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CV:新谷真弓

概要

ホープキングダムに伝わる「レッスンパッド」に宿るフェアリー。シャムネコのような姿をしている。

プリンセスプリキュアの3人が真のプリンセスになるための"たしなみ"を学ぶ授業「プリンセスレッスン」の教師役。またプリキュア達の必要な教育も一手に引き受けている。プリンセスレッスンは彼女の用意するものを受けるのが基本だが、プリキュア個人が希望するレッスン(テニスやドレスづくりなど)も引き受けてくれる。さらにはプリンセスレッスンだけでなく、アロマパフのロイヤルフェアリーとしての昇進試験も請け負っている。

一人称は「ミー」で、パフアロマとは異なり、語尾に何もつかない代わりに英語交じりの口調で喋り、猫の肉球を模したステッキを持っている。彼女の用意したレッスンに合格すると、そのステッキで体のどこかに肉球スタンプを押される。また、浮遊することも可能。

特殊な環境が必要なレッスンをする場合は「レッスンステージ」と呼ばれる異空間を作り出すことができる。ここはレッスン内容に応じて必要な広さと設備が確保できるフレキシブルな空間で、ミス・シャムール自身も下記イラストのようなスタイル抜群の長身美女へとフレキシブルに姿を変えて教鞭を取る(なお、人間の姿に変身すること自体はレッスンステージでなくても自由にできる)

なお、人間化しても口調は変わらないが、声質はその姿に合わせてエレガントで落ち着いたものになる(とはいえダビィ/DBほど極端には変わらない)。

普段はレッスンパッドの中におり、はるか達がレッスンパッドを作動させると外の世界に登場する。

しかしその操作がなければレッスンパッドの外に出られないわけではなく、自由に外にでることができることが後に判明する。

現在は、31話からプリキュアに保護された妖精クロロもレッスンパッド内に住まわせている。

あくまで教師役という本分のため、プリキュアの使命を直接手助けすることは滅多なことではしない。ストーリー的に重要な局面であっても登場しない事もある。

スペック

プリンセスに必要であろう「たしなみ」のようなものは一通りマスターしている。

単純なスキル的な側面だけで言えばシャムールが一番グランプリンセスに近い位置にいるだろう。

トワによると「様々な学問に詳しい」ということ。特に語学は堪能のようで、動物と話すことまでできる。

そして彼女の役割はロイヤルティーチャーこと「教師」なので、人に上記の教養を教授することが得意である。

彼女はプリンセスプリキュア達のみならず、カナタ王子のバイオリンの師匠でもある。また、街の野良猫や敵組織の幹部であってもレッスンは怠らない。

33話は彼女のスペックがフル活用されたメイン回となっており、バレエのステップを応用してシャットと互角に格闘戦をしていた。

また、48話ではいつものステッキによる杖術を駆使してフリーズの足止めをしている。杖を使った戦闘術はカナタ王子やトワイライト時代のトワ王女も得意としていたので、このあたりもシャムールが指南したのかも知れない。

他の作中人物同様に、シャムールも夢が設定されている。

シャムールの夢は、「人間界でいろんなこと学び、王国に帰ったときに誰かに教えて役立てたい」というもの。

シャムールは王国を取り戻すのはプリンセスプリキュアがやってくれると信じており、

ゆえに、シャムールにとっては「王国の奪還」は願いであっても、自分の夢ではない。

自分の力で叶えるものではないからだ。

そして、自分の夢を叶えるために、人間界で様々な経験をしようとしている。

はるかたちのレッスンがない時間は勝手にレッスンパッドを抜け出し、街に繰り出してはいろんな遊びをして、様々なことを学んでいる。(猫としてだけでなく、人間の姿でも街をぶらつく)

「今を大事にしながら、よく学び、よく遊ぶ。そうすればきっと夢につながる」というのが彼女の信念である。プリキュアたちにはそういうスタンスでいてほしいと願っているシャムールだが、自分もそういう生き方をちゃんとしているわけだ。

33話でシャムールのそういう意外な側面を知ったはるかたちはかなり驚愕していた。

はるかたちの前ではわりと澄ましたティーチャーなので、自由奔放に遊びまわっているイメージはなかったようだ。

猫をモチーフとする妖精なので、家の外にこっそり出て行って遊んでるというのは「それっぽい」のかも知れない。

各話ネタ

■第6話

  • 初登場。3人のプリンセスプリキュアが揃い、本格的なレッスンを始めるために呼び出される。
  • 早速アフタヌーンティーの作法についてレッスンを開始。紅茶の淹れ方や美味しい飲み方について詳しいみなみきららと違って茶葉の缶の開け方すらままならないはるかを見て呆れていた。

■第7話

  • はるかに呼び出され、彼女に頼まれてテニスのコーチを任される。初めて人間態となり、テニスコートが完備されたレッスンステージも用意した。

■第8話

  • ノーブルパーティで着るドレスを手作りすることにこだわるはるかに呼び出され、沢山のドレスが用意されたレッスンステージでドレスの作り方を教える。

■第13話

  • 謎の少女の影響でバイオリンに興味を持ったはるかに呼び出され、今回はバイオリンのレッスン。今回もはるかは全くの初心者からのスタートだったのだが、あまりにもひどい音を奏でたために思わず人間態から妖精に戻ってしまい、「基礎の基礎から特訓で~す・・・」と言い残し、そのまま気絶してしまった。なお、シャムール本人の発言により、カナタ王子も彼女の教え子である事が判明した。

■第15話

  • アフタヌーンティーのレッスンではるかが淹れた紅茶を飲んで満足し、彼女に合格点を与えた。レッスン終了の証として、はるかの額にステッキでスタンプを押す。
  • 合格点をもらって浮かれるはるかにエラそうな態度をとるアロマに「ユーもまだ見習いでしょ?」と手厳しいツッコミを入れ、執事とメイドの試験を受けることになったアロマとパフに魔法をかけて二人を人間の姿にする。
  • 翌日の夕方、アロマに今回のテストも不合格であることを通達。前回と何も変わっていないことや執事にとって大切なものが分かっていないことを告げるが、アロマはそれを受け入れられず、目に涙を浮かべてその場を走り去ってしまった。
  • ゼツボーグとの戦いの後、アロマが執事にとって大切なものを理解した様子を見て、合格点こそ与えなかったが「合格に一歩近づいた」と前向きな評価を下した。パフには合否の結果を伝えなかったが、そこはお察しくださいということだろう。

■第19話

  • 練習中の新曲を早く物にしようと焦るはるかに、気持ちを落ち着けて一つ一つ丁寧にバイオリンを弾くよう諭す。また、今はるかが練習している曲はかつてカナタがに教えていた曲であることを明かし、当時のことを思い出していた。
  • はるか達がゼツボーグを退治した後、雨が上がった庭でみなみ達と一緒にはるかの演奏を聴いていた。

■第23話

  • ずっと行方不明だったトワと再会。幼かったトワが立派なレディに成長したことや彼女がキュアスカーレットとしてプリンセスプリキュアの一員になったことに感激していた。

■第26話

  • 風邪でトワが倒れた事をアロマから電話で知らされ、ホープキングダム直伝の風邪に効く紅茶葉を生成する。
  • 生成した紅茶葉が入った瓶を受け取りに着たアロマに渡す。

■第33話

  • 初のメイン回。はるか達にメイクレッスンを施す。メイクの仕方に悩んでいたはるかがアドバイスをもらおうと彼女を呼び出そうとしたらレッスンパッドはもぬけの殻だった。パフによると朝早くにクロロを連れてどこかに出掛けたということ。きららはシャムールを「こちらから呼ばないと出てこれないレッスンパッドに縛られた妖精」と思い込んでいたようで、自由にパッドから抜け出せることに少しびっくりしていた。
  • 道中、彼女は鳩と会話していたり、知らない女の人の自転車の籠にこっそりただ乗りしたり、猫の状態で人間の大道芸人の手助けをしたり、人間の姿でブティックでショッピングしたり、街中で暮す猫達の会合に参加したりと、人間界でのオフを満喫していた。シャムールは人間界の様々なことを学ぶ為、はるか達が必要としない時を見計らってちょくちょく外に遊びに出掛けていたのである。
    • 猫の状態で大道芸人のジャグリングのステージに乱入したときは、直立二足になっていたから、ばれるのではないかとひやひやしたが、大道芸人や見物人は「よく訓練された猫」程度の認識で気にしてなかったので、安心した視聴者もいたのであろう。
    • 猫たちの会合中に三毛猫チームVS黒猫チームの対決にはるかたちが巻き込まれたので、ミスシャムールはレッスンフェアリーパワーでおしゃれ勝負をすることになった。
      • 猫たちはその空間内で直立二足になり、言葉を発していた。
  • クローズに強要され満足が行くメイクも出来ないまま出撃を余儀なくされたシャットと遭遇。メイクがまともにできていない姿を晒す屈辱に絶えられないシャットは顔を手で隠しながら八つ当たりのように誰彼かまわず怒りをぶつける。プリキュアがゼツボーグと戦っている隙に彼が非戦闘要員のパフとアロマ、七瀬ゆいを襲おうとするシャットだが、シャムールはゆいたちを守るため臆することなく立ち向かい、人間態で挑み彼を翻弄。
  • たかが妖精と侮っていたシャットは思わぬ強さに狼狽。そんな彼の様子を見たシャムールは、シャットが重大な過ちを犯していることに気づいた。シャムールは鋭い口調でメイクが満足に出来ていないと指摘をし、戦闘を中断して強制的に彼にメイクレッスンを施す。最初はとまどうシャットだったがシャムールの的確なメイクセンスに感服。シャムールの指導で満足がいくメイクが出来たシャットは、合格スタンプをもらって幸せそうに立ち去って行った。
  • 「敵にレッスンしてどうするロマッ!!」と呆れ気味に怒るアロマに対し、「笑顔を守るのがプリンセスプリキュアの使命。元気の無い人を励ますのもプリンセスの嗜み」と言い切る。
  • 「たとえ戦う相手であっても。それがエレガントというものよ」という台詞から、故郷を奪った敵であっても、心身共に弱っている、窮地に追い込まれている者を助けるべしという強固な信念が読み取れる。

■第40話

  • 平和だった頃のホープキングダムの回想シーンで人間態として登場。王宮の使用人たちのまとめ役的な位置付けだったようだ。

■第41話

  • 料理技術のプリンセスレッスンとしてケーキ作りをプリキュアたちにレクチャー。しかし今回はプリキュアや妖精たちではなく七瀬ゆいを主役に扱うという前代未聞のエピソードだったため、レッスンに付き合わずに留守番してたゆいのシーンへとカメラが移り、レッスンの様子は一度も描かれなかった。
  • 絵画コンクールでの作品作りに疲れ果てて机で寝ていたゆいにはるかがレッスンで作ったケーキをそっと差し入れ。ご丁寧にケーキ箱入りだったが、箱にシャムールをマスコットキャラ化したイラストがデザインされていた。

■第46話

  • プリキュア達の戦闘に敗れ、生徒達が雪の城を復旧している姿を見ているシャットに対し、「風邪を引いたら美しくないわよ」と両先に肉球がかたどられたマフラーを差し出す。シャットは無言で受け取り立ち去るが、シャムールの気遣いは届いているのだろう。

■第47話

  • レッスンに合格してもなお上達を目指してティーレッスンを欠かさず続けているはるかに感心する。
  • プリキュア達がホープキングダムを解放し、これまでやってきたレッスンの意義も改めて理解したことを受けて、「もう教えることは何もないわ、ユーたちとっても素敵なプリンセスになったわね」と褒める。

■第48話

  • ホープキングダムを放棄して人間界へと侵攻したディスピアを追ってノーブル学園へと戻り、ディスピアのもとへ急ぐプリキュア達の前に現れたストップとフリーズの足止めをカナタと共に引き受ける。ステッキを使った華麗な杖術で敵を寄せ付けなかった。

■第49話

  • ゆいをはじめとするノーブル学園のみんなが絶望を恐れぬ勇気を持ったことでグランプリンセスへの扉が生まれた時は、感極まって「お行きなさい、マイプリンセス」と背中を押した。

■第50話(最終話)

  • 平和が戻った後のエピローグでは、クロロをロイヤルティーチャーの後任として鍛えている様子が描かれている。

パンプキン王国のたからもの(映画版長編)

  • 物語ラストでクロロともに登場。「ずいぶん待ったわよ~ん。」とメタな台詞を言っていた。

余談

声優について

声を担当する新谷真弓は本作にてプリキュアシリーズ初登場。

シャムール役はオーディション無しで事務所経由で選ばれたと言う。

ネタなど

人間の姿になれる猫型の妖精と聞いてスイートプリキュア黒川エレンを思い出す人もいたようである。更にドキドキ!プリキュアDBさんも加えて、元が猫型の妖精が三人そろったということで、こんなイラストも。

因みに語尾に何もつかない代わりに標準語で喋らない妖精は、フレッシュプリキュアタルト以来となる(タルトは関西弁で喋る)。

また、『シャムール』という名前は、『シャムネコ』と ユニークな喋り方のモデルとした『ルー大柴』をくっつけたもの、と本シリーズの『アニメージュ12月特別増刊号』内で語られている。

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