概要
『ひろがるスカイ!プリキュア』第16話に登場する架空の物語及び主人公。
あげはがエルのために人形劇をすることになり、ソラとエルが気に入った絵本が桃太郎だった。
ストーリーをあげはが独自にアレンジし、きびだんごがくもパンに、桃太郎が空から降ってくる「えるたろう」(メイン画右側のパペット)に変わり、さらに鬼にさらわれるあげは姫(メイン画左側のパペット)も登場する内容になった。
配役は桃太郎(えるたろう)がエル、犬がソラ、猿がましろ、雉がツバサ、おばあさんがヨヨ。犬、猿、雉は人形劇上では普通のパペットだが、エルのイメージシーンでは各々が着ぐるみで扮した姿で描かれていた。
人形劇の途中で「なんだか嫌な感じです。まるで、アンダーグ帝国の様……」と言い出してしまったソラ。一同がスカイランドでの悲劇を思い出し、その影響でエルが泣き出してしまう。
再開するもソラが勢い余ってセットを倒してしまい、芝居は打ち切りに。結果としてあげはの人形劇作戦は失敗に終わった。
しかし、桃太郎(えるたろう)役がエルになったことがこのエピソードにおいて大きな意味を持った。
関連タグ
モフデレラ:『魔法つかいプリキュア!』に登場する物語。モフルンが主役のシンデレラ、朝日奈みらいとはーちゃんがネズミ、十六夜リコが魔法使いを演じた。
スマイルプリキュア:劇場版では青木れいかが桃太郎の世界で桃太郎を演じた。
轟轟戦隊ボウケンジャー:第36話では、戦隊メンバーがゲストキャラと共に桃太郎をやる展開が描かれており、ゲストキャラが主役の桃太郎、レッドがおばあさん、シルバーがおじいさん、ブラックが犬、ブルーが猿、イエローが雉、ピンクがきび団子役を演じた。
暴太郎戦隊ドンブラザーズ:ニチアサで桃太郎モチーフの直近作品だったため、ベリィベリー役の松田颯水氏を筆頭に連想した視聴者多数。SNS上ではこれを絡めたネタも多くみられた。→ドンエルタロウ
結城友奈は勇者である:人形劇の佳境のシーンでセットが倒れるなどのアクシデントでグダグダになってしまう流れは、この作品の第1話冒頭シーンと酷似している。ちなみに同作の主人公はソラと同じくヒーロー(勇者)に憧れ、格闘技に覚えがあり、必殺技もパンチである。
※以降、ネタバレ注意
後の第24話で、エルは国王夫妻の本当の子供ではなく、一番星より養育を任された運命の子であることが判明した。空から降ってきたのは事実であり、伏線でもあったのだ。
更にはえるたろうの「仲間を集めて共に鬼と戦う」という物語は、後の自身が変身するキュアマジェスティの存在さえ表していた。
一方で元ネタの桃太郎は「鬼ヶ島に押しかけた悪者」と言う鬼側に立った論説も浮上しており、これを考慮するとキュアマジェスティの「ひろがる~」を含まない掛け声や色や耳飾りと言ったどこかアンダーグ帝国を思わせるデザインが不穏だとする意見も存在する。
また、エルは後に「なぜ自分にはスカイトーンを生み出せる力があるのか」という理由について、「一番星の正体であるエルレイン/キュアノーブルがひとりぼっちだったから」と言及し、「仲間がおらず孤独に戦っていたキュアノーブル」は「仲間を集めて共に戦う桃太郎」へのアンチテーゼといえよう。