概要
花が開く前の鱗片状の包葉に包まれたものを食用にする。
野山や道端など、日あたりのよい場所に自生する。春の訪れを告げる山菜で、初春の季語。わが国最古の野菜のひとつで、現在では栽培もされている。
自生しているものを摘む時期は、雪の少ない地方では、2月ころに若草色のつぼみを摘む。雪の多い地方では、雪が解けきらないうちに、雪の下で黄色い「ほう」が開き、芽をだしたものを摘む。
特有の芳香と苦味があり、焼いたり、ゆでたりしたものに練り味噌をつけて食べたり、てんぷら、佃煮などに、また刻んで吸い物の実にする。
栄養成分
ビタミン類やカリウム、カルシウムなどのミネラルを含み、食物繊維も比較的豊富に含むので、便秘に効果的といえる。
特有の香りとほろ苦い味わいは、カリウムとポリフェノール化合物のクロロゲン酸によるもの。
がんに効く?
2021年9月2日。岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科の発表によると、フキノトウの苦みの主成分である「ペタシン」を抽出、がん細胞に投与したところ転移と増殖を強く抑制することを発見したという。
これが事実ならばがん治療の大きな発展と言えるが、まだまだ研究中であるため実際どうなるかは未知数である。
同研究科によると「直接食べても効果を得られる可能性は低い」としているので、ふきのとうを食いまくっても意味はないので注意。
なお、ふきのとうには発ガン性の成分も微量ながら含まれており実際は相殺していると思われる。