概要
ラテの母、女王テアティーヌが統治する、「地球のお手当て」をしてきた秘密の世界。地球によって生み出された世界であり、最初に生まれたヒーリングアニマルこそ他でも無いテアティーヌであった。
外観としては、緑が豊かな原生林が無限に広がっているような世界となっている。「ガーデン(garden)」=「庭、庭園、野外施設」という意味だが、どれくらいの広さなのかは不明。
マスコット系から完全ケモノ系まで多種多様のヒーリングアニマル達(主に哺乳類型、鳥類型、中には爬虫類型もいる)が平和に暮らしていたが、地球を蝕み病気にしようとするビョーゲンズの攻撃に遭ってテアティーヌとラテはヒーリングガーデンにある人間の女性の像の袂に避難した。
その石像の周りだけはギリギリ元の緑がある状態で、その範囲外では大地は黒く蝕まれ、其処に住むヒーリングアニマル達が傷つき倒れているという悲惨な状況となっている。
因みにビョーゲンズの襲撃の際、ラテは見習いのラビリン達と安全な地面の裂け目に逃げ込み、怯えながら事の成り行きを見守っていた。
余談
地球発祥の異世界は魔法つかいプリキュア!の魔法界以来4年ぶりに登場する事になる。但し、魔法界は外敵からの戦いの衝撃で、地球の一部が切り離された事が原因で誕生したのに対し、ヒーリングガーデンは地球のお手当ての為に地球によって生み出されたと言う違いがある。
プリキュアシリーズでは「プリキュアちが妖精の故郷へ訪問する」という展開は結構みられるのだが、本作ではなんとラスボスを倒した後で初めて訪問することになる。これは歴代でも前例はない。(ただし、終盤のラスボス戦の時に初めて訪問するという展開なら『スイート』『フレッシュ』で前例がある)
上記の通り作中開始時点でヒーリングガーデンの大半が既に蝕まれており、ビョーゲンズも機能不全となったガーデンのことよりも人間界を蝕むことに注力していたため、戦いでヒーリングガーデンが舞台になることは無く、プリキュアたちがそこに行く必要もなかったのだ。
ちなみにキングビョーゲンを倒した後でもヒーリングガーデンは完全に復興しておらず、蝕まれたままで立ち入り禁止になっている地域がいくつもあることが描かれており、気を緩めるとビョーゲンズの再拡大を許してしまうような警告を感じさせる。
(このあたりは、絶望の森は永遠に消えることはないことが明示されたホープキングダムと共通している)
なお、ヒーリングガーデンと人間界とを行き来することは、ヒーリングアニマルにとってはそんな難しいことではないようで、アスミに至ってはごくごく普通にヒーリングガーデンと人間界をつなげるゲートを開ける。
最終回ではのどか達がヒーリングガーデンに招待されていたり、ラビリン達が「今度は自分たちが人間界に遊びにいく」と言っているあたり、その気になればかなり気軽に二つの世界の行き来はできる。
プリキュアオンライン感謝祭にて
また、最終回後に公演されたプリキュア感謝祭オンラインでの朗読劇で語られたことでは、なんとヒーリングガーデンにはインターネットが通じ、ラビリン達とのどか達は最終回後もビデオ通話で交流を普通に続けているらしい。
人間界のインターネットは雷のエレメントさんによって維持されているので、エレメントさんにお願いさえすれば、回線がひかれてないヒーリングガーデンにネットがつながるのだということ。5Gどころではない超絶通信技術である。
しかし、プリキュア感謝祭オンラインのショーではその雷のエレメントさんが野生のメガビョーゲンに取り込まれ、プリキュア達はメガビョーゲンと戦いの最中で生み出されたダルイゼンとシンドイーネのコピー達と戦う羽目になってしまった。インターネットセキュリティには改善の要素がありそうだ。
ヒーリングアニマルとの絆と、彼らの掟
そんなわけで、歴代プリキュアシリーズからしても、最終回後もプリキュアと妖精たちとの繋がりのようなものが維持されている印象が強い。
ただ、ヒーリングガーデンは「人間界には秘密の世界」とされているのでヒーリングアニマルの存在は一般人に知られてならないという厳しい掟も存在する(ヒーリングアニマルの項目も参照)。のどかたちがヒーリングアニマルと近しいのはあくまでプリキュアだからである。
しかしこの掟、何故存在するのか、破ればどのようなペナルティがあるのかラビリン達はよく知らないらしく、結局作中でもはっきり明かされる事はなかった。次回作のような事が無ければよいが。
劇中描写から敢えて推察するならば、特定の種族(人間)と深く結びつくこと自体が、あくまでも『地球のため』に存在するヒーリングガーデンの在り方に反するからかもしれない。