CV:勝生真沙子
概要
『映画ヒーリングっど♥プリキュアゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』の登場人物。
思い描いた夢を実体化できる仮想空間システム『ゆめアール』と、そのカギとなるゆめペンダントを開発した科学者。『ゆめアール』のプリンセス・カグヤの母親でもある。クール且つ男言葉で話す。屋敷のような自宅兼研究所に暮らしている。
『ゆめアール』が好評を得るに連れて、その開発者であるサレナの名声も高まる一方、「我修院博士は身勝手な夢をかなえようとしている」との悪い噂も流れている。
しかし、ゆめペンダントにはとある秘密があり、彼女はそれを使って恐るべき計画を企んでいた。
なお、プリキュアシリーズでは初の女性の科学者である。
演者について
担当声優の勝生は『映画ふたりはプリキュアMaxHeart』及び『プリキュアオールスターズDX3』に登場した闇の世界の魔女役以来のプリキュアシリーズ出演で、本作でも映画オリジナルキャラクターを演じる事となった。
関連タグ
ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!
※以下、『映画ヒーリングっど♥プリキュア』のネタバレにつき閲覧注意
2007年10月(作中の天気情報モニターに表示)の頃のこと。サレナは人々が平和に過ごせるような世界を実現するための技術を作り出す夢をもっていたが、研究の成果がなかなか出ずに行き詰まってしまっていた。また、回想シーンではこの時期に住居が火事で全焼している様子が描かれており、はっきりとは描かれててないもののこれで家族を失ったともとれる描写がされている。
なお、当時はナイトメアが活動していたが、この火事に関わっていたのかは不明。……もし関わっていたとすれば、ブンビーが居たのとは別の部署と思われるが。
それからサレナは「奇跡の花」を求めて旅に出る。そしてついにそれを発見したが、その時には花はすでに咲いていた。奇跡の花は咲くときに願いを叶えるものなので、すでに咲いた花では願いは叶えられない。だが、サレナは大輪の花の中に赤ん坊がすやすやと眠っているのを見つけた。
この赤ん坊が奇跡の花の精霊であることを確信したサレナは、この子を連れ帰り養育することにした。それがカグヤであった。(このためサレナとカグヤは血の繋がった親子ではない)。
その後サレナは、カグヤの力で「奇跡の花」を再び咲かせるための研究に没頭。奇跡の花を咲かせるには人々の夢を大量に集めることが必要と知ったサレナは、民衆の夢を集める場として仮想空間ゆめアールを開発した。
このゆめアールはカグヤと密接に繋がっているシステムである。ゆめアールによって具現化された人々の夢は、カグヤが回収して「奇跡の花」の苗が植えられている天空庭園へと運ばれる。
時間はかかるが、これでいつかは「奇跡の花」が咲くはずであった。
カグヤ自身も、自分が「奇跡の花」の精霊であることを教えられて育ってきたので、奇跡の花を咲かせてみんなを幸せにすることは自分の使命であり存在意義だと思っていた。
だが、ゆめアールの開発途中の段階で、カグヤは既に余命がわずかで14歳の誕生日に死んでしまうことが判明。
サレナは苦悩したあげく、「奇跡の花」の願いをカグヤの命を救うためだけに使うことに決意。
そして、ゆめアールで人々の夢を集めるだけでは14歳の誕生日までの開花が間に合わないとして、夢見る者の心にあるつぼみを強引に奪い取るため、その強奪役として人工生命体エゴエゴを生み出す。
エゴエゴに夢のつぼみを奪われた人間は生きる気力を失うので、これはカグヤを生かすために他の無数の人間を犠牲にする計画であったのだが、サレナはそれが罪であることを自覚しながらも、カグヤのために非情な覚悟でそれを遂行した。
カグヤは「みんなを幸せにすること」が使命だと育てられてきたので、自分のために人が傷つけられているなんて知ったらショックでどうなるかわからない。なのでこの計画はカグヤには内緒で行われた。
ゆめアールやエゴエゴの開発者であるため本作の真の黒幕ではあるが、作中では自分のためではなく終始「カグヤを救う」ことや「他の人々の平和を願う」ことを目的に行動していた。カグヤから拒絶された際に戸惑いを見せたり、カグヤを取り込んだエゴエゴを止めようとしたりしたため、根っからの悪人ではない。
一方で目的を達成するためにカグヤの力を利用したり他の人々の心にあるつぼみを奪ったりしており、身勝手な一面もあった(上記のようにこの点は自覚している)。
また、自ら生み出したエゴエゴのことは有り体に言えば冷遇しており、そのためにエゴエゴの中に「自分は何のために生まれたのか、なぜ自分を愛してくれないのか」という疑問と不満が生まれ、最終的に裏切られてしまった。(サレナは自分がエゴエゴに対して酷い扱いをしていた点について自覚してた描写は無いが、最終決戦後に自身の敗北を認めたエゴエゴに対しては裏切りを責めることも無く、自分の元へ再度受け入れている)。
映画の公開時期がTV本編の後だったことで、TV最終話のサルローが言っていた「『生きる為』の目的以上に地球環境を破壊している」「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」と言う言葉のような「人間のエゴイズム」「人間の罪」(ただし本映画では人間とカグヤに限定されているが)の側面を証明した人物と言えるかもしれない。
そんな彼女であるが、ビョーゲンズの細胞(?)から人工生命体エゴエゴを生み出す時に、ビョーゲンズの共通特徴であった「地球を蝕む能力」を失わせているという何気に凄い技術を持つ。
地球の生命体にとって絶対的な敵であったビョーゲンズの「地球を蝕む毒性」を失わせる技術は平和利用さえしてくれればビョーゲンズと人間、地球を生きる動植物が共存できる未来も作れるかもしれない。
是非心を入れ替えて研究を進めて欲しいものである…。
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