概要
『キラキラ☆プリキュアアラモード』に登場する、本作のプリキュア達が勤めるスイーツショップ。通称「キラパティ」。
店内はかなり広くお菓子の意匠を施した内装がされており、中には長老が住みついている。
元々はあくまで「スイーツ工房」であったが、宇佐美いちかの提案によって第8話にてスイーツショップへ改装された。剣城みくの発言から、今作のプリキュア達はプリキュアとしての正体は隠している一方でパティシエであることは知人や世間に公表している模様。
この店を開店したプリキュア達は、パティシエとしてアニマルスイーツを客へと振る舞うことになる。
注文したスイーツは店内でも飲食可能で、店内にはカフェさながらの飲食用のテーブルや椅子もある。これらの什器類はクリームエネルギーで生成されているため、内装を変えることもごく簡単にできる。
オシャレな雰囲気よりも楽しい雰囲気が重視されており、サラリーマンの男性でも小さな子供でも気軽に入れるようなお店が目指されている。
玩具解説ではスイーツに宿るエネルギー・キラキラルを作り出し集めることもキラパティの役目とされているが、実際の本編中ではプリキュアたちはそんなことはほとんど重視していない。彼女達はキラキラルが多くこもったスイーツを作ろうと意識しているわけでなく、あくまで「自分たちが作りたい、そしてみんなに喜んでもらえるスイーツ」を作っている。
ただ結果論として彼女たちがここで作るスイーツにはキラキラルが多く内包されており、それを食べたお客さんたちを笑顔にしている。
前シリーズ・映画での先行登場
『魔法つかいプリキュア!』最終回にて先行登場。既にスイーツショップとして営業しており、いちかがパティシエ衣装でみらい達を接待した。
また、『映画プリキュアドリームスターズ!』でも登場。公開時期的に「TV本編でキラパティが開店する前」という扱いであるようで、営業はしていなかったものの内装は完成しており、朝日奈みらいや春野はるか、サクラ達とともに食事やスイーツ作りを行った。
スイーツショップとして
外見
大きな切り株の上に二階建ての建物が立っている。
見た目はパフェをイメージして天井部や壁に派手な飾りが取り付けられているが、これはいちか達が後述のキラキラルポッドで作ったもので、最初はもっと地味な見た目だった。
スイーツ工房およびショップとして機能しているのは一階だけで、二階は店員たちの楽屋や応接室のスペースとなる。
持ち運べるお店
最大の特徴は持ち運びができること。
手持ちサイズの鞄を開くだけでホイポイカプセルの如くそこにキラパティが現れるというスグレモノ。
土台の切り株も建物の一部と見なされているため、このカバンに収納されている。そして切り株はカバンを開いた時に地面に根付くため、どんな不安定な地面でもしっかりと建物を設営できる。
つまり場所を選ばすに開店出来るのだ。
そう言うと屋台に近い利便性があるように思えるかもしれないが、実際はいきなり建物が一軒まるごと建設されるわけであり、現代社会の土地事情ではそんなに気軽なものでもないようだ。
店を始める前の工房としてのキラパティは自然公園の奥の人目につかないところに設置していたものの、それでは客が来ないと言うことで第9話で場所を変えようとしたのだが、様々な問題が発生していた。
基本的に人通りの多いところにいきなり立てると通行の邪魔になるし(車がろくに通れないほど大きかった)、そもそも人目がある場所に突然にしてこんな目立つ店が現れると言うのは、とてつもない不自然さがつきまとう。「こんな場所に店あったかな」「違う場所でも同じようなのを見たけどチェーン店なのか?」と訝しむ客の眼の前に出てくるのは毎回同じ五人の少女の店員。そしてしばらくするとその店は跡形もなくなくなるのである。もはやマヨヒガのごとき怪現象の類である。
これについて剣城あきらは「最近は移動できるお店もあるんですよ…?」とその場しのぎで取り繕っていた。この手の児童向けアニメにありがちな便利設定を用意しているにもかかわらず、あえてそれに対する違和感も描いていると言うのは極めて珍しい。
そもそも「場所を選ばす開店できる」と言っても場所が定まらないと宣伝もできないわけで、結局は最初にキラパティを設置した自然公園の人通りがそれなりにある場所を基本的な設置場所とし、必要な時だけ事前に許可を得た場所に店舗ごと出張する形に落ち着いた。
キラパティの知名度が上がった11話以降は(理屈はともかく)店が移動可能であることは周知の事実になっているようで、第18話などを見る限り移動前にはちゃんと告知もしているようである。
夏休み期間中などは店としてではなく移動コテージとして持ち歩いて、レジャー時の宿泊や休憩場所にすることもある。
なお、キラパティは元々は鞄の状態でいちご山の妖精達に伝わっていたのだが、作中での妖精達の発言からするとこの鞄を開いて建物に戻せるのはプリキュアだけらしい。ただし第2話と第47話ではプリキュアに覚醒する前のペコリンが1人で建物に戻している。
キラキラルポット
工房内にある隠し階段を降りた先には、かつての「いにしえのプリキュア」が使っていたキラキラルポットが存在する。ポット内には先代が蓄積した膨大な量のキラキラルが保管されている。
長老が言うには、先代はこのポットを「新しい夢」のためにここに隠していたと言うこと。いちかたちがショップを開きたいと自分から言い出したことがそれに当たると判断した長老は、このポットを彼女たちに与えることにした。
ポットの横にあるレバーを回すことで、蓄積されていたキラキラルからクリームエネルギーが生成される。クリームエネルギーは色・形・材質などをイメージ通りに変化させることができるため、これを応用すればありとあらゆる道具や家具を作り出すことも可能。なお、ポッドのレバーを回せるのはプリキュアに選ばれたもののみである。
このクリームエネルギーによって、いちか達は店内の机やカウンター、お菓子のオブジェ、パティシエ衣装などスイーツショップ開店に必要なものを揃えた。
このエネルギーで作られた家具は非常に頑丈らしく、第8話であおいが作成した机を壁にぶつけてしまった時、机自体は傷一つつかなかったが見事に壁をぶち抜き大きな穴を開けた。
(まぁプリキュアが怪物と戦う時にも使われるエネルギーということを考えれば、ある意味では当然かも知れないが)
なおキラパティの厨房でキラキラルをこもったスイーツを作れば、そのキラキラルの一部がポッドに「貯金」のように自動的に溜まる仕組みになっているらしい。なのでこのポッドの中のキラキラルを使い切っても補充することは可能。26話で一度使い切っている描写があるので、少なくともそれ以降のポッドのキラキラルは先代の遺産ではなく「現世代のプリキュアの努力の結晶」である。
余談であるが、このポッドは玩具化されている。その名も「くるくるスイーツビーズメーカー」。
そう、今年もビーズメーカーが作品の壁を超えて転移してきたのだ…
内装
スイーツ工房としての機能はかなり充実しており、オーブンは石窯オーブンだったり、キッチンはかなり広かったりと本格派。材料さえあれば和菓子洋菓子に限らず大抵のスイーツは作れる。
ショップとしての内装は、スイーツのショーケースが並べられたスペースと、カフェスペースに分かれている。この2つは壁などでは区切られておらず開放的な印象がある。
カフェスペースはゆかりが作成した巨大なお菓子のオブジェが設置されたカラフルポップなものとなっている。
ショーケースにはその時の旬に合わせた様々なアニマルスイーツが選別されて陳列されるが、変身用のと同じ5種類のアニマルスイーツについてはレジ前のガラスケースに常設で陳列されている。また入口近くにはベンチが設置されていて、今レジで買ったスイーツをこの場で食べることもできる。
上述のようにキラキラルポットを使って簡単にオブジェや什器類を作れるため、その時の推しスイーツや季節イベントに合わせて頻繁に内装を変更している。このあたりは他の店にはできないフレキシブルさであり、キラパティの個性とも言えるだろう。
提供商品
キラパティで提供されるスイーツは和菓子洋菓子問わないが、動物のデコレーションが施されたアニマルスイーツであることは共通している。
だが実際のところ、店長のいちかはアニマルスイーツに対してそんなにこだわりがあるわけではない。ただ、いちかは自分たちが作ったスイーツに、みんなの楽しい思いが感じられた時にアニマルデコレーションを「キラッとひらめいて」しまう。
そして、いちかはお客様と同じく「店員である自分たちも楽しむこと」をキラパティで何より大事にしているので、結果的にアニマルスイーツばかりが提供されることになる。
もっとも、いちか達はアニマルデコレーションのないスイーツだってキラパティの厨房で普通に作る。ただそれらはキラパティの商品として並べられない。
キラパティで提供されるアニマルスイーツはジャンルにとらわれない自由な発想で作れるが、一つだけルールがある。
それは「おもてなし」と「お持ち帰り」の両方ができること。つまり、キラパティではカフェスペースでしか食べられないようなアシェットデセール(皿盛りのデザート)は商品として提供していない。
キラパティでスイーツを楽しんでもらいたいのは確かだが、このスイーツをもって帰ってお客様の大切な人にも食べて喜んでもらいたい。スイーツによって思いを繋げる輪を広げていくことこそキラパティのテーマとも言えるこだわりである。
(※作中で作ったアニマルスイーツには「くまパンケーキ」「ペガサスパフェ」「ペンギンかきごおり」のようなお持ち帰りできないものも存在するが、これらは店で提供するために作ったものではない。ただし第49話でペガサスパフェがレギュラー商品化している描写がある)
パティシエ衣装
本作の主要キャラは、このショップでパティシエとして活動するにあたって専用の制服を着る。
これらの衣装もクリームエネルギーから精製されており、いちかの「キラっとひらめいた」デザインによって作られている。
公式サイトのキャラビジュアル紹介においても、私服やプリキュア姿の他に「パティシエ衣装」が掲載されている。
基本デザインは水色のパフスリーブワンピースでフリル付きのエプロンを着用し、胸元にはそれぞれデザインが異なるリボンがつけられている。
あきらのみ本人の性格やギャルソンという性質上、ズボン着用で上衣も七分袖、エプロンにフリルがない。
また、帽子・リボン・袖口のストライプ・ブーツ(長靴)にそれぞれのイメージカラーがワンポイントで配色されているが、シエルのみ特殊で、帽子のラインは髪飾りのヒイラギの実をイメージした赤、リボンは自身の店のパティシエ服やキラリン時につけている同形状の濃いピンク、袖口は虹を模した配色、ブーツ(長靴)は緑となっている。
ちなみにあきらの妹みくがキラパティを訪れお手伝いしたときは、制服こそあきら以外の物と同一ではあるが、ワンポイントカラーはあきらと同じ赤となっている。また、第45話でのクリスマスパーティーでリオが手伝いに来たときは、あきらと同一の物をベースに、袖口はシエル同様の虹を模した配色、帽子のラインは薄めの群青色、リボンは紫で根元の飾り(女性陣は花)は星、ブーツ(長靴)は水色の物を着用している。
さらには最終話エピローグでは大人になったいちかはあきらのと同様の七分袖にズボン形式ながらワンポイントはピンクの制服を着用している。一方新たにパティスリーを開いた少女姿のペコリンは通常のキラパティ制服と同形状のものを着用しているが、ワンポイントカラーは濃いめのピンクになっている。
余談だが、シリーズを通してこの制服を着用していることが多いため、まさしく作品を象徴していることから、二次創作においては劇中では着用する描写のないビブリーや他のシリーズ作品のキャラ、さらには中の人ネタとして別作品のキャラにも制服を着せるイラストが多く見受けられる。
公式でも上北ふたごの漫画版『魔法つかいプリキュア!』第2巻特装版小冊子に掲載された描き下ろし短編では『Go!プリンセス』『魔法つかい』のプリキュア7人もキラパティの手伝いをする関係でこの制服を着る描写がある。
また『映画プリキュアミラクルユニバース』でも羽衣ララがプリアラ中学生組&幼女形態のペコリン(上述少女時の制服と同デザイン)に混じってキラパティの制服(カラーは青緑色)を着用している場面がある。
スタッフ
- 責任者
- 長老(人間態)
- 店員
※厨房でのスイーツ作りは全員が兼任。また、各人が担当する仕事を他の店員ができないわけではない(ただシエルは立場上もあるのか、客の前に顔を出す仕事は自分との店とのコラボ以外はキラパティではやっていない様子)。
経営状況?
スイーツショップとして活動しているが、訪問客から代金を受け取っている描写は一切映っていない。店の収入がどうなっているかは謎である。
一方、支出に関しては第8話や第10話を見る限りスイーツの材料は業者(商店街の青果店など)から仕入れているので材料費がかかっているのは確実である。
まあレジカウンターで商品を受け渡している描写はちゃんとあるので、子供向けアニメとして生々しくなりすぎないように現金を写してないだけだと言えばそこまでだが、単価設定はいくらだろうとか利益は出ているのかとかを巡ってネタ絵が投稿されていたりする。
作中でのキラパティの沿革
■第2話〜第6話
建物としてのキラパティの初登場は第2話。元は「スイーツ工房」であり、あくまでスイーツを作るところであって、お客さんにスイーツを振る舞うところではなかった。
厨房の他には、何のために使うかわからない巨大なホールがあるだけで、ホールは本当に何も置かれていなかった。
この工房でいちかたちはいくつものアニマルスイーツを作っていたが、当初はあくまで趣味の一環としてであった。
プリキュアに覚醒した者たちが増えていく中で、キラパティは彼女たちの秘密のアジトのように使われるようになっていった。
■第7話
宇佐美いちかがここをお店にしてみんなに開放することを提案する。
きっかけになった動機は「行方不明のペコリンの仲間達が”帰ってこれる場所”として、みんながスイーツを作ったり食べたりする場所を作りたい」というもの。
キラキラパティスリーという名前はその時にいちかがキラッとひらめいている。
■第8話
素人5人がいきなりスムーズに開店準備を進められるはずもなく、各々の放課後活動やアクの強い性格もあって第8話ではいきなり閉店の危機に陥りかける。
やっぱり学生だけで店の経営なんて面倒くさいしもうやめようかという流れになりかけたとき、まだ開店準備中のキラパティを新しいお店と思って児玉えみるという少女が入ってきて、彼女が「お誕生日会のためみみんなで楽しめるスイーツが欲しい」といってくる。小さな女の子のお願いを断るのは気がひけるし、店をやめるにしてもこの子のお願いだけはかなえてあげようと、プリキュア達5人ははじめて一致団結。お誕生日会の会場にキラパティのカフェスペースを提供し、子供たちの笑顔がみれたことに5人は、やっぱり店を続けようかと誰いうまでもなく同調し、なんとか正式な開店にこぎつけた。
■第9話
第9話では店をどこで開くかで一悶着があったが、上記しているように自然公園の人通りがそれなりにある場所を基本的な設置場所とし、必要な時だけ事前に許可を得た場所に店舗ごと出張する形に落ち着いた。
また、この話では辰巳だいすけの中村みどりへ恋を応援するため、キラパティをデートスポットに相応しいように内装をムーディーなものに変化させている。
ただ、前回のえみるも含めて、こんな貸切状態でキラパティが使えるのはこの時点までである。以降はそれなりに客が増えるからだ。
■第10話
開店してからしばらくたった後にキラパティの姿が描かれる。
地域で話題のカリスマ高校生である琴爪ゆかりと剣城あきらの2人が店員をしていることで、開店したばかりの頃は彼女達目当てのファン層が主要な客層であった。しかしそれでもスイーツそのものもなかなかいけると口コミで少しずつ評判が広がっていくこととなる。
そして店の存在を広めるため、年に一度街で開かれる食フェス「いちご坂スイーツフェスティバル」へ参加しようという話になる。そこで出品するスイーツの準備であきらとゆかりが一悶着起こすこととなるが、最終的に「ハリネズミタルト」が作られることになった。
■第11話
「いちご坂スイーツフェスティバル」へ参加。前回に苦労を重ねて作ったハリネズミタルトの評判は上々で知名度を大きく上げることになる。同時に、フェス会場を襲った悪い妖精とそれを守るプリキュアの戦いがフェス参加者の衆目に晒され、以後はプリキュアはいちご坂を守る謎のスーパーヒロインと認知されるようになった。
■第12話
フェスの後に明らかに客足が伸びた様子が描かれる。特にいちかは「中学生店長」として注目されるようになり、少なくともいちご坂の町の住人にとっては定番のスイーツショップの一つとして受け入れられるようになっていた。
しかしこうして目立つようになったことは、キラキラルをうばう存在であるジュリオのターゲットにされるきっかけにもなった。
■第14話
仲間のあおいが実家の圧力でキラパティへの参加を禁止されそうになるが、立神家のガーデンパーティーを乗っ取りキラパティがゲリラ開店するなどかなり無茶な騒ぎ起こしつつ、とりあえずはあおい脱退の危機を切り抜けた。
この時の騒動は上流社会ではそれなりに知られたようで、後の35話では立神家のご令嬢が場末のショップ店員をやっているとあおいが侮辱される展開がある。
■第16話
ゆかり主体の企画として「キラパティ・海の茶室」を開催。内装を大きく変えるキラパティの独自企画はこれが最初で、以降は折に触れて様々な企画イベントをやっている。
■第18話
ノワールのしもべであるビブリーがキラパティを風評被害で潰すために街中に根拠なき悪評を広めた。この時のダメージは甚大で、数日の間キラパティには客が一人もこなかった。起死回生に作った新作アニマルスイーツがキリンミルクレープで、これの魅力を伝えるために内装のディスプレイを工夫したり、設営場所を一次的に変えたり、チラシ配りなどの地道な宣伝活動をするなど、スイーツ作り以外のプリキュアたちの努力が見られた回でもある。その甲斐があってキラパティは評判を挽回する。
それにしても客が来なかった時期の食品ロスはどうなっていたのだろうか……。
■第19話
世界的な天才パティシエ・キラ星シエルが来日。いちご坂で自分の店「シエル・ド・レーブ」を開店する。アシェッドデセールが専門であるこの店はキラパティとは方向性が違うため競合はせず、以後はいちかとシエルは交流を深めていく。
■第21話
散り散りになっていたペコリンの仲間の妖精達が帰還。みんなでキラパティでスイーツ作りをして再会を祝い、キラパテを開店した目的を叶えた。
だがその後もキラパティはスイーツショップとして経営し続けている。それは単純に、みんなにスイーツを振舞うことを楽しいと感じているからである。
■第24話
この話からシエルがプリキュアの仲間になり、それからはシエルも手が空いていればキラパティの手伝いをしてくれるようになった。
■第26話
お店はお休みにしてみんなで海水浴に遊びに行ったが、なんとキラパティの建物を水上コテージがわりに海に浮かべていた(クリームエネルギーで浮き台を作っている)。しかし錨を忘れていたのでキラパティでみんなが昼寝している間に無人島へ漂流してしまった。(最終的にはクリームエネルギーで気球を作って帰還している)
■第28話
スイーツ情報誌『Siroop』の「この夏行きたいスイーツショップ」の特集でキラパティが取り上げられていた。この雑誌が全国誌かエリア誌なのかは不明だが、この時点ではいちご坂の町の外にいる人たちにも知名度が広がりつつあることは間違いないようだ。もっとも、いちご坂は全国区の知名度を持つパティスリーがひしめく「スイーツの街」なので、キラパティがいちご坂を代表する店というレベルになるまではまだまだなのだろうが(シエルの店は紹介記事どころか雑誌の表紙を飾っていたので、2つの店の扱いの差は明確である)。
■第32話
プリキュアたちが100年前の大正時代のいちご坂にタイムスリップし、キラパティの元となるスイーツ工房が作られた理由を知る。
これを建設したのは海外から移住してきたルミエルというパティシエ。もともとは自宅兼スイーツ工房であり、今のようなカフェスペースは想定されていなかった。
そして彼女はこの世界で最初のプリキュアであり、この時代のいちご坂を闇に染めたノワールと戦いを繰り広げていた。
ルミエルはプリキュアとして怪物を追い払う戦いをするだけでなく、キラキラルを奪われて心が壊れた住人たちをケアもしていた。そのために、自分のスイーツ工房に大量の人間を集めれるための巨大なホールスペースを増設したようだ。ただしこの時期のルミエルはここを病院のような役割として使わざるをえなかったので、少し殺風景な雰囲気であった。
だが、ルミエルはいちかたちとの出会いで100年後にこの工房が「みんなを笑顔にするお店」に改装されていることを知った。この建物が100年間妖精たちの間で守られていたのは、ルミエルの遺志ゆえだろう。
■第34話
いちご山で起こった妖精と猫との争いをプリキュアたちが収め、その和平の証としてキラパティがいちご山に出張開店し、猫たちのためだけにスイーツを振舞った。また、のちの第38話ではペコリンの希望で猫に限らず他の動物たちにもスイーツを振舞っている。
(ちなみに本作で動物にスイーツを食べさせるときは必ず「人間用ではないものを作った」という描写がある。これは人間が食べるスイーツの食塩や砂糖の量は動物には過剰となる可能性があるため)
■第35話
高級スイーツメーカー・シックロッシュの新作発表会が立神コンツェルン主催で行われる。
そこでふるまわれるスイーツにパティシエにシエルが招待されるが、いちか達もちゃっかりとアシスタントとして参加していた。
シエルがキラパティの手伝いをしていることはよく描かれるが、いちか達もシエルのお手伝いをしているようである。
■第36話
いちご坂大運動会にて、スイーツの仕出し用にキラパティが出張する。ただしスペース的にこの時はキラパティの建物は出しておらずカバンの形で持ち歩いていた(責任者である長老は必要なため、キラパティを置いておくわけにも行かなかった)
■第37話
ハロウィンイベントとして、キラパティとシエル・ド・レーブで合同イベントが開かれる。このときはパティシエ服でなくみんな仮装をしてスイーツを作っていた。
そして同話ではシエルの恩人である起業家のソレーヌの願いを受けて、シエルが世界パティシエコンテストに出場することになるのだが、これはチームで参加することが必須条件であったため、ソレーヌはキラパティのメンバーもシエルと一緒に出場することを提案。またとないチャンスにいちかは快諾し、コンテストが開かれるスイーツの本場・パリに行くことになった。この顛末は映画で描かれている。
コンテスト期間中、キラパティはエッフェル塔真下のシャン・ド・マルス公園で出張開業している。世間が注目したのはキラパティではなくあくまでシエル個人であったが、それでもキラパティの知名度を上げることに繋がったとは思われる。
■第45話
ゆかりの提案によりクリスマスイベントを行うことに。気まぐれなゆかりにしては珍しく自分から企画を提案し、音頭をとる形となった。
しかしマイペースなところは相変わらずで、みんなで協力とかまどろっこしいプロセスをすっ飛ばしていろんなことを勝手に進めてしまい、特にキラパティの内装を全てマカロンのモザイクアートで作り出したことはほかのキラパティメンバーにとってもサプライズなイベントとなった。(キラパティの正規メンバーではないシエルの協力は得ている)。
そしてそのイベントの最後の挨拶で、店員達と常連客の前で自分が海外留学をするという爆弾発言を行った。皆は涙を隠すことはできなかったが、それでもゆかりの新たな道を祝福する。
しかし、新たな道を歩みつつあるのはゆかりだけではない。あきらやあおいもまた、キラパティとは異なるところに自分のやりたいことを見つけていた。
キラパティというモラトリアムを許容する優しい空間に、明らかな変化が訪れようとしていた。
■第46話
ゆかりの留学は春ごろということで、それまではキラパティも平常営業は続けられそう。その後はどうなるかはわからないが……
そして年明けの1月7日はいちかの誕生日。キラパティはバースデーパーティーのために本日貸し切りとしたが、それを知らない数人の子供がやってきてしまう。リオは丁重にお断りしようとしたが、当のいちかが「みんなで盛り上がった方が楽しいよ」と普通に店に入れてしまった。このあたりのルーズさこそキラパティのらしさと言えるだろう。
その後いつの間にかカバン化していたことが次の回で判明したが、中の客に影響は一切無かったようだ(ディアブルの影響で意識は失われていた)
■第47話
心を失った『空っぽの世界』が作られる寸前、キュアホイップが機転を利かせペコリンと長老だけでもキラパティに押し込み、カバン状態に戻した。
次元的に折りたたまれたこの形態だと外部からの影響を受けないらしく、プリキュアを含む全世界の人類から感情が失われるという大惨事にもかかわらず、カバン状態のキラパティの中にいたペコリンと長老だけは無事だった。
2人は皆の「大好き」の気持ちを取り戻すべく奮闘することに。その過程でペコリンはキラパティの厨房を利用しドーナツを作っている。
■第48話
エリシオとの決戦が終わり、プリキュアたちが戻ると明らかに46話時点よりたくさんの客が出迎えた。
彼らは皆キラパティの皆と「大好き」を共有しあったいちご坂の住人たち。皆揃っていちかの誕生日を祝うその姿こそ、プリキュアが目指す世界への第一歩なのかもしれない。
■第49話
あれから1年後、それぞれの進学のため、あきら・ひまり・あおいはこの日をもってキラパティの運営から離れることになった。既に留学で出ていたゆかりも一時帰国して追い出し会を開くことに。
つまりキラパティはいちかが一人で切り盛りしていくことになるが、これまでもあきら・ひまり・あおいは自分の夢の方を優先してキラパティに来れない日が続いており、言い方は寂しいけれどその状況にすでに適応してしまっているようだ。
いちかがキラパティに残り続けたのは、ここが好きだからというものあるが、みんなと違って明確な夢とか見つかってなかったからというのもある。だがいちかはエリシオと約束した「世界を笑顔で繋げてみせる」という無邪気な言葉に責任を持つべきではないかと思うようになっていた。何をどうすればいいかはまだ形にはなっていないが、本気で世界中を回りたいと強く願うようになっていたのだのだ。だが、自分がいちご坂からいなくなればキラパティは本当に閉店してペコリンを裏切ることになる……
そんな中、お客としてやってきた野乃はなが連れていたはぐたんのために赤ちゃん用スイーツを提供。そしてはなが買ったお土産のスイーツのキラキラルが、地中に眠っていた長老の肉体の抜け殻を目覚めさせ、しかも暴走させてしまった。
暴走する長老ボディを止めるべくプリキュアは立ち向かうがその強大な力に歯が立たない、しかし、ペコリンは仲間の妖精達の力を結集させてそれを撃退する。いちかが安心して世界へ旅立てるように、自分だっていちかと同じようなことができることを証明するために。
この騒動の後、いちかはペコリンの思いを汲んで自分の夢を優先させることにした。キラパティの店長をペコリンに託そうとするのだが、オーナーである長老は逆にいちかにキラパティの所有権そののもを譲る。
他の店員達がキラパティから卒業した以上、これは正真正銘の「宇佐美いちかの店」なのだとして。
いちかが本当に世界中の人々を笑顔でつなげたいなら、キラパティでそれをやってくれることが妖精達皆の願いなのだ。
そして数年後のエピローグでは、いちご坂で少女の姿となったペコリンが新たに「ペコリンパティスリー」を開き、いちか達の意思を受け継いで長老と共に店を切り盛りしていた。
一方、大人になったいちかも中東らしき外国の街でキラパティを開いている様子が描かれた。世界中いつでもどこでも「笑顔を繋げる店」は開店することができる。もしかするといつかあなたの街にも……
「いらっしゃいませ! キラキラパティスリーへようこそ!」
訪問客
※モブキャラは10話以降数多く来店しているため、ここでは個別記事があるキャラクターを載せる。
第11話、第16話、第45話、第48話ではそれぞれイベントのため過去に登場したキャラクターが数多く集まっている。
本編
- 第8話
(※本編の映像とは異なります)
- 第9話
- 第12話
- 第14話
- 黒樹リオ
- 第15話
- 第25話
- 第28話
- 第31話
- 第37話
- 第42話
- 第43話
- 神楽坂りさ
- 光岡じゅんこ
- 第44話
- 剣城みく
- 第46話
- 第49話
特別回
- 『映画プリキュアドリームスターズ!』
- 『HUGっと!プリキュア』第36話
関連項目
プリキュアメンバー拠点
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