「暮れない一日が無いように、夕闇が空を包むように……。 この黒いキーとわたくしが、世界を絶望で染めてみせますわ」
CV:沢城みゆき
この記事は本編終盤までの多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。 |
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概要
第13話にて、春野はるかが黄昏時のノーブル学園近くの丘の上で出会った、黒のドレスと金色の仮面を身にまとった謎の少女。
彼女の奏でるバイオリンの音色にはるかは魅了され、自分もあんな風にバイオリンを弾きたいとしてバイオリンの練習を始めることになる。
だがその正体は敵組織・ディスダークの首魁ディスピアの娘にして、その正統後継者である「絶望のプリンセス」。生まれながらのプリンセスである彼女は、努力によって真のプリンセスとなることを目指すはるか達とは対極に位置する存在であると言える。
この第13話以降、トワイライトはプリンセスプリキュアの強力なライバルとして立ちふさがることになる。
本編での初登場は第13話「冷たい音色…!黒きプリンセス現る!」だが、OP映像には最初から登場している。このことから、第1話時点から謎のキャラと注目されていた。
一人称は「わたくし」。
容姿
銀色の髪に赤い瞳、とがった耳(いわゆるエルフ耳)、金色の仮面をつけ、赤と黒を基調としたドレスを身に纏っている。
髪は後頭部で輪状に結んだロングヘアとなっており、赤色のタイツに厚底の黒いヒール、耳には水色と黒色のバイカラーのイヤリング、腹部には蝶をあしらったブローチを身に付け、爪には黒いマニキュアが塗られている。
その容姿・立ち振舞いはシャットが一目惚れ(?)した事からも分かるように気品ある美しさを漂わせているが、パフは「怖い」と怯え、きららは「引っかかる感じ」と怪しむなど、冷たく近寄りがたい印象を受ける。
意外にも目はタレ目気味であり、赤いアイシャドーを用いる事で鋭い目つきを思わせる形に見せている。目尻が尖っているので、アーモンド型といった感じだが、激昂した際は目つきが完全なツリ目になる(第18話)。
ちなみにこのタレ目は、何気に重要な要素となっている。詳細は後述。
仮面
初期OPや初登場時は金色の仮面をつけていたが、はるかとの三度目の邂逅では外している。彼女は素顔を隠すために仮面をしているのではなく、あくまでファッションでつけているだけの様子。
公式サイトで紹介されるキャラ画像では仮面を外した状態であり、第14話以降のOP映像でも仮面を外した状態にカットが変更された。
田中裕太SDによると、この仮面に特に大きな意味は無くOPで視聴者に引きを作るための要素だったらしい(アニメージュ2015年9月号より)。トワイライトがストーリーに本格登場した事により仮面は役目を終えたという扱いであり、そのの後は仮面無しの方がデフォルト扱いにされている。
性格
プライドが非常に高く、血統というものに強い拘りを持ち、人間のあらゆる資質は出自によって決まるという信念の持ち主。
そして、自分が「生まれながらのプリンセス」であることに強固なアイデンティティを持つ。
特技はバイオリン演奏で、これがはるかとの邂逅のきっかけとなる。
はるかも憧れを抱いた腕前だが「バイオリンは心を閉ざして弾くもの」と考えており、その音色は美しくも冷たい。
伝説に名高い初代プリンセスプリキュアと何の血縁関係もないのに後継者として選ばれたはるか、みなみ、きららの三人を「名ばかりの偽物」として認めていない。
特に努力によって自らを高めてグランプリンセスを目指していることに対しては、「プリンセスとは努力したところでなれるものではない」として、自身への冒涜とさえ感じている。
彼女の母であるディスピアは人間の夢というものを嫌っているが、トワイライトは夢を嫌っているというよりも夢を持つ者を見下す傾向が強い。
トワイライトは夢を持つのは満たされていないからだと考えており、そして自分はあらゆる意味で恵まれた環境にいるので、夢なんてなくても幸福に生きていけるというわけだ。
人が夢に向かって努力する姿を滑稽だと嘲笑う冷酷かつ尊大な姿は悪役に相応しいものであるが、自らを「唯一無二のプリンセス」と称するだけあって、その立ち振舞いは優雅で気品に溢れており、「気高く、尊く、麗しく」を信条としている。
しかしその一方で、第18話で初めて無様に敗北した際はボロボロの姿を見せたり、失態した自分を心配してくれるシャットに対し取り乱していたりする。プライドの高さゆえ、あまりに心が乱れると信条も保てなくなるということか。
戦闘スタイル
戦闘力自体はかなりあるが、プリキュアたちのように自らが戦うことなどプリンセスらしくないと考えているようで、基本的にプリキュアたちとの戦いは三銃士およびゼツボーグに任せている。
また、トワイライト自身にゼツボーグを生み出す能力があるのかも不明である。
上述のように自分から戦うことはしないのだが、いざ戦闘をすると想像を絶する強さを発揮する。
プリキュア達と直接戦う際には気高く尊く麗しい身のこなしでプリンセスプリキュアの攻撃を避け、『杖術とカポエイラを組み合わせたまったく新しい格闘技』の様な戦闘スタイルで戦っている。
初登場した第13話では戯れにキュアフローラと手合わせしており、その時は青白い炎を自在に操っていた。この炎は攻撃にも防御にも使われている。
1個目のブラックキー
鳥籠にも似た黒いキー「ブラックキー」を所持。このキーを三銃士の胸にある鍵穴に差し込むことで、彼らの力を大幅に上げることが出来る。
その力により生み出されたゼツボーグは錠前トークンが赤く変化し、従来のものよりも強化された個体が誕生する。
アロマはホープキングダムに存在した12個のドレスアップキーの中にこんなキーはなかったと断じており、ドレスアップキーとは似て非なるものだと言うのであるが……?
2個目のブラックキー
第18話ではディスピアから二本目のブラックキーを授与されている。
二本目のキーはクリスタルプリンセスロッドに似た白い杖にセットすることで、周囲をステンドグラスに囲まれたバロック風の異空間にプリキュアたちを閉じ込めることができる。
さらにそのときに空間の内部にいた一般人たちは、絵を飾る額縁のようなものに封印されてしまう。
トワイライトは、額に閉じ込めた人たちから絶望のエナジーを吸収し、自らのパワーに変えることができる。
杖から放たれた巨大な十字の紫の炎が天高く上り空一面に紫の炎が広がり、黒紫色の十字型の長い棒を数多発生させて地面にバラ撒く。
その黒紫色の十字型の長い棒にプリンセスプリキュア達をふっ飛ばしてぶつけ、一撃でプリキュアに大ダメージを与えることができる。
また、プリンセスプリキュア達が3人同時に放った必殺技も蒼い爆炎で焼き尽くし、プリンセスプリキュアを打ちのめした。
これらの戦闘モードの際は、プリキュアたちの新たな必殺技である「プリキュア・トリニティエクスプロジオン」でしか太刀打ちできないほど強化されている。
3個目のブラックキー
第20話にてディスピアが新たに作り出した「ブラックキー」を、先代のプリンセスプリキュアたちが残した4つ目の「プリンセスパフューム」に差し込むことで、「ブラックプリンセス」と称している形態に変身する。
偽りのプリンセスと散々目の敵にしてきたプリンセスプリキュア達を絶望に染め上げ決着をつけるため、ドレスアップキーに導かれホープキングダムへとやって来た彼女たちの前にその全貌を露わにし、最後の決戦を行った。
白鳥の湖のブラックスワンを彷彿とさせる独自の変身バンクの演出の元、独特のBGMをバックに変身を完了させる。
その姿は母であるディスピアに近い容姿と仮面を着けた、悍ましく、禍々しい恐ろしげな容姿へと変貌を遂げており、以前の冷たくもどこか気品漂うトワイライトの面影は全く残っていない。
それどころかトワイライトとしての自我もほとんど失われており、ただプリキュアたちを倒すことだけに取り憑かれた戦闘人形に成り果てている。
ディスダークでの地位
三銃士との関係
立場的には事実上ディスピアに次ぐナンバー2で、シャットとロックよりも上となり、彼らに直接指示を与える現場指揮官のような役割となる。
上述したように自分からプリキュアたちと戦うことはほとんどないが、プリキュアたちに対する嘲笑や見下しのセリフは頻繁に発する。
シャットはすっかり彼女の邪悪な美しさに魅了されており、トワイライトの寵愛を授かろうと事ある毎に彼女に媚び諂っている。
一方、ロックはどうもトワイライトのことが気に食わない様子だが、それは表には出さず、シャットに手柄をとらせたくないという打算的な考えのもと、忠実な部下を演じることで彼女に取り入っている。
三銃士と違って完全な自由行動が許されているようだが、人間界に興味を殆ど持っておらず、普段はディスダークが占拠している城のテラスで一人心を閉ざしてバイオリンを弾いていることが多く、彼女が所持するブラックキーが絶望を求めて鈍く輝いた時、彼女はそのキーの欲望を満たしてあげるべく人間界へ赴く。
このブラックキーの正体は不明な部分が多いが、手柄を立てることに執着する三銃士と比べて主体性が薄いところが感じられる。上述した通り第18話、第20話ではディスピアが胸の鍵穴から新しいキーを生み出しトワイライトに与えている。
母子関係
トワイライトは自身がディスピアの娘であるという血筋を誇りに思っており、ディスピアはトワイライトの実力を買ってはいるが、この二人の関係はやはり母子というより上司と部下の関係に近く、二人とも親子の情などは見せない。
故に、任務に関係ない余計な会話も一切していない。
ディスピアの記事を見ればわかるが、彼女は失敗した者に対してかなり厳しい。
それは娘のトワイライトとて例外ではなく、第18話ではトワイライトもディスピアから相次ぐ失敗を詰問されている。
なお、トワイライトは第14話ではるかが家族の愛を受け取って善戦する様に「興がそがれた」と言っており、第16話ではみなみと彼女の実兄・わたるの会話が弾んでいる様子を目撃した事で心に騒めきを感じるなど、家族愛について明らかな不快感を抱いている。
だがpixivでは、ディスピア様が娘を甘やかす親バカな様子を見せる妄想ファンアートが結構主流だったりする。
プリキュアたちとの関係
はるかにとって、トワイライトはバイオリンの素晴らしさを気づかせてくれた相手でもある。
はるかは、トワイライトが夢を「弱者の幻想」と馬鹿にしていることは絶対に認めるつもりはないものの、トワイライトの「気高く、尊く、麗しい」というプリンセスらしさにはどこか惹かれている。
プリキュアとディスダークという敵対関係にあることはもとより、「プリンセスに憧れる」はるかに対してトワイライトは「最初からプリンセスである」という出自の違いや、その立ち振る舞い、上述の夢に対する考え方など、二人は悉く正反対であると言える。
トワイライトがはるかにバイオリンを教えたのは本人曰く「気まぐれ」とのことで、演奏自体にも心を全く込めていない。
だが、はるかはトワイライトのバイオリンの演奏を聴いて「心に刺さる」ものがあったことから、トワイライトは本人も気づいていないような感情を心の奥底に秘めている可能性も示唆されている(実際14話においてプリキュア達と対峙した時、前話と異なり彼女達を否定もしくは愚弄する発言は皆無だったばかりか、フローラの奮戦ぶりから彼女の心の高ぶりを感じとっており彼女達に何かを感じている模様)。
みなみ、きらら、パフ、アロマの4人は、トワイライトの正体を知る以前にはるかを通じてトワイライトと出会いその演奏を聴いているが、その時点から4人全員がトワイライトの雰囲気とその演奏に何か底知れない不気味さのようなものを感じていた。特にパフに至っては明確な嫌悪を表している。
はるかがトワイライトの演奏から感じ取ったポジティブな感覚は、他の仲間たちとは共有されていないのは確かなようだ。
このことから、彼女が例の展開になる可能性が高いと早期からみなされていたが、はるかがトワイライトのプリンセスらしさには惹かれているところから、トワイライトが登場した初期の頃は逆にはるかがトワイライトに魅入られて前代未聞の状態に陥る可能性も捨てきれないと言われていた。
一方で皮肉なことに、トワイライト自身はプリキュア三人のうち、キュアフローラを最も嫌い、見下している。
キュアマーメイド/海藤みなみに対しては「海藤家という大富豪の家系に生まれ育ったことで培われた気品と立ち居振る舞い、そして自分の血統に誇りを持つ在り方」を認めている。
キュアトゥインクル/天ノ川きららに対しては「世界的大スターである両親から受け継いだ生まれながらの才能(きらら自身の自覚は薄いだろうが、学業・スポーツ・どんなプリンセスレッスンでもソツなくこなせる辺り、きららは母ほどではないが生まれながらの天才肌である)」を認めている。
もちろん、自分のほうが気品も才能も勝っているとの自信あってのことであるだが。
しかしキュアフローラ/春野はるかだけは、そういう「出自の特別性」を示すような要素が全くなく、性格は落ち着きがなくおっちょこちょいで、立ち振る舞いもプリンセスとは程遠いユニセクシャル、実家はごく普通の和菓子屋であり、天才肌とは正反対な努力家タイプである。
そんな気品も才能も無いはるかがプリンセスを名乗ることは、生まれながらのプリンセスであることをアイデンティティとしているトワイライトからすれば許し難いことであり、第18話ではフローラに面と向かって「あなたみたいな存在がプリンセスの名を汚すのよ」とまで言い放っている。
この第18話をきっかけにして、はるかはトワイライトの「万人が認めるプリンセスらしさ」への憧れよりも、「自分がなりたいプリンセスらしさ」への夢こそ大事にすべきだと再認識。はるかはトワイライトに惹かれていた気持ちを切り捨て、残念ながら2人の関係性はほぼ完全に決裂してしまう。
散々心配されていたはるかがトワイライトに魅入られて闇堕ちする懸念はここで解消し、視聴者たちを安堵させた。一部の闇堕ち好きはちょっと残念だったようですが。
(もっとも、はるかの闇堕ちの懸念は後に別の形で再燃することになるのだが…)
そして最終的に、プリキュアたちによってトワイライトは浄化されてしまうことになる。
しかしこれは相手を倒すためではなく、救うためのことであった。実はこのトワイライトには重大な秘密が隠されていたのである……
その正体
第19話にて、「カナタ王子にはバイオリンが得意な妹がいた」ことがミス・シャムールの口から語られた。
そして早速翌20話で、その妹が「トワ」というあまりにもそのまんまな名前であることが判明し、そのトワは幼い頃に行方知れずになっていたことも判明した。
さらに同話の終盤でトワイライトと初めて対面したカナタが、彼女を目撃するなり「この娘は成長した自分の妹だ」と気付いて驚愕する。この時点でトワイライトはカナタの妹のトワであることが確定した。
(カナタ王子はトワイライトの容姿にトワの面影を感じ妹と気づけたが、視聴者からは「あまり似てなくない?」という総ツッコミが入る事になった。しかしよく見るとタレ目な部分がやや似ている。)
第21話では、「ディスピアが幼い頃のトワを甘言で絶望の森におびき寄せ、そのまま拉致監禁した」という、まさに「絵本に出てくる悪い魔女」の見本のようなことをやってのけたことが語られた。
詳細は「トワ」の項目を参照。
ディスピアは「国民たちに愛され、希望の象徴だったトワ王女を行方知れずにすることで明るい王国の雰囲気をブチ壊す」ことが目的でトワを誘拐した。
子供じみた嫌がらせに感じるかも知れないが、実際、まったく理由がわからないまま王女が神隠しのようにいなくなったことは民心に悲しみと不安をもたらし、その時から王国はかつてほど明るい空気ではなくなってしまったようだ。
そして数年後のディスダークの侵攻に対して、国民たちは夢と希望の力でそれに抵抗することができなかった。
数年の間に国民たちの心の中に降り積もった言葉にできない不安が、ディスピアの与える絶望の糧となってしまったのだ。
その時点でディスピアにとっては王女はすでに用済みで、他の国民たちと同様に絶望の扉の中で永遠に眠り続ける宿命となるはずであった。しかし、カナタ王子とプリキュアが自分たちの前に立ちふさがったことに対しディスピアは面白い趣向を考えつく。
かつて王国の希望の象徴として愛されていたトワを悪の戦士に仕立て上げ、王国の救世主であるプリキュアたちの邪魔をさせようというのだ。
ディスピアはトワ王女の記憶と心を改竄し、自分の娘と思い込ませた形で目覚めさせた。こうして絶望のプリンセス・トワイライトが生まれたのである。つまりトワイライトが信じてきた血統、出自は全てディスピアが吹き込んだ嘘であり、結局はまた自分も、ディスダークの後継者という意味では偽りのプリンセスに過ぎなかったということである。
新たなる道へ(第22話以降ネタバレ注意)
第22話にてディスピアの呪縛から解放された彼女は、これ以降は紅城トワとして人間界に住むことになる。そして第4のプリキュア・キュアスカーレットとして活躍することとなる。
詳細はそれぞれのリンク先項目を参照。
なお、トワイライトとしての姿はトワが変装や化粧をしていたレベルのものではなく、魔女の呪いによって姿を変えられていたという類のものである。人格もディスピアによって植えつけられた物であり、トワイライトとしての人格はトワの中から消滅した。
トワが本来の姿と心を取り戻した今、トワイライトとしての姿はよほどの展開が無い限り再登場の可能性が低い。
正規のプリキュアメンバーが悪堕ちしたケースはこれまで皆無であり(彼女達は例外)、もしあったとしても小さいお友達に強烈なトラウマを植え付けることになるだろうから…。
もうトワイライトとしての姿を拝めないことに寂しさを感じている視聴者もいるかもしれない。
イースがキュアパッションになった時も、同様にイースとしての姿を拝めなくなったことに寂しさを感じたファンが多かった。
トリビア
本編登場までの扱い
名前が判明する以前はOP映像でバイオリンを奏でながら青い炎の中でキュアフローラと対峙している姿から「バイオリン仮面」や「バイオりんちゃん」などと呼ばれていた。
後述するが、その風貌から見て主人公たちと同年代の敵幹部と推測されかなり注目されていた。
なお、「2クール目から登場するライバルキャラ」は、シリーズ三代目プロデューサーの柴田宏明氏が担当する作品の定番要素の一つだが、レジーナやファントムが初期のオープニングアニメでは登場できなかったことを考えると、かなりの特別扱いである。
どれくらい特別かというと、本編登場前から公式グッズの発売が告知されるくらいである。
由来・モデルなど
“twilight”は英語で日の出前や日没後の薄明かり・黄昏時を意味する。
pixiv的にはドラマ版『電車男』のOPテーマの曲名として聞いた覚えがある、という方も多いのでは。
また鉄道でも、2015年3月に惜しまれつつも廃止されてしまった豪華列車の愛称として親しまれていたことから、それで覚えたという方も多いだろう。
鉄道ファンの間でも、こちらも「トワ」という略称で呼ばれていたりする。
『白鳥の湖』に登場する悪魔ロットバルトの娘のオディールや、『ダルタニャン物語』に登場する鉄仮面がイメージソースではないかと推測する声もある。
また、隠しモチーフで『眠れる森の美女』の王女(オーロラ)とセーラーヴィーナス(時系列的には『コードネームはセーラーV』?)が入っているのかもしれない。
プリキュア敵少女幹部
プリキュアと敵対する組織の一員としてプリキュアと同年代くらいの少女が登場するのは『ドキドキ!プリキュア』のレジーナ以来となり、「ボスの娘」というポジションはそのレジーナに続いて二人目。
登場当初はトワイライトもまた、レジーナやイース、セイレーンのように、主人公たちのライバルキャラとしての活躍が期待されていた。
『ふたりはプリキュアSplash☆Star』の霧生満と霧生薫をはじめ、プリキュアシリーズではプリキュアと同年代くらいの少女が敵対組織の一員として登場するケースが多く、しかもそのほぼ全員が最終的にプリキュアと和解して味方となり最後まで生存している。
中でも『フレッシュプリキュア!』のイースと『スイートプリキュア♪』のセイレーンはプリキュアと和解して味方になるどころかプリキュアそのものになっている(イース→東せつな/キュアパッション、セイレーン→黒川エレン/キュアビート)。
唯一の例外が『ハートキャッチプリキュア!』のダークプリキュアであり、彼女はストーリーを通してプリキュアと和解することなく敵であり続け、最後はキュアムーンライトとの一騎打ちに敗れて消滅してしまっている。他にも『スマイルプリキュア!』のバッドエンドプリキュアがいるが、彼女達は1話限りの登場であるためまた扱いが違うだろう。
『ハピネスチャージプリキュア!』のアンラブリーは…あれは男幹部、というか妖精が変身した姿だから…。まあ最終的にはプリキュアと和解したけど。
果たしてトワイライトはどちらの道を歩むのか、それとも全く違う結末を迎えるのかに注目されていた。
その結果… イースやセイレーンと同じ道を歩むこととなりました。⇒せつエレトワ
そして3年後、彼女にも同じ道を歩む後輩ができることとなる…。
pixivでの扱い
pixiv上のイラストではトワイライトの胸がなぜか巨乳に描かれていることが多いが、公式でははるか達同様スレンダーな体型である。
各話ネタ
◆第13話
- 初登場。黄昏時のノーブル学園敷地内にてバイオリンを演奏しているところをはるかと出会う。はるかの第一印象は「なんてきれいな人」。
- はるかがトワイライトに憧れてバイオリンを始めたが壊滅的な音を出してしまい落ち込んだ日の黄昏時、前回と同じ場所でバイオリンを演奏。自分に声を掛けてきたはるかに対し、バイオリンの手ほどきをする。
「バイオリンは心を閉ざして弾くもの。気高く、尊く、麗しく…」
(※実際の映像とは異なっています)
- その手ほどきのおかげで、はるかは短期間でバイオリンの腕前を上げるが、心を閉ざすという弾き方のために、周囲の受けは決して良くなかった。
- ディスダーク本拠地に現れ、ディスピアにプリンセスプリキュアの印象を報告。「プリンセスとは名ばかりの偽物ですわ、お母様」と、怪しく微笑む。
- 後日、錦戸の工房でバイオリンの練習をするはるか達の前にシャットを引き連れて現れる。
- 自らの正体を明かした上で「あなた方をプリンセスとは認めません。プリンセスは、努力などでなれるものではなくってよ」と宣戦布告する。
- 自らの所有する黒いドレスアップキーを使い、シャットをパワーアップさせる。その時のシーンが、シャットのリアクションも相まってちょっとアブない光景でもあった。
- 戦闘はゼツボーグに任せていたが、キュアフローラに対しては一人で対峙。バイオリンを教えたことは「ほんの戯れ」と断じる。
- ちなみにトワイライトはこれ以降の話では、よっぽどのことがないと自ら戦わない。ここでフローラと直接戦闘したことも「ほんの戯れ」だったようだ。
「夢など哀れなものが信じる幻。気高く、尊く、麗しく、全てを手にした本物のプリンセスであるわたくしには不要な物」
- はるか達のアイデンティティーを全否定。それに対し「強く・優しく・美しく、夢を守る」と改めて宣言したプリンセスプリキュア。このシーンで、プリンセスプリキュア達との因縁が始まったのだった。
◆第14話
- ディスダーク城のテラスでバイオリンを奏でている傍らで、シャットが美麗美句を並べ立てて彼女を讃えるも、「何を今更」と言わんばかりの言葉と態度でそれに応え、さらには「わたくしは生まれながらのプリンセスなのだから」と、某征夷大将軍の様な言葉で締めて出撃する。
- 海辺で晴野家とプリンセスプリキュア一同と遭遇。「夢の香りがする…。夢を閉ざせば絶望が生まれる」と言葉少なく呟く。調子の良いことや相手を愚弄する様な事を並べ立てるシャットとは対照的である。
- 家族を救う為の、フローラの奮戦ぶりを目の当たりにし、何かを感じとった模様。「キュアフローラの心の高まりを感じる…、何故?」
- ゼツボーグを倒されながらも、尚も悪あがきをするシャットに対し「貴方の負けよ」と言い放ち、下がる様命じる。
- まだ戦える事をアピールするシャットに「わたくしは無様で見苦しいものは嫌いよ。負け惜しみほど、見苦しいものはないわ」とダメ出しするかの様に言い放つ。そしてフローラ達に目を移して「興が削がれたわ」と言い残して退散する。
◆第15話
- つまらなそうにディスダーク城のテラスでヴァイオリンを弾いていたが、黒いキーが絶望を欲して蠢いたため、気だるい態度のまま出撃することに。シャットはそれにつき従おうとするが、手柄の横取りを狙うロックが「このボクがご案内いたしましょう」とレッドカーペットを用意してエスコート。ドM属性のシャットと違った紳士的な対応に「気がきく家臣は好きよ」と上機嫌。ある意味でチョロい?
- 執事型ゼツボーグの攻撃によって、巨大な手帳にキュアフローラが押しつぶされそうになる。「そのままつぶれれば、押し花くらいにはなれるんじゃないかしら? さよなら、自称プリンセス」と楽しそうに呟くこの時の表情は物凄くドSな笑顔だった。
- しかしその直後にかけつけたマーメイドとトゥインクルの加勢により形成逆転。浄化後は「今日はここまでね」と何の焦りも悔しさも見せずに去る。前話に続き、本気を出せばいつでも勝てるからという気持ちで遊んであげてるかのような余裕の態度。
◆第16話
- 海藤グループが経営する海浜リゾートにやってきたプリキュアたち。しかしそこに、ロックとシャットをおともに連れたトワイライトも新たな絶望を生み出すべくやってきた。
- みなみが兄の海藤わたると久々に再会し、談笑している様子を遠目に目撃するトワイライト。心の奥によくわからない不快感が生まれ、戸惑いを見せる。「なぜかしら? 胸がうずく…」
- それを打ち消そうと、ロックに命じてわたるをゼツボーグ化。さらにシャットにも近隣の漁師からゼツボーグを生み出し、プリキュアたちは二体の強化ゼツボーグと対峙する危機的状況になる。
- しかし、兄と、兄が愛するこの海を守りたいというキュアマーメイドの強い思いに反応し、この地に眠っていたドレスアップキー(バブルキー)が覚醒。ここまで舐めプを続けてきたトワイライトもさすがにこれはまずいと危機感を見せ、初めてプリキュアたちに対して真剣な表情を見せた。
- シャットとロックにゼツボーグでプリキュアたちを押さえてキーを奪えと命じるが、それより先にマーメイドが素早く反応し今手に入れたばりのバブルキーの固有技「プリキュア・バブル・リップル」を発動。ゼツボーグを二体同時に攻撃し、さらにそのまま合体技のコンボでつなげて二体同時に浄化。シャットとロックに動きだす隙さえ与えなかった。
- トワイライトは油断と采配ミスがあったことを潔く認め、とりあえず今回は撤退。「キュアフローラ同様、いつわりのプリンセスなど取るに足らないと思っていたけど……。キュアマーメイド。その名、覚えておくわ」
◆第17話
- シャットを引き連れ、ボロロ・ボアンヌ主催のファッションショーに乱入。観客から「プリンセスみたい」と言われて「“みたい”ではないわ。わたくしは真のプリンセス」と澄ました顔で返していた。
- きららの母ステラから生み出された二体のゼツボーグで優位に立つが、母と娘の絆から生まれたトゥインクルの新しいミラクルドレスアップキーの力で形勢を逆転される。その際、トゥインクルの新技「プリキュア・ミーティアハミング」から炎で身を守るのだが、自分を庇おうとしたシャットにもダメージを与えてしまっていた。ゼツボーグを二体とも浄化され、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべて早々に撤退する。
◆第18話
- とうとう母のディスピアからプリキュアに次々と新しいドレスアップキーを手に入れられていることを追及され、トワイライトは自らの手でプリキュアを倒すと宣言。ディスピアから新たなブラックキーと、それを差し込むことが出来る杖を与えられる。詰問された際には、何の隠喩かバイオリンの弦がプッツンと切れたのであった。
- 母から与えられたキーと杖を携え、はるかが大好きな童話「花のプリンセス」の作者である望月ゆめの個展が行われている会場に姿を現すと、異空間を展開すると同時にゆいや望月を含めた人々を額の中に閉じ込める。
- 額に閉じ込めた人達から絶望のエナジーを吸い上げ、炎の力と体術を駆使してプリンセスプリキュアの3人をたった1人で圧倒。プリキュア達の努力と存在を全否定し、遂には3人同時に放った必殺技をも打ち破る。
- 倒れたプリキュアに駆け寄ろうとしたアロマとパフからフローラが大切にしている絵本を奪い取ると、「夢から醒ましてあげますわ」と冷たく言い放ち、フローラの目の前で絵本を燃やそうとする。
- その直後、フローラがトワイライトから絵本を取り返し、更にその絵本から新しいミラクルドレスアップキーが出現。すぐさまキーを奪おうと攻撃を仕掛けるトワイライトだったが、力負けして杖が粉々に砕け散った。
- 杖を失ってもなおプリキュアの夢を潰さんとするトワイライトは両手から炎を放つが、プリキュアたちの新技「プリキュア・トリニティエクスプロジオン」の前に敗北。ボロボロになった自分の姿を見て、屈辱と怒りに満ちた表情でプリキュアを睨みつけて去っていく。「キュアフローラ…。わたくしは絶対に認めませんわ!プリンセスは、このわたくしだけよ!」
◆第19話
- 前回での戦いにおいて、最も毛嫌いしているキュアフローラが新しいドレスアップキーを手に入れてパワーアップを果たしたことによりまさかの敗北を喫してしまった。その屈辱の為なのか城のテラスで物思いげに空を眺めていると、シャットが自分を慰めにやって来る。が、その気遣いこそ屈辱と感じた彼女はテラスから飛び降り、ゼツボーグの馬に乗って1人で何処かへと向かった。
- どこへ向かうかは意識していなかったトワイライトだったが、最終的に自分が行ったことのない知らない場所に立つ古城へとたどり着いてしまった。トワイライトは何かに導かれているかのような奇妙な感覚を覚える。
- 古城の中を探索してみるが無人で何の気配もない。しかし地下にあった部屋でなんとプリキュア伝説には語られていなかった4つ目のプリンセスパフュームを見つける。彼女はそれを手にすると、これでプリキュアにも匹敵する力を手に入れたとほくそ笑むが…。
◆第20話
- 前回でプリンセスパフュームを手に入れた彼女は、ディスピアから新たなるドレスアップキーを受け取るが、その途端に性格が急変。その後、ホープキングダムではるか達の前に現れ、そのパフュームとキーを使用し、ディスピアに近い姿、ブラックプリンセスへと変貌。はるか達と同行していたカナタがトワイライトを見て「トワ」と呟く。
◆第21話
- カナタの言葉で、トワイライトとカナタの妹トワは同一人物と判明。
- 回想シーンによると、グランプリンセスに憧れていたトワは、もっとバイオリンをうまくなりたいと練習していると、ディスピアが現れ、王国を絶望に染めるために彼女を拉致して記憶を改竄し、絶望のプリンセスとして育てたと語った。
- ブラックプリンセスになったトワイライトはプリキュア達を追い詰めるも、カナタ王子の命がけの覚悟でのバイオリン演奏により、トワイライトの心の奥に封じられていた「幼い頃の兄との思い出の記憶」がわずかに蘇る。
- そのデジャブに戸惑って動きを鈍らせた隙に、プリキュア達が浄化技を浴びせかけることでディスピアの洗脳が解ける。トワとしての記憶を完全に取り戻し、容姿もトワの姿に戻った。
(※実際の映像とは異なります)
- しかし、それを見て怒ったディスピアは彼女達を捕まえようとするが、カナタが自ら囮になり、はるか達とトワを人間の世界に逃がすのだった。
これ以降の彼女については、紅城トワおよびキュアスカーレットの項目を参照。
関連イラスト
関連タグ
プリキュアシリーズ内
ブラックプリンセス(プリキュア) 紅城トワ トワ(プリキュア) / キュアスカーレット
バイオリン仮面 仮面 銀髪 バイオリン ダークヒロイン タレ目
レジーナ:同じくラスボスの娘を名乗る敵幹部。いわば「ジコチューのプリンセス」。但しこちらは(変則的な形とはいえ)実際に血縁関係がある。
霧生満 霧生薫 ダークプリキュア ビブリー アイワーン エルダ:歴代敵組織の少女幹部仲間。
イース セイレーン ルールー ジェントルー:敵組織の幹部からプリキュアに生まれ変わった繋がり→光堕ちキュア