CV:かないみか
概要ペコ
プリキュアシリーズ第14作目『キラキラ☆プリキュアアラモード』に登場する妖精。
口癖は語尾に「ペコ」を付ける。空も飛べる(にもかかわらずスーパースターズではスカイダイビングをした)。
スイーツが大好きなぽっちゃり系で、いつもお腹を空かしている。
気分によって耳の色が変わる。元気がないと青くなり、美味しいスイーツを食べると虹色になる。
性別は女の子(第38話予告でようやく判明)。
スイーツに宿るエネルギー「キラキラル」を感じることができ、このキラキラルを守る事を使命としている。
いちご山にて、長老のもとで仲間の妖精達とスイーツ修行をしていたが、クリーム爆発に巻き込まれたことで人里へと飛ばされる。
伝説のパティシエ・プリキュアに憧れており、勇敢にも敵に立ち向かおうとするが戦闘能力は皆無。体が小さいせいかポヨン!と弾き飛ばされてしまう。
第1話ではキラキラルを奪うガミーに立ち向かうもののあっさりと返り討ちされてしまっている。
ガミーの攻撃で吹き飛ばされた先が宇佐美いちかの家だったことで彼女に出会い、いちかにプリキュアの素質を見出し、彼女をキュアホイップへと覚醒するように導いた。
見た目は明らかに異世界出身の妖精のように見えるが、いちご山が人間界に存在することから人間界出身の妖精である。
本作の妖精たちはハピネスチャージプリキュア!以来となる人間界発祥の存在となる。この為、『映画プリキュアドリームスターズ!』では異なるタイプの妖精(異世界人、付喪神、そしてペコリン達は亜人)が一堂に会する事となった。更にこれまでの地球由来の妖精とは異なり、プリキュアあっての存在ではなく妖怪に近い存在であるとも言える。
子供っぽい性格と舌足らずな口調だが、お調子者のいちかと比べればしっかりしている。しかし正体を知らない一般人の前でうっかり喋ってしまうことが多い。犬や猫の真似が得意であるため、バレそうになったら犬のふりをして誤魔化す事がある。
また、プリキュアたちがあまり威厳を感じてない長老に対して唯一はっきりとした敬意を持っており、長老が格好良いところを見せようとするときは全力でサポートするなど、健気な一面もある。
(プリキュア達にとっての長老は「優しいお爺ちゃん」的なフレンドリーな感覚であり、礼儀は弁えているものの威厳はほぼ感じていない)
一般人に姿を見られないようにしないといけないということもあり、キラパティが閉店している時間帯も長老と一緒にキラパティの中で過ごしている。
キラパティがオープンする前はいちかがキラパティを携帯しているため事実上長老と共に宇佐美家に居候する形になっていたが、正式開業してからはいちかとは別居している。
(キラパティ開業後もいちかの家にいることが偶にあるが、これは友達の家に泊まりに来た的なノリのようだ)
物語開始当初から夜間や学校等のいちかのプライベートにつきまとうことは殆どしていない。常に主人公と一緒だった前年の妖精とは真逆である。
だがペコリンは身寄りがありプリキュアの変身に直接関与することもないので、これは常識をわきまえているとも言える。
ペコリンとスイーツ
いちご山の工房で修行していた頃は失敗ばかりしていたようで、自分がスイーツ作りが上手だとは思っていない。
ただ、やる気と元気は工房一だと周囲から評価されており、いちかと似たところがある。
つまりペコリンはプリキュアの導き手というより、どちらかといえばいちか達とともに修練を続けるパティシエ見習いの立ち位置なわけである。
作中での位置付け
メイン妖精にも拘わらず、第13話でペコリン自体の出番が一切無い(声優自体はその回のモブゲストの一人として登場)という、前代未聞の出来事が発生。その上以後20話頃まで出るけど台詞は1~2言という状況が続き、SNS等で物議を醸した。
本作はプリキュアの人数が初期5人と多めなのでどうしても出番を作りにくいという事情があるのだが、それ以上にペコリンはそれまでの一般的なプリキュアのパートナー妖精とは異なる位置付けになっているためでもある。
まず、ペコリンはいちかのプリキュア化のきっかけを与えた事を除けばプリキュアの変身や技の発動に対して一切寄与しない。
また、プリキュア伝説やキラキラルのことにそんなに詳しいわけでもない。そういう解説は長老がする。
上述の通りいちかのプライベートには立場をわきまえて参加しないので、そんなこと気にせずつきまとっていた歴代妖精たちと比べると画面に映る機会自体が少ない。
これらのことを要約すると、ペコリンは言うなれば一般人ならぬ一般妖精である。しかもかなり常識人である。いちかの覚醒に関わったというきっかけや数少ないいちご坂に残れた妖精であったことは確かであるが、それはたまたまである。
プリキュアの妖精によくある「プリキュアを導くお目付け役」のような使命が与えられていないのである。
わかりやすく言えば、ペコリンは本作におけるマスコットキャラとしての位置付けが強いのである。
(これらの点からすると立ち位置的には『Go!プリンセスプリキュア』のパフと似たところがある)
そのため、時折ペコリンの出番の少なさや役割の無さに対して蔑称を用いた表現が使われることがあるが、ペコリンを純粋にかわいいと思っている人に強い不快感を与える可能性に留意すべきである。
なお、作中でのペコリンの最大の独自性としては、いちかとの関係性がある。
本作ではペコリン以外の全てのメインキャラのスイーツへの向き合い方は、いちかの影響を受けて多少なりとも変化している。
しかしペコリンだけはその点に関しては一切ブレず、スイーツへの思いに関してはいちかとは独立し、対等であり続けている。
いちかの影響に染まっていないというペコリンのあり方は、主人公であるいちかがスイーツの思いを失った時に大きな意味を持つ。
第17話で、心のキラキラルを奪われてスイーツへの思いを壊されてしまったいちかを、励ましたり勇気づけたりするのではなく叱咤する役割がペコリンに担われたのは示唆的だと言えるだろう。この話ではペコリンは頭では「可愛そうな目にあったいちか」に同情すべきと思ってはいたが、スイーツへの思いを侮辱する発言をしたいちかに対して本気の怒りを見せた。そしてペコリンはいちかにスイーツの思いを取り戻させるべく、嫌がるいちかの意思を無視してクッキーを作らせるのである。ペコリンの純粋な怒りはいちかの凍りついた感情を呼び起こすきっかけとなり、最終的にいちかはキラキラルを再び生み出すこととなった。
プリキュアとは独立した存在であり、かつスイーツに関してもいちかに依存せず己の確固たる意思を貫いたこそ、最終的にペコリンがプリキュア覚醒を果たす流れになったのだろう。
人間形態
第38話で登場した人間形態。大きさや精神年齢は幼児程度。
人間名はなくこの状態でも「ペコリン」と呼ばれていたが、挿入歌「ススメ!スイーツウェイ」でのクレジットが元となって、pixivでは人間形態のペコリンのためのタグとしておんなのこペコリンが使われている。
ペコリンは精神面ではそれなりに成熟している部分もあるのだが、この人間形態になると見た目相応に幼児っぽい言動が増える。このあたりは妖精形態に戻るとポンコツ化しやすいシエル(キラリン)と逆である。
ペコリンいわく人間形態になれたのは「夢の中で出会ったルミエルが力をくれたおかげ」とのこと。
本作の妖精はスイーツ作りの腕を高めることで人間への変身能力を得る設定があるが、ペコリンの変身には長老やキラリンも驚いていたため、残念ながらペコリンは人間になれるほどのスキルを身につけるには至っていないのは確かなようだ。
長老は「人間に変身するためには(スイーツ作りのスキルだけでなく)精神的な成長が必要で、それには本来は時間を要するが、いちか達と一緒にいたことでペコリンの精神面は急激な成長を見せており、人間に変身していちか達の力になりたいという真摯な思いにルミエルのキラキラルが反応したのではないか」との仮説を立てている。
わかりやすく言えば、毎日頑張っているペコリンに対してルミエルが特別にご褒美をくれたというところだろうか。
ただし、この仮説が正しいかどうかは長老も証明しようがないと言っている。
特別なキラキラルによって変身の力を得ているということは、この変身能力は「借り物」にすぎないことを示している。ある意味では、ピカリオがノワールの闇の力によってジュリオへの変身能力を与えられたのと似たところがある。
そして同話の戦闘シーンでピンチに陥ったプリキュアを守るためにルミエルから与えられたキラキラルの力を使い切ってしまったため、それ以降は変身できなくなった。
しかしわずかな時でも人間の姿になれたことは、ペコリンにとっては自分も頑張ればいつかはまた人間の姿になれるという希望を与えることになった。
後述のキュアペコリンへの覚醒、そして最終決戦を経て、作中1年が経過した最終回では人間形態をデフォルトで使えるようになっており、さらにキュアペコリンへも変身している。いちかが新たな夢に向かいだし、ペコリンもいちか達が去った後、彼女たちの意思を引き継いでいちご山で新たに動き出すことになる。
そしてエピローグ。数年たったいちご坂では、新たにペコリンパティスリーを開業し、長老と共に店を切り盛りする、中学の頃のいちかくらいにまで成長した容姿となり、キラパティと同じ制服を着た少女ペコリンの姿があった。
一方『映画プリキュアミラクルユニバース』ではいちか達中学生組や羽衣ララに混じり、人間の姿になってキラパティを手伝っている場面がある。この時は幼女時の姿であるが、少女時のものとデザイン・カラーが同じ制服を着用している。
プリキュア形態
放送開始当初のインタビューでは「夏の追加戦士としてプリキュアになる案を出されていたが、没になった」との説明がなされていた。
しかし最終盤の第47話でキュアペコリンとして爆誕する事となり、視聴者達を驚かせた。
詳細はキュアペコリンを参照。
ぽっちゃり系
プリキュアシリーズ全体を見渡してみてもかなり珍しいぽっちゃり系(要するに太ってる)と明言されているレギュラーキャラ。本作の妖精種族の特徴として体がプヨプヨしているとも考えられ、実際に第7話ではペコリンの同程度の体型の妖精たちも多数登場したが、それでもキラリンよりは心なしかやや太めなので、やはり太り気味なのだろう。
ちなみに人間態については幅の広い服を着ており、体型に「ぽっちゃり系」が反映されているかは不明瞭。最終話での成長した姿は比較的スマートな体型の少女になっていた。
なお、「デブ」は蔑称なので言ってはいけない。
余談ペコ
中の人
担当声優のかないみか氏は本作にてプリキュアシリーズ初出演。
プリキュアに変身する役ではなく、マスコット妖精の役を演じたくてオーディションを受けたとのこと。また、かない氏は前述の通り第13話のモブの母親などモブキャラ多数も兼任している。
過去のニチアサキッズタイム枠ではニャニがニャンだーニャンダーかめんとおジャ魔女どれみシリーズに出演歴がある。前者では2代目ではあるが変身ヒロインのため(初代は7作前の妖精だが、産休により変身前に降板)、この枠では二度目の変身ヒロインとなった。
かない氏の出演で、同じ東映アニメーション制作のうちの3姉妹の松本3姉妹役の女性声優が全員妖精役で出演をした事になる。
ちなみに劇中でペコリンが犬なのか猫なのか疑問に思われるシーンがあるが、かない氏はトイプードルみたいなものと認識していた模様。
pixivでは
その独特のヘアスタイル(実際には両サイドにあるのは耳であるが)が印象的なのか、様々なキャラとのコラボネタが投稿されている。
変身前の姿と変身後の姿のタグの使い分けに関する注意と配慮について
プリキュアに変身する前の姿しか描かれていないイラストに対して、変身後の姿である『キュアペコリン』のタグを付ける行為は、変身後の姿のイラストだけを見たい人にとっては検索妨害になってしまうので、そのような行為は避けるべきである。
また、変身後の姿しか描かれていないイラストに対して、『ペコリン』等の変身前の姿のタグを付ける行為に関しても同様に避けるべきである。
中にはもちろん、変身前後の姿の両方のタグが付けられている事を気にしない人もいるだろうが、検索の際に気になるという人もいるため、そのような人への配慮としてタグの使い分けをしっかりと行う事が推奨される。
関連項目ペコ
逸般人:お前のような一般妖精がいるか!という意見に関して
歴代妖精
モフルン・はーちゃん→ペコリン・キラリン※→はぐたん・ハリハム・ハリー