概要
武道に徹している和弓(弓道)と違い、スポーツとして用具が発達している。
日本のメーカーは、ヤマハが市場から撤退し、現在、エヌ・プロダクツ(旧ニシザワ)一社のみとなっている。
複合素材を用いていることから分解、もしくは折りたたみ機構により持ち運びを容易にしているものもある。
種類
リカーブボウ
弓本体(ハンドルとリム)に、サイト(照準器)やスタビライザー(安定装置)を組み合わせたもの。
オリンピックでの競技は、このタイプ。
ベアボウ
弓本体はリカーブボウと同じだが、サイトなどの付属品を付けない。
狙いは、矢の先でつける。
コンパウンドボウ
偏芯リール(滑車)を利用し、引きはじめこそ重いものの引く力が半分程度で済む為、通常の弓では人が引けないほどに強い弓を使うことが可能になる。
映画『ランボー』で主人公が使っていた弓。
高威力・長射程のため、欧米で狩猟用として普及している。尚、日本では弓矢を使用した狩猟は、法律で禁止されている。
関連イラスト
リカーブボウの例
【各部の説明】
・ハンドル:弓の利き腕で持つ部分。金属製。矢が力学的に重心に位置するように中央がえぐれている形状になっている。
・リム:弓のしなる部分。木やカーボンファイバーなどの複合素材で出来ている。
・サイト:ハンドルの上部に取り付ける照準器。”T”の字を横にした形をしている。
・スタビライザー:ハンドルに付いている、”Y”の字の形をした棒状のもの。射撃時の振動を抑え、命中率を高める。
・アローレスト:矢を置く場所。定位置に矢を置く事が出来るので同じ弾道を描いて撃てるようになる。
【防具、付属品】
・チェストガード:胸当て。女性アーチャーの必需品だが、男性でも着用する。
・アームガード:弓を持つ腕の内側に着用する。もし、射撃時に弦が当たると…あざになるくらい痛い(筆者体験談)。
・タブ:弦を引く手に装着する。初心者はグローブを使用する。
・ボウスリング:手から弓が落ちないようにする紐。イラストでは分かりにくいが、弓を持つ腕の手首にかけてある。
・クィーバー:矢筒。腰に下げるのが一般的。
イラストは、ローアンカー(弦を引く手を顔の低い位置(顎の下)に固定する)の構え方。 |
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ベアボウの例
初心者は、まずベアボウ+ハイアンカー(弦を引く手を顔の高い位置(口の横)に固定する)で、近距離の射撃から入る。
イラストでは、矢を番える位置が高いが、初心者は、矢は人差し指と中指の間に挟む。
尚、ベアボウをハイアンカーで構えるのが、中世やファンタジーの世界の弓に一番近い。
コンパウンドボウの例
弦を、指ではなく、リリーサーという道具にかけて引いている。
この方が、指で引くより正確なリリースが行え、命中率が高まる。
日本人メダリストの山本博選手
詳細は⇒山本博(アーチェリー選手)
関連タグ
外部リンク
・全日本アーチェリー連盟