ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

サルロー

さるろー

アニメ『ヒーリングっど♥プリキュア』の登場人物(メイン画像のチョッキと腹巻を着用する猿の方)。
目次 [非表示]

CV:郷田ほづみ


※注意

現在、このキャラクターへの評価は賛否両論となっています。

賛否どちらかの立場に傾く事なく、公平な記述になるよう十分に注意してください。


概要

ヒーリングっど♥プリキュア』の最終話(第45話)にて登場。


かつて、キングビョーゲンに蝕まれた土地の近くでひっそりと暮らしていたヒーリングアニマル


人間がある程度生きる為の環境破壊が他の生き物を殺めかねない事実を認めているが、度を越えた進化を果たした現代人が「生きる為」の目的以上に環境破壊を続けている現状を快く思っておらず、テアティーヌを「甘い」と評して「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」「オレに言わせりゃ、ヒーリングアニマルは人間だって浄化していくべきなんだ。この星のためにな」と臆面も無く言い放つヒーリングアニマルのタカ派である偏屈爺さん(もっとも、テアティーヌがヒーリングアニマルの始祖である以上、実はサルローはテアティーヌより年下である。女王と一般のヒーリングアニマルでは、歳の取り方にも差があるのかもしれない)。


これらはラビリン達にとっては、到底受け入れられない暴論である。


自分達が選んだパートナーである人間の「生きたい」と願う力がなければネオキングビョーゲンを倒せなかった以上、サルローの意見は悪の魔王退治後の勇者不要論でしかないのだ。


当然反発するラビリン達をよそに、風鈴アスミは「そういう考え方もあるのですね」と述べるが、「ないラビ!」と完全否定。


しかし、当の人間であるのどか達の考えは違った。


現代で人間は文明社会の恩恵を受けて便利に過ごしているが、彼らが普通に生きているだけで消費された資源は環境汚染の種になる。


動物病院に連れて来られる動物達の多くは、故意にしろ過失にしろ人間に傷つけられた動物である。


いずれ人間も自分達が滅ぼしたビョーゲンズ達と同様に『地球を蝕む害毒』として浄化すべき存在と見なされ、ヒーリングアニマル達と戦う羽目になるかも知れない……と。


ひなた「いつかあたし達も、ニャトラン達に浄化されちゃうのかな……?」


ペギタン「いやペエ、ちゆたちと戦わなきゃいけないなんて……!」


その時、さらなる事件が起こった。


ヒーリングガーデンに持ち込んだすこやかまんじゅうに野生のナノビョーゲンが付着し、メガビョーゲンが出現してしまったのだ。


サルローはのどか達を「災いを持ち込むのは、いつだってお前ら人間なんだ!」と非難し、態度を更に硬化させた。


しかし、「人間という種族」としての責任を取るべく戦いの中で必死に猛省し共に「あるべき未来の形」を再度見つめ直すプリキュア達の姿に思う所があったようで、より良い未来の為に模索しようとするテアティーヌの言葉に耳を傾け、人間達の可能性をしばらく信じようとした。


ただし、テアティーヌの「いざという時がくれば、私にも人間を浄化する覚悟はあります」という決意を聞いた上での合意に近い形式でもある。


テアティーヌは無条件に『人間の愚かさや過ちを知っている上で、それでもギリギリまで人間の可能性を信じたい』と思っているのだ。


つまり、これは『人間はギリギリの一点を超えると粛正対象になる回帰不能点(The Point of No Return)が存在する』事実を示している。


もしその一点を超えてしまえば、のどか達は浄化の運命を辿るか、滅びに抗ってヒーリングアニマル達と戦う事になる。


『この地球上で自分もみんなも健やかに生きていくために必要なこととは何か』

それが、与えられし猶予期間の中で人間達が考え続けなければならない未来への議題である。


声優について

声を演じた郷田氏はキングビョーゲン/ネオキングビョーゲンの声も兼任しており、フィナーレ的なカメオ出演を果たした。


「地球上の生物を絶滅させて、自分達の天下を築こうとした病魔の王」を演じた同氏が、最終回で「地球を汚す人類に批判的な立場の者」を演じる形となった。


また、同作品の敵組織の首領を担当した声優が、最終話で別の役で出演するパターンはプリキュアシリーズで初めてである。


制作の裏話

最終回の反響

あくまで可能性の1つだとしても『ヒーリングアニマルが人類を滅ぼすかも知れない』とする、プリキュア達が今まで浄化していったビョーゲンズ達と立場が入れ替わるようなパラダイムシフトは、視聴者に強い印象を与える事態になった。


本作では「プリキュア達が敵組織と一切の和解をしない」が特徴の作風であったが、もし1人でもビョーゲンズと和解していれば、サルローの「人間は浄化されるべき」の言葉は重みを持たなかっただろう。


この言葉はプリキュア達もビョーゲンズを絶対に許さなかったからこそ、ブーメランとして有効になっているのである。


環境問題に対するテーマは何の伏線もなく唐突に出てきた訳ではなく、例えばバテテモーダの宿主であるヌートリアは、侵略的外来種(=人間によって本来の生息地から日本に持ち込まれ、生態系に害を与えている)である。

バテテモーダは敵として浄化されたが「そもそも『ヌートリアが日本に存在し、生態系に害を与えている問題(=人間の罪)について考えなくても良いのか?』とする、その問いかけの為に宿主として配置されたのでは?」と捉えられる。


サルローの言葉を聞いたのどか達は、反論できずに「そんなこと、考えたこともなかった」とまで語っており、彼女達がある意味思考停止で戦っていた事実を別段のフォローなくリアルに描写している。


この事実から、本作でプリキュア達が敵と和解しない路線だったのは、「全てこの最終回に繋げる為だったのでは?」との感想を持った視聴者も見られた。


しかし、後述の『ヒーリングっど♥プリキュア オフィシャルコンプリートブック』のインタビューで様々な事実が明らかにされた。


オフィシャルコンプリートブックで明かされた事実

実はこの第45話は放映されない可能性があった。


オフィシャルコンプリートブックでの池田洋子SDへのインタビューによると、元々オリンピックが予定されていた状況もあり「何らかの都合で後半に放送が1回休止する可能性があった」らしく、しかもそこへ予想外の事態が襲い、休止になるかどうかがギリギリまで判らなくなった結果『全44話になるか全45話になるかわからない』まま最終盤の制作をせざるを得ない状況に陥ってしまった。


この状況に対応する為、第44話を「物語が完結する回」としてラスボス戦後のエピローグまで描き切り、第45話は削られても問題がないように「今までの物語とは切り離された後日談」として、ヒーリングガーデンでわちゃわちゃするギャグ中心の形を採る形にしようとした……のだが、ここでシリーズ構成の香村純子「人間の有害性を完全にスルーするのもよくないのでは?」と思い、サルローを通じて問題提起を行って、今までの戦いの意味を改めて問い直すエピソードとなったのである。


実は『ヒーリングっど♥プリキュア』は企画の初期段階で「人間が地球にとって害となる話はやらない」方向性が決まっていた。そんな不文律がある中、香村純子女史の脚本はその価値観を最終回で全てひっくり返したのだ。


香村純子がシリーズ構成をする作品では、最終回でこれまで語ってきた概念を根底からひっくり返す展開をする傾向がよく見られるのだが、本作でもそれは遺憾なく発揮された事態になった。


仮に全44話で完結していた場合「人間と他の動植物の『生きたい』意思だけが尊重され、ビョーゲンズを数の論理で排斥した」だけの物語で終わってしまっていただろう。


『ヒーリングっど♥プリキュア』終盤の展開の違和感へのアンサーとしての役割を、最終回である第45話が果たしているとの受け止め方も出来る。


因みに最終回だけに演出はSDの池田洋子女史が直々に担当している。


反論

とはいえ、それと同時に「終始サルローから一方的に『人間の業』を非難され、自虐的かつ悲観的な言動を反論も出来ずに受け入れてしまうのどか達」に少なからず苦悩する視聴者もいるだろう。(サルローの振る舞いは高齢男性による、若い女性や子供への過度な説教に見えなくもない)


また、彼女達の来訪はテアティーヌが直々に招待したからであるため、のどか達は「女王の客人」である。


そもそもテアティーヌがラビリン達に「プリキュアとして地球を守るために戦ってくれる人間を探してこい」と命じたのが全ての発端であり、それ等の事実を知っている筈なのにのどか達を痛罵する彼の行いは、女王の顔に泥を塗った挙げ句、ヒーリングアニマル全体の面目を丸潰しにしたも同然である。


更に以下の様な指摘もある以上、サルローの主張には手放しに賛同出来ないのも事実である。


地球のためもいいけど忘れちゃいけないこと

  • サルローの苦言は確かにマクロな視点で見れば「地球環境」「地球の未来」を思い遣っての発言なのは当然だが、ミクロな視点で見ればビョーゲンズ達と最前線で戦い辛酸を嘗め続けてきたのどか達に対する労いもない。さらに彼女達を危険な戦いに巻き込んだ負い目のあるラビリン達に対する配慮も窺えない。個人の過去に対する想像力も思慮も欠けている。
    • つまり、ヒーリングアニマル達もまた“「自分達こそが地球の意思だ」と思い上がった存在になりかねない実態”が示唆されている。
  • サルロー自身にも「人間という種の浄化」を望む様になった個人的事情があるのだろうが、作中でサルローの過去は語られていない為、執拗に「人間という種の浄化」を熱弁されても、視聴者にはいまいち説得力に欠ける。
    • サルローの過去についてわずかにヒントになりそうなのは「災いを持ち込むのは、いつだってお前ら人間なんだ!」との言葉だが、「人間が持ち込む災い」に彼の「『人間という種』そのものの浄化」を望む程のトラウマがあるのだろうか……?。
  • 少なくとも文明社会の恩恵を受けて豊かに暮らしている人間も皆が自然を荒らすばかりではない。例えば、樹サクヤの様に自然を守り、野生動物との付き合い方(「人間が無闇に手を出してもいけない」との意味でも)を考えている人物も存在する。
  • 更にネオキングビョーゲンを倒せたのはのどか達プリキュアやラビリン達ヒーリングアニマルだけの功績ではなく、地球上の人間達の「生きたい」思いがプリキュア達に力を与えたからであり、人間達がプリキュア達と共に地球を守ったとしても過言ではない。そんな人間達の浄化を望むのは正に恩を仇で返すも同然であり、「人間を浄化すれば地球を救える」と信じて疑わないサルローの考えは彼の様な"人間による環境破壊に心を痛める人々"から見ても不愉快極まりないだろう。
  • そして何より、サルローは人間が地球にもたらす害ばかり言及しているが、ペットや家畜など『人間という種』のもたらす恩恵によって活かされている生物が存在するのも事実である(等が良い例である)。当然、そんな生物達は生活の全てを人間に依存しているのだから、人間がいなくなれば新たな環境に適応できず滅びるか、人間の手を離れ「野良」となって生態系を害することになる。
  • 実際、サルローは人間が環境破壊により必要以上に他の生物を殺めている状況を批判している中、皮肉にも散々「人間の業」を非難しておいて、自分もまた全く同じ事を繰り返そうとしているのである

プリキュアとヒーリングアニマルの関係と今後

  • また、今作の物語は「自分達ヒーリングアニマルの力だけではビョーゲンズを倒し切れなかったので、『伝説の戦士プリキュア』の力を借りて、今度こそビョーゲンズを倒そう」とする、ヒーリングアニマル達の都合で戦っていた事実も忘れてはならない。
  • サルロー自身は自分が嫌う人間達の手を借りる事態に断固拒否していた可能性も考えられるが、それでも戦えない自分達に代わって地球の為にビョーゲンズを打ち破ってもらった以上、地球を守る立場として感謝や謝罪の一言二言を述べるのが筋である。
  • 更にのどかからすれば、かつてテアティーヌがまだ戦線に立っていた頃、彼女が討ち漏らしたメガビョーゲンがばら撒いた自立歩行できる種が見逃されていたせいで、のどかに寄生し長い間病に苦しみ、ダルイゼンとの因縁を産み出してしまった挙げ句それをヒーリングアニマル達の都合である守秘義務により蜂須賀先生に話せない受難に陥っていた。彼女の立場からすれば、自分達の職務怠慢を棚に上げ、人間を糾弾しその存在すら否定するサルローの態度に怒りを覚えても良い位である(尤も、前者に関しては当然サルローには知る由も無いため、この件に関してサルローを非難するのは筋違いであり、後者の件に関しても、これは流石に文句を言うべき相手はサルロー個人ではなくヒーリングアニマルと言う種そのものであるが)。
  • ビョーゲンズも勢力としては壊滅したが、種としては絶滅したわけではない。ヒーリングアニマルが今後復活したビョーゲンズやそれ以外の地球の脅威(たとえそれが一部の人間であっても)と戦い続けていかなければならない以上、「理論上ヒーリングアニマル1匹に付き、1人プリキュアを覚醒可能」ならば(変身アイテム数の制限なし)、根本的に「人間という種と手を切り、人間全てを浄化する」という考えは、愚策を通り越して自殺行為にも等しいではないだろうか……?
  • 先述の通り、サルローの言い分は「悪の魔王退治後の勇者不要論」に過ぎず、「ネオキングビョーゲン一派が倒された後なら何とでも言える」との批判もある。
  • そして、2023年公開の『プリキュアオールスターズF』では地球に桁違いの脅威が襲来することになるが…。

進化しなければ生き残れない?

  • サルローはビョーゲンズや人間の「度を超えた進化」を批判していたが、実際の所ネオキングビョーゲンはシンドイーネを取り込みさえしておけば、もう1段階進化出来ていた可能性があった。初期形態に戻ったダルイゼンを取り込んだ時に「これで十分」と勝手に満足し「更なる進化を求めなかった」事実が敗北を招いたのである。つまり過度な進化をしない様に自制した結果、滅亡したと見れる
  • 進化しない事態が破滅を招く可能性がある以上、サルローの「度を超えた進化=悪」の考えにも安易に賛成は出来ない。現に過度な進化をしない配慮の結果、脅威に対して抗えず滅んだ前例があるのだから。
  • ウイルスも抗原を変化させ簡単に滅びない様に自己進化を繰り返している。それ故人類もまた未知のウイルスに打ち勝つ為、地球環境の保全を目的に更なる医学の発展、技術開発に精進している。もしも人間が進化を止めてしまえば、進化し続けるウイルス達に滅ぼされてしまう。
  • 上記のような事実も含めて更に指摘すれば、のどかが病に侵されながら生き永られたのは高度に発展された現代医療のおかげである。もしサルローの指摘通りに人間が進化せずに近代以前の文明レベルで過ごしていれば、のどかは病死していた。結局の所、サルローの主張は単なる懐古主義に過ぎず弱者への配慮が著しく欠けているのである。
  • 尚、太古の地球にはダンクルオステウスウミサソリのように、サルローの「ただ生きる為だけの進化」で絶滅(周辺の生物を食い尽くした末に共食い)した古代生物も存在する
    • だが、全てのヒーリングアニマルの始祖であるテアティーヌが生まれた頃には、もう既に地球に人間が存在していた為、サルローはまだ地球に人間が誕生する前の時代に繁栄していた上記の古代生物群は流石に知らないだろうが……。

結局「度を越えた進化」が誤りであったか否かなどは、滅びる時にしか分からない以上「度を超えた進化」を批判し「ただ生きる為だけの進化」を必要悪と容認するサルローの意見が正しいか否かの判断は、誰にもできないのである。


サルローの言葉がもたらした余波

  • サルローが最終回で「人間の罪」を問いた流れは「人間とヒーリングアニマルの分断の可能性」だけでなく、プリキュアシリーズにおける「人間のプリキュアと人間以外のプリキュアの分断の可能性」をも生み出した。
  • 今作で唯一「人間で無い」プリキュアはキュアアースである。共にビョーゲンズと戦ってきた仲間なのに、最後の最後で彼女だけが「人間では無い」「のどか達とは立場が違う存在である」事実が明確になってしまった。
  • アスミは「地球の精霊」であり人間ではない。しかし、その容姿はかつてのテアティーヌのパートナーだった人間の女性・フウと瓜二つであり、もしも人間とヒーリングアニマルとの間に争いが起これば、彼女がどういう立場に置かれるかは不明である。
  • アスミはその事にも自分なりに考えを出して向き合っていくのだろうが、次回作にも唯一の人間で無いプリキュアが登場する。彼女は人間と人魚族を隔てる禁断の掟の存在を知って苦悩する事態に陥る。

劇場版との繋がり……?

尚、本作の劇場版アニメである『ゆめのまちでキュン!っとGOGO!大変身!!』では、人類がビョーゲンズを解析して開発した成果物が大惨事を招くと、正しくサルローが危惧した状況が発生してしまっている。この映画は諸事情により最終回の後に上映され、実際に本編の後日談・完結編として観劇しても問題がない内容の物となっているのだが、時間軸をその様に解釈した場合、TV版の最終回そのものが劇場版の序章・伏線とも取れる状態になっている。


そして……

2024年のプリキュアでは、ペット変身するプリキュアその飼い主変身するプリキュアがW主人公で登場、更に黒幕の言動が人間に対する尽きぬ憎悪を感じさせる表現も重なり、結果的にだがサルローの言い分を全面的に否定するような物語が始まった。


予言者?

何にせよ、サルローの登場で色々と考えさせる最終回となったのは確かである。


そしてpixivでは『ヒーリングっど♥プリキュア』最終回の放送以前に、サルローが述べた『人間もビョーゲンズも“地球を蝕む”点では同類なのではないか』との問題提起を示す作品も描かれていた。


ヒープリまんが


※上記の作品はサルローが登場する以前、2020年5月の作品です


余談

猿モチーフなのは犬モチーフのテアティーヌとの対比=犬猿の仲か、或いは「生意気で浅慮な考え」を意味する猿知恵であろう。

  • 実際、サルローは「ネオキングビョーゲン以上の驚異が現れたらヒーリングアニマルは人間とプリキュア抜きでどう対抗するのか?」「地球上から人間を浄化すれば、ペットや家畜に類する“人間に依存している生物”は飢えて死んでしまう」等の、人間を浄化した場合に発生する多大な問題点を考えていない(あるいは「対応できなかった生物が悪い」と切り捨てる可能性が高い)。

人類は「霊長目(サル目)」から進化しており、人間の度を越えた進化に苦言を呈する生き物としては「サル」がぴったりであろう。


また、2022年現在「サルプリキュアになった事例は無い」し「サルモチーフのプリキュア」もいない(キュアゴリラは居たけど)。


要するに彼は「プリキュアに苦言を呈する、プリキュアになれない存在」なのである。


次回作の最終回では、生き残ったは(メンバーによって程度に差があるものの、一応は)和解し、適切な距離の関係に落ち着いたが、皮肉にもサルローは『プリキュアの味方』のヒーリングアニマルでありながら、人間とヒーリングアニマルの間に余計な諍い、不和を生み出すと正反対の様相を見せてしまった。


貴方は最終回まで視聴して、何を思いましたか……?


関連タグ

ヒーリングっど♥プリキュア ヒーリングアニマル


ヒープリ関連

  • ギガビョーゲン:現代におけるビョーゲンズによって生み出された、人間が怪物となった存在で、サルローにして見れば人間の環境破壊がもたらした末路に見えなくもない。しかし、ギガビョーゲンの素体にされた人間は、あくまで寄生された被害者であり、彼等への非難は感染者を差別するも同然である事実に注意しなければならない。紆余曲折あって、サルローが人間の未来を信じるようになったのは救い。
  • 我修院サレナ及びエゴエゴ映画に登場。サルローの「生きる為」の目的以上の行為を、一個人が成し遂げようとした人間「その人間の歪んだ目的によって生み出され、人間に害を為す」と、サルローから見ると因果応報の結果な存在。しかし、サレナがエゴエゴを生み出す為に用いた技術は、ビョーゲンズが持つ種族的性質の「地球を蝕む」能力を失わせ「人間と共存できる可能性のある生命体に造り変える」性質上、平和利用さえしてくれれば、数多の生命を救う革新的技術になる可能性がある。

他プリキュアシリーズ関連

  • クシィ4年前の作品に登場。大いなる力を求めた結果その強大過ぎる力に飲み込まれ、世界に害を為す存在に成り下がってしまった青年。人間の「度を超えた進化」を忌まわしく思うサルローからすれば、彼は正にその象徴とも見える。但し、クシィが力を求めた理由は世界に降り注ぐ災厄に対抗する為であり、それもまた1人の男によって仕組まれた物であった為、その点に限ればクシィもまた、上記のギガビョーゲンにされた人々と同じく、救済されるべき被害者である。
  • スタープリンセス前作に登場。一応プリキュアサイドの人物達ではあるものの、サルローと同じく「プリキュアに力を与えし存在達が本当に絶対善なのか?」「その言動は正しいのか?」と視聴者に疑念を抱かせた存在。
  • ベル(プリキュア)3年後に登場。人間の土地開発による環境破壊を防ぐためにプリキュア達と対峙した敵キャラ。

ニチアサ関連

  • ゴセイナイト:地球を救う立場だが、登場当初は「人間の環境破壊」に厳しい態度を取っていて破壊行為も辞さなかったヒーロー。こちらも紆余曲折の末に、自らの意思で人間も守る対象として扱っていった。
  • ブロブの膜イン:こちらはビョーゲンズと同じ地球を汚染する立場であるが、作中に於いて「人間達も自分達と同じく、自然破壊や環境汚染の原因を作っている」実態を指摘し、その上で「人間達も自分達と同類」「そんな人間達を守る価値などない」と吐き捨て、主人公達を動揺させた人外繋がり。

他作品関連

  • のび太と雲の王国:サルローと同じく地上人を「悪」と見做し、必要あらば排除も厭わない者達が登場する。
  • のび太と緑の巨人伝:こちらも同じく、地球人を排斥しようとする者達が登場。また、上述したサルローが考慮していない「人間の存在によって受ける恩恵もあること」が元となった短編漫画で語られている。
  • 東方不敗マスターアジア:地球の環境改善の為に人類を排除すべきと考える者繋がり。こちらは弟子の「人類も地球の自然の1つ」とする説得で考えを改めている(キュアサマーによるパロディイラストも…↓)。

人類はビョーゲンズと同じ?

  • 宇宙猿人ゴリ:立場上は侵略者ながら、その動機が「地球の美しい自然を愛する余り、それを破壊する地球人に憤る」と、実質的にサルローとほぼ同じ思考・行動理念となっている。
  • 赤舌たんたん坊ゲゲゲの鬼太郎シリーズにおける、環境を何喰わぬ顔で汚す人々に失望・殲滅を主張したキャラ繋がり。ただし、人の手による環境破壊に憤っていた前者は5期、後者は6期に限っての話である為、別シリーズと混同しないように注意。
  • 夜神月:人間でありながら「平和な世界を作る為に、世界に害を及ぼす人間達を片っ端から排除する」と、サルローとほぼ同じ思想を抱く者。元々は彼も純粋な善意や正義感を持っていたが、それが暴走した結果、いつの間にか自分が最も忌み嫌っていた筈の「悪」と大して変わらない行いをしていた点も共通している為、もしあの時に、サルローの心がテアティーヌの説得を受けても動かなかった場合、サルローは彼と同じ末路を辿っていた可能性が高い。
  • ギバルーガ「自らを『地球』と断言し、自分以外の全てを一顧だにしない振る舞いに憤る人外」である。尤も、こちらの本質はビョーゲンズに極めて近くプリキュアとヒーリングアニマルの排除に成功し地球を我が物にしたネオキングビョーゲンに近い。
  • カレッブ・ゴールドマン:こちらは人間でありながら世界の自然、環境の現状を憂いでおり、作中でも「人々の自重しない環境破壊で自然が失われていくのは許せない」旨の発言をしており、その為に人工生物を製造した。
  • カクタス:こちらは遺伝子操作によって作られた『知能を持つ植物』。しかしその境遇は、「作物の成長をコントロールさせ、食料問題や地球温暖化を解決させることが期待されていたが、制御不能の失敗作として捨てられた」「自らを生み出し、そして「役立たず」として自身を捨てた人々を恨み続けた結果、その考えは『全生物を支配する』目的に行き着いた」
  • ミトル:ウルトラマンに登場する宇宙人で、宇宙の超高度文明における人間。劇中では「武力に武力で対抗してぶつかり合うのは文明人のやることでは無いので、ちゃんとそれ以外の平和的解決を出来るかテストし、できなければ文明を滅ぼす」タチの悪い抜き打ち検査を行ってくる。言動こそはわからなくも無いが、その基準は「自衛としての武力すら許さず、今まさに被害をばら撒いている言葉の通じない怪獣や侵略者に応戦し殺さず大人しくさせる行為すら『野蛮』と断じる」と度が過ぎたモノであり、敵が問答無用で仕掛けてきたケースを微塵も考えていない
  • 6期鬼太郎:上記のたんたん坊が登場する作品の主人公で人間社会に興味は無く、人間には余り信用しないキャラ繋がり。彼の場合は妖怪よりも人間の方が恐ろしいと発言する事も。また彼とサルローが同じ性格で似ているからなのか共通点も多い。
  • 花御:『地球環境の為に人類を滅ぼす』と、サルローのそれを先鋭化させたような思想を持つ呪霊。そもそも呪霊自体が本能的に人間を殺戮するようになっているので、思想ももはや飾りですら無いが。

関連記事

親記事

ヒーリングアニマル ひーりんぐあにまる

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 44097

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました