CV:村瀬歩
本記事ではキャラクターとしての概要と人間態について説明する。本来の姿であるプニバード態については「ツバサ(プリキュア)」を参照。
概要
ソラの同郷である、スカイランドに暮らす鳥型妖精プニバード族の少年(12歳)。
やや引っ込み思案だが、芯は強く心優しい努力家。
「空」への憧れから、ソラシド市で航空力学を学ぶ日々を送っていた。
誕生日は5月21日(ふたご座)。恐らく「リンドバーグ翼の日」(1927年にチャールズ・リンドバーグが大西洋単独無着陸飛行に成功した日)に由来すると思われる。
初登場は第2話。
容姿
髪はキャラメル色の茶髪で、鶏冠のようなくるんと丸まったアホ毛が中央にある。
ソラやましろよりも背は低い。
服装
私服
春・秋:オレンジ色の襟が長い半袖のパーカーと茶色のハーフパンツを着用しており、パーカーには赤い菱形の飾りがついている。
足には短めな白い靴下と青緑色のスニーカーを履いている。
右手首にはオレンジ色のリングをはめている。
夏:白いTシャツにオレンジ色のベストを着用。Tシャツは少しはみ出ている。靴下は春服より少し長くなっていて、オレンジ色のラインが入っている。靴、半ズボンは春服と同じ。
スカイランド服:クリーム色を基調としたオレンジ色の線入りの半袖を腰のあたりで縛って、春服と同じ茶色のハーフパンツ、白い靴下に靴は地下足袋風の茶色いショートブーツを着用している。
人物像
初期メンバーの中では最年少であるからか、基本的には誰相手にも「さん」づけで呼び敬語で話す。
同時にソラと同じく異世界人特有の認識のズレによりボケもできる万能型。
人付き合いが苦手というわけではないがあまり積極的な方ではなく、やや大人しめな印象。
しかし、こうと決めたことに関しては努力を惜しまず諦めることもない芯の強いタイプである。
特に「空を飛ぶ」ことと「エルちゃんを守る」ことに関してはこの努力家の性格が顕著に発揮され、自身の危険を顧みない行動を取ることもある。
一方、自分が正しいと思うことや、自分にとって自信があることについては、年上相手にも遠慮せずにマウント取るような物言いをするなどの少し生意気な部分もある。
だがこれは、「小学生高学年男子」ならば当たり前の事であろう。
また、自分の活躍を誰かに褒められたり認められると、普段とは打って変わって興奮気味になる年相応の少年らしい一面も見られる。
何より嫌いなのが「子供扱い」されること。
12歳になっても心配性の両親から赤ん坊扱いされてきたからか、初期の頃は子供扱いされると不機嫌になることがある。
本人としては仲間から頼られる存在でありたいと考えているようで、第23話でソラが誰に告げることもなく姿を消した事を憂いでいた。
推しが強くグイグイ来るタイプの人物には苦手意識があるようで、11話で本格的に関わるようになった聖あげはと行動を共にするようになった際、向こうからは気に入られていたが、ツバサは当初彼女に苦手意識を抱いていた。
なお、彼女からは現時点では何故か名前で呼ばれておらず『少年』と呼ばれると不機嫌になり怒る(とは言え、キュアウィングに変身してあげはを助けた際には『ツバサ君』と呼ばれているので、単に揶揄われていただけだと思われる)。
航空力学に出会ったことがきっかけなのか、ヨヨに用意してもらった研究室に飛行機の模型があったり自身の歓迎会の準備の際に部屋の飾りつけにも飛行機の飾りを提案したりするなど、飛行機好きであることがうかがえる。
メンバーの中で唯一学校に行っている描写がないため、平日の日中はおそらく基本的にエルの世話をしていると見て間違いない。
勉学熱心な側面があり、戦いの最中にも「陣形は・・・」と作戦を練っていた。
鉱物学を勉強したのか、後にスカイジュエルを用いたスカイランド王都を保護するバリアを張るのに大きな力を果たした。
過去
スカイランドに暮らす画家の家に生まれたツバサは、自分達プニバード族が鳥なのに飛べない事実にうっすら疑問を抱いていた。
そんなある日、父・カケルと共にスカイランド王都へ向かう途中事故に遭い、空中に投げ出されてしまう。
この時自分を助けようとした父が決死の覚悟で出来るはずのない飛行を行った事で、「空」への強い憧れを持つようになった。
だが、飛べないのが当たり前と考える周りの同族から「プニバード族が飛べるわけがない」と馬鹿にされ、当の父も例の事故で肝を冷やし「あの時はただ必死だったとしか考えられず、もう飛ぶのはこりごりだ」と消極的だった。
ツバサはそれでも諦めずに空を飛ぶ練習を続けた末、ある大嵐の晩、無茶して強風に乗ろうと飛び出してしまう。
結果、嵐で生じた時空の裂け目から隣り合わせの世界であるソラシド市に迷い込み、怪我をして動けなくなった所をヨヨに保護される。
こうしてツバサは、ましろがヨヨの下で暮らし始める少し前から虹ヶ丘邸の居候となった。
本来帰してもらうべき立場だったが、そこでスカイランドにはなかった「人間が空を飛ぶ技術・学問」を知り感動。
彼は「どうにかしてその技術を学び、空を飛びたい」と考え、ヨヨに借りてもらった屋敷の一部屋を住居に、普段は「ただの鳥」として振舞いながら一年間独学で航空力学を学んでいた。
同郷のソラとエルが虹ヶ丘邸にやって来た時でもずっと正体を隠していたのは、かつて自分の夢を仲間達から馬鹿にされた経験があるから。
そのため人知れずエルを助けていたものの、第8話にてソラに見つかり「アンダーグ帝国のスパイではないか」とあらぬ誤解をされてしまったが、後に自分の夢に共感してくれた事で和解&友達になり、エルに対する姿勢も「ナイト」と評されるまでになっている。
続く第9話では、エルと共に円盤型ランボーグから脱走する途中ランボーグに追いつかれそうになり、エルを逃がすために一度は自身を犠牲にしようとした。
しかし、エルに命を助けられたことがきっかけで忠誠心が芽生え、彼女を守ろうとする想いがより一層募ったことでキュアウィングへと覚醒した。
ちなみにこの時、呼び方も「エルちゃん」から「プリンセス」に代わっている。
家族
こちらを参照。
なお、両親とはヨヨのミラーパッドを通じてたまに連絡を取り合っている模様(第10話より)。
声優について
声を演じる村瀬歩氏はGo!プリンセスプリキュアのゲスト出演以来のプリキュアシリーズ出演。
男性声優限定ではなく女性声優も交えてのオーディションであったと言う。(参考)
当初は放送開始前に行われたオンライン会見にてキュアウィング役として出演が発表されていた。
村瀬氏は役が決まった時のコメントで、
「嬉しさが溢れました!
オーディションを受けさせていただいた時から、プリキュアというシリーズの積み重ねてきた歴史や功績も勿論ですが、何より関わられているプロデューサー、監督、スタッフの皆さん方の「こういう面白いものを作りたいんです!」という真っ直ぐで情熱のこもった眼差しがとても印象に残っておりまして。
これは絶対に面白いものになる!関わりたい!と強く感じたので、オーディションで合格を頂けたことに感激しました。
健気でどこか自己犠牲的で、そんな少年が「空を飛ぶ」という一つの夢を諦めず努力を続けている。
引っ込み思案な所もありますが、とても性根が真っ直ぐで心優しい少年だなと感じました。
そんな彼がソラたちに出会いどう変化していくのか、是非今後の展開も楽しみにしていただけると嬉しいです!
僕がプリキュアシリーズに出会ったのは、47話に王子役として出演させていただいた「Go!プリンセスプリキュア」が初めてでした。
当時も嶋村侑さんが演じるキュアフローラのひたむきさ、確信を持った素敵なセリフに心を打たれたのですが、今回オーディションのお話をいただいた際に改めて1話から最後まで観させていただいて、よりプリキュアの世界の魅力に触れることができました。
僕ら役者も「夢」ってなんだろう、という疑問にはぶつかるものです。
「声優」として声を担当させていただけることに嬉しさや達成感はあっても、自分が何を目指しているのか、何を夢に頑張れるのかを悩み考えることもあるもので、ある意味その答えに具体的な結論は生まれづらいものだと僕自身は感じています。
その中で、フローラの「これは違う!」のシーンの一言と説得力。
日々の努力により、自身の価値観が開花したことによるセリフには、はるかとしての成長が役者としての僕自身にとても刺さりました。
努力をし続けなければ、そのセリフが言えるはるかはきっといなかったのではないかと。
はるかのあのセリフに僕はとても勇気を貰いました。
年齢やライフステージに関わらず、誰が見ても楽しめて、特に大人は考えさせられる。
そんな物語性や熱量がとても素敵だと感じています!
僕にとってのキュアフローラのように、皆さんにとっても自分の背中を押してくれたり、自分を支えてくれたり、自分を励ましてくれるプリキュアが必ずいるはずです。
そんな素敵なプリキュアの一人として、責任感と誇りを持ちながら。
願わくばキュアウィングが誰かの勇気や励みになれるように、日々楽しみながら励んでおります。
是非今後とも「ひろがるスカイ!プリキュア」の応援よろしくお願いします!」
と語っていた。
ちなみに、キュアフローラとはプリキュアオールスターズFにて共演が実現した。
また、ニチアサキッズタイム関連作品は、今作を含め全て三年連続で出演している。(前年に暴太郎戦隊ドンブラザーズでドンムラサメとして、翌年には風都探偵で左翔太郎の幼少期を演じることになった。)
余談
- ツバサがソラに見せた航空力学の本には、T-7とP-51と思われる航空機が描かれていた。
- 『初の男性のプリキュア変身者」 と多方面から扱われるが、厳密には若宮アンリが初である。ただし彼はレギュラーメンバーではない。
- ツバサはソラやましろにとって「年下の少年」「弟的ポジション」として存在しているが、アニメージュ誌2023年5月号での髙橋麻樹プロデューサーへのインタビュー記事によると、“初期設定ではもっと上の年齢感のキャラを想定していたらしい。だが、様々な議論を経て、「男の子でもプリキュアになっても良い」を体現する少年らしい要素と「プリキュアを見ている小さい女の子が受け入れやすいキャラ」の二つを両立させる必要があるということになり、現在のようなキャラになった” との弁。
- また、こちらの記事でも “殊更〈男性〉であるのを強調すると動かし難くなる(要約)” と記載されてもいるため、これらの事情を知った一部の視聴者からは「これでは男の子のプリキュアを出した意味がない」と残念がられている。
各話での活躍
本編
■第8話
- 初登場。転びそうになっていたエルちゃんをこっそり助けたが、勘の鋭いソラに気配を感づかれており、夜に心配して再び見に来たところを捕まった。1年前にソラシド市に落下して以来、ヨヨの世話になっている事などを語るも、正体を明かさず黙っていたことを理由にカバトンとグルではないかとソラに疑われる。
- ソラは学校も休んでエルちゃんの傍ににいる事にしたが、うつらうつらしている隙にエルちゃんがゆりかごから消えていた。慌てて部屋を飛び出すと、つかまり立ちに挑戦しようとしているエルちゃんとそれを見守っているツバサの姿があった。壁から手を放し、立てるようになったエルちゃんを見て喜ぶ二人。感激の涙を流したソラからは、ツバサに対する疑念が消え去っていた。
- ツバサは「飛べない鳥」であるプニバード族でありながら、偶然飛んだ父の姿を見て「空」への憧れを抱く。しかし、父は当時何故飛べたのか分からず「あの時はただ必死だったとしか考えられず、もう飛ぶのはこりごりだ」と言っていた。そうしてソラシド市に流れ着いてから航空力学を勉強していたが、飛べないのが恥ずかしいからソラには黙っていたとのこと。ソラは「一度やると心に決めた事は絶対に諦めない!それがヒーロー!」と絶賛して、疑いを謝罪。二人は友達晴れてになった。
- そんな折、UFO型のランボーグが街で暴れ始め、「あんな形の物が空を飛ぶなんて…出鱈目だ!航空力学的にあり得ません!!」と驚くも、ましろに「今、そんな事言ってる場合かな?」とツッコまれる。ソラとましろはツバサにエルちゃんを託し、プリキュアに変身して現場へ急ぐが、今度は何とスリングがひとりでに浮き上がり、エルちゃんを乗せて街の方へ飛んで行ってしまった。
- 「エルちゃんが危ない…」ヨヨには家の中に避難するよう言われたものの、ツバサは居ても立ってもいられない。「風を読むんだ…!」ツバサは鳥の姿に戻ると、意を決して空に羽ばたこうとするのだが……。
■第9話
- 勢いよく飛び立ったツバサだったが、気合だけで飛べるわけがなく、地面に落下してしまう。自分はまだ飛べない。かといって徒歩では町までたどり着くのに時間がかかる…。ツバサは咄嗟の機転で、体を丸めてボールのように転がりながら町へと急ぐ。
- カバトンがエルちゃんを捕獲しようとしているところで「カバトン、エルちゃんに手を出すな!ボクが相手だ!!」と啖呵は切ってみたものの、戦闘能力のないツバサはランボーグのビームから逃げ惑うのみ。
- 空飛ぶスリングに乗ったエルちゃんが駆けつけてスリングにツバサを乗せ、逆に助けられる形になったが、重量オーバーでスピードが出ない。そうする内に追いつかれた2人はランボーグの中へ吸い込まれてしまう。
- カバトンからエルちゃんを守るべく、「エルちゃんは渡さないぞ!どうしても欲しいというならこのボクを倒してからに…!」と勇敢に立ちはだかったが、あっさり倒されてダウン。王様からの褒美目当てで頑張っているのかとカバトンに嘲笑されたツバサは、敢然と言い返した。「そんなんじゃない…こんな小さな子が知らない世界に放り出されて、助けてあげたいって思うのは当たり前じゃないか!」
- その毅然たる態度が気に入らないカバトンは「わからん。オマエ、何か嫌い」と言い捨て、排出口からエルちゃんのスリングと共にツバサを空中へと放り出した。スリングが自動的に浮き上がった事で一命をとりとめたツバサは己の無力さを思い知り、スカイとプリズムに任せようと考えかけたが、エルちゃんを救いたいという想いが募り、再びランボーグの中に潜入する。
- カバトンが本国への通信をしている隙に、人間態になったツバサはエルちゃんを取り返して逃走。彼女をスリングに乗せて1人で逃がそうとするが、エルちゃんは「ツバサと一緒に逃げる!」と言わんばかりになかなかその場から離れようとしない。やむなくツバサはエルちゃんのスリングにぶら下がり、脱出した。
- しかし、やはりエルちゃんとツバサの2人の体重ではスリングは十分なスピードが出ない。ランボーグに追いつかれそうになり、覚悟を決めたツバサはエルちゃんに逃げるよう言い残してスリングから手を放した。
- 「結局、飛べなかったな……」地上へと落下してゆくツバサの脳裏に「空を飛ぶ」という夢を侮辱したプニバード族の仲間の顔が浮かぶ。エルちゃんを助けた事に後悔はないが、最期まで空を飛べないままだったのが心残り……と思いきや、落下が途中で止まり、体が宙に浮いている。エルちゃんが自身の力を使ってツバサの体を浮かせたのだ。彼女は、2人で逃げ切ることを諦めていなかった。
- 「ボクの事はいいから!」しかしエルちゃんは逃げずにツバサを浮かせ続ける。その間に追いついたカバトンはランボーグの掃除機光線でエルちゃんを再び捕えようとしながら「そんな脇役ほっといて、1人でさっさと逃げればいい」とエルちゃんをて嘲笑う。そんなカバトンに対し、ツバサは怒りを爆発させる。
- エルちゃんを守りたいというツバサの強い想いに応えるかのように、彼の胸からミラージュペンが出現した。「もし、ボクに最期が訪れたとして…その時に思い出すのはボクを笑った人達の顔じゃない…。プリンセス───ボクを守ろうとしてくれたあなたの顔です!でも…それは今じゃない…!だってこれからは…ボクがあなたを守るんだから!!」
- 動揺しながらもエルちゃんを捕獲しようとしたカバトンだが、矢のように飛んできたスカイのパンチがランボーグにめり込み、動きを止めた。「エルちゃん!!今です!!」スカイの叫びに呼応して、エルちゃんはツバサのスカイトーンを生み出す。「プリンセス・エル…あなたのナイトが参ります!」そしてツバサはキュアウィングへと変身を遂げる。「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
- ウィングは華麗に空を飛んでエルちゃんをキャッチし、落ちそうになったスカイも救う。無我夢中の状態からふと我に返って「飛べた…」と感慨に耽りながらも、かつての「どうやって飛んだのかって言われても、父さんただ必死だったとしか」という父の言葉が脳裏をよぎった。共通しているのは、誰かを守りたいという強く必死の思い。父も自分も、そうやって奇跡を起こせたのだ。
- 怒り狂ったカバトンはランボーグからビームを発射しようとするが、エルちゃんの檄を受けたウィングは再び空へ舞った。「一度やると決めた事は絶対に諦めない──それがヒーロー!そう、ボクは決めた!プリンセスを守るのはキュアウィングだ!!」そしてひろがるウィングアタックでランボーグにダメージを与えたところで、スカイとプリズムがプリキュア・アップドラフト・シャイニングでランボーグを浄化した。
- エルちゃんを見守りながら、ソラに「ありがとうございます」と手を差し伸べたツバサは、固く握手を交わす。夢を笑わず、励ましてくれたソラのおかげで、ツバサは「勇気という翼」を得て、念願の大空へ飛び立つ事ができたのだ。
■第10話
- ましろとソラが、ツバサがプリキュアに加入した歓迎パーティーを開いてくれる事になり、主賓ながら準備のお手伝いを志願する。何か食べたい物はと尋ねられ、ツバサが挙げたのはプニバード族のお祝い料理ヤーキターイだった。
- 曰くツバサの絵がコンクールに入選して、喜んだ両親が作ってくれた味が忘れられないとのこと。その記憶とヨヨの情報を基に、形が似ているたいやき作りにみんなでトライする。
- なかなか近い味にならず、具材を買い出しに行く道中、ましろの料理の原点の話になる。小さい頃、両親の為におにぎりを作ろうとして、上手くいかなかったが両親が見かねて手伝ってくれて、それをみんなで食べたのが忘れられないとの事で、「もしかしてわたしにとってのヤーキターイみたいなものかも」と聞いたツバサはふと思い当たった。「ボク、気付きました。ボクはヤーキターイを食べたかったんじゃなくて────」
- しかしそこで焼き芋屋に化けたつもりのカバトンがスピーカーで割り込んできて、ツバサの話を遮る。ソラとましろは「今、大事なところなので、後にしてください!」「ごめん、ちょっと静かにしてて!」とスルーしようとした為、キレたカバトンはランボーグを召喚した。
- やむなく変身して戦闘開始。ウィングの飛行能力と身軽なスカイに翻弄されたランボーグはプリズムを集中攻撃し、「何もできねえYOEEE雑魚」呼ばわりするカバトン。「それは違う!!お前は何もわかってない!!プリズムには誰にも負けない優しさがあるんだ!ボクの為にヤーキターイを作ろうとしてくれた……おかげでボクは大切な事に気付く事ができた!プリズムは…ましろさんは!周りのみんなを照らしてくれる輝きを持ってるんだ!!!」ウィングはそう叫びながらスカイと一緒に猛反撃。プリズムのサポートもあってランボーグを浄化した。
- 戦いの後、ツバサは先刻言いかけた言葉の続きを語った。「ボク、気付いたんです。本当はただヤーキターイを食べたかったんじゃなくて、父さんや母さんと一緒に食べたあの楽しい時間を過ごしたかったんだって」美味しい食べ物も然ることながら、大好きな家族や友達と一緒に楽しい時間を過ごす事こそが、何よりの御馳走だったのだ。「味は違っても、今日みんなで作ったのが、ボクにとってのヤーキターイです!」ソラとましろも微笑み返し、一同は楽しく歓迎会のひと時を過ごした。
■第11話
- 朝、寝ぼけ眼のところにいきなり抱き着いたり、自己紹介しながらぐいぐい来たり、一方的に山に行こうと決める等、強引でマイペースなあげはについて行けず、ツバサはご機嫌斜め。山に向かう理由を聞くと、「たまにはみんなで遠出したいじゃん?後、キミの事も知りたいしね、少年!」と返され、「その『少年』って言うのやめてください」と、ますますムスっとなる。
- ピヨちゃんに乗って到着したらそ山では、「ソラ吾郎のらそ山クエスト」に挑戦する事になり、ツバサはあげは・エルちゃんと同じチームになる。謎解き第1問は「このさき、あたたたすたれたちたたったくたなのだ!」あげはがエルちゃんのおむつを替えに休憩所に向かった間、ツバサは答えを考える。
- ヒントとして側にたぬきのイラストが描いてあるばかりか、『た』の文字だけが赤くなっているという、超絶サービス問題なのに、ツバサはたぬきを見ても「スカイランドでもこんな動物見た事ないし…」と深みにはまる一方。ようやく、「『た』の文字だけが多い」という理由で、答え「アスレチック」を導き出した。喜んであげはに報告に行ったところ、彼女は既になぞなぞを解いてしまっていて、「解っていたなら先に言ってくださいよ」とむくれる。
- そのアスレチックにて「クリアすれば道は開ける!」と言われて、四苦八苦しながらクリアしたのに、別に馬鹿正直に全クリアしなくても、周辺の散歩道を歩いて来れば同じくゴールにたどり着けたと知らされ、「アスレチック関係無かったじゃないですか~!」
- 第2の謎解きは「隠れている綺麗なものは?」真剣に考えるあげはの横顔に一瞬見とれていると、彼女はコースから外れたロープウェイに乗ると言い出した。何の説明もなく行ってしまおうとするあげはに遂に我慢できなくなり、臍を曲げたツバサは「もういいです!ボクはこっちを探します!」と別行動を取ってしまった。
- 「全く…何であんなに勝手なんだ」ブツクサ言いながらながら進んでいると、ソラ&ましろとバッタリ。休憩しつつ、「ボク、ああいう強引な人ってちょっと苦手です」とここまでの愚痴をこぼすと、ソラやましろは「彼女はツバサくんの事を信じている。先日エルちゃんが攫われた時もカバトンに対して怒っていたし、エルちゃんに対する思いは同じ。言葉にしなくても気付いてくれると思ったのかもしれない」と諭した。
- それを聞いて、「山を登った先に何かあるのかも」と感づいたツバサは山頂へ向かう。急な階段を苦労して登り切った山頂では、「頑張れ、少年!」とあげはが手を差し伸べて待っていた。そこで見た物は、美しい虹の形を成した花畑だった。山頂まで来ればそのように見える仕掛けだったのだ。どうして自分が山頂に来るとわかったのか尋ねると、「ロープウェイから走っている姿が見えた」とちゃっかりした答えが返ってきて、またも「解っていたなら先に言ってくださいよ」とおかんむり。
- そこにロープウェイ型ランボーグが出現し、あげはとエルちゃんが捕まってしまう。キュアウィングに変身して戦おうとするが、二人を人質に取られていて、迂闊に手も出せない。
- 苦戦するウィングを見たあげはは、何を思ったか「わたしとジャンケンしよう!ちなみにわたしはグーを出すよ!」と言い出した。カバトンに嘲笑されるのも気にせず、あげははウィングの方に目線で合図を送り、宣言通りグーを出す。それに引っ掛かったランボーグはあげは達を捕まえていた右手でパーを出してしまい、あげはとエルちゃんはそのまま落下してゆく。
- その目線であげはの作戦に気付いたウィングは、素早く二人をキャッチ。「いくら何でも無茶し過ぎですよ!」だがあげはに「でもツバサくんなら作戦に気付いてくれると思ってた」とお姉さんスマイルを見せられてはそれ以上責める訳にもゆかず、「あーもう!!とにかく安全な所に隠れていてください!」と二人を逃がして戦闘再開。スカイとプリズムが加勢し、ランボーグは浄化された。
- 戦いが終わり、夕暮れの中で花畑を眺める一同。「ほんと、いい景色…」髪をかき上げるあげはに、再びツバサは見とれる。帰りの車中では、疲れ切ったツバサはあげはに話しかけられてもうつらうつらして、変身も解けたプニバードの姿で無心に寝入っていた。
■第12話
- カバトンがソラに最後の決戦を挑んできた。「カバトンの目は真剣でした。一体どんな手を使ってくるか…」ツバサは心配するが、ソラの決心は固く、ましろに諭されてせめてみんなで応援する事に。
- そのましろの発案で山へ特訓しに行く事になるが、あげはやましろは半ばキャンプ気分で、後部座席が荷物で大量の為、ツバサはプニバード姿でその隙間に鎮座させられる羽目になり、「これが本来のボクですから」とむくれる。
- さらに「で、特訓って何するの?やっぱ滝に打たれたり?山の主と戦ったり?山の頂上で必殺技の修行したりする感じ!?」と尋ねるあげはに、「いやいや、漫画の読み過ぎですよ。そんなわけ…」と正論でツッコむも…ましろ「そう!正にそういう特訓なの!」ソラ「はい!それです!!」あげは「よっしゃ!とりあえずいい滝あるよ~!!」ノリノリのガールズの前に正論は砕け散った。
- あげはの情報がいま一つ当てにならないので、この辺に生息している鳥たちから情報を集め、山の主である拳法使いのエゾリスを探し当てた。また、あげはが「本当は学校が忙しくて余裕がない」ことに気づく勘の鋭さも見せた。
■第13話
- 一人で歩けるようになったエルちゃん。その成長にツバサは泣くほど喜んでいた。
- エルちゃんにファーストシューズを買いに行くことになるが、ソラやましろが選んだ靴はどれもお気に召さない。ツバサは「二人のセンスが足りていない」「エルちゃんがそんじょそこらのデザインで満足するはずがない」と毒舌をはき、自身が靴を選んでみることに。「お受け取りくださいプリンセス、あなたのナイトが選んだとびっきりの…」自信をもって靴を選ぶ。シルバーベースで、キラキラしていて、蝶の飾りのついた女の子ウケの良さそうな靴を選んだが、エルちゃんは気に入らずショックを受けた。
- その翌日、ソラとましろが譲ってもらった靴を持って宮田緑を探しに行ってる間に、エルちゃんの遊び相手を押し付けられる形で頼まれた。絵本やお人形で気を引くも、賢いエルちゃんはお気に入りのファーストシューズが無くなっている事に気づいておりご機嫌斜め。「ずるいですよ、ソラさんましろさん…。ボクに損な役周り押し付けて…」
- そして夕方、2人が戻ってくる途中で靴屋を全部チェックして同じ靴を見つけてきて、ついにスカイランドへ出発する。
■第14話
- エルちゃんを無事両親の元へ送り届け、王妃から「スカイランドのヒーロー」として讃えられ、ソラと共に目を輝かせて喜ぶ。
- ましろと街の食堂に行っても笑みが収まらず、ご飯が冷めちゃうと言われても、「ご飯どころじゃないですよ!!王様が認めてくれたんですから!『これからもプリンセスの傍にてもいい、ナイトとして』って!!」といつにも増して興奮していたが、ましろに「『子守役として』って言ってなかった?」とツッコまれ、「似たようなものです!」と訂正していた。
■第15話
- エルちゃんに読み聞かせをしていたところに、父のカケルと母のプワが登場。帰国したのに実家には顔も出さなかったので、国王から連絡をもらって、王宮までやって来たとの事。
- 「ボクはナイトだからプリンセスの傍にいないと!」しかし両親の前ではすっかり赤ん坊扱い。そこにましろが姿を見せたため、「虹ヶ丘ましろさん 向こうの世界で一緒に暮らしてた」と紹介するも、カケルには「お前、しばらく見ない間に結婚したのか!?」とありがちな誤解をされてしまう。否定するも、プワにも「お…お母さん、恋人はまだツバサちゃんには早いと思うわ」とまたしても誤解されてしまう。
- バッタモンダーが超巨大ランボーグを出現させ、爆発させたくなければプリンセスを渡せと脅迫してきた。ツバサはウィングに変身して偵察に出るが、触手で叩き落されて負傷。その後は王宮に乱入したバッタモンダーに殴り倒されてしまった。
■第16話
- エルちゃんを励ますべく、みんなで絵本を読み聞かせつつ人形劇をする事に。『桃太郎』をあげはがアレンジした『えるたろう』で、ツバサはキジ役。想像図の中で「お待ちくださいケーン!ボクはプリンセスのナイトになります!」と自己紹介する。
- 鬼が島をアンダーグ帝国に重ね合わせたツバサ達3人はスカイランドでの戦いを思い出して意気消沈してしまうが、エルちゃんが「ソラ…ましお…ちゅばさ…あげは…ばあ!」とみんなの名前を呼んでくれた事で逆に励まされる形になり、ツバサも「プリンセスが…ボクの名前を……!!」と感激ひとしお。
- 虹ヶ丘家の窓にたくさんの鳥が押し寄せ、驚くあげはに「鳥友達」と説明。公園にバッタモンダーが現われたという情報を入手した。
■第17話
- ましろが体育祭のリレーに出る事になり、特訓の手伝いを買って出る。「よろしくお願いします、ソラコーチ、ツバサコーチ」と言われ、ソラ共々『コーチ』という響きにうっとり。
- すばしっこく走り回り、プリズムにキックをお見舞いしようとするライン引き型ランボーグに対し、空中で手持ち部分を引っ張って阻止するという、珍しい力技を見せたがすぐ振り切られる。「今度こそ止めてみせる!」と放ったウィングアタックも、命中したもののすぐに逃げられた。
■第18話
- 河原で暴れるランボーグをスカイとプリズムが引き付けている間に、ウィングは人々の避難を担当。ランボーグが吹き飛ばした看板が一人の幼い男の子に激突しそうになるが、それを間一髪救った。頭を撫でて避難を促すと、男の子は憧れのまなざしでウィングを見つめる。そして今日はフィニッシュを任され、久々にウィングアタックでランボーグを浄化した。
- 保育園に実習に行ったあげはが、うっかりプリキュアの関係者だと口を滑らせ、園児達から大量のお手紙を預かってきた。思わず目を輝かせつつ、「ゴホン!あんまりボクらの事を喋らないでくださいよ。もし正体がバレたりしたら…」と取り繕ったが、長内たけるという園児からの『きゅあういんぐだいすき、ぼくもうぃんぐのよおにさいきょーになりたいな(原文ママ)』との手紙に「ズッキューン!!!」と大喜び。「ナイトとして、返事を返すのは当然の事!」早速たけるに『最強目指して頑張ってね!キュアウィングより』と返事を返してあげるのだった。
- その翌日。ソラ、ましろと共にあげはの実習の様子を見に行くが、彼女はたけるを追いかけていた。ツバサはたけるが先日河原で助けた子供だと思い出し、熱烈な手紙をくれたのが彼だったという事に気付いた。
- そこへバッタモンダーが現れランボーグを召喚。保育園を守る為、ツバサ・ソラ・ましろはプリキュアに変身する。キュアウィングが来た事に喜ぶたけるに「お手紙ありがとう!後は任せて!」と応えるが、ランボーグによってアンダーグエナジーで出来た球体に閉じ込められてしまう。しかしキュアバタフライへと覚醒したあげはの活躍でランボーグは浄化された。
- 後日、再び園児達からファンレターが送られ、たけるからの手紙には、たけると手と繋いで笑顔を浮かべるキュアバタフライとキュアウィングの絵が描かれていたのだった。
■第19話
- 早起きして豪華な朝食を作り、甲斐甲斐しくみんなの世話を焼くあげは。ソラやましろは素直に喜ぶが、「少年って鳥だし、やっぱ野菜好きなの?」と勝手に盛り付けてきたり、家の中の掃除ついでにツバサの巣箱を無許可でデコったりする彼女に、ツバサはいささか閉口気味。しかしそれは決して嫌なものではなかった。「何だろうこの感じ。誰かに似てるんだよな…」
- エルちゃんを巧みにあやすあげはを見て、「ボクもナイトとして負けてられないぞ!」と対抗心を燃やし、翌日はプニバード姿でエルちゃんと泥遊び。ナイトねぇ…。2人揃って水浴びし、ドライヤーで乾かしてもらうと、羽毛が毛羽立ってもふもふに。あげは「この状態で人になったらどうなるの?」「試しませんよ!」
たぶんこんな感じに?
- 夜中にふと目を覚ますと、あげははリビングで何かのイラストを描いている様子。翌朝、あげはより先に起きて朝食の準備をしようと意気込んでいると、テーブルに突っ伏す彼女の姿が。夕べのイラストを描いたまま寝落ちしてしまったらしい。「あげはさんは頑張り過ぎなんですよ!ボク達のためにいろいろやってくれてるのはわかります。でもソラさんやましろさんだって、こんな風に疲れて欲しくないはずですよ。自分の事は自分で出来ますし、寧ろあげはさんがボク達をもっと頼ってくれてもいいんですよ」さすがに見かねて叱りつつ、彼女のオーバーワークを窘めた。
- すると翌日、あげははツバサをソラシド保育園の園児達が描いた壁画アートのところへ連れて来た。実習の記念に描いてよいと先生に言われたとの事で、ツバサにも手伝ってほしいと言うのだ。描きながらの雑談中、あげはの世話焼きな感じは、いつまでも自分を子供扱いする両親にそっくりだと気付くツバサ。そしてあげはもまた、それぞれの事情で両親と離れ離れになりながらも頑張っているツバサ・ソラ・ましろ・エルちゃんの面倒を見てあげたいと思っていた。
- エルちゃんも手伝って、3人合作の壁画が完成したところでバッタモンダーが登場。バタフライとウィングが壁画を大切にしていると察すると、ランボーグに命じて集中的に壁画を狙わせる。懸命にバリアを張って守ろうとするバタフライに、ウィングは「大丈夫です!ボクを頼ってください!」と頼もしく進み出た。エルちゃんはそんな2人に新たなスカイトーンを授け、誕生した新アイテムミックスパレットで、ウィングは巨大な火の鳥に変身。合体必殺技プリキュア・タイタニック・レインボーアタックを繰り出すも、途中で火の鳥からプニバードになってランボーグを尻餅で押し潰すという何とも可愛らしいオチつきの技だった。「やりましたけど…もっと格好いい技が良かったです。途中まではいい感じだったのに」少々むくれるウィングだったが、バタフライとエルちゃんの笑顔にはかなわない。
- 翌朝は、ソラ・ましろと一緒に朝食の準備。頼って頼られて、みんなの絆は深まって行く。
■第20話
- あげはが『Pretty Holic』でバイトを始めたため、みんなで様子を見に行く。「あげはさん、忙しいのにバイトまで。無理してるんじゃないですか?」「心配し過ぎ、お母さんじゃないんだから」「それはこっちの台詞です!」といつも通りの応酬。
- ましろが絵本コンテストに出品する絵本を公園のベンチで描いている間、砂場でエルちゃんを遊ばせていたが、男の子が興味を示して近づいて来ても、エルちゃんは買ってもらったばかりのおもちゃを貸そうとしない。「プリンセス、1つくらい貸してあげればいいじゃないですか」と窘めても効果なし。その光景を見たましろはアイデアが浮かんだのか、帰宅して絵本を描き始める。
- 完成した絵本を市役所に届けようとする道中、バッタモンダーの邪魔が入る。信号機型ランボーグが赤信号を点灯させる度にプリキュア達は動きを止められてしまい、その間に受付締め切りのタイムリミットが迫っていた。「このままじゃ絵本の締め切りに間に合いません!」プリズムは自分の事より仲間の事を気遣うが、構わず先に行くよう叱咤するスカイは赤信号を破壊し、その間にウィングとバタフライはタイタニック・レインボーアタックでランボーグを倒した。
■第21話
- みんなで掃除の最中、ふと自室の航空力学の本を手に取る。あれ程熱心に勉強していたのに、最近は開いてすらもいなかった。プリキュアになって空を飛ぶ夢が叶ってしまった以上、もう読む必要もないわけだが、あの勉強は何だったのかと、一抹の空しさとやるせなさを感じる。
- さらに掃除の真似事をするエルちゃんを見て喜び、あげはが「あんなに小っちゃかったましろんが中学生なんだもん。エルちゃんだってすぐ大人になっちゃうよ」と言うのを聞いたツバサは考え込む。その横顔を、ヨヨが心配そうに見つめていた。
- ヨヨにお茶に誘われ、これまでの努力が無駄になったような気がする事、今はエルちゃんのナイトとしても、彼女が大きくなって守られる必要がなくなったら、特に夢も持たない自分はどうなるのか不安な事など、胸中を打ち明ける。それを聞いたヨヨは、みんなで野菜畑に出かける事を提案する。
- ヨヨが手掛ける野菜畑はたくさんの野菜が実をつけており、鳥除けとして鷲の模型がぶら下げられていた。その模型は以前ツバサが空を飛ぶ研究用に作った一体であり、他にも作り過ぎたため、ヨヨに乞われて譲ったものだった。「畑に使うって言ってくれたら、もっとちゃんと作ったのに…」だが鳥から野菜を守る役目は十分果たしたようで、一同は野菜の収穫を開始した。
- 野菜に関する幅広い知識を持ち、肥料も自作するヨヨに感服するツバサ。ヨヨ曰く、気になる事を調べ始めるとまた新しく気になるものが見つかり、例えばハーブを調べたら、ハーブ料理、それを作った際に出る生ゴミ、肥料作り、そしてこの野菜畑とどんどんつながっていったとのこと。「知りたいという気持ちは、繋がって広がっていくものだとわたしは思うわ」と聞いて、ツバサはまたも感銘を受けた。
- 収穫した野菜を食べようとした時、遠くに見える入道雲を見て「これから雨が降るかもしれません」と呟くと、本当に雨が降り始めた。なぜわかったのか尋ねられ、雲が成長する仕組みを解説するが、元々空を飛ぶために勉強した知識が役に立つ形になり、ヨヨは「何かを学ぶ事は畑に似ている。なかなか芽が出なくて不安になるけど、必ず花開く時が来る」とツバサを励ました。
- そこに現れたバッタモンダーが、ツバサのワシの模型をランボーグに変える。変身して戦うもそのスピードに手こずり、攻撃も上昇気流を利用してかわされる。「それならウィングも同じ事ができるんじゃない?」とバタフライに促されたウィングは、ランボーグにわざと強風を巻き起こさせ、その上昇気流に乗って雨雲の上に出た。
- 雲の上は太陽が輝き、青空と雲海が無限に広がっていた。「プリキュアの力だけじゃここには来られなかった…。無駄じゃなかったんだ─────」追ってきたランボーグをパンチで叩き落し、最後はタイタニック・レインボーアタックで決めた。
- 帰宅後、他にもいろいろな事を学ぶべく、ヨヨからたくさんの本を借りる。さらに彼女は、是非貰ってほしいとミラーパッドも手渡した。「このミラーパッドは、知りたいという気持ちを繋げて広げるお手伝いをしてくれる。ツバサさんが使う事で、みんなを助ける力にもなるはずよ」との言葉に甘え、有難く受け取った。
■第22話
- ソラ・ましろ・あげは・ヨヨがスカイランドとの通信し、ベリィベリーから「シャララ隊長を目撃した情報が多発している」というシリアスな話をしている時、ツバサのみ庭でエルちゃんの遊び相手を勤めた。
- 皆で餃子パーティの為に買い出しに行く。「『ギョウザ』───それはこちらの世界が生み出した究極のグルメ!!」
- その帰り道、突如ソラがシャララ隊長の名を叫んで走り出し、姿を消す。見つけた時、キュアスカイに変身していた彼女は、ランボーグにトドメを刺されかけていた。ウィングは間一髪で救出するが、意識を取り戻したスカイは、ランボーグを攻撃しようとしていたプリズムの前に立ちはだかり、血相を変えて叫ぶ。「撃たないで!!隊長なんです!!あれは…シャララ隊長なんです!!!アンダーグエナジーのせいで、シャララ隊長がランボーグに…」
- 「シャララ隊長を攻撃する訳にはいかない。どうすれば…」しかしここでバタフライが「切り札はまだこっちにあるよ!」と呼び掛ける。浄化技ならアンダーグエナジーを消せるかもしれないと、タイタニック・レインボーを繰り出そうとするが、何かに気付いたエルちゃんが「だめ~!!」と叫んだため、2人は技の発動を寸前で中止した。
- 罠を見破られたバッタモンダーは、恐るべき種明かしを始める。スカイランド王宮に侵入するも、キュアスカイの怒りに畏れをなして、屈辱に塗れながら逃走したあの日、彼は倒れていた瀕死のシャララ隊長を発見していた。アンダーグエナジーを注ぎ込む事で、彼女の傷は治したが、同時にランボーグの素体として取り込み、シャララボーグへと仕立て上げたのだ。アンダーグエナジーによって生命を繋がれている隊長に対し、プリキュアの浄化技を使えば一体どうなるか?さっきエルちゃんが止めてくれなければ、隊長を殺してしまっていたかもしれない。しかし逆に、その事実を知ってしまったが故に、もう浄化技を使おうにも使えなくなった。バッタモンダーは愕然となる一同を嘲笑う。「好きな方を選べよ。隊長を斃すか、隊長に斃されるか」
- シャララボーグが不調によって動きが止まり、バッタモンダーが退き上げたため、とりあえず難は逃れた。だがソラは打ちひしがれ、仲間の声にも耳を貸そうとしない。ツバサ「ソラさん!信じてやるしかありませんよ。ヒーローは諦めたらそこで終わ…」「やめてください!!ヒーローなんて…わたしもう…戦いたくない!!!」その手からミラージュペンが消え、スカイトーンの輝きも消えた。ソラはプリキュアの、ヒーローの資格を失ってしまったのか…?
■第23話
- 絶望に打ちひしがれたソラが「わたし、ヒーローにはなれませんでした さようなら」という書き置きを残してスカイランドに帰ってしまい、ショックを受ける一同。ヨヨに空間トンネルを開いてもらい、迎えに行こうとするツバサに対し、ましろは「今は1人にしておいてあげよう」とスカイランド行きをためらう。
- 「ボクはそうは思いません。何の為の仲間なんです?何の為にプリキュアは1人じゃなく4人なんです? 何で…何で一言相談してくれなかったんだ…!!ソラさん…!!」一つ屋根の下で暮らし、力を合わせて戦ってきた仲間なのに…。結局、あげはとツバサだけがスカイランドへ行く事になった。
- ハレワタール家を訪ねると、出迎えたのは母のレミだけ。ソラと話をさせるよう頼み込むが、もう夜遅くなのに出かけたという。ならば待たせてもらおうとするも、レミはツバサの気持ちを見透かしたかのように、「例えヒーローになれなくたってソラはソラだわ。優しくて真っ直ぐで素敵な子。今のソラを受け入れてあげて。お願い、あの子には少し時間が必要なの」と懇願する。確かに今、ヒーローになる夢を失って一番つらいのはソラ。その母親から「時間が必要」とお願いされたのでは、無理強いもできない。やむなくツバサとあげはは帰途に就いた。
- そんな折、シャララボーグが再び出現。ソラの為にも、何としてでもアンダーグエナジーを浄化してシャララ隊長を救い出すべく、ツバサ達は出撃する。限界までアンダーグエナジーを注ぎ込まれた強化シャララボーグに大苦戦するが、「ヒーローの出番です!!!」颯爽とスカイが参上。ましろの手紙を読んで立ち直ったスカイは、プリズムと共にアップドラフト・シャイニングでシャララボーグを浄化し、悪あがきするバッタモンダーも一蹴して完全復活を遂げる。シャララ隊長もミックスパレットの力で無事に生還した。
■第24話
- キラキラエナジーが溜まって遂にキラキラポーションが完成。国王夫妻が目覚めたニュースはスカイランド中に報じられ、「王様と王妃様の呪いを解き、青の護衛隊のシャララ隊長を救い出したヒーロー・プリキュア」と書かれた新聞を見て、一同は感激もひとしお。ツバサの両親も大騒ぎで感涙していた模様。
- 祝賀パレードの際、空を見上げて「やだなぁ、『いじわる雲』か」と呟き、スカイランドでは、晴れている時に1つだけ現れる黒雲の事をそう呼ぶとあげはやましろに解説する。そこで4人はプリキュアに変身し、スカイとプリズムがアップドラフト・シャイニングで『いじわる雲』を消し去ったところで、ミックスパレットの力を纏ったウィングが飛びまわる事で、空にエルちゃんの笑顔の飛行機雲を描いた。
■第25話
- エルちゃんが『運命の子』と判ったため、「もっと豪華なごはんでなくていいの?」「綺麗な服を着せるべきでは」とソラとましろがあたふたしているところに、なぜかフットボーラーのコスプレで現れたツバサ。「絶対にお守りしなきゃって思ったら、どんどんこうなっちゃって…」との事で、結局3人そろってフットボーラーになり、引き気味のあげはからは「何それ?流行ってるの?」とツッコまれる。
- ちなみにユニフォームの背番号はツバサがツ=2、バ=8で「28」ソラがハレ→「80」、ましろが虹→「24」という語呂合わせ。
- エルちゃんのためにソラシド自然公園内の動物園へ。「ボクも図鑑でしか見た事のない動物を見るのが楽しみです」と言うだけあって、地上界の未知の動物に興奮するソラに「ゾウはあの鼻を手みたいに使うんですよ」「キリンは高い所にある葉っぱを食べるために進化して、首が長くなったそうです」等々、図鑑仕込みの知識を披露。
■第26話
- ましろの両親が帰国する事になった。ももぞら空港に到着すると聞いて、空港、延いては飛行機に興味津々のツバサは目を輝かせる。みんなで空港へ行き、空港の施設や飛行機型たい焼きを満喫しつつ、お目当ての展望デッキへ。
- プリキュアとして空を飛べるようになった今でも、飛行機はツバサにとって憧れの存在であり、実際に飛ぶ姿を見て感激。「なぜあんな大きい物が羽ばたきもせず飛べるのか」とソラに質問されたましろから即座にバトンタッチされて、「任せてください。説明しましょう!鳥は羽ばたく事で翼に風を受けますが、飛行機はジェットエンジンなどで加速して、その時に受ける風の力で飛ぶ事ができるんです!」と立て板に水の流暢な解説。ただしソラは「え~っ!?ジェットにんじん!?」と別ベクトルで驚いていた。
- その会話に、天野翔子という女の子が首を突っ込んできた。飛行機が飛ぶのに必要な「揚力」も知っている彼女は、シャボン玉を吹いて風の大事さを説明するなど知識も豊富で、ツバサと意気投合。名前を尋ねられたツバサは、あげはと顔を見合わせた後、「ボクは…夕凪…夕凪ツバサです」と自己紹介する。苗字もあった方が便利と、あげはと話し合って決めた名前だった。
- 翔子の母親はパイロットで、今日は母が操縦する飛行機に乗る為に、父親と一緒に空港に来たのだという。ところが興奮のあまり、父親が搭乗手続きをしている間に、一人で展望デッキへ来ていた翔子は、父親とはぐれてしまっている事に気付いてべそをかく。皆に慰められているところに迷子呼び出しのアナウンスがあり、翔子を父親の元へ返して一安心。「やっぱり飛行機っていいな。乗客を乗せて飛ぶだけじゃなくて、乗る人の思いも繋げてるんですね」そこへまた呼び出しのアナウンスが聞こえてきた。「プリキュア様、プリキュア様、ミノトン様がお探しです。屋上展望デッキまでお越しください」
- 展望デッキに行くと、本当にミノトンが待ち受けていた。プリキュア達が空港に来たのは自分を恐れて高飛びしようとしているからだと勝手に思い込んでいるミノトンは、携帯扇風機型ランボーグを生み出す。ランボーグが巻き起こした上昇気流で、空はたちまち悪天候に変わってしまい、これではましろの両親が乗った飛行機も着陸できず、翔子の母の飛行機も欠航してしまう。怒るツバサ達は変身して戦闘開始。
- 上空の風が強くて思うように飛べず、ウィングは苦戦。翔子のためにもランボーグを倒さねばと焦るが、この乱気流の中どう飛べばいいのか。せめて風の流れさえわかれば…。そこで先刻翔子が飛ばしていたシャボン玉を思い出したウィングは、プリズムに頼んでプリズムショットを出してもらう。予想通り、プリズムショットは乱気流に乗って風の道を描き出し、ウィングはその流れに乗り突撃。バタフライのミックスパレットの力で速度を上げながら、ウィングアタックでランボーグを浄化した。
- 翔子の母の飛行機は旅立ち、ましろの両親も迎えられてめでたし…なのだが、オチはましろんTシャツにほぼ持って行かれた模様。
■第27話
- 今晩の花火大会の話題で盛り上がっていたところ、ふと外を見ると、いつの間にかエルちゃんが庭に、しかもミラーパッドを持ち出している。「プリンセス!それ大事な物だからボクに渡して!」と慌てて取り返すが、エルちゃんが無邪気に鏡面をぺたぺた触った事で、ミラーパッドの隠し機能である『ワクワクレッスンモード』が偶然起動し、ツバサ達4人はミラーパッドの中に吸い込まれてしまった。
- 中の世界で出迎えたのはピンクットン。名前とブタっぽい外見から、カバトンやミノトンに続くアンダーグ帝国の刺客かと思いきや、スペシャルステージの案内役らしい。特別なトレーニングを用意したと言われて挑戦する事になるが、クイズを選んだはずが、手違いであげはの選んだダンスステージにチャレンジ。
- いきなりスポットライトを照らされて驚き、プニバードの姿に戻ったところでトレーニングスタート。音ゲー風に、踊りがら次々現れるハートにタッチしてゆくという形式だったが、ミュージックについていけなくなり、ハートに押し潰されて「追いつけないよ~!!」とダウン。
- 「無理ですよ、ダンスなんて…」とぶつくさ言いながら悩んでいる時、ふと「あげはさんならどう踊るんだろう?」と考える。先刻、あげはがましろに「もっとノリノリで『アゲー』!」と言っていたのを思い出し、「もっとノリノリで…アゲていきますよ!」と発想を切り替えて再チャレンジ。今度はクリアできた。
■第28話
- エルちゃんの服を選びに行って、「いかがです?とってもゴージャスでプリンセスに相応しい服だと思います!」と自信満々に勧めるも「う~ん…やっ!」とあっさり却下されたり、そのエルちゃんも完全にツバサよりあげはに懐いていたり…。ちなみに、選んだ服はベースがクリーム色で、リボンの飾りのついた可愛らしい服であり、ツバサがエルちゃんの服や靴を選ぶ基準は、プリンセスらしさのようであるが、デザインは良くてもプリンセスの好みではなかったご様子。
■第29話
- ソラが雨宿りをした洋館からついてきたネコのぬいぐるみに怯える中、「そんな事あるわけないでしょう」と軽くあしらうが、あげはがその洋館にはしばらく人は住んでいないと聞き、一瞬怖気が走る。
- ソラが街外れの洋館で出会った不思議なネコのぬいぐるみの持ち主を探そうという事になり、「あの洋館に住んでいた人を調べてみます!」と志願。
- その洋館は去年家主が引っ越してからずっと空き家になっていて、住人がどこに行ったかわからないとの事だったが、「猫さんの力になりたい」というソラの思いが天に通じたか、そのぬいぐるみマロンと持ち主のりほは再会を果たした。
■第30話
- みんなで海へ。彼はラッシュガードを着込んだ水着で登場。「ソラさんは海初めてなんですよね?実際に見たら驚きますよ」と、地球上の7割が海である事や、水の上を離着陸できる飛行艇もある事など薀蓄を披露。
- カナヅチのソラに泳ぎ方の指導を請われ、「ボクに任せてください」と言うやプニバード態になり、ダイブから水上を跳ね飛び、潜水したかと思うとそのまま海中から空へ飛び上がるという鮮やかな姿を披露。
- 「スカイランドで泳ぎが上手い友人に教わったので。泳ぎなんてコツを掴めば簡単ですよ」その後レッスンに入るが、「いいですか、まずこのように両方の翼を素早く動かします。さらに魚のように体を…」と言ったところで、「はい先生!手は翼の代わりになりますか?」と質問されて絶句。
■第31話
- エルちゃんが「プチいやいや期」に入り、叱ったところ、逆に「きらい」と言われたソラとあげはは大ショック。ツバサ「参ったなぁ…。とりあえず機嫌を直してもらわないと」
- 写真館でプリキュアのコスプレで記念撮影したエルちゃんは、帰りの車中ではしゃぎ疲れてすやすや寝入っていた。ソラが「いつかエルちゃんはスカイランドに帰る。でも出来る事なら成長する姿をずっと見ていたい」と涙を浮かべ、ましろが「いつか離れ離れになる日が来る。でもそれは今日じゃないよ」と慰める。ツバサも「その日が来るまでボクのプリンセスを…エルちゃんを一緒に守っていきましょう!」と励まして、一同は感傷的な気分から前向きになろうとしたが…。
- 道路の真ん中に黒いフードの男が不自然に立っておりあげはが急ブレーキを踏んだ。だが次の瞬間、男の姿は消え、車の後方に立っていた。危険を察知して、アクセル全開で逃走するあげはにツバサは「アンダーグ帝国の新たな敵なら戦いましょう!」と進言するが、あげはは元よりソラまでもが恐怖を感じ、まともに戦ってはいけない相手だと直感していた。一瞬見えた男の目は、何の感情も浮かばぬあまりにも冷たい目だったからだ。
- 更に男は車の上に瞬間移動し、前方にポータルを開いて車ごと一同をどこかの山奥に転送した。気付くとエルちゃんの姿が無く、慌てて社外に出た4人の前で、エルちゃんは黒い球体に囚われて異空間に飛ばされてしまう。もはや戦闘を回避している場合ではなくなり、4人はプリキュアに変身。「答えろ!!プリンセスはどこだ!!?」ウィング達に男は名乗った。「私の名はスキアヘッド。帝国の支配者カイゼリン・アンダーグ様の命により、プリンセス・エルを頂いた。」
- エルちゃんは既にアンダーグ帝国に転送され、自分の任務は終わったとばかりに帰ろうとするスキアヘッドの背後をスカイが急襲し、ウィングも続く。「返しなさい!!…わたし達のエルちゃんを…!!」「返せーーー!!!!!」4人がかりの猛攻を加えるプリキュア達だったが、スキアヘッドの強力な闇魔法の前に全員ダウンしてしまった。
- しかしエルちゃんとの思い出と、その純真無垢な笑顔を思い浮かべたプリキュア達は諦めなかった。プリズムがスカイの、ウィングがバタフライの手を取って引き起こし、死力を振り絞ってこの恐るべき強敵に立ち向かおうとする。その時、空がまばゆい光に包まれ、一人の少女が降臨した。彼女はキュアマジェスティに変身してスキアヘッドを撃退し、光と共に姿を消した。
- 唖然となったままの4人の前にエルちゃんが現われた。「よくぞ御無事で、プリンセス!」涙ながらに再会を喜ぶツバサ達。安堵で泣き崩れるましろを「なかないで、ましろ」と慰めるエルちゃん。彼女はアンダーグ帝国からどうやって逃げおおせたのか、そしてあの謎のプリキュア・キュマジェスティとは一体何者なのか……。いくつかの謎は残ったが、ひとまず平和な日常が戻った事に胸を撫で下ろす一同だった。
■第32話
- 昨日の事を思い出し、虹ヶ丘家の食卓には朝からただならぬ空気が漂っていた。「無事に戻って来たからいいものの、プリンセスを守る事ができなかった…」ツバサもみんなもこれまでの幹部とは明らかに異質な強敵スキアヘッドを考えると、先行きの不安を感じざるを得なかった。あげはが一同を励まして気を取り直し、そのピンチを救ってくれたキュアマジェスティの話になったところで、それを聞いていたエルちゃんが「えるだよ!える、きゅあまじぇすてぃなの!」突然のカミングアウト。驚きながらも、『運命の子』であるエルちゃんならあり得る話と受け入れる一同だが、いざもう一度変身してもらおうとしても全然できない。
- エルちゃんをあげはに任せ、各人はもっと強くなる手段を考える事になり、ツバサは真剣に本を読み始めた。「戦いは陣形のバランスを保つ事が大事です。この航空力学の数式を応用すれば改善する事が…」そこへあげはに連れられたエルちゃんがやってきて、ミラージュペンを貸してほしいと言ってきた。あれこれ試してみたが変身できず、変身に必要ななアイテム・ミラージュペンさえあればと思いついたらしい。
- 快く貸したものの、「ひおがるちぇーんじ!ちぇんじ!」と何回叫んでもやっぱり変身できない。「そのペンはボク専用なんです。だから変身は…」今更ながらに制限事項を明かしたため、エルちゃんは大泣き。
- 久々に鳥友達が現われ、何やら急を告げてきた。街に巨大な怪物が現われたらしい。スキアヘッドに大量のアンダーグエナジーを注ぎ込まれ、理性を失って帝国の忠実な僕と化したミノトンだった。待ち受けていたスキアヘッドに「プリンセスはお前らなんかに渡さない!!」と言い放ったが、アンダーグ帝国はもはやエルちゃんを手に入れられないのなら抹殺すると方針を変更していた。
- 暴れるミノトンの放った闇のエネルギー弾をバタフライがバリアで受け止め、更にウィング達3人が支えて、渾身の力で跳ね返した。しかし体力が尽き大ピンチになったところで、エルちゃんが今度は自分がプリキュアを守る番だとばかりに、強い思いが溢れたエルちゃんはミラージュペンを生み出し、キュアマジェスティに変身を遂げた。
- ミノトンに勝利した後、元に戻ってぐっすり眠るエルちゃんを眺めながら、あげはが「これからはわたし達の目の届く所で一緒に戦った方がいい気がする」と提案し、ツバサは「確かに」、ソラも「はい!最強のエルちゃんを守る為、わたし達はもっともっと強くなるだけです!!」とそれぞれ同意する。でもただ一人、ましろだけは表情を曇らせ、曖昧に「うん…」と答えていて……。
■第33話
- ヨヨから「スカイランドの湖から大昔の遺跡が現われた」と連絡があり、一同はスカイランドへ。石碑の文字を見たツバサは「古代スカイランド文字ですか…」と一目で言い当て、博識ぶりを披露。
- 遺跡最深部の壁には、5人の少女らしき人物が1冊の本目がけて手を伸ばす壁画が描いてあった。壁を通り抜けた先で一同は究極の力マジェスティクルニクルンを発見するが、アンダーグ・エナジーで前回より更に凶暴化したミノトンが殴り込んできた。
- マジェスティが「クルニクルン、わたし達に究極の力を!」と訴えかけると、クルニクルンから閃光が放たれ、プリキュア達の頭の中に『プリキュアの心を一つに重ねた時、クルニクルンの奇跡のページは開かれる』という言葉が浮かぶ。ウィングはミノトンが乱射するエネルギー弾から素早くスカイとバタフライを救出し、5人でクルニクルンに手をかざすが何も起こらない。
- プリズムが「わたしのせいだ!」と突然叫んだ。エルちゃんを戦いに巻き込みたくないと思うプリズムの恐れと不安のために、プリキュア達の心は一つになっていなかったのだ。「そんな事言ってる場合ですか!!?このままじゃマジェスティもボク達も…!!」この窮地にあってもプリズムはまだ迷いを捨てきれない。だが…
- 「ましろ…あなたが心配だよ、助けたいよ。気持ちは同じ。それって一緒に戦う理由にならないかな?」マジェスティの言葉で、ようやくプリズムは、マジェスティが単に守られる存在ではなく、みんなを守りたいという同じ思いを持つ頼れる仲間・同志になった事を悟った。5人の心が一つとなり、クルニクルンのページが開き、新必殺技プリキュア・マジェスティックハレーションがミノトンを浄化する。
■第36話
- 以前、あげはがバタフライに覚醒するきっかけとなった保育園児・たけるが、年少組の子を手助けしながら、「最強だからね!あげは先生みたいに」と言ってくれた話をしながら、ご機嫌なあげははもりもり食べまくる。夜遅くになっても、まだ活動報告レポートと熱心に向き合い、ふとツバサが気づけば、あげはは床で寝落ちしていた。「全く世話が焼けるんだから」毛布をかけてあげると、「ふふ…たけるくん最強~…」と寝言を言うあげは。「子供達の事、大好きなんですね」ツバサはその寝顔を微笑ましく見守る。
- ところがそのたけるが急に引っ越す事になり、あげはは「どう励ましたらいいかわからない」とため息をつく。夜空を見上げて悩み続けるあげはの姿に、ツバサも一緒に考え込んだ。
- 翌日、こっそりあげはのバッグの中に潜り込んでいたツバサは、保育園に着いたところで飛び出し、意を決してあげはにアドバイスを送る。「どうしても言いたい事があって。あげはさんは寝ている時も子供達の事を考えて笑ってるような可笑しな人なんです!でもそんなあげはさんだからこそ、たけるくんや子供達はあげは先生が好きなんだと思うんです。無理に笑おうとしないでください。そのまんまのあげはさんでいればいい。十分素敵な保育士さんなんですから」
- 一気にまくし立てた後、恥ずかしくなって「じゃあボクは忙しいので!」とそそくさとあげはの前から立ち去り、物陰からあげはとたけるの様子を見守る。最初はぎくしゃくしていたものの、お互いに「別れが淋しい」という本音を共有した二人は、涙から笑顔になった。ツバサも「よかった…」と一安心。
- そこにスキアヘッドとキョーボーグが出現。鳥友達にソラ達を呼んでくるよう頼んだ後、あげはと共に変身したまではよかったが、すぐさま駆け付けたマジェスティによってピンチを救われ、「ナイトがプリンセスに守られるなんて…」と頭を抱える羽目に。
■第37話
- ましろとあげはの仲良くなったきっかけの思い出の木を探して田舎の村へ。捜索の途中、エルちゃんが「ぶらんこ!」と指差すので、「遊びたい気持ちは分かりますが、今は我慢です」と窘めた後、「その代わり、木を見つけたらあのブランコでボクと心ゆくまで…!」と拳を握りしめて個人的願望に目を輝かせていると、その間にさっさと先に進んでいたエルちゃんから、「つばさはやく!つばさ、あそぶのあと、がまん!」と逆に叱られる。エルちゃんはブランコを指差しただけで、遊びたいとは一言も言っていなかったのであった。
- しかし戦闘では、キョーボーグの竹槍に狙われたマジェスティを間一髪お姫様抱っこで救い出す(彼女なら自力で跳ね返せたとは言いっこなし)。「ウィング、ありがとう!」礼を言われ、久々にナイトらしい働きが出来て、誇らしげな笑顔のウィングだった。
■第38話
- ヨヨはスカイランド国王から、「スカイランドの浮島で鳥達の道標となっていた、永遠に輝く石『ハレバレジュエル』の光が突然消えてしまった」との相談を受ける。原因究明を依頼されたヨヨは、「わたしよりもぴったりの人物がいます」と、ツバサを推薦した。「ボクで大丈夫でしょうか…」不安げなツバサだったが、「あなたなら解決できる。信じてるわ」とのヨヨの言葉に背中を押され、浮島を目指す事を決意する。
- スカイランドに行き、旅人が集う宿場町や、ハンモックになるほど丈夫な『風揺りの木の葉』などを紹介しながら、遊覧鳥のところへ。「浮島周辺は乱気流が渦巻いているし、雲の中に入ったら出て来れない」と渋る遊覧鳥を、「気流の流れが読めれば飛べますか?ボクが風を読みます」とツバサが説得し、ソラ達も「困っている人のためにも!」と懇願(実際は圧をかけ気味に)する事で根負けさせ、一路浮島へ飛び立った。
- 予想通りの強風が渦巻く中、ツバサは風を読んで的確な指示で遊覧鳥を導いて乱気流を突破、浮島に到着する。ハレバレジュエルが安置されていた島の中央部の塔に向かっていると、5頭のドラゴンが現われた。彼らは「何の用だ?」と人語を話し、警戒心剥き出しで睨みつけてきたが…。
- 「もしかしてあなた達は竜族ではありませんか!?感激です!!」ツバサは目を輝かせて大喜び。拍子抜けして尋ねる彼らにも「怖いだなんて!大昔スカイランドにいたと言われる伝説の竜族ですよ!本では読んでいましたが、逢えて嬉しいです!」と興奮するツバサ。竜族達もすっかり毒気を抜かれた。
- そこで、ここを訪れた目的をハレバレジュエルだと明かすと竜族達はあからさまに動揺し、事情を打ち明ける。実は先日、ジュエルの輝きがいまいちだったので塔に登って磨いていたら足場が崩れてしまい、元に戻す事ができず困っていたという。
- しかし「遊覧鳥に頼んで上まで運んでもらえば」と提案するも、彼らは「自分達の先祖はその姿をスカイランドの民に恐れられ、共存が叶わずこの島へ移り住んだ。今更姿を見せれば人々を怖がらせるだけだし、長い年月の間に羽が退化してもう空を飛べず、この島からは出られない」と、彼らは祖先の苦難と世知辛さを語り、他者の手を借りてジュエルを戻す事に消極的だった。
- 「ほう、竜族が居るとは興味深い」またも神出鬼没のスキアヘッドが出現。キノコと食虫植物の合体型キョーボーグが伸ばす蔓は浮島中の植物とつながっていて苦戦を強いられる。竜族達は「俺達はもう空は飛べん。たとえ飛べたとしても、俺達はこの島以外に行く場所がない」と、ハレバレジュエルをプリキュアに託し、逃げるよう促した。
- ウィング「そんな事ありません!怖がられたとか、御先祖様からの言い伝えだけじゃないですか!皆さんはスカイランドの人達と会った事ないでしょう?怖がる人もいるかも知れません。けど、同じように受け入れてくれる人だっているんです!」さらに戦闘の煽りで舞い散る『風揺りの葉』を見たウィングは、「あの葉を羽にして飛ぶんです!島から出ましょう!一歩を踏み出すんです!」と、たじろぐ竜族達を鼓舞した。
- 竜族達はその言葉に背中を押され、『風揺りの葉』で羽ばたいて遂に空へ飛び立った。竜族のリーダーは、キョーボーグの蔓に『風揺りの葉』を叩き落とされ墜落しそうになるが、ウィングの「一歩を踏み出す」という言葉を思い起こし、自分自身の羽で飛ぶ事に成功する。そしてウィングは素早く飛び回る事で、蔓をキョーボーグ自身に絡みつかせて動きを止め、撃退した。
- 国王は、ハレバレジュエルを守り続けてくれた竜族に感謝し、「これからは一緒にあの光を守っていきたい」と言ってくれた。感激の面持ちの竜族達を嬉しそうに見つめるツバサに、「あなたならあの島に行き、必ず竜族を説得できると思っていました」と言うヨヨ。彼女は竜族の存在も、島から出ようとしない彼らの心境も知っていた上で、あえてツバサを浮き島調査の任務に指名したのだ。しかし竜族を説得するだけではなく、スカイランドまで連れてきたのは予想外だったようで、国王もその働きを称賛する。
- それだけではなくヨヨは、ツバサを『賢者』として迎え入れる事を国王に進言する。「スカイランドの未来には、あなたが必要になるわ。あなたの知恵と、その勇気がね」彼の『勇気の翼』は、スカイランドの危機と竜族達の心を救うと共に自分自身の運命も切り拓いたのだ。
■第39話
- ツバサ&ソラのスカイランド組はハロウィン未体験。お菓子がもらえるかどうかでそわそわするソラに対し、「お化けの格好をしてお菓子をもらうなんて、こちらの世界のお祭りは面白いですね」「(カボチャのお化けの)喋り方はどうしましょう?普通に話すとお化けっぽさが出ないですよね?『お菓子をあげるかぼ~』とか?」とリアクションも生真面目。
◼️第40話
- ましろの「結婚式ごっこ」という提案に「結婚式のような豪華なパーティーがしたいのか」と応じるツバサ。早速準備に取りかかり結婚式ごっこを執り行う。しかし終わった後も、エルちゃんは結婚気分が抜けない様子で手を離そうとしない。エルちゃんは本気だと思い込んだツバサは、「プリンセスの結婚相手」という重圧で夜も悪夢でうなされる事に…
- 国王から貰った本を読んで勉学に専念していたツバサ。翌日、その本が見当たらない。なんとエルちゃんが隠し持っていたのであった。エルちゃんからは構って貰えなかったため「きらい!ツバサだいきらい!」と言い出されてしまいツバサは困惑するばかり。あげはからエルちゃんの事情を聞いたツバサはエルちゃんに謝るが、その直後鳥友達からスキアヘッドが現れたという知らせを受ける。
- 結婚式場にかけつけると、スキアヘッドは鐘とレリーフを素体にしたキョーボーグを召喚。ツバサ達はプリキュアに変身するも、マジェスティは戦いに集中できなかった。アンダーグ・エナジーの空間に閉じ込められ絶体絶命のピンチに陥ったマジェスティ。そこにウィングがひろがるウィングアタックで救い出した。「もう二度と寂しい思いはさせない」2人のコンビネーションの後、マジェスティック・ハレーションでキョーボーグを浄化した。
- 戦闘後、エルちゃんに構ってあげなかったことを謝罪するツバサ。ツバサは「ナイトとしてお守りします」「またいっぱい遊びましょう」と心に誓い、ツバサとエルちゃんは結ばれたのであった。
■第41話
- 「食欲の秋」「スポーツ秋」などの話題になり、「ボクはたくさん本を読んで『学びの秋』にしたいです」と言った後、前回の反省を踏まえてか「プリンセスも一緒に読みましょう」とエルちゃんへの気遣いを見せるが、手にしていたのは『空の理論と科学』という学術書。
- 戦闘ではプリズムがプリズムショットを放ち、スカイがそれをトスで上げ、最後にウィングがスパイクを決めるという三位一体攻撃でキョーボーグのパラソルの回転を止めたり、スキアヘッドの攻撃から間一髪スカイを救うなどして活躍。
■第42話
- キラキラエナジーを人工的に作り出すツバサの研究が完成に近づき、スカイランドからシャララ隊長がその資料を受け取りにやってきた。街にバリアを張ったり、キョーボーグを浄化できるらしく、一同は感嘆。
- 隊長とソラの会話を、物陰に隠れてましろやあげはと共に聞いていると、ソラの「何故スキアヘッドの言葉を聞いて攻撃の手を止めたのか、一人で考えたい」という台詞が耳に入った。思わず飛び出したツバサは、ましろ達が引き留めるのも聞かず、ソラに食って掛かる。「またですか!ボク達に相談して下さいよ!!一人で答えを見つけたいだなんて…ボク達仲間でしょ!?水臭いじゃないですか!!一人で抱え込むなんてただの我儘です!」シャララボーグの一件で、絶望に打ちひしがれたソラが誰にも何も相談せず、黙って姿を消した時の悲しさ、仲間として信用してもらえなかった悔しさが、ツバサの中で甦っていた。
- だがソラは「今回は一人で考えないと駄目なんです。スキアヘッドに一歩踏み出せなかったわたしと向き合わないと…答えは出せないと思うんです!」と譲らなかった。あの時とは違って前向きに考えた故の決意であり、あげはにも「ソラちゃんの気持ちはソラちゃんにしかわからない。ソラちゃんにしか答えを出せないと思わない?」と説得されて、「ボクらで相談に乗れる事があったら、してくださいよ」と一応は引き下がった。
- 戦闘では、集中力を欠くスカイを庇いつつ、「話せばいいじゃないですか!そんなにスキアヘッドが気になるなら、話してみたらどうですか?」と後押しする。ウィング達4人のサポートを受けてスキアヘッドとの対話に臨んだスカイは、明確な答えこそ得られなかったものの、今後の道標を見出す事ができた。
■第46話
- アンダーグ帝国の侵攻に備え、スカイランドの城下町には各地から避難してきた人々が集まっていた。そこでツバサがミラーパッドバリアを起動させると、街は完全に防護される。このキラキラエナジーのバリアはアンダーグ・エナジーを無効化し、敵の侵入や外からの攻撃を防げるとあって、両親や国王からも絶賛される。自分の夢がみんなを守る力になった事で、ツバサは喜びと充足感を感じた。
- シャララ隊長に「スリクマスに関わる重大な任務」を課せられて向かってみると、スカイランドのサンタにあたるターサンがいじわるトルネードに捕まっていた。ツバサ&ソラの地元民コンビは「本当にいたんですね!」と目を輝かせ感動。
- 子供達にプレゼントを配りに行く途中、はしゃぐバタフライを「静かにしないと子供達を起こしちゃいますよ」と窘めるが、「ウィングだってターサンに会った時、はしゃいでいたじゃない」とマジェスティにからかわれる。
■第47話
- スカイランド城で謎の光が輝き、駆け付けると、そこには急成長したエルちゃんが。「わたし、おっきくなっちゃった!」狼狽する彼女以上にパニクったツバサは「え…プリンセスは何処ですか!!?プリンセス、返事してくださーい!!!!」と大慌て。落ち着け、ナイト。
- 彼女は伝説のプリキュア・キュアノーブルことエルレインから力をプレゼントされ、成長したのだった。「ツバサ、これからはわたしが守ってあげるからね!」嬉々として抱き着くエルちゃんに、「えぇ~?何言ってるんですか、プリンセス」と困惑しつつも満更でもないツバサ。
- スキアヘッドがキラキラエナジーのバリアを破るべく、猛攻を仕掛けてきた。「まだ大丈夫。ボクのバリアはそんなに柔じゃない」と頼もしい一言。「でも、このままずっと攻撃を続けられたら、きっといつかは…」
■第48話
- 「キュアノーブルがカイゼリン達を裏切り、カイザーを手にかけた」という衝撃の事実を明かしたカイゼリンは異形の怪物に変貌してキラキラエナジーのバリアに攻撃を仕掛ける。バリアに亀裂が入り、その隙間からアンダーグ・エナジーが街に降り注ぎランボーグが人々に襲い掛かった。戦闘をスカイとマジェスティに、浄化のためのプリズムシャインをプリズムに託し、ウィングはバタフライと共に街を守りに征く。
- スカイランド国民は、ヨヨが開いたトンネルでソラシド市へ避難を開始していたが、長時間は開く事が出来ず、途中で閉じてしまう。ヨヨは「みんなを守ってあげて」と祈るのみ。人々の命運はプリキュア達や青の護衛隊の面々の双肩に懸かっていた。
- アリリ副隊長、ベリィベリー、そしてバタフライがランボーグを食い止める中、ウィングはミラーパッドのメンテナンスモードでバリアの修復に取り掛かる。だが懸命の作業も間に合わず、ウィングの前にもランボーグの大群が押し寄せてきた。万事休すかと思われた時、そのピンチを救ったのは何と、カバトンとミノトンだった。
- 恩返しに来たと言う二人は、身につけた浄化技でランボーグを蹴散らしてゆく。そしてバッタモンダーも、トンネルを再度開いて人々の避難に協力していた。かつての敵が頼もしい味方になり、彼らに深く感謝しながらウィングは修復を続ける。「一人で空を飛びたいって夢見てた────その夢は広がって、プリンセスのナイトに、ヨヨさんみたいな賢者に…夢が広がる中で沢山の仲間達と出会った…。そして今、ボクはこんな夢を見ている。『みんなと一緒にこの世界を守りたい』!!!」
- バリアは大穴が開きそうになっていたが、そこへ救援に駆け付けたバタフライが特大のバタフライシェードで穴を塞いだ。「凄い…!」目を見張るも、アンダーグ・エナジーの奔流に対して全身全霊で技を出し続けるバタフライは、ふらついて押し潰される寸前。「無茶だ!!体が保たない!!」と止めようとしたが、バタフライは「余裕!余裕!」と無理に強気の笑顔を作って見せた。彼女の奮闘に応えるべく、ウィングは修復の速度をさらに早める。「あげはさん…ボク達なら…みんなを守れる!」そして遂にバリアは完全復旧し、街は守られた。プリキュアや仲間達みんなの思いが、アンダーグ・エナジーに打ち勝ったのだ。
- モンスターカイゼリンも浄化されて元の姿に戻り、ようやく話し合う事ができると思ったのも束の間、突如現れたのはなんと殉職したはずのスキアヘッドだった…!?
■第49話
- スキアヘッドの正体は、アンダーグ・エナジーの化身「ダークヘッド」だった。「カイゼリンに『キュアノーブルがカイザーを手にかけた』という偽の記憶を植え付け『キュアノーブルが自分を裏切った』と信じ込ませた。そして『愛している』と言ったのも全部嘘」と残酷極まる真実を明かした彼はプリキュア達をアンダーグ帝国へ誘い込む。
- 待ち受けていたランボーグ達が、地下への入口らしき場所を集中的に守っているのを見て取ったウィングはウィングアタックで蹴散らして突破口を作った。そしてバタフライ共にが足止めの為に残ることを決める。その際、後述の頼もしい名言を言い放った。「ボクも残ります。悪い癖ですよ、もっとボクを頼ってくださいって言ったでしょう?」「心配いりません、ボク達は最強のコンビですから」彼はもう、正真正銘本物のナイトだった。
- 「ツバサ、あなたはわたしのナイトだよね!?こんな所で倒れたら許さないんだから!!無事でいて!あげはもだよ!!」泣きながら先を急ぐマジェスティ達を見送り、「プリンセスのご命令とあらば」「だね!」と笑った"最強のコンビ"ウィングとバタフライは、迫り来るランボーグ達に立ち向かう。「ここは絶対に通さない!!!」
- スカイ・プリズムに無事合流を果たしたウィング・バタフライ・マジェスティは、ダークヘッドの残留思念とアンダーグ・エナジーの海が融合した怪物・ダイジャーグと邂逅するが、プリキュア達は怯む事なく最後の戦いに挑む。「大きくて強いだけの相手なんかに負ける気なんてしません!」
■第50話(最終回)
- ダイジャーグはプリキュアに圧倒され、カイゼリンに再び憑依して懐柔するも彼女の心の光に撥ね退けられる始末。苦し紛れにソラシド市に逃避し新たな「器」を探そうとするが、すかさず追ってきたプリキュアのヒーローガールせかいパンチが炸裂する。5人の力で空高く吹き飛ばされたダイジャーグはマジェスティック・ハレーションで浄化され、その身をキラキラエナジーと化して消滅した。
- 戦いは終わり、エルを守りきるという使命は果たしたが、ツバサには賢者としてスカイランドの為に尽くす次の使命が控えている。ソラシド市を、虹ヶ丘家を去る時が刻一刻と迫って来ていた。
- 既に荷物を運び出し、空っぽになった部屋の雑巾がけをするツバサの横では、エルが自室の片付けそっちのけで遊びに来ており、「散らかしっぱなしじゃ駄目ですよ、こちらの世界のことわざでも言うじゃありませんか。『立つ鳥跡を濁さず』って」と小言を言うも、窓からソラシド市を見つめる彼女の姿を見て中断した。
- 「この見慣れた景色ともお別れですね」「うん…」「ソラシド市──落ちてきたのがこの街で良かった、本当に良かった…。」エルもツバサも、運命の悪戯で住まう事になったこの街が大好きだった。
- あげははソラ・ツバサ・エルの為にキャラ弁を作ってくれていた。これからどうするのか聞かれ、「まだ知識も経験も不足なので、しばらくスカイランドを旅して見聞を広めたい」と答えると、「へぇ~、楽しそう!わたしも一緒に行きたいなあ。あ、何なら車出す?…なんてね!」と、あげはは冗談めかしてどこまでも明るく振る舞う。その気遣い故に逆に別れの淋しさが募ってしまい、ツバサは俯いた。
- それを察してか、あげはは夕焼け空を見上げながら言った。「少年の夢が全部叶いますように!」自分も淋しい筈なのに、それを押し殺して仲間の夢を後押ししてくれている。ならばそれに応えなくては。「ボク、あげはさんに言ってない夢が一つあるんです」「なぁに?」「あげはさんみたいにかっこいい大人になりたい!」あげはは嬉しそうににっこり笑った。
「ボク達、いいコンビでしたよね?」
「うん。タイタニックレインボーは、わたしとツバサくんしか出来ない、最高で最強の技だった」
「はい!」
そしてツバサはスカイランドへ帰っていった……
……のだが。
- 翌朝、虹ヶ丘家の庭にはソラ・ツバサ・エルの姿があった。早速遊びに来たらしい。ツバサは「昨日、大袈裟にお別れしたばかりで、ちょっと恥ずかしいですけど…」と照れ笑いするも、恥ずかしかろうがましろもあげはも大歓迎。腹ペコのエルが元の赤ちゃんの姿に戻ったり、慌てたツバサ自身もプニバード態に戻ったりと、いつも通りの賑やかな笑い声が響く虹ヶ丘家だった。
- 「あげはのような格好いい大人」になるためこれからもツバサの探求心は続いていく。
特別出演
- 4人でアニマルタウンのふれあいパークに訪問。
映画
- ウィングチームのリーダーとして参戦。
- ふしぎな世界でレッサーアークに襲われる。そこでさあやとことはと出会う。
- 道中でレッサーアークを華麗に撃退するキュアフローラの姿を目の当たりにし、その姿から「この世界のプリンセスですか!?」と勘違いする。
- 「余談」で描かれた通り、村瀬氏はかつてゴープリに王子役で出演しており、かつ推しのプリキュアがフローラであった。このシーンは映画の監督の田中裕太がそれを汲んで後から付け加えられた一種のオマージュである。
- 映画のメインキャラでは唯一の男子だが、そこは特に言われず、さあやからは本来の姿が鳥なことを指摘されていた。
- 次回作のわんだふるぷりきゅあ!の映画に登場。先輩である魔法つかいプリキュア!と参戦する。ことはと出会うのはこれで2回目である。
- 横浜に暴走するムジナを止めるためにわんだふるぷりきゅあの助っ人に入る。
- 悟と大福が一般人を庇った2人に駆けつけたとき2人は不思議な変身を遂げる。
- 基本的に人間態での登場だが、ラストでナツキの前で鳥形態を披露。
関連イラスト
関連タグ
プリキュアカテゴリタグ
「3号キュア」タグ
歴代黄キュア
華満らん ← 夕凪ツバサ → ???
※公式上はオレンジがイメージカラーと明言されているが、衣装や演出に黄色の要素も使われているため、黄色もイメージカラーと言える。
歴代橙キュア
夕凪ツバサ → ???
※歴代で始めてオレンジがイメージカラーと発表された。