天然タイプと接するのは初めてなので、どうしたらいいかわからず、結果的に怖がらせてしまっているのではないかと、ちゆは悩んでいた。そこでのどかの発案で、3人は水族館に行く事に。
- 楽しく水族館を回るも、やはりひなたの言動はちゆを意識してぎこちない。そんな中、ひなたは意外と気を遣う事がわかったり、ちゆもひなたから見れば教室よりプライベートではだいぶやわらかい雰囲気をしているなどと、お互いの知らない面が見えてくる。さらにちゆは意外にも、ひなたのダジャレで笑いが止まらなくなるという、笑い上戸だった事が判明。
- ところが、いつの間にかペギタンがいなくなっていた。みんなで探し回る最中、さらにラテからメガビョーゲン出現のサインが出て、「急いでメガビョーゲンを探しましょう!」「待ってよ、ペギタン見つけるのが先でしょ!」と対立しそうになるちゆとひなたを、「ペギタンがいなければちゆちゃんは変身できないのだから、どっちも探そう」とのどかが取り成す。
- ひなたに手を引っ張られて走り出すちゆ。「ペギタンも動き回ってたらすれ違いに…」「大丈夫だって!パートナーなら絶対会えるよ!」「根拠は?」「ないけど!」と、猪突猛進のひなたに引き回される内にメガビョーゲンを発見したが、その傍らではペギタンがシンドイーネに捕まっていた。
- ちゆはあくまで慎重に「いいわ、話し合いましょう。そちらの要求次第では…」と交渉しようとするが、その言葉も終わらぬ内にひなたがシンドイーネに飛び掛かって行った。やむなくちゆもかかって3人で揉みあいになる中、加勢に入ったメガビョーゲンの触手でペギタンははじき飛ばされ、なんとか救出された。「ペギタン、よかった…」安堵しながらも、ぐったりしたペギタンの姿に怒りを燃え上がらせたちゆは「みんな、お手当てするわよ!」と号令をかけ、その気迫にビビるのどか・ひなたと共に変身する。
- 戦いが終わり、ひなたにお説教。「ひなた、ちゃんと聞いてる?今日はたまたまうまくいったからいいようなものの、これからはああいう無茶は慎んでよね!わかった?」「『これから』…?」怪訝そうなひなたに対し、のどかがちゆの気持ちを代弁する。「うん!フフッ、『これからも』3人で頑張ろうね!」朝のぎくしゃくした雰囲気が嘘のように笑い合う一同。確かにおっちょこちょいで忘れっぽいかもしれないけど、自分にはない行動力があって、仲間想いで勇気も持ち合わせるひなたは、もうちゆの大切な友達なのであった。
■第6話
- ひなたと一緒に花寺家を訪問。しっかり者のちゆと無邪気でにぎやかなひなたのコンビは、「のどかに良い友達ができた」と、のどかの両親を喜ばせる。
- やすこに会いたくて、家を抜け出して彼女の勤務先まで来たものの、入り口で躊躇いつつ様子を窺っていたラテを発見。のどかとひなたが遠くまで来たラテを褒めている間に、ちゆは堂々と事務所に行って「お忙しいところすみません、こちらにお勤めの花寺さん、今いらっしゃいますか?」とド直球の問い合わせ。やすこは集荷中だったが、いちご農園に行っているという情報が、この後のメガビョーゲン早期発見につながる。
- いちご農園を目指してみんな懸命に走る中、体力の乏しいのどかは息が切れて苦しそうに立ち止まってしまう。ちゆは「今回はわたし達でお手当てするわ、のどかはラテと後から来てくれれば…」と気遣うが、のどかは「わたしやラテが淋しい時、助けてくれたお母さんを、今度はわたし達が助ける番」と譲らず、再び走り出す。のどかの母への想いと強い決意を感じ取ったちゆはそれ以上引き留めず、後を追った。
- 一件落着後、やすこの口から、のどかが病気で学校を休んでいた時期があり、なかなか友達もできなかったと聞かされる。体が弱く運動が苦手なのは聞いていたが、そこまで深刻だったとは知らず、表情を曇らせながらひなたと顔を見合わせるが、その後の「だからこんなに早くいいお友達ができてうれしい。これからものどかをよろしくね」という言葉には、「はい、こちらこそ」と笑顔でお返事。
■第7話
- 昨日あたりから誰かが尾行している事を機敏に察知。相手を空き教室におびき寄せ、ちゆは隠れていたロッカーから飛び出して「わたし達に何か用?」と詰め寄る。
- その尾行者は隣のクラスの新聞部・益子道男だった。のどかに秘密の匂いを感じてハイテンションになっている彼は、「まさにスクープの予感!今、この僕の魂は高鳴るリズムを激しく刻んでいるのですよ!そう、ジャーナリズムという名のリズムをねー!」と興奮して叫びまくるが、そのセリフで笑いのツボを直撃されたちゆは、「ジャーナリズムとリズム…ププッ…ククク…」と、後ろを向いて爆笑をこらえるのに必死。
- しかしのどかがプリキュアだとバレたと思いきや、道男は逆にメガビョーゲンを呼び寄せる張本人ではないかと見当違いな疑いをかけていた。のどかはちゆとひなたを巻き込まないために、当面2人とは別行動を取る事を提案し、ちゆはのどかを執拗に尾行する道男の気を引き、のどかから視線を逸らさせる事にする。
- 放課後、下校するのどかの後を道男がつけているのを見て、部活の走り高跳びで、県大会記録を上回る高さに挑戦する事を宣言。ざわついた部員達の声に道男が食いついて、写真を撮っている間にのどかは逃げおおせて、ちゆも見事記録更新のジャンプを決めた。
■第8話
- 春の大会が迫り、ちゆ達陸上部の面々は練習に力が入る。ハイジャンプで優勝候補のちゆを、のどかとひなたが見守っていると、益子道男が声をかけてきた。ライバルとなる西中の選手が、県大会記録を超えたらしい。タイミング悪くちゆに見つかってしまい、やむなくその写真を見せたところ、「気にならないと言えば嘘になるけど…陸上は自分との闘い。わたしのライバルはわたしだから」と、いかにもちゆらしい前向きな言葉を残して練習に戻っていった。変にプレッシャーを与えてしまったかもと心配したのどかとひなたはほっとしたのだが…
- やはりライバルの動向を知った事で、ちゆの心には少なからず動揺が生まれていた。「わたしのライバルはわたし」と改めて自分に言い聞かせながら跳んだものの、足がバーに引っ掛かって失敗してしまう。ちゆがミスするのを初めて見た後輩達がざわめく中、ちゆ自身も呆然となる。
- その夜、旅館の制服である着物に着替え、ペギタンに励まされつつ一緒にお風呂のお掃除。和服を着たちゆのそこはかとない色香と、雑巾がけするちんまりしたペギタンの可愛らしさが絶妙。
- 翌朝ランニングに出かけようとすると、のどかが、さらにひなたまでが「一緒に走ろう」とやって来た。2人とも昨日のちゆの様子が気になって、わざわざ朝早くから様子を見に来たのだった。まさか鉢合わせするとは思わず、あたふたする2人を見たちゆは思わず笑い出し、のどか達の心遣いを嬉しく思う。-みんなで砂浜まで走り、休憩しながらちゆは自分の原点を語り出す。小さい頃は泳ぐのが好きで、ある日夢中で泳いでいた時に、空と海が溶け合った青一色の光景を見た事で、「空を泳いでみたい」と思ったのが、ハイジャンプを始めたきっかけだった。「自分の限界を感じた時、海を見ると『また跳ぼう』って思えるの。海と空が溶け合った、あの青い世界に近づくために」と言うちゆは、でも今日は海のおかげではなく2人のおかげで前向きになれたと、のどかとひなたに礼を述べた。
- しかし一度狂った歯車は簡単には元に戻らない。ちゆは全く跳べなくなり、本格的なスランプに陥ってしまう。心配したペギタンが調べてみると、イップスの症状らしき事がわかり、のどかのところへ相談に行くが、ラビリン曰く、のどかとひなたは買い物に出かけたという。「ひどいペエ!ちゆは1人で悩んでるペエ!なのにこんな時に遊んでるなんてひどいペエ!」と泣きながらひなたの家に飛んでいくと、のどかとひなたは応援用の横断幕を作っている真っ最中だった。買い物に行ったのはその材料の購入のためであり、決して暢気に遊んでいた訳ではなかったのだ。
- 「ちゆはイップスかもしれないのに練習を続けている。無理はしないでと言ってあげてほしい」と懇願するペギタン。だが、のどかやひなたも既にそう言ったのだが、ちゆの答えは「それでもわたしは跳びたいの。今は無理をしてでも自分の限界を超えたい。そういうのってもう古いのかな?」であった。気丈に微笑むちゆの姿に、それ以上何も言えなくなった2人は、今はちゆの決めたやり方を応援しようと決めたのであった。
- そして大会当日。いよいよちゆの出番が迫ってきた。緊張の面持ちで入念にウォーミングアップするちゆの耳に、応援するのどかの声が聞こえ、振り向くとのどかとひなたが「空へ!限界突破!」と刺繍された手作りの横断幕を掲げていた。さらにペギタンも、周囲の人間に見つかりそうになってもなりふり構わず、「ちゆ!行くペエ!」と声を張り上げている。仲間達の応援で胸が熱くなったちゆは青空を見上げた。あの空の高さに比べたら、目の前のバーの高さなど物の数ではない。湧き上がる闘志を胸に、ちゆが助走に入ろうとした時、ダルイゼンの作ったメガビョーゲンが会場に出現。選手達が逃げ惑う中、「今日のためにみんな必死で練習してきたのよ!それを台無しにするなんて!」と怒るちゆは変身して戦闘開始する。しかし氷のエレメントさんを取り込んだメガビョーゲンの、氷の防御壁で身を守りつつ、自分が攻撃する時だけ部分的に氷を溶かして攻撃、その穴を狙われればすぐ塞ぐという戦法の前にプリキュア達は手こずる。
- そんな中、ひらめいたフォンテーヌは「あいつの攻撃をわたしから逸らす事はできる?」と、陽動役をグレースとスパークルに頼んで走り出した。「ペギタン、さっきの声援うれしかったわ」と言いながら、フォンテーヌは仲間達にもらった先刻の勇気とともに高々とジャンプする。メガビョーゲンの頭上には防御壁が張られていないことを見抜いたフォンテーヌは、高々と跳び上がると頭上からヒーリングストリームを叩き込み、メガビョーゲンを浄化した。
- 戦いは終わったが、会場には人っ子1人おらず、大会は中止になってしまった。今日のために頑張ってきたちゆ達選手の努力が無駄になってしまったと、のどかとひなたは悄然とするが、その横でちゆがバー目がけて走り出した。そして見事にジャンプに成功する。限界を超える事が出来たのだ。大喜びで抱き着いてきたのどかとひなたに押し倒されたマットの上で、青空を見上げながら「また一歩…あの場所に近づける!」と感慨に浸るちゆであった。
■第9話
- 最近動画投稿サイトに投稿し始めたというひなたの動画を鑑賞するが、ニャトランが飛んだりしゃべったりする画像も混じっていて、「さすがに投稿してないから」と笑ってごまかすひなたに、ちゆは例のごとく渋い顔。
- ひなたの誘いで隣町のゆめぽーとへ。「たまにしか来ないけど、洋服は割とここで買うわ」との事。ひなたの目的である「エンジェルフォト撮影会」には、「あっ…せっかくだけどわたしは…」と最初は気の進まない風だったちゆだったが、可愛いアクセサリーなどを勧められている内に次第に笑顔になってゆく。
- 慣れない人ごみにあてられてのどかがダウン。ちゆが看病している間にメガビョーゲンが出現し、ひなたはスパークルに変身して単身立ち向かうも苦戦する。しかし追いついたのどかとちゆが変身して加勢した。1人で突っ走ってしまった事を謝るスパークルに対し、グレースが「今日は自分の事そっちのけで、わたし達に似合うものを選んでくれてうれしかった」と礼を言えば、フォンテーヌも「わたしも…最初はドレスで写真なんてって思っていたけど…その…ワクワクしたわ。それに、突っ走ってしまったのはあなたが一生懸命だったからでしょう?今だって、ここを守るために」と、ねぎらった。1人でメガビョーゲンと戦ったスパークルの体は傷だらけ。それもこれもみんな、自分達を大切に思う証だという事が、2人にはよくわかっていた。
- ひなたのセレクトしたドレスで、3人揃って記念撮影。綺麗に写っていて「お姫様だ~」と目を輝かせるのどかとは対照的に、ちゆの顔は微妙にひきつっており、「わたしの顔…」と苦笑い。
■第10話
- 校外学習の日、ワクワクして1時間も早く集合した上に、初めて電車に乗る興奮でテンションが上がりまくるのどか。「ひゃ~!改札で引っ掛かったらどうしよ~!」という発言には、「引っ掛かってみたいのね…」とさすがに困惑気味だったが、そんな彼女を微笑ましく見守った。
- 小銭を落としたおばあさんを手伝うのどかは、夢中になるあまり、自転車が迫っている事にも気付かない。すかさずちゆが「すいません、落とし物です!」と立ち上がって呼び掛けたため事故にはならなかったが、「危なっかしいのよね、のどかは。早く助けたいのはわかるけど、もう少し周りも見なくちゃ」と、のどかをやんわり窘める。
- 訪れたガラス美術館に、グアイワルとメガビョーゲンが出現。変身して戦うも、様子がおかしいラテを診察したところ、「遠くのあっちで大きな川が泣いてるラテ、あっちの遠くで黄色いお花さんが泣いてるラテ」との声が聞こえ、ここ以外にも2か所にメガビョーゲンが現れた事が判明する。水の煙幕を張ってメガビョーゲンが戸惑う内に、素早く集まって作戦会議し、「3人で手分けしよう」というグレースの提案を聞いて、「そうね、きっと1体は電車から見えたあの川沿いにいるわ。スパークル、そっちはお願い!『黄色い花が咲いてる場所』はわたし達が探しましょう!」と即座に役割を分担。グレースとラビリンにここを任せて、『黄色い花』を見つけるべく飛び出してゆく。
- 『黄色い花』、すなわちタンポポが咲く森でダルイゼンのメガビョーゲンを発見するも、たどり着くまでに時間がかかったため、周囲の侵食も進み、メガビョーゲンも成長して強くなっていた。もはや1人では手に負えないので、3人合流して1体ずつ確実に浄化する作戦へと切り替える事にし、美術館へと取って返す。ガラス細工の美術品を壊さないよう気遣うあまり苦戦していたグレースを助け、氷のエレメントの効果で動きを止めたメガビョーゲンをヒーリングストリームで浄化した。
- 「先に川の方をお手当てしましょう!」と号令をかけ、スパークルが戦っていた川沿いのメガビョーゲンに向かう。グレースは先刻ちゆが危惧していた通り、早く助けたいと焦るあまり周りが見えなくなっていた自分を戒めていたが、フォンテーヌはそんな彼女を「さあ、切り替えてお手当てに集中しましょう!」と笑顔で叱咤した。
■第11話
- 2体目のメガビョーゲンを何とか倒し、水のエレメントさんからエレメントボトルに力を分けてもらって、「大切なあなたの力、お預かりしました!」と礼を言うと共に、託された仲間の救出を固く決意するフォンテーヌ。だが、最後のメガビョーゲンは時間経過により巨大に成長してしまっており、まるで歯が立たない。
- 「本当にお手当てできるのかな…」とひなたが言いだしたのを皮切りに、みんな弱気になってしまう。「ごめんペエ、ボク達の判断がよくなかったペエ」と謝るペギタンに、ちゆも「ペギタンのせいじゃないわ、わたしも賛成したもの」と責任を感じ、すっかり落ち込む一同だったが、のどかの「諦めなきゃいいんだよ」という、懸命の叱咤によって気力を取り戻す。
- メガビョーゲンの体内で力尽きかけていた花のエレメントさんに、「あなたを助けたいのはわたし達だけじゃない!仲間のエレメントさんも、どうかあなたを助けてほしいって!」とグレースやスパークルと共に必死に励ます。そして力を振り絞った花のエレメントや仲間のおかげで新たなボトル・ミラクルヒーリングボトルが誕生。
- 見事メガビョーゲンを浄化し、帰ろうとしたところ、担任の先生が3人の名を呼びながら走ってきた。最初のメガビョーゲンが美術館に出現した際、避難した生徒の中に3人の姿がなかったため、ずっと探していたらしい。「慌ててたくさん逃げすぎて迷子になりました!」と苦しい言い訳をすると、怒られるどころか安心した先生が泣き出してしまい、平謝りする羽目に。
■第12話
- ラビリン達の提案で、チームワークを高めるための「プリキュア・チームビルディング大作戦」なる特訓を行う事に。特訓と聞いて、生真面目なちゆが想像したのは滝行。
- 特訓と言っても以心伝心のためのジェスチャーゲームであり、「右側を攻めて!わたしがビョーゲンズを引き付ける!」という無茶なお題担当となったちゆは懸命に身振り手振りするものの、まるで伝わらず。全然息が合わない有り様に困り果てた妖精達は作戦会議の末に、とりあえず仲違いにならない様、3人を励ます事に方針転換して戻ってみると…
- ひ「アハハハハッ、今の『ホーホケキョ』だって絶対思った~」の「違う違う、だから『北極』だって」ち「『ホーホケキョ』と『北極』…プッ…」と、呑気に笑い転げる3人の姿があった。妖精達は口をあんぐり。
- しかしそんなのどかなピクニックまがいの緊張感ゼロムードも、ビョーゲンズの新幹部・バテテモーダの襲来で消し飛んだ。メガビョーゲンを浄化されても「いいじゃん、いいじゃん、強いじゃん」とヘラヘラしているバテテモーダに「笑ってる…何なの、あいつ」とフォンテーヌは戦慄する。そしてその直後からスパークル=ひなたの様子がおかしくなり……
■第13話
- ラテをひなたの父・平光てるひこに診察してもらっている時、「てれるなぁ~、てるひこだけに!」という親父ギャグに「プッ、フフフフ…」と例によって吹き出す。ちなみにこのギャグ、「初めてウケた」代物らしい。
- ひなたが「プリキュア辞めるかも」と言い出し、一同は大慌て。ひなたが勧めるジュースの味を聞かれ、「いつもの味とは少し違う気がしたけど」と率直に答えると、「ほら!ほらね!お姉の味には届かないんだよ!あたしが作ると!」とひなたはすねてしまう。いくら敵を倒してもきりがない事、優秀な兄姉にはかなわない事などが重なって、ひなたは頑張っても意味がないのではないかと考え込んでしまっていた。
- そんなひなたにちゆは「結果が伴わないと、自分のやっている事に迷いが生まれる。そういうのちょっとわかるわ。こういう事は理屈じゃないから、周りが何か言ってもどうにもならないのよ」と理解を示した。先日イップスで苦しんだちゆならではの言葉だった。
- ひなたはのどかやニャトラン達の励ましで立ち直る。高速飛行するメガビョーゲンに手こずるも、ちゆ=フォンテーヌは氷のエレメントで凍結させる事で足止めし、勝利に貢献した。
■第14話
- 「すこやかフェスティバル」会場でのどか・ひなたと合流。連休中はお菓子を用意したり、お風呂の掃除をしたり忙しかったらしい。
- すこやかまんじゅうを食しつつ足湯を満喫。のどかが元気になったと聞き、「きっと温泉パワーね!」とすかさず推してきたり、大声コンテストでは「沢泉の温泉、最高ー!」と叫んだりする、温泉旅館の娘の鑑であった。
■第15話
- ラベンだるまちゃんに端を発したのどかとラビリンの喧嘩の話を聞き、「ラビリンはきっとそのだるまを好きなんだって、ニャトラン達に知られることが嫌だったんでしょうね」と冷静に原因を分析。「たぶんどちらが間違ってるって話じゃないのよ」と言うも、のどかは暗い顔のまま。原因がわかっても、もつれた感情の糸はそう簡単に解きほぐせないのである。
- 喧嘩したままののどかとラビリンはグレースに変身できなくなってしまったため、メガビョーゲンにキックを食らわせ、「一旦この場から離れて!」とスパークルと共に戦闘を引き受ける。その間にのどかとラビリンは、ラテが叱ってくれた事もあって、何とか仲直り。
■第16話
- すこやか市のプチ名所『永遠の大樹』を三人で訪れる。ちゆも幼い頃に一度来ただけの場所だったが、その大樹は見る影もなく枯れ果てる寸前だった。そこで出会った城戸哲也という老人の事をのどかが気にかけ、木のエレメントさんに頼まれた事もあって、哲也の友達を探し始める。
- 幸い、哲也達が昔通っていた喫茶店「純」にて、彼の友人である長野日出夫・杉崎史を見つける事はできた。しかし二人とも、あまり哲也とは会いたくない様子。ちゆは二人が着けている指輪を見て、日出夫と史が夫婦になっている事、そしておそらく二人が恋仲になったために、哲也との友情が壊れてしまったであろう事を察する。だが史の「何も言わないで」と言いたげな微笑みを見て、それを口にする事はなかった。
- 哲也の説得に失敗してしょげるのどかを励まし、「友情の誓い」を行って結束を再確認したちゆ達は、三人を再び会わせるために「永遠の大樹ありがとうフェス」を開く事を計画する。バテテモーダによって大樹がメガビョーゲンにされ、枯れてしまったかに見えたが、新たな若芽が芽吹いており、哲也達の友情も元通りになったのだった。
■第17話
- 週末、仲居が2人休むと聞き、ちゆは弟のとうじと共にお手伝いを志願。手際の良い働きっぷりは従業員達に褒められるが、女将である祖母のはるこからすればまだまだ。お客様に対するはるこの細やかな心遣いに感銘を受ける。
- スミスという外国人の一家が訪れ、ちゆが市内を案内する事に。だが喜ぶスミス夫妻とは裏腹に、娘のエミリーだけはなぜかつまらなそうに拗ねていて、ちゆにはその理由がわからない。
- 思い悩みながら帰ってみると、のどかとひなたがちゆの仕事ぶりを覗きに来ていた。「ちょうど2人に会いたかった」とぽつりと漏らすちゆを、のどかが海辺に誘った。海を見ている内にもやもやがこみ上げてきたちゆは、「沢泉の温泉、最高~!」…じゃなくて、「エミリーさんを笑顔にしたーい!」と大声で海に叫んだ。そして少しスッキリしたちゆはエミリーの事を打ち明け、のどかの「ちゆちゃん、海が好きだから」という言葉にヒントを得た。彼女の好きなものが突破口になれば…
- 1人淋しく足湯につかっていたエミリーに話しかけると、公園で遊ぶのが好きだが、日本の公園は嫌いだと言う。まもなく日本に引っ越してくる予定の彼女は、こちらで友達ができるか不安で仕方なかったのだ。ちゆはエミリーに、明日近くの公園で一緒に遊ぼうと誘いかける。
- ところがその公園にシンドイーネとメガビョーゲンが出現。明日ちゆがエミリーと遊ぶつもりだったブランコや滑り台を蝕んでゆく。止めようとしたフォンテーヌは、長靴型メガビョーゲンに蹴り飛ばされ、踏みつぶされそうになるピンチに。しかし「ここは…大切な公園なの!この公園であの子が笑ってくれるかもしれない!だから!」と全員全霊でこらえるフォンテーヌにグレースとスパークルが加勢。メガビョーゲンを跳ね除けて浄化した。
- 翌日公園で、みんなでだるまさんがころんだをすると、エミリーが「WOW!オオカミさん!その遊び知ってる!」と興味を示してきた。さらに同じ年頃の女の子達が加わってきて、友達ができるかどうかという不安も払拭されたエミリーは、すっかり笑顔になって帰って行った。それを見送って、「いいおもてなしができたみたいね」と喜ぶ母と祖母に、ちゆは「旅館の仕事ってやっぱり大変。でもわたし、この『沢泉』が好きだわ。いつかここでたっくさんのお客様を笑顔にしたい、改めてそう思ったの」と答える。この週末、ちゆは得難い経験と共にお客様を笑顔にする喜びを知り、将来への夢を見出したのだった。
■第18話
- ニャトランが日下織江に「ズッキュン」と一目惚れしたことから、「プリキュアは心の肉球にキュンと来た者とパートナーになる」→「キュンより強いズッキュンを感じた」→「パートナー交代!?」とラビリンやペギタンは大慌て。
- 「こういうのは当人達が決める事だから…」と冷静に成り行きを見守っていたちゆだったが、ひなたとニャトランは戦いの中でお互いの絆を確かめ合い、「あたし達両想いじゃん!」と笑い合った。ペギタンが「両想いって、そういう使い方で合ってるペエ?」と、さんざん心配して損したとばかりに言うと、フォンテーヌは「いいんじゃないかしら、あの二人の間ではちゃんと通じ合ってるようだから」と微笑んだ。何も心配する事はなかったのだ。
- キャンドル型メガビョーゲンのパワーの源が炎と気づき、雨のエレメントボトルでにわか雨を降らせると、火を消されたメガビョーゲンは読み通り弱体化。最近は戦闘でのキーマンとしての活躍ぶりが目立つ。
- 実は織江には日下炎という夫がいる事がわかり、「織江さんさえ幸せならそれでいい」と落ち込むニャトランをひなたが明るく励まして一件落着となったが、今度はラテの具合が悪くなって……?
■第19話
- ラテは疲れがたまったところに風邪を引いたと判明。「ビョーゲンズのせいで悪くなった体調はエレメントボトルで治せても、普通の風邪はどうしようもないものね…」と、休養させる事に。ひなたとのどかは「ビョーゲンズが来ませんように!」と懸命に念を送る。ちゆは両手を組んで、ペギタンと共にそっとお祈り。部活も休んでラテに付き添う。
- 旅館に「すこやか山に怪物が出た」という連絡の電話が入ったのを聞きつけ、のどか・ひなたを招集。いつもならラテが真っ先に気付くはずが、体調が悪くて察知できなかったのだ。責任を感じたラテは、捕まったプリキュア達を救おうと無謀にもメガビョーゲンに向かっていき、ボロボロにされてしまう。そんな一同の大ピンチを救ったのは、突如現れた謎のプリキュアだった。
■第20話
- 先代プリキュアとそっくりな精霊少女は、テアティーヌの願いによって地球が生み出した存在だったとわかる。しかしラテをヒーリングガーデンに連れ帰ろうとする彼女は、ラビリン達と対立。「テアティーヌ様の願いから生まれたのに何でわからないラビ!」というラビリンの主張に、「きっと地球とテアティーヌさんとの間に行き違いがあったのよ」と意見を述べるちゆ。何かすごい解釈。
- そして彼女は「みんなと一緒にお手当てをしたい」というラテの願いを聞き入れキュアアースに変身、バテテモーダを浄化した。のどかの発案による「風鈴アスミ」と言う名前がつけられ、「よろしくね、アスミ」と御挨拶するも、生まれたばかりで何も知らない彼女には一苦労しそうな予感。
■第21話
- お手当てが終わって解散…と思いきや大きな問題が。「アスミはどこに帰るの!?」と尋ねるが、生まれたばかりの彼女には当然帰る家はなく、「強いて言えば地球全体が家」と言い出して地べたに横になろうとする始末。とりあえずのどかが引き取る事に。
- 「じゃあ、アスミがのどかの家で暮らせるという事で」と乾杯の音頭を取る。まあ無事とは言い切れず、のどかは滅茶苦茶苦労したのだが…みんな笑顔なのでよし。
■第22話
- 下校途中のちゆとひなたが見たのは、体が半透明になってふらふらと街をさ迷い歩くアスミの姿だった。ひなたが慌てて周囲の人々の目をごまかす隙に、ちゆが自宅に連れ帰って事情を聴いたところ、ラテに嫌われたと思い込んだために、体が消えかかってしまったらしい。
- 「このまま本当に消えてしまいたい」とこぼすアスミに、ちゆはそれが『悲しい』という気持ちだと教える。おやつのすこやかまんじゅうを食べると、『美味しい』と感じて心が満たされた事で、体がだんだん元に戻ってきて一安心。
- 「アスミは甘いものが好きなのね」とちゆに言われ、「好き?美味しい事を『好き』と言うのですか?」と問い掛けるアスミ。ちゆに案内された足湯の心地よさで、「好きとは美味しくて温かくていいもの」という認識が増えたが、ちゆは「『好き』はいいものばかりじゃないかも。時にはつらいけど、でも『好き』をやめられないものもあるわ」と説明する。さすがに今のアスミにとって、理解するのは難しかった。
- そこでちゆは、自分のハイジャンプの練習を見に来るよう誘う。アスミから見ればやはり、何度失敗しても果敢に挑み続けるその姿は理解し難く、「なぜ美味しくも温かくもないのに好きなのか」と問う彼女に、ちゆは「どうしたら上手く跳べるのか、もっともっと高く跳びたいっていつも考えてる。この気持ちは止めようと思っても止められない。『好き』ってきっとそういうものよ」と説明し、思い悩む彼女を「アスミの心にもあるんじゃないのかしら、そんな『好き』の気持ちが」と励ました。
- そこにラテとラビリン達が現れるが、アスミの姿を見たラテは怯えたように遠ざかり、ショックを受けたアスミの姿は再び薄らいでゆく。タイミング悪くシンドイーネとメガビョーゲンが現われたため、アスミをその場に置いて、3人は変身して戦闘開始。その間にアスミはちゆの言葉を思い出し、「自分はラテの事が大好きなあまり心配し過ぎてしまったが、ラテの気持ちを第一に考えたい」という答えを見出してラテと和解。復活してメガビョーゲンを蹴散らした。
■第23話
- アスミの疑問に端を発した「『かわいい』って何?」という話になり、のどかやひなたがあれこれ挙げるがアスミは困惑する一方。ちゆは「アスミも『かわいい』を実感できたらわかるんじゃないかしら」と提案し、試しにラテをかわいらしく着飾らせてみたものの、アスミはそれを見て感想を述べるのではなく、ひなたの姉めいに「ラテをこんなに喜ばせてくださって感謝いたします」とお礼を言うズレっぷりで、一同ガックリ。
- 保護犬ポチットをドッグランに連れてゆく途中、ポチットの話題で盛り上がるのどかとひなたを横目に、アスミは「ちゆもポチットがかわいいですか?かわいいはずなのにわたくしは何も感じません。なぜなのでしょう?」とちゆに尋ねてきた。「かわいいと思うかどうかは人それぞれだから」と答えるが、「人それぞれ…という事は、人ではないわたくしには『かわいい』はわからないのですね…」とアスミはまたもや落ち込んで体が消えかかってしまい、「人それぞれっていうのは各自いろいろって意味で…大丈夫、その内わかるわよ!」と大慌てでフォローする羽目に。
- ドッグラン会場にて、アスミとラテ相手に「ついてらっしゃい、うふふふ」チックに走り出すも、ハイジャンプの習慣で全力ダッシュになって振り切ってしまい、平謝り。
- 戦闘時は「メガビョーゲンはわたしとグレースが食い止めるわ、その間にスパークルとアースはみんなを安全な場所へ!」と安定の司令塔ぶりを発揮。メガビョーゲンが強大化してピンチに陥るが、ポチットの勇気とひなたに対する思いに感じ入ったアースによって救われる。
■第24話
- おおらか市の湖にハイキング。湖水に浮かび、「ハァ…母なる地球、その懐に深く慈しまれて抱かれているような気持ペエ」とつぶやくペギタンに「詩人ね」と一言。ペギタン、来週はそんな優雅な事を言っていられなくなるとも知らずに…
- のどかとひなたが女の子らしく駆けっこする横で、なぜかアスミと全力ダッシュで勝負。両者ともロングスカートなのに速過ぎ。
- ネブソックを退治し、帰ろうとするも、ここまで来たアスミのワープトンネルがすぐには再使用できない事が判明。「わたし、お使い頼まれてたんだけど…」と青ざめ、せっかくだからカフェに寄って行こうと呑気なひなたとのどかを余所に「それどころじゃないでしょ!」と悲鳴を上げていた。
■第25話
- 怖いドラマをペギタンと一緒に鑑賞。ちゆが「あ~、面白かった!」と言う横では、ペギタンはガタガタ震えて怯えっぱなし。精一杯虚勢を張るペギタンを「可愛い」と頭を撫でるが、ちょっと席を外した間にペギタンは姿を消してしまった。
- ペギタンは公園で落ち込みつつ、「いつまで経ってもボクは弱虫のまま。可愛いじゃなくてカッコいいって言われたいペエ!」とちゆを守る妄想に耽っていたのだが……
- しかし通りかかったりりという女の子にぬいぐるみと間違われて持ち帰られ、生き物と発覚後も「ジョセフィーヌ」と名付けられて可愛がられる羽目に。友達がおらず、母親も仕事で不在がちのりりに情が移りかけるも、早くちゆのところに戻らねばという思いとの間で板挟みになり、ペギタンは苦悩する。
- そうとも知らず、皆に協力してもらって捜索してもペギタンが見つからなくて激しく落ち込むちゆ。翌日、りりと一緒のペギタンを見つけ、「よかった、無事だったのね…」と瞳を潤ませるが、りりは逃げ出してしまう。折悪くメガビョーゲンが出現したため、お手当てを3人に任せてちゆはりりを追う。
- 「ごめんね…でもジョセフィーヌとさよならするなんて嫌だよ!」と、謝りながらもりりはペギタンを部屋に閉じ込めた。しかしそんな彼女に後ろ髪を引かれながらも、ペギタンは勇気を出してりりに別れを告げて脱出。ちゆと涙の再会を果たし、みんなに合流してメガビョーゲンを浄化した。
- 後日りりの家を訪問。ペギタンから事情を聞いたようで、謝るりりを咎める事もせず、「この子があなたに会いたいって聞かなくって。ねぇ、時々遊びに来ても構わない?」と笑顔のちゆ。りりも大喜びでペギタンを抱きしめ、2人は改めて友達になった。「ジョセフィーヌ、だ~い好き!」
■第26話
- 今回はプリキュアシリーズ初の総集編。回想はペギタンとはぐれた話。そして……。ちゆはアスミと遭遇した時、なぜ家にいないのかと訝しんでいたが……。
■第27話
- 「なんか面白くなってきたし、ちゆちーも呼んじゃお!」とひなたに呼び出されて気球大会の会場へ。休みの日なのにつき合いがよろしい。
- 勝てなかったのに諦めの笑いを浮かべているカズに対し、「もやもやした『ムムムな気持ち』」を感じていたアスミに「それはずばり、『悔しい』っていう気持ちよ」と説明する。アスミがまた一つ成長した証であった。
- 戦闘では氷のエレメントを使おうとするも、グアイワルに読まれており、メガビョーゲンに吹っ飛ばされてしまう。最近は氷のエレメントの凍結攻撃で足止めして必殺技につなぐパターンが多かったので、さすがに警戒されていたか。
■第28話
- 姿の見えなくなったのどかを探しに来たところ、ダルイゼンと倒れたのどかを発見。ひなた・アスミと共にすかさず変身するも、ダルイゼンは逃げ去り、メガパーツを埋め込まれたのどかは意識不明になってしまう。両親がのどかに付き添うため、アスミとラテは沢泉家に泊まってもらう事に。
- 翌日ひなたの家のカフェで、「のどかが前に罹っていた病気もメガパーツのせいだったのかしら?」と口にしたところ、ヒーリングアニマル達の口から、実はダルイゼン達はメガビョーゲンが進化したテラビョーゲンという事を知らされる。不安な思いは募る一方だったが、アスミの言葉に背中を押され、皆でのどかに会いに病院へ向かう。
- のどかの体から生まれたケダリーを、皆で力を合わせて何とか浄化。全快して、両親と抱き合い喜ぶのどかを笑顔で見守った。
■第29話
- 3人でおしゃべりしながら廊下を歩いていたところ、菅原有斗に「廊下を塞ぐように歩くのやめてもらえないか」と注意され、「ごめんなさい!」と謝るのどかによって隅っこに押し込まれ、妙にへこんだ顔をしていた。しかしその直後、「吹奏の王子様」というひなたの説明に「すいそう?水槽の王子様…人魚?」と返したのどかのボケに、例のごとく吹き出す。
- ペギタンによって、砂浜がちゆのストレス発散&気分転換スポットである事が説明される。先日は「ペギタンのラップが見たーい!」と謎の叫び声を上げていたとの事。
- メガパーツを大量投入されたメガビョーゲンは最初から強化状態で普通の攻撃が通じず、「いつも通りではダメって事!?」と警戒するが…終わってみればいつも通りのアース無双でした。
■第30話
- 昼食ではピザを頬張り、「う~ん、幸せ」とご満悦。実家の和風イメージがあるだけに、ちょっと意外な選択。
■第31話
- 円山先生から作り出されたギガビョーゲンに大苦戦。動物園周辺の草木が蝕まれたために、動物達はすっかり怯えており、ちゆお気に入りのハシビロコウもけたたましく鳴き喚いていた。ちゆとペギタンも「みんな怯えてる…」「動物は自然の変化に敏感ペエ、きっと余計に怖いペエ」と心が痛む。
- 再戦を挑むもヒーリングオアシスすら通じず、アースの心は折れそうになるが、「それでもわたしは諦めたくない、ビョーゲンズに苦しめられる先生や孝太くんをほっとけない」と立ち上がるグレースとラビリンに触発され、フォンテーヌとペギタンも「先生達だけじゃないわ。地球をビョーゲンズに奪われたら、たくさんの生き物が苦しむってよくわかった」「そうペエ、エレメントさんもみんな苦しむペエ」と勇気を取り戻して。みんなでアースに手を差し伸べる。その強い思いに応えて、スペシャル・ヒーリングっどボトルが生まれ、スペシャルヒーリングっどスタイルとなった4人はヒーリングっどアローでギガビョーゲンを浄化した。
■第32話
- すこやか中の職業訓練で、のどか達は『沢泉』の仕事を体験する事になり、ちゆは指導係に。のどか達にてきぱきと指示を与え、自分の方も手際よく心配りも行き届いた仕事ぶりは、川井やはるこに称賛される。
- とうじも一緒に手伝いに参加するが、なかなか上手くいかず空回りして失敗ばかり。迷い込んだ犬を助けようとして逆にお湯に落ちてずぶ濡れになった末に、常連客の力(ちから)の前でため息をついてしまい、「ミスは仕方ないけれど、お客様の前でため息なんて。おもてなしの心をなくすのだけは見過ごせないわ」とちゆに叱られてますます落ち込んでしまう。
- 最初は、ライバル視するとうじの働きぶりを監視するつもりでいたペギタンは、彼の落ち込む姿を見て励ましたくなり、アスミに頼んで「あなたは一生懸命で優しい。見る人はちゃんと見ている」と伝えてもらう。それを知ったちゆはペギタンの優しさに感謝すると共に、自分の気付かなかった弟の頑張りを知って、「もっと気を配れるよう精進しなきゃ」と気を引き締める。
- 力が素体にされたギガビョーゲンが現われ戦うが、とうじが逃げ出した犬を追いかけて戦場に飛び出てきてしまう。かばったフォンテーヌは、とうじもろとも吹っ飛ばされて川に転落。だが自分より犬の事を心配し、「大切なお客様だから」と答えるとうじの心には、先刻注意されたおもてなしの心がしっかりと芽生えていた。目の前のフォンテーヌが姉とも知らずに礼を言うとうじに、「後は任せて」と笑顔を返したフォンテーヌは、「『沢泉』はわたしが守る!」と強い思いでギガビョーゲンの攻撃を跳ね返して勝利する。
- 例の迷い犬は力のペットだとわかり、彼から礼を言われて、「お客様の笑顔を見るってうれしいんだね」と喜ぶとうじ。「「ねぇ、もしかしてボクの事ずっと見ててくれたの、お姉ちゃん?」と問われ、「フフ…さぁね」と微笑んではぐらかすちゆではあったが、今日の出来事はとうじを確実に成長させたに違いない。
■第33話
- のどかの主治医だった蜂須賀先生が訪れ、『沢泉』に宿泊して花寺家と食事会をするとの事。食事の間ラテを預かり、ラビリンに「のどかと一緒に御馳走食べたかったラビ」と言われて、「お客様と同じものは無理だけど、後で何か用意するわ」と返事。結構本格的な量の料理を2膳用意し、ラビリンとペギタンがお腹ぽんぽこりんになる程食べさせた。若々女将のもてなしの心に分け隔てなし。
- そこへ血相を変えたのどかが飛び込んできて、ラビリンに「ビョーゲンズの事、先生に話しちゃダメかな!?」と詰め寄った。「自分の病気に何もできなかった自責の念で先生が病院を辞めてしまう」と取り乱すのどかの姿に驚き心配するが、実は蜂須賀先生はのどかの感謝の言葉で勇気づけられ、海外へ旅立つ決意を固めたのだった。アスミと一緒にのどかと先生の様子を見守っていたちゆは、二人が固く手を取り合う様子に一安心。
■第34話
- 秋の対抗陸上大会で、ちゆは県大会記録で優勝する。惜しくも敗れたすこやか西中の高美ツバサは握手を求め、「次は世界で戦いましょう」と声をかけてきた。今まで意識した事もなかった「世界」という言葉にちゆは戸惑う。ひなたやのどかに「ハイジャンの選手とか目指さないの?」「世界の陸上大会に出るとか」などと持ち上げられ、「私よりすごい人いっぱいいるもの」とお茶を濁すも、そんな先の事までは思いもつかないというのが本音だった。
- 益子道男に取材されたり、女子生徒達から黄色い歓声が上がるなど、すっかりちゆは人気者に。さらに『週刊陸上TOP』から、期待の陸上界のホープとしてツバサと一緒にインタビューを受ける事になる。ツバサがハイジャンプを始めたきっかけは、「小さい時に地面を蹴って飛び上がったら、どんどん高く跳べるような気持ちになったため」であり、ちゆの「空を泳ぎたいと思ったから」というきっかけを聞いたツバサは、「案外似てるのかもね、わたし達」と一層ちゆにシンパシーを感じた様子で、ちゆが「友達になれそうでうれしい」と言うのに対し、彼女は「ライバル…でしょ?」と返して微笑む。ますますちゆをライバルとして強く意識するツバサの思いに、ちゆの方は困惑していた。
- そのツバサは親の仕事の都合で来週日本を離れる事が決まっており、「世界の大会で会えるのを楽しみに」とちゆに言うが、ちゆは「ハイジャンは好きだし高校でも続けようと思ってる、でもその先は…」と正直な心境を明かす。それを聞いた途端ツバサの表情は険しくなり、「あなたのハイジャンへの思いってそんなもんだったんだ。あなたに負けて悔しかった。悔しくて悔しくて眠れなかった。あなたを一瞬でもライバルと思ったなんて…わたし、大会の後必死に練習して、あなたの記録より高く跳んだわよ。さよなら、せいぜいお遊びのハイジャンで頑張るといいわ」と言い捨てて去って行く。ちゆは愕然となりながらその背を見送るしかなかった。
- ツバサの言葉がショックで、翌日のちゆは何もかも上の空。のどか達に気遣われても、「わたしだって真剣にやってる。負けたら悔しい。でもわたしは、海と空が溶け合うあの青い世界に近づきたい、その思いでやってるの!それのどこがいけないの!?」ともやもやした気持ちを爆発させるが、みんなの温かい励ましで「そうよね…わたしはわたしの思いで跳ぶ」と落ち着きを取り戻した。自宅の庭でジャンプを始め、父と一緒にひたすら跳ぶのが楽しかった頃の事を思い出しながら、ちゆは一つの決意を固める。
- 翌日の練習で、ちゆは先日の大会記録より5センチ高いバーに挑戦すると言い出した。ツバサが先日のちゆの記録を越えたのなら、自分も先日の自分自身を越えなくては彼女に顔向けできない。何度失敗しても、気迫を剥き出しにして決して諦めずにひたすら跳び続けるちゆ。そして遂に成功する。しかし喜ぶより先に、ちゆはツバサのところへ走り出していた。「伝えなきゃ…わたしが跳べたのは、わたしがこんなに熱くなったのは…伝えなきゃ…伝えなきゃ!」
- しかし西中に着いた時、ツバサは既に挨拶を終えて帰宅した後だった。ちゆは彼女がきっと陸上競技場にいるはずだと睨んで、なおも後を追う。その読み通り、ツバサは陸上競技場のトラックに一礼をして踏ん切りをつけ、海外に向かおうとしていたが、やる気に溢れたパワーに目を付けたシンドイーネによってギガビョーゲンにされてしまう。
- キュアスキャンでギガビョーゲン体内のツバサを察知したフォンテーヌは、「あら、あんたのお友達?」と嘲笑するシンドイーネに対し、「いいえ、ライバルよ!彼女を返しなさい!」と言い返して、一騎打ちに突入する。「彼女のパワーをこんな事に使わせない!」「ライバルならちょうどいいじゃない、いなくなった方がさ!」「違う!彼女がいてくれるからわたしはもっと跳べるの!」「ライバルなんて邪魔で目障りでむかつくだけよ!消えりゃいいのよ!」「あなたにはわからない!」「わかりたくもないわよ!」と、お互いに叫びながら二人は激しい攻防を繰り広げる。
- シンドイーネの攻撃をハイジャンプの要領でかわしたフォンテーヌは、襲いくるギガビョーゲンに対しても「もっと、もっと高く!」とさらに高空まで跳び上がって雨のエレメントの一撃を加え、浄化してツバサを救い出した。
- 意識を取り戻したツバサは、目の前にちゆがいる事に驚くが、「あのままさよならできないもの、ライバルとして」と言うちゆに対し、「この前はごめんなさい、あんなひどい事言って」と素直に謝罪する。ツバサの方もカッとなってちゆに当たり散らした事を後悔していた。「あなたが世界を目指さないからって、わたしにあなたを責める資格なんてないわ。でも、これだけは信じてほしいの。わたし、本心からあなたと…」
- なおも続ける彼女を制したちゆは手を差し出し、「次は世界で。わたしも世界を目指すわ、もっともっと高く跳ぶ」と答えた。自分を熱くしてくれるライバルの存在により、ちゆはより高い次のステージに進む事を決意したのだった。「あなたには負けないわよ、ツバサ」「ちゆ…次は世界で!」と自然と名前で呼び合う二人は固い握手を交わす。その光景は、今まで苗字呼びだった二人が、名前で呼び合うほどの親密な間柄にもなれた瞬間でもあった。旅立ったツバサに思いを馳せ、練習を始めながらちゆは自分にまた言い聞かせる。「跳んでみせるわ……世界へ!」
■第35話
- みんなで南の島へ。ビーチバレーでは例によってアスミと本気で渡り合い、完全なアスリートモード。戦闘でもわざわざ遠くのヤシの実弾を拾いに行ってダメージを受け、「体が勝手にレシーブを…」と言う有り様で、スパークルに「アスリート、やばっ!」とツッコまれる。普段とはボケ役とツッコミ役とが完全に逆転している。
- メガビョーゲンに必殺技を会得させるために地獄の強化特訓をしたと自慢するグアイワルに、「恐怖が支配する特訓なんて無意味だということをここで証明してみせるわ!」と、もはや地球のお手当てではなく、教育方針の相違に対して怒るフォンテーヌ。そのメガビョーゲンは前述の特訓にてタイヤ引きやウサギ跳びをやらされ、頭からバケツの水をぶっかけられたり、ちゃぶ台をひっくり返されたりと前時代的なしごきを受けており、プリキュアの攻撃をかわしたらアースやフォンテーヌに「勝負をしないとは卑怯です!」「アスリートとして恥を知りなさい!」と叱りつけられるなど、散々な目に遭っていた。
■第36話
- 英語の小テストでは余裕の100点。先生に「Very good!」と寸評をもらう文武両道のちゆにとっては、「授業を真面目に聞いていれば、徹夜までしなくても」と、ごく当たり前の事だったが、32点のひなたにとっては深刻な問題。しかし慰めようとした途端、「これから友達と会う約束してるんだった!」と大はしゃぎで飛んでいったひなたは、5年ぶりに再会したその友達・斎藤えりこに素っ気なくされて落ち込んでしまう。
- えりこが冷たくなったのは別々の学校になったからだと思い込み、「のどかっちやちゆちーとも、同じ高校に行かなければ友達でいられなくなってしまう」と、勉強する事を宣言するひなた。その想像図の中では、ちゆは眼鏡をかけてフランス語で挨拶するという、よくわからんお嬢様風の設定。
- とは言うものの、集中力が全然長続きしないひなたのために、みんなで平光家にお泊りして勉強会をする事に。だが「わからないところはどこ?」「わからないところがわからない」「わからないところがわからないって、どういう事なのかわからないんだけど」と、できる子のちゆにとっては、できない子・ひなたの心理を理解するところから始めなくてはいけないという有り様だった。
- アスミに「そもそもの話、別々の学校に通うと友達ではいられなくなってしまうのでしょうか」と素朴に疑問を呈され、ちゆからも「えりこさんときちんと話をする方が大事なんじゃないかしら」と勧められたひなたは、えりこと改めて話してみる事を決意。結果、ふとした心のすれ違いだったとわかり、ひなたとえりこは変わらぬ友情を確かめ合った。
- そして次の小テストでは、ちゆはまたも100点で「Very good!」。しかし肝心のひなたは25点と前より悪化。「なんで下がるの!?」「一緒に勉強したわよね!?」と問い詰められるも、ひなたは先述のちゆに後押しされた言葉により、えりこと和解した事に気を良くして、「一緒にいられなくても友情は壊れない」と気分が緩んでしまったのだった。ただし、「のどかっちやちゆちーと同じ高校に行きたい」という決意は新たにした様子なので、もうしばらくちゆの手を煩わせる事にはなりそうである。
■第37話
- 今回のテーマは『秋』(12月20日なのに)。芸術の秋という事で、美術の時間にのどか・ひなたとお互いの顔をスケッチ。微妙な画力ののどか、少女漫画風のひなたに対し、やはりちゆだけは抜群に上手かった。
■第38話
- 陸上界のホープとしてちゆの記事が新聞に載り、大喜びの沢泉家一同。とうじが「いつかこの旅館の女将になりたい」と言い出し、他の家族も「とうじがそう言うのなら、ちゆは陸上で世界を目指せばいい」と後押しするが、小さい頃から自分が女将をやるものと思い続けてきたちゆは、ハイジャンと女将のどちらを選ぶべきか思い悩む。
- 授業中も上の空で、のどかとひなたに心配される。世界の舞台で跳びたいという思いも捨て難いものがあり、二人に「これからはハイジャンに専念してみせるわ」と宣言してみたものの、完全に吹っ切る事はできず、練習では失敗ばかりしてしまう。
- 旅館の前の落ち葉が気になり、掃き掃除をしていると、とうじが「旅館の事はボクに任せて」と、代わって掃除を始めた。姉をハイジャンに専念させてあげたいという思いもあるが、旅館の仕事が楽しくて、お客様の笑顔を見ると幸せな気分になるのだという。番頭の川井も認めるとうじの働く姿に、ちゆは弟の成長を喜びつつも、自分の居場所がなくなったような複雑な思いに駆られる。
- そこへ高美ツバサからの手紙が届いた。「外国での生活にも慣れ、思う存分ハイジャンの練習をしている。いつかちゆと一緒に世界で戦える日を楽しみにしてる」としたためられた文面を読めば、自分をライバルと言ってくれる彼女の思いも無下にはできない。ペギタンに「ちゆはハイジャンより女将をやりたいペエ?」と尋ねられても、「わからない…選べないのよ」と迷いが深まるちゆは、ランニングに出かけた。
- 海に向かって「ハイジャンで世界に行きたーい!でも…旅館も好きー!」と叫ぶちゆ。ペギタンがやってきて、「ボク、ちゆがどうしたらいいかわかったペエ」と言いかけたところでギガビョーゲンが現われ、ちゆは変身して単独戦闘開始。しかしシンドイーネの「あたしの一途な愛を邪魔しないでよ!この一途な思いがあってこそ、キングビョーゲン様の愛を掴めるのよ!」という言葉に気を取られた隙に、ギガビョーゲンに吹っ飛ばされてしまう。
- のどか達が駆け付けてピンチは脱したものの、「シンドイーネの言う通りかもしれない…何事も一途な思いにはかなわない…なのにわたしはハイジャンと旅館、どっちつかずで…」とうなだれる。だがペギタンが「それでいいペエ!両方好きなんだからどっちもやっちゃえばいいペエ。ちゆなら絶対できるペエ。それでももし、まだ勇気が足りないなら、ボクのを分けてあげるペエ」と力強く激励した。初めてプリキュアになった時、躊躇していたペギタンにかけた自分の言葉。今度は自分が励まされた…。「そう、そうよね…わたしはずっとチャレンジしてきた…ハイジャンも、旅館の仕事も…わたし、やりたい事全部やる!どっちも大切で、大好きなんだもの!」答えを見つけたフォンテーヌは、シンドイーネを蹴散らし、ギガビョーゲンの機動力も雨のエレメントで封じて勝利した。
- 「勇気をありがとう、ペギタン」「前にちゆからたくさんもらったのが、ちょっと余ったペエ」と喜び合うちゆとペギタン。家族一同に「欲張りだけど、でもわたし、どっちも諦めたくないの!」と自分の決意を伝え、晴れやかな笑顔が戻ったちゆを、「ちゆ、ファイトペエ」とペギタンは密かに見守っていた。
■第39話
- ひなたが、ビョーゲンキングダムへの出入り口を発見。「罠だと思う。本拠地への出入り口を開きっ放しにしておくなんて、いくら何でもありえないわ」とちゆは突入を反対するが、いつもなら弱気になって尻込みするひなたが積極的な熱意を見せたため、みんな同意してトンネルに飛び込んでゆく。しかしそれを陰から見届けていたグアイワルは不気味に笑っていた。
- キングビョーゲンはやはり強敵で、打ちのめされるプリキュア達。それでも、挫けそうになるヒーリングアニマル達を「パートナーと一緒なら守れる」と励まして、立ち上がったプリキュア達は、とうとうキングビョーゲンを倒した。勝利が信じられず「夢じゃないよね?」と半信半疑のスパークルに、フォンテーヌも「ええ、夢じゃない…わたし達、キングビョーゲンを浄化したのよ!」と答え、みんな抱き合って歓喜するが、そこへグアイワルが「礼を言うぞ、プリキュア」と言いながら現れた。やはりグアイワルの罠だったのだ。
■第40話
- プリキュアを利用してキングビョーゲンを倒させたグアイワルはキンググアイワルに進化。その凄まじいパワーとスピードの前になす術もなく、グレース共々変身解除に追い込まれる。
- 何とか逃げ出したものの、「まさかあんなに強くなっているなんて…」と意気消沈するちゆは、「これからどうするペエ?」とペギタンに尋ねられても、ただうつむくだけ。しかし「もう一度浄化しに行こう。だって、放っておけないよ」と言うのどかに勇気づけられ、「そうね、やるしかないわね」と気を取り直す。やはりのどかの一言は活力の源か。
- 戦闘では、ダルイゼンに吹っ飛ばされたグレースをお姫様抱っこでキャッチ。
■第41話
- メガビョーゲンを浄化し、続いてギガビョーゲン退治に向かうも、またもキンググアイワルが登場。グレースがダルイゼンに狙われ、アースがギガビョーゲンを独りで相手どったため、フォンテーヌはスパークルと共に「このオレ相手にたった2人でどこまで持つかな?」と嘲笑するキンググアイワルのパンチの猛ラッシュを耐えしのぐ。ようやくキック一撃を加え、「この調子で…!」と攻勢に転じようとしたが、今度はシンドイーネが襲い掛かってきて、ダウンさせられてしまう。絶体絶命と思われた時、キンググアイワルを取り込んでキングビョーゲンが降臨した。
- 結果的にギガビョーゲンは浄化できたものの、気が付いたらすっかり夜になっていて、連絡のできなかったちゆは母のなおに「怪物騒ぎでバスも止まっていたようだし、帰りが遅くなるのは仕方ないけど、連絡くらいしてほしかったわね。みんな心配したのよ」と叱られる。もちろんこれは愛情ゆえの言葉。ちゆは母と一緒にお客様のケアを手伝った。
■第42話
- 昼休み、のどかの様子がおかしい事をひなたと話し合う。何か上の空といった感じで、今も「お弁当を忘れたからパンを買う」と言って1人で先に行ったまま戻ってこない。しかしラビリンは、確かにお弁当を持って家を出たと言う。だとすれば、自分達に心配をかけたくなくてあえて避けているに違いないと察し、のどかに何かあったかラビリンに尋ねるも、ラビリンものどかがはっきり教えてくれないので困り果てていた。
- ちゆはラビリンを「じゃあ今は無理に聞かないけど、ラビリン、のどかはあなたになら話せるんじゃないかな。わたし達の知らないのどかも、ラビリンは見てきたでしょ?」と、優しく励まし、のどかの事を任せた。その甲斐あってラビリンは、ダルイゼンを救うべきだったかと苦悩していたのどかの心の重石を取り除く。
■第43話
- ネオキングビョーゲンにはまるで歯が立たず絶体絶命に陥った時、テアティーヌが降臨する。それを見たちゆは思わず「なんて神々しいの…」と呟くが、ひなたは「っていうか、でかい」と身も蓋もない感想を述べていた。
- あらゆる攻撃を受け付けないネオキングビョーゲンのバリアを突破するため、アスミはメガパーツを我が身に取り込む危険な賭けに出る事を志願する。みんなは必死に止めるが彼女の決意は固かった。そしてちゆの方へ振り返って「ラテも皆さんの事も、人間界そのものも守りたい。欲張りたいのです」と言うアスミに、ちゆははっとなった。女将の道を取るか、ハイジャンで世界へ進むか、悩み迷った末にちゆは「両方欲張って頑張る」との結論に達したが、アスミも同じように欲張って全部を守ろうとしているのだ。その覚悟を知った一同は、アスミの思いを尊重して決戦に臨む。
- メガパーツでさらに強化されたシンドイーネに苦戦するが、スパークルの「あっ、あんなところにキングビョーゲンが!!」と叫んで注意を逸らす奇策が結果的に功を奏し、勝利する。普段は参謀役のフォンテーヌだが、論理的に思考する彼女なら決して思いつくことのないような戦法であった。
■第44話
- テアティーヌが力尽きる前に駆け付けたプリキュア達だったが、ネオキングビョーゲンは結界を破った勢いで世界中を蝕み、一同はその体内に取り込まれてしまう。
- 「弱者が強者に淘汰されるのは自然の摂理」と勝ち誇るネオキングビョーゲンに、のどかとラビリンは敢然と立ち向かった。ちゆとペギタンも勇気づけられ、「仲間が出来たら支え合える!」「弱い心も、貫きたい強い思いも…」「そして一緒に立ち向かえる!」と手を取り合う。そして地球上の人々の「生きたい」という思いから生まれた新たなヒーリングステッキを手にしたプリキュア達は、遂にネオキングビョーゲンに勝利した。
- 疲れ切って、倒れたまま眠り込んでしまった4人を、すこやか市の人々が取り囲んでいた。ちゆ達がプリキュアである事を隠し、密かに戦い続けていたと察したりゅうじが「この子達の思いを尊重してあげたいですね」と言うと、みんな同意して、今まで通り知らないふりをする事に。
- とは言いつつ、それ以降はみんなの態度が妙に優しくなって、ちゆは朝食時にとうじから「お姉ちゃん、これ部屋で食べて」と焼き魚を皿ごともらい、「どうしてそんな?」と困惑。もちろんペギタン用なのであった。
- ペギタン達がヒーリングガーデンに帰る事になり、「今度は自分達だけでお手当てできるように」と張り切るラビリンやニャトランに対し、「わかってるペエ…それでも…やっぱりさみしいペエ」と涙ぐむペギタンの頭を、「わたしもよ、ペギタン」と微笑んで優しく撫でるちゆ。そして「今度は遊びに来るペエ~!」とペギタンが飛び立った時、「いつでも待ってるわ!」と思い切り手を振るちゆの瞳も潤んでいた。
■第45話(最終回)
- みんなでヒーリングガーデンを訪問。そのファンタジックな光景に「まるで絵本の世界ね…」と呟く。再会したラテはみんなの名前が言えるようになっており、「ち~ゆ~」と呼ばれて「はぁい♥」と笑顔。しかしなぜかラビリンだけは「すあま」と呼ぶので、憤慨するラビリンを余所に、ちゆは笑いをこらえるのに必死。
- 「ささやかですがお土産が」とすこやかまんじゅうを差し出すも、のどかとひなたのお土産もすこやかまんじゅうで丸かぶり。それでもヒーリングアニマルには大好評、かつプリキュアという事で歓待される。小鳥型の子供達とたわむれていると、ペギタンは「コラー!ちゆはボクのパートナーペエ!しっしっ!」とヤキモチ。変わってないなペギタン。
- しかし老ヒーリングアニマルのサルローだけは人間への不信と嫌悪を隠そうともせず、「人間などビョーゲンズと同様」と言い放った。なごやかな気分も吹き飛んで、ちゆ達は人間が便利に暮らすために空気や海を汚している事実を省みて考え込む。
- 偶然、すこやかまんじゅうに付着していた野生のナノビョーゲンによってメガビョーゲンが出現した。サルローに「人間が災いを持ち込んだ」と罵られても、ラテが呼び寄せた新たなプリキュア・キュアサマーの加勢も得ながら、「これ以上ひどい事にならないように、最悪の未来を避けるために、わたし達にも何かできるはずよ!」と戦うフォンテーヌ達。その姿を見たテアティーヌは「人間には未来を変える力があると信じたい」と諭し、サルローもその言葉を受け入れた。
- ヒーリングガーデンを後にし、展望台からすこやか市の景色を眺めながら、「生きている限り、戦いは終わらないって事ね」と呟く。ちゆものどかもひなたも、これからも地球のお手当てを続けていこうと決意するのだった。
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