概要
初出は『Go!プリンセスプリキュア』第10話でカナタ王子によって発見され、続く第11話でクローズとの決戦で苦戦しているプリンセスプリキュアの切り札として届けられた。
ドレスアップキーを差し込み、単独専用技や合体必殺技を放つことができる。
ドレスアップキーを差し込むとロッドの先端にあるハートから羽が開くギミックがある。
基本性能も同一である為に39話ではフローラがマーメイドとトゥインクルのロッドを使い、リィストルビヨンとローズトルビヨンを同時に繰り出している。
ロッドが隠されていた場所はホープキングダムであるが、プリキュアたちがクローズと決戦していた場所は人間界な上に絶望の檻の内部に作られた異空間に閉じ込められていたため、物理的な手段でこれをプリキュアの元へ届けることはできなかった。
しかし、ロッドには夢の思いと惹かれ合う性質があるため、プリキュアたちが夢への思いを強く高めることで次元を超えてロッドの召喚に成功している。
ただし11話時点ではプリキュアたちの夢を信じる思いはまだ未熟であり、七瀬ゆいの夢への思いを含めた形で召喚に成功した。
このことから、夢への思いが強くあるならばプリキュアでない者とも惹かれ合うようだ。
43話の戦闘時の描写の中に、メツボーグの攻撃にやられそうだったトウィンクルをかばうためにマーメイドが下からマーメイド・リップルを放つシーンが存在するが、その時プリンセスロッドを持った状態で(マーメイドキーの)モードエレガント状態だったので、変身キーをロッドに差し込んだ状態でも単独浄化技を使うことができるのだと考えられる。(おそらく高所にいるメツボーグに確実にあてるためにロッドを用いたと思われる。)
単独必殺技
プリキュア・ローズトルビヨン
フローラ専用技。エレガントローズドレスアップキーを差し込んで発動。ロッドから薔薇の花吹雪を撒き散らす。
プリキュア・リィストルビヨン
フローラ専用技。ミラクルリリィドレスアップキーを差し込んで発動。ロッドの先端から巨大な百合の花を出現させ、風で散るかの如く花弁を撒き散らす。
プリキュア・フローズンリップル
マーメイド専用技。エレガントアイスドレスアップキーを差し込んで発動。ロッドから氷の礫を放つ。巨大な氷柱や雪の結晶を発生させるなど応用が可能。
プリキュア・バブルリップル
マーメイド専用技。ミラクルバブルドレスアップキーを差し込んで発動。ロッドから水泡を放つ。味方を泡で包みこんでバリアとして利用することも可能。
プリキュア・フルムーンハミング
トゥインクル専用技。エレガントルナドレスアップキーを差し込んで発動。ロッドから満月状の防御壁を展開する。防御壁を投げることで物理攻撃も可能。
プリキュア・ミーティアハミング
トゥインクル専用技。ミラクルシューティングスタードレスアップキーを差し込んで発動。ロッドから無数の流れ星を相手に降り注がせる。攻撃力は低く、主に牽制する役目で使われる。
合体必殺技
プリキュア・トリニティ・リュミエール
「輝け! 三つの力! プリキュア! トリニティ リュミエール!」
ローズ、アイス、ルナの三種のエレガントドレスアップキーを装填することで使用できる合体必殺技。
使用時はプリンセスパフュームを使用してローズ、アイス、ルナのモードエレガントにフォームチェンジする。
ロッドのクリスタルに光のパワーをため、3人がそれぞれ半円を描き合体させて巨大なティアラを出現させ、強力な浄化の光を放出する。浄化後のシメの「ごきげんよう」はメイン回が割り当てられたプリキュアが発言する(11話はフローラ、12話はトゥインクル、16話はマーメイド)。
初披露した11話では、怪物状態となったクローズを消滅させるほどの威力を見せた。
なお技の発動時にロッドを回しながら「はああああ…」と叫ぶシーンがフレッシュプリキュアのキュアピーチ達がキュアスティックを使用した決め技を発動するシーンを思い起こすファンもいるようでメイン画像のようなネタ絵が投稿された。
(初代以来、プリキュアシリーズは表向き「華麗に振り回すだけで敵を倒せる都合のよい魔法の杖は出てこない」という事になっているため、販促として女児ウケのよいマジックロッド系のアイテムを出すには「あくまでもプリキュアの力を引き出すための媒体であり、攻撃力やそのオーラの輝きはプリキュアの精神から出ている」というポーズが必要なのだろう。)
プリキュア・トリニティ・エクスプロジオン
「輝け! 三つの力! プリキュア! トリニティ エクスプロジオン!」
リリィ、バブル、シューティングスターの三種のミラクルドレスアップキーを装填することで使用できる合体必殺技。
使用時はプリンセスパフュームを使用してリリィ、バブル、シューティングスターのモードエレガントにフォームチェンジする。
ミラクルドレスアップキーを差し込むとロッドのハートの裏にハート型のチャームが装着され、そこからリボンが出現。3人がロッドを頭上で重ね合わせた後にリボンを振ることで巨大なティアラを出現させ、さらに強力な浄化の光を放出する。
初披露は18話。この技で初めてトワイライトに膝をつかせた。
最終決戦にて
第48話でゾンビ化したロックによりなんと粉々に破壊されてしまう。
プリキュアシリーズで玩具商品化されたアイテムが破壊されるというのは今回が初のケース。
ちなみにキュアスカーレットのスカーレットバイオリンもこの時に同時に破壊されている。
この48話ではロッドが破壊された後は、周りの空間に光の粉塵と化してしまったロッドの欠片が漂い続けているという演出がされている。
しかし、ゆいやノーブル学園の仲間達が夢の思いを強く持つことで絶望の檻から自力で脱出するのに成功した時、その夢の強さに導かれてロッドの欠片はゆいや学園の仲間達の体内に入り込んだ。
そして続く49話ではプリキュアたちがディスピアの絶望の力に屈して敗北寸前に。だが、ゆいや学園の仲間達がそれでも恐れずに絶望に抗おうと決意した時、それぞれの体内から小さな黄金の鍵が生み出される。それはプリンセスロッドがプリキュアではなく無力な人間たちの願いを叶えるものとして生まれ変わった姿である。
そしてみんなの願いはただ一つ。プリキュアたちの勝利だ。そのためにはプリキュアたちには再び立ち上がってもらい、グランプリンセスへと覚醒してもらわないとならない。
黄金の鍵を通じてみんなの夢の思いがプリキュアたちに捧げられたことで、絶望に閉ざされかけていたはるか達の夢は解放され、ついにはグランプリンセスへの扉が誕生したのであった。
最終回間際では販促の縛りが薄くなるのは毎年のことだが、玩具アイテムを破壊してしまうのはなかなか思い切った演出である。
しかしこのようにロッドが粉砕されるという流れがあったからこその熱いドラマが展開された。
ただ、最終回後の映画「プリキュアオールスターズ」ではどうなるのか気になるところではあるのだが。流石にここまでストーリー的にロッド破壊に意味がある形になってしまっていると、いくらオールスター時空でも「なかったこと」にはできにくいだろうし…
と思っていたら、最終決戦後のホープキングダム城の宝物庫にスカーレットバイオリンもろとも元の形に戻り安置されていた。
夢の力の結晶体だからか、物理的に砕かれても元に戻るのだろう。