「わが主ディスピア様のため、プリキュアには消えてもらうのみッ!」
CV:日野聡
概要
闇の魔女・ディスピアに仕える『ディスダーク三銃士』の1人である美青年。
貴族のような柔らかな物腰と気取った物言いで、語尾に「~のみ‼」と付ける独特の言い回しをする特徴をもつ。
一見すると女性のように見えるが、れっきとした男性。いかにもな人物かと言えばそうでもなく、感性は至ってノーマルである。
ゼツボーグを召喚するときの口上は「シャット・ユア・ドリーム!」(Shut your dream!)。
名前の由来は「閉じる」を意味する英単語"shut"より。
強化形態や最終形態では猫の要素を帯びるが、これはフランス語の"chat"(シャット)が猫を意味するところからきていると思われる。
余談だが、英語ではシャット(shut)よりもクローズ(close)の方がかしこまった語彙であり、元ネタと幹部の性格が逆になっている。
性格
美を好み、美を求め、美に生きる男。
自分の眼鏡にかなう「美しいもの」を常に求めているが、その見た目からも分かる通りナルシストなため、世の中のほとんどのものを「自分より美しくない」と見下す傲慢な性格である。
(唯一の例外は後述するトワイライト)
なお彼の美的センスはかなり歪んでおり、暗く冷たく禍々しいものを「美しい」と評することが多々ある。そして人間が世間一般に美しいと思うような夢や情熱を「暑苦しい」として心底侮蔑している。
一方、非常に冷酷かつ野心家であり、任務を連敗しているクローズを利用して抜け駆けするなど、仲間を利用することも辞さない。
しかしクローズが消滅した後、わずかながらの寂しさを感じており、多少なりとも仲間意識は持っている模様。
なおクローズが消滅してからは、自分も連敗を繰り返すといつかクローズのようになると強い恐怖感を持つようになり、情緒不安定な傾向を見せるようになる。
この頃からシャットは喜怒哀楽の感情に左右されやすいコミカルなキャラづけが目立つようになり、どこか憎めない一面を見せるようになる。
また、次第にディスピアの命令や今まで集めた絶望について、疑惑を抱くようになる。
容姿
白いシルクハットと網タイツを身に付けたゴシックロリータ風の装いをしており、また、たしなみなのか常に黒いバラを携えている。
また、雨の日には傘を差して出撃することもある。
青いアイシャドウと口紅で化粧し、小首を傾げたり足を組む仕草など、かなり女性的ではあるが、話し方だけはこの手のキャラにありがちなオカマ口調ではなく、前述の通り気品のある男性的なものである。
普段はシルクハットをかぶっている影響で見えないが、前髪はいわゆる「ぱっつん」であり、眉よりも上の位置でそろえている。
後ろ髪は腰ほどまであるストレートのロングヘアー。縦ロールにしている横髪がほどけると美形度が上昇する。
ロックミュージシャンをモチーフとしたディスダーク三銃士だが、シリーズ構成の田中仁曰く、「MALICE MIZERをもとにイメージを膨らませた」とのことである。
強化形態
第45話でディスピアに与えられた最後のチャンスも敗北に終わり、ディスダークへと戻れなくなったシャットが自暴自棄となり、自分以外のすべてを否定する絶望の力で変貌した姿。
牙や爪が鋭く伸び、猫の耳と尻尾が生えて四つん這いで走るなど、半ば獣と化している。
最終形態
強化形態になってもプリキュアにはかなわず、その上にプリキュアたちから今のシャットがとても醜いと指摘されたことで、シャットは自分自身の最後のアイデンティティであった「美しさ」を失い自我が完全に崩壊。
自分自身にさえ絶望したシャットは、絶望の力に飲み込まれてあらゆるものを破壊する野獣の姿へと変じた。
それは皮肉にも11話でクローズが陥った状況と全く同じ。「私はクローズとは違う」と不安気な表情で語っていたあの時のセリフが半年以上の時を経て跳ね返ってきたのだ。
外見は凶悪な猫の様な姿をしているが、怒りで我を忘れている為なのか、知性らしきものや、彼の求める「美しさ」は全く感じられない。唸り声を上げながらただ癇癪を起こし、周囲に当たり散らすだけの姿となっている。
トワイライトとの関係
自分が一番美しいとして他人を見下すシャットだが、トワイライトだけは彼が生まれて初めて目にした「自分よりも美しいと認めざるを得ない他者」であった。
13話で初対面した際には彼女の孤高な気高さと邪悪さに「美しい」と漏らしながら頬を染め、その後もデレデレしていたりと普段の彼らしからぬだらしのない表情と態度を見せている。
シャットのトワイライトへの心酔ぶりはちょっと引くレベルであり、忠誠というより信仰に近い。
あきらかにディスピアよりもトワイライトの方に重きを置いている。トワイライトはシャットをパワーアップさせる力があるため、クローズのような結末を恐れだしたシャットにとっては救世主とも言える存在である。そのことも彼女への心酔につながっているのかも知れない。
しかし、シャットのトワイライトへの心酔は、どこかひとりよがりなところも感じさせている。
シャットはトワイライトの何気ない一挙一動にまでも美しさを見出そうとしており、その様子は逆にトワイライトを呆れさせている。
また、トワイライトがブラックプリンセス化した際はこれこそがトワイライトに最も相応しい姿と在り方だとして、その戦う姿を見るだけで恍惚となっていた。
しかしブラックプリンセスはトワイライトの人格を消し去りただの戦闘人形としてしまった悲しい存在なので、それをトワイライトの最も相応しい形とみなしてしまったシャットは、結局はトワイライトに「自分の理想のイメージ」を勝手に押し付けているのである。
しかし考えてみれば、そもそもシャットが惚れ込んだトワイライト自身もディスピアがトワ王女を洗脳することで生まれた偽りのものであり、人形のようなものというのはあながち間違いではない。
そしてブラックプリンセス状態の呪縛がプリキュアたちによって解除された余波でトワイライトの洗脳が解かれて元のトワの姿に戻った際は、シャットはその現実を認めようとしなかった。
自分しか愛してこなかった男が生まれて初めて愛することができた女は、すべて偽りと幻想の存在でしかなかったのである。ある意味それは、哀れなものかもしれない。
これ以降、シャットはトワを「自分の気持ちを裏切った女」として憎悪を燃やし、執拗に付け狙うようになった。しかしキュアスカーレットに変身したトワを見て「美しい…!」と言ったりする辺り、未練は相当残っている模様。
シャット自身、トワイライト(トワ)への未練を捨てられない自身の弱さに対し、どこか自己嫌悪感を覚えているようで、27話では初心に帰るつもりで、「ディスピアの為に絶望のエネルギーを集める事に専念」しようとしていたのだが、不運な事にまたしてもその場にトワ(キュアスカーレット)が現れてしまう事に(ただし、目的自体は果たしている)。
ミス・シャムールとの関係
クローズが復活してからはディスダーク内での冷遇が進んだことで落胆して元気を失っていたが、第33話にて出会ったミス・シャムールに説得された影響で自信を取り戻した経緯がある。
この時にシャットに根付いた「より美しくあろうと努力する前向きな自信」はディスダークという組織にとっては唾棄すべき概念……すなわち「希望」であったため、最終的にシャットは第45話で粛清危機を迎えることになる。シャムールもまたトワイライトと同様にシャットの人生を狂わせた存在であったと言えるだろう。
その責任も感じているのか、第46話ではミス・シャムールは手作りのマフラーをシャットに手渡し取り、彼女からは心配される関係にまでなっている。
また、シャット、ミス・シャムール、クロロの3人は「ネコ」という共通点がある。
ディスダークでの立ち位置
シャットはディスダークの中での立場がどんどん落ちぶれていく様子が目立つキャラである。
序盤の頃は失敗を重ねるクローズを見下して自分はもっとうまく立ち回れると豪語していたが、トワイライトに出会ってから彼のありかたは一変する。
トワイライトに魅入られた彼は、彼女に媚びへつらうようになり、かなり小物感が増してしまった。ロックはトワイライトに従う様子をみせながらもマイペースを保っていたので、シャットのトワイライトへの入れ込み具合は見てて痛々しいほどであったくらいである。
ただ、シャットは本気でトワイライトを敬愛していたので、彼女の地位や力を利用しようと考えて媚びていたわけではなかった(それをやってたのはロックである)。そういう意味では誠実な男である。
上述したようにそのトワイライトが浄化されてプリキュアになってしまった後も、まだ未練を断ち切れていない様子が常々描かれており、その事に少なからず苦悩してもいた。
第23話で首領であるディスピアが、キュアスカーレットを受けた傷を癒す為に絶望の森で眠りにつくことになる。
ディスピアは自分が不在の間のディスダークの指揮権はロックに任せることを決定。シャットはなぜ自分ではないのかと意義を申し込もうとするが、立場をわきまえないシャットをディスピアは怒ることさえせずガン無視する。
ボスから扱いが冷遇され、同僚にこきつかわれるという悲惨な状況の中で、自身の境遇に虚しさを感じ、その落胆を打ち消すために旅と称して一時期流浪していた。
この頃は序盤の頃に見せた野心家の姿はなりを潜め、周囲の激変する状況にオロオロする驚き役としての姿が目立つようになる。小物感がさらに増したといえばそれまでだが、従来の三幹部と比べてギスギスしたイメージの強いディスダーク三銃士の中で、シャットは唯一の癒し系として視聴者からは次第に愛されるようになっていった。
その後、ロックが「ドレスアップキー」を9個強奪に成功した事に驚愕、それらを「絶望の檻」に閉ざし、それらを絶望のエネルギーに変換、眠りについたディスピアを復活させるに足る絶望を入手したが、ロックはその絶望の力を私物化し、ホープキングダム城をゼツボーグ化させて独断で人間界への大規模侵攻を開始する。
実はロックはディスピアにとって変わろうという野心を秘めていたのだ。
一方シャットは状況についていけずただ驚愕し唖然とするだけ。
ゼツボーグ要塞を駆って意気揚々と人間界へ侵攻するロックだったが、シャットのことは気にもとめてなかったようで彼はそのままホープキングダムにおいてけぼりにされてしまった。
第31話にて、取り残されたシャットはアジトのホープキングダム城が建っていた跡地で落胆していたが、その直後に再生したクローズとの再会から大魔女ディスピアの復活と怒涛のイベントが発生。
呆然とただ流されるままにいたシャットは、気づいたときにはディスダークのナンバー2へと昇進したクローズの配下に置かれる事になってしまった。
結局、ロックの代わりにクローズにコキ使われるようになっただけで、立場はほとんど変わらない状況のままである。
なお、ディスピアは復活してからはシャットに簡単な命令を与える以外にまともに口を聞かなくなった。
一方でディスピアはクローズを信頼している様子が描かれているので、シャットのこれまでのたび重なる失態により、ディスピアからほとんど見切られてしまっているのではないかという疑惑が生まれている。
人間界での絶望の森の繁殖計画についてもシャットには全く内容が伝えられておらず、シャットは何も考えずにただ言われたことだけを黙ってこなすことが強制されるという、ロック支配下の時よりさらにひどい扱いとなっている。
行く末
第45話にて、アイメイクが上手にできた喜びのあまりに、ディスピアにあなたも化粧等の嗜みをしてはどうかなどとKY発言してしまう。
このことがディスピアの逆鱗に触れ、ディスピアは「われわれに美しさなど必要ない」と言い放ちシャットを「失敗作」とみなして処分しようとする。
シャットは恐れおののき必死に謝罪。ディスピアは拳を収め、彼に「最後のチャンス」としてディスピアの分身である最強の怪物「メツボーグ」の召喚トークンを与える。
シャットにとって負けるわけにいかない戦いだったのだが、結局その大切なメツボーグもプリキュアにやられてしまった。
第46話では帰るに帰れなくなり、完全に孤独になってしまったシャットは、精神の均衡も崩していき、目の前の全てが自分を見下しているとまで思い込んでしまうようになる。
そして、かつてのトワイライトであるトワと遭遇した事で一気に精神は爆発してしまい、その顔も精神を映し出す鏡であるかの様に醜く変貌してしまう。
トワイライトとの出会いが自分の道を狂わせた始まりだとして、「お前さえいなければ」と怨嗟の声をあげてトワに猛攻を加えるシャットだったが、プリキュアたちも理不尽な逆恨みにはさすがに反論しなくてはやってられず、「八つ当たり」「すべて人のせいにしてるだけ」「そんなのは美しくない」と立て続けに一蹴する。
その正論にシャットはむしろ追い詰められ、行き場の無い憎しみを増大させる。そしてこんな状況に陥ってしまった自分自身に深く絶望し、その絶望の力を糧に遂に最終形態である魔獣の姿へと変貌する事になる。
だが、怒りと憎しみがあまりに強すぎたのか、魔獣化とともに理性を失ってしまい、プリキュアへの恨みさえ忘れて、ただ目に見えたたものすべてを破壊しようと暴れまわるばかりの哀れな存在に成り果ててしまった。
クローズやロックの最終形態の時と比べるとあまりに無様な状況であり、まさに自分が「失敗作」であることを証明したような状況だ。もっとも、今のシャットにはそれを屈辱と理解することもできないのだが……
落ちるところまで落ちた哀れなシャットには、せめて浄化の光で安らかに消滅させてあげることだけが救いなのかもしれない。
しかしそんなシャットの姿を観たフローラは何か思うところがあったらしく、彼を倒さずに正気に戻してあげたいと仲間達を説得する。
最後はモードエレガント・ロイヤルとなったプリンセスプリキュアたちの『プリキュア・グラン・プランタン』をシャットに放つも、前回の2人とは違い満身創痍の状態になりながらも消滅は免れた。助けたいというプリキュアたちの思いによりギリギリの状態で手加減されたということだろうか。そして大ダメージを受けたおかげで暴走状態も治り姿も元に戻る。
元の姿に戻り、もはや何をすればいいのかすら解からなくなってしまたシャットの姿に、トワイライトであったキュアスカーレットは救いの手を差し伸べようとしてきたが、これまで敵対し続けた者としての最後の意地がそうさせたのか、シャットは手を跳ね除ける形で拒絶し、ボロボロの姿のままその場を去った。
クローズの様にディスピアから特別期待されていなければ、ロックの様に野望を持っていたわけでもなく、ただ「一人」となってしまったシャット。
もうすぐプリキュアとディスピアが最終決戦を迎えようとする中、どちらにもいない彼を待ち受ける「運命」は…?その顛末は終盤の「各話ネタ」にて。
各話ネタ
■第3話
- 初登場。予告で出ていた容姿から女性かと思った視聴者も多く、彼が放つ低音ボイスに驚く視聴者が続出した。
- 失敗続きのクローズをなじり、キュアフローラとキュアマーメイドと交戦する。しかし途中で乱入してきたクローズとの連携が上手くいかずゼツボーグを浄化され、クローズ共々撤退する。
■第7話
- 度重なる失敗によって半ば謹慎状態のクローズを尻目に二度目の出撃。球技大会のテニスの試合に乱入し、そのことで腹を立てた藍原ゆうきをゼツボーグにした。(余談だが、ここで中の人ネタ的な皮肉が発生している。詳細は「藍原ゆうき」の項目を参照)
■第12話
- クローズの消滅に対し、「あんなヤツでもいなくなると調子が狂うな」と漏らす。それに対しロックから「アンタもいなくなれば、もっと静かになるんだろうね」と言われ、焦りを感じるようになる。
- 情報番組「サンデーGOGO」の撮影中に乱入。レースを完走したばかりの根性ドーナツくんもとい一条らんこをゼツボーグに変えてしまう。てっきり彼女の夢がお笑い芸人だと思っていた彼は、らんこの夢がアイドルだと知り驚愕、「コメディアン?」と疑問を抱く。それに対し、今まさにゼツボーグにされようとするらんこが「アイドルよ!」と反論した。
- どうでも良いが、コメディアンは男性に使う呼称であり女性はコメディエンヌである。ちなみにここでも中の人的な意味での皮肉が発生しており、その詳細は「一条らんこ」の記事を参照されたし。
■第13話
- トワイライトが初登場し、あまりの美しさにに一目惚れ。しかし新たな人物の登場により自分の立場が悪くなる事を危惧した彼は、手にするバラを投げつけ彼女に攻撃。なお、攻撃は効かず手にするバラは燃やされてしまった。この際、トワイライトがディスピアの娘である事を知り、自分の非礼を詫びた後、媚を売りまくった。
- トワイライトと共にプリキュアたちのところへ出撃。シャットと共にいたことから、トワイライトがディスダークの仲間である事を見抜かれる。そこで彼は「この美しきお方こそ、大魔女・ディスピア様のご息女、プリンセス・トワイライト様であらせられる!!」とプリキュアたちに説明。自分もさっき知ったくせに、高らかに説明するシーンはシュールさを漂わせる。
- そしてゼツボーグの召喚シーン。ここでシャットは衝撃的な顔を晒すことになる。彼の首元にトワイライトが黒いキーを差し込んだ後、闇のエネルギーがシャットの体に流れ込む。その時に彼は、奇声を発しながらアヘ顔を晒してしまった。どう考えても危ない表情であり、朝8時30分放送のアニメで流していい表情ではない。
■第14話
- トワイライトを讃える言葉を並べるも、当のトワイライト自身は気にも留めていない様子。完全にシャットは彼女の腰巾着と化した。
- そして迎えたゼツボーグの召喚シーン。またアヘ顔を晒すのではないかとヒヤヒヤさせるものの、今回は雄叫びを上げながら顔芸をするだけであった。2回目だから慣れただけなのか、それとも流石に苦情でも来たのだろうか。
- 今回は、春野一家3人をまとめてゼツボーグにしている。一人1体ずつ出していないあたり、出せるゼツボーグの数に制限でもあるのかもしれない。
- 春野一家の夢は、「娘であるはるかの夢が叶うこと」であった。これに対しシャットは、「娘の夢が叶うのが夢だというのか?今まで多くの夢を見てきたが、これほどくだらぬ夢はない」と貶した。
- ゼツボーグが倒され、今度は彼自身がプリキュアと闘おうとする。しかし、トワイライトから「わたくしは無様で見苦しいものは嫌いよ。負け惜しみほど、見苦しいものはないわ」と言われてしまい戦闘を断念、帰還した。
■第15話
- トワイライトの外出にお供しようとするが、ロックにその立場をあっさり取られてしまった。この時、ロックは彼女の足元にレッドカーペットを敷いており、彼女から「気がきくわね」と評価された。トワイライトに褒められた事のないシャットはロックに対し嫉妬の炎を燃やすのだった。
■第16話
- トワイライトにお供しようとするが、またもやロックに出し抜かれる。しかし、めげずに二人についていった。ロックはみなみの兄をゼツボーグ化したのに対し、シャットは魚屋のおっちゃんをゼツボーグ化。尺の関係からか、魚屋のおっちゃんの夢は最後まで不明。
- 戦闘中、トワイライトからドレスアップキーを奪うよう命令される。しかし、シャット自身が動く事はなく、彼はただゼツボーグに命令しているだけであった。
■第17話
- 「絶望にふさわしいいい場所がある」とし、天ノ川親娘が出演するボアンヌコレクションの会場に目を付ける。この時彼は親娘が写った雑誌を手にしている。容姿が容姿だけに、もしかしたら愛読しているのかもしれない。
- この戦闘でキュアトゥインクルはシューティングスタードレスアップキーを獲得。トゥインクルの新必殺技「プリキュア・ミーティアハミング」を食らいそうになるも、「トワイライト様、危ない!」と身を翻してトワイライトを守ろうとする。しかし、当のトワイライトは青い炎の壁で自分だけ身を守り、その炎でシャットはダメージを受けてしまった。さらにそこにミーティアハミングが振りかかり、まさに踏んだり蹴ったり状態である。トワイライト様、シャットも守ってやれよ……と視聴者が感じたのは言うまでもない。
■第19話
- 第18話にて、プリキュアとの戦いで敗北するという屈辱を味わってしまったトワイライト。シャットは愛する女の敵討ちといわんばかりにトワイライトには無断で単独出撃する。
- 天気が雨だったため紺色の傘をさして、食堂のおばちゃんを急襲しゼツボーグに変える。
- トワイライトのブラックキーによるブーストがかかっていないがプリキュアに善戦する。しかしミラクルドレスアップキーを揃えた彼女達には及ばず、反撃であっさり浄化される。そのまま悔しそうに傘を叩きつけて撤退した。
■第20話
- ホープキングダムにやってきたキュアマーメイドを単独で迎え撃つ。黒いバラから出るビームで圧倒するも、「今あなたの相手をしている場合じゃない」と言われ、逃げられてしまった。
■第21話
- プリキュアたちに少し後れを取ってからホープキングダム城に到着したようだ。CM明けから顔のアップが映され、「う、美しい…!トワイライト様!」とブラックプリンセスと化したトワイライトに興奮気味の様子であった。さらに、「トワイライト様、あなたと出会えたことが、このシャット生涯最大の喜び!!」とにこやかに叫ぶ。なお、その様子をディスピアに見られており(しかも間近で)、気付かれると同時にシャットは物陰へと退散した。
- そしてキュアフローラとトワイライトが一騎打ちを繰り広げる中、シャットは「おのれ、私のトワイライト様に!!」と腹を立て、キュアフローラに攻撃を仕掛けた。トワイライト様はおまえのものじゃないだろ、と思った視聴者は多数いただろうがそれほど彼は彼女に心酔していたのである。なお、攻撃はまたしてもキュアマーメイドによって邪魔されてしまった。
- 最終的に、トワイライトはプリキュア3人とカナタ王子の手によって洗脳がとかれ、本来の姿であるトワ王女へと戻される。シャットはその一部始終を見ていたが、トワイライトが偽りの存在だったという受け入れがたい現実が理解できなかったため、パニックに陥る。
- 「これはどういうことだ! あの娘はいったい誰だ? なぁロック、わたしのトライライト様はいずこに!?」
- だがロックは冷静に「トワイライト様は消えて、ただの小娘になったってことだね」と真実を伝える。その言葉に「そんなバカな!」と激昂するシャット。絶望を与える側であるはずなのに、自分が絶望してしまっていた。
■第22話
- 未だにトワイライトが消えたことを嘆いている様子に呆れたロックから「未練がましいんだね」と見下され、逆ギレする。
■第23話
- ディスピアがキュアスカーレットから受けた傷を絶望の森で癒すこととなり、ディスダークの指揮権がロックに移譲される。シャットは自分は何をすればと問うが、ディスピアからガン無視される。 ここからシャットがロックにこき使われる受難の展開が始まっていくことに……
■第24話
- 大人の姿に変貌したロックを見て「おまえ、ちょっとかわったか?」と戸惑う様子が見られたがちょっとどころじゃねえよと視聴者から総ツッコミを受けたのは言うまでもない。ロックに「成長期」と返されるが、「なんという成長速度…」と素直に信じてしまっている。
■第25話
- ロックに絶望を集めるように命令されるも、気分を紛らわせるために旅をしていたところ偶然実家に帰っていたはるか達を見つけ、トワの楽しそうな顔を見て怒り出す。「あれは……元トワイライト様!」"元"を付けている辺りかなりの未練が感じられる。
- 八つ当たりの状態で巡回中の消防団をゼツボーグ化し、トワに襲いかかる。しかし、キュアスカーレットに変身した姿を見て思わず「美しい…!」と言ってしまい、すぐに我に戻るもゼツボーグを倒すスカーレットを見て再度「やはり美しい!」と言って去っていった。ちなみに以前は様付けだったが、「トワイライト」と呼び捨てになっている。また、シャット曰くトワは、「可愛さ余って憎さ100倍」とのことである。
■第26話
- 前回の旅先でプリキュアに遭遇したことで傷心を癒すどころか抉られた件について愚痴をこぼしながら、シャット初陣(第3話)の地であるノーブル学園へと足を運ぶ。初心を見つめ直したかったのかもしれないが、ノーブル学園は夏休みで当然人は殆どいない。
- 何でもいいから絶望を集めようとした彼は、目の前にいたセミをゼツボーグ化させる。しかし生まれたゼツボーグは本物のセミと遜色ない大きさで、思わず「小っちゃ!!」と叫ぶ。しかもしかも貯まった絶望も微量だった。
- 虫取り網を持って追いかけるパフと、彼女に向かって放尿するセミゼツボーグの光景を見て、「なんて美しくない戦いなんだ…」とげんなりする。
■第27話
- 大木の枝の上で座禅を組んだ姿で登場。
- 「もう考えるのは疲れた……ロックのことも、トワイライトのことも、ここは一度雑念を捨て去り初心に立ち返るのみ! そう、ディスピア様に絶望を届けることのみが、私の使命!」
- 決意も新たに、今回は初期の悪役らしさを取りもどした感じでヘタレ要素なく、藍原ゆうきのファンの三人を一度にゼツボーグ化。結局浄化はされてしまったが、3人分とあって結構な量の絶望を吸収し、前回の失態を取り戻した。
■第29話
- ロックが3人に分裂し、しかもフローラ達のドレスアップキーを全部奪うというディスダーク三銃士の悲願をあっさり達成していたのを目の当たりにし、大き過ぎる状況の変化に戸惑い、呆然とする。
- そしてロックがドレスアップキーを絶望の檻に閉じ込め、キーの夢の力を絶望に変える。その力でディスピアを復活…させずにホープキングダム城をゼツボーグ化させて高笑い。シャットはもうオロオロするばかり。これには27話の「雑念を捨て去るのみ」の悟りもどこかへ吹っ飛んでしまったようだ。
■第30話
- ロックがゼツボーグ化した城と共に人間界へと侵攻した際にホープキングダムに置いてけぼりにされたため出番なし。ロックはプリキュアに敗北し、根城にしていたホープキングダム城はプリキュアの新アイテムに変わってしまった。
■第31話
- 城が無くなって悲観していたところに死んだはずのクローズが突然現れ、ものすごい形相で慌てふためく。
- クローズの口からロックの裏切りを聞かされ、突然現れた絶望の森にも慌てふためき、鍵穴プレートを森に供してディスピアを復活させる際に絶望の森の茨に狼狽えながら巻き込まれる。
- 城の跡地に新たに築かれた居城の玉座の間で女の子座りをしたまま呆然としていた所を、復活したディスピアから「クローズの生み出した新幹部ストップとフリーズと共に、クローズの指示に従え」と命令され、素直に従うストップとフリーズに対してシャットは「え?私も!?」と納得いかない答え方をする。(まぁシャットからすれば、ディスピア復活のためにそれなりに働いていた自分を差し置いて、プリキュアに敗北したクローズの方が評価されてるのは解せないというのはわからないでもない。)
- ロックがいなくなったと思いきや今度は死んだはずの同僚が生き返ってその手下に下るという処遇を受けたシャット。彼の今後はどうなってしまうのか気になるところである。
■第32話
- 直接の登場はないが、この話からOPがまた一新し、それまでキュアマーメイドと対立していた構図がキュアスカーレットに変更された(キュアマーメイドは新幹部のストップと対立する構図となった)。彼のこれまでのトワイライトとトワに対する想いから考えると、キュアマーメイドの時よりもしっくり来る対立構図である。
■第33話
- メイク中にクローズ達がやってきて「チンタラ化粧してるんじゃねえ、さっさと絶望を集めてこい」と命令された上に鏡台を破壊される。逆らおうにも今の実力差は如何ともし難く、怒りと屈辱に震えながら止むを得ず出撃。
- ミス・シャムール達がブレイクタイムしているところに遭遇するも、シャムールに開口一番、先程クローズに邪魔されて顔の半分しかメイクが完了していない事を指摘され、苛立ちを爆発させてヤケクソ気味に「誰でもいいからお前達、夢を見せなさい!」と叫ぶ。黒猫3匹が犠牲になり、第26話以来となる動物由来のゼツボーグが出現した。
- ゼツボーグがプリキュアを手こずらせている隙に、ゆいやクロロを襲おうとするが、シャムールに阻まれる。そして彼女の華麗な動きに「美しい…」と見惚れてしまった上に、心が乱れ自信をなくしている事を見抜かれて戦意喪失し、愚痴をこぼし始める。
- そんなシャットにシャムールは、新たなメイクの仕方をレッスン。夢中で鏡に向かっている内にゼツボーグが敗れたのにも気づかず、完成したメイクを見て「私はやればできるのだ!私は美しい!」と上機嫌で帰って行った。
- 戦うべき相手と何を馴れ合ってるんだと思われるかもしれないが、ここ数ヶ月のシャットの苦境を見ていると、今回は彼が一番救われた話ではないだろうか。シャムール自身も「元気の無い人を励ますのもプリンセスの嗜み。たとえ戦う相手であっても」と述べており、シャムールの「強く、優しく、美しく」を体現したスタンスはプリンセスプリキュアたちに強い感銘を与えることになった。
- すっかり自信を取り戻し、クローズ達に対しても「今、私を見ただろう?素通りできないこの美しさ!」と鼻高々。だが、ストップとフリーズにシャットだと気づいてもらえなかったことや、クローズが自分を鼻で笑ったこと、そして絶望の森が順調に育っていることをシャットは知らないのであった。
■第34話
- 前回ミス・シャムールにメイクのレッスンをしてもらった影響か、メイクがバッチリ決まって上機嫌。鼻歌を歌いながら廊下をスキップしていると、ストップとフリーズの二人とバッタリ。
- 二人にもメイクを勧めるが、「仮面を被っているのでは意味が無い」と一人で勝手に結論を出すと、再び鼻歌&スキップでその場を立ち去って行った。今回の出番はこれでおしまい。
■第35話
- ディスピアに「種は順調に育っている」と報告するクローズに、種とは何の事か尋ねるもはぐらかされ、ディスピアにも黙ってクローズに従うよう命令される。ディスピアが復活してもなお絶望を集めている事や、集めた絶望の力の行き先等々、疑問を抱き始めていたが、自分一人だけが蚊帳の外に置かれている事には気づいていない。
■第38話
- 冒頭のアバンタイトルで登場。どこかで見たようなロボット型ゼツボーグでプリキュアと戦ったが、速攻で浄化され、いつものように捨てゼリフを吐いて退場。今回はこれだけという出オチ。久々の登場の割にあまりの扱いである。
■第39話
- 「絶望の森」が夢ヶ浜を覆い尽くす光景を見て、「クローズめ、集めた絶望はこのためだったのか」とようやく納得。自分がハブられていた事には気づかなかった模様。
- 絶望から立ち直ったキュアフローラを「私を忘れるなーっ!」と急襲するも、キュアスカーレットに阻まれる。フローラに対する「全くあなたは…落ち込んでたと思ったら、一人で立ち直るなんて…!」というスカーレットの言葉は、聞き方によってはシャットに言ったかのようにも聞こえるものだったが、あいにくシャットはこのセリフと同時に空の果てまで蹴り飛ばされていた。
- ドレスアップ・ロイヤルとなったプリキュアを見て、「美しい…!」といつも通りに驚いていた。
■第40話
- トワとカナタがプリキュアたちとともにホープキングダムに来た事を察したディスピアが「忌々しい兄妹め」とつぶやくなり、「兄妹?……トワイライト!?」とすぐに反応。やはりトワイライト絡みの事となると感情的になる様子である。
■第41話
- ディスダークのメンバーのやり取りのシーンでディスピアが「もう猶予は無い」と話した後、クローズが口火を切り、ストップとフリーズに更なる絶望を集めてくるよう命令した後、何か喋るのかと思いきやただ俯いてるだけで何も喋る事は無く、完全に背景の一部と化してしまった。彼は完全にディスピア様に見限られてしまったのだろうか…。
■第42話
- ホープキングダムの虹が蘇り始めたことに苛立ちを覚えるクローズに出撃を志願するが、「テメェはいい!」と却下されてしまう。どうやらクローズからは完全に戦力外と見なされてしまっているようだ…。
■第44話
- 再びホープキングダムの虹が蘇り始めた事にいら立ちを覚えつつ登場。ディスピアの事を心配し、最近の自分の立場や不甲斐無さを流石に自覚していたのか「私よ、立ち上がるのみ!」と己に活を入れて出撃し、悩んで力の出ないキュアマーメイドをゼツボーグに集中攻撃させるなど久しぶりの悪役ぶりを発揮するも、力を取り戻したマーメイドにゼツボーグを浄化され敗北。
■第45話
- アイメイクが上手くできたらしく上機嫌。ハイテンションでディスピアにもメイクを勧めに謁見室へ。もちろんこれは彼なりの忠誠心ゆえだったが、ディスピアは冷たい口調で「失敗だ…シャット…お前は失敗作だ。美しさなど…われわれに必要ない」と言い放つ。
- ここ数話でプリキュアたちによって城を取り返されホープキングダムの環境が元に戻りつつある中でディスピアがイライラしていたのはわかるが、美しさの否定はシャットの存在意義の否定。ショックのあまりシャットはメイクコンパクトを落として割ってしまう。
- だがもはやディスピアはシャットに何の期待もしていなかった。「愚かな…何故こうなってしまったのか……いっそこの手で…」と吐き捨て、処分されそうになる。今更ながらにその怒りの深さに気づいたシャットは平身低頭して許しを請い、最後のチャンスとしてメツボーグの錠前トークンを渡された。
- ただ、クローズは第9話で早々に最後通告を言い渡されていた事を考えると、はるかに猶予期間は長く、しかも自ら手を下そうとするあたり、実はシャットの方が優遇されていた可能性が……ないか。
- 今度こそもう後がないシャットは、海の城から海亀型メツボーグを誕生させノーブル学園を襲撃。出くわしたみなみに戦いを挑み、ホープキングダムに引きずり込んで始末しようとする。
- しかし、一人きりのマーメイドを倒すはずが、カナタの手引きで他の仲間もすぐに駆け付け、さらに夢の力を取り戻していたマーメイドによってメツボーグも倒されてしまう。最後のチャンスも失ってしまったシャットは、頭を抱えて絶叫しながら退散。
■第46話
- 前回の敗北で全てを失い、もはやディスダークにも帰れないシャットは抜け殻のようになって街をさまよう。道行く人々に胡散臭い目で見られ、鳥にまで黒薔薇を奪われる始末で、正に失意のどん底だった。精神状態はもはやボロボロで、周囲のあらゆるものが自分を馬鹿にして囁いているという幻聴に取り憑かれていた。
- ふらふらと歩く内にノーブル学園にたどりつく。トワと出くわしても放心状態のままだったが、ふと顔を上げた彼の目に入ったのは、トワや学園の生徒達が作り上げたホープキングダム城を模した雪の城だった。しかし幻聴に取り憑かれているシャットは「こんなものまでが私を嘲笑うか……!」と、怒りの炎を燃え上がらせて雪の城を破壊しようとする。「砕いてやる……貴様も、世界も、私を貶めるものは全て!」
- そうはさせじとトワはスカーレットに変身し、戦闘開始。フローラ達が駆けつけて4対1になっても「『強く、優しく、美しく』…『美しく』だと!?美しいのはこの私のみだ!」と逆上して攻撃するシャット。さらに自分の絶望を吸収してパワーアップするが、彼の体に異変が起き始める。
- 四つん這いになって走り、鋭い爪と牙の生えたシャットは半獣化していた。「貴様さえいなければ私はここまで落ちぶれることはなかった」とスカーレットに猛攻を加え、「これが美しい私の美しい力だ」と勝ち誇るが、マーメイドが作った氷の鏡に映ったのは、憎悪で醜くゆがんだ凄まじい形相の自分の顔だった。ショックを受けるシャットにプリキュアたちはダメ押しの言葉を放つ。「何もかも人のせいにして、八つ当たりするだけの今のあなたは美しくない」
- 美しさの否定はシャットのアイデンティティの否定だ。怒りと憎しみが頂点に達し、己の絶望に飲まれたシャットの体は、巨大な猫のような怪物に変貌してゆく。
- 理性も失われ、咆哮を上げて暴れるシャット。だがフローラはそんな悲しき姿に変わり果てたシャットを見捨てられなかった。「助けよう!」 スカーレットもうなずき、連係プレーでシャットを押さえ込んで、グラン・プランタンを炸裂させる。
※画像はイメージです。
- 助けたいという願いゆえに手加減がうまくいったのか、浄化消滅されずに元の姿に戻って生き残ったシャットにスカーレットは、「今の自分は仲間に温かく大切なものをもらった。それを守る為に強く優しくある姿こそが『美しさ』だと思う」と訴え、手を差し伸べる。
- しばし逡巡するシャットだったが、その手を跳ねのけスカーレットに背を向ける。ミス・シャムールにもマフラーを差し出され、受け取りながらも無言で去ってゆくシャットであったが、プリキュア達もシャムールもきっとその思いが彼に伝わったと信じずにはいられなかった。
■第48話
- 1話空けての登場。ディスピアがノーブル学園を襲ってきた。学園全体が絶望のイバラで覆われ、再生したロックが絶望のエナジーを吸収してプリキュア相手に大暴れする中、まだ己の進むべき道に迷ったままのシャットはどちらに味方するでもなく、物陰から戦況を見守っていた。
- ロックの猛攻で大ピンチに陥るプリキュア達。ところが、自ら夢の力を取り戻したゆいが絶望の檻から脱出し、学園の仲間達をも勇気づけて檻から解き放った。絶望のエナジーが失われたロックは弱体化してプリキュアは窮地を救われる。その信じられぬ光景を目の当たりにし、「夢をかなえたければ、絶望に打ち勝たなきゃ」というゆいの言葉を聞いたシャットの心は大きく揺さぶられた。
- どんどん弱っていき、もがき苦しむロックを見限って、自らプリキュアを攻撃しようとするクローズ。だが、その前に立ちはだかったシャットがそれを阻んだ。「てめえ、何のつもりだ!」と激怒するクローズの顔面に、シャットは強烈なパンチを食らわせる。
- 「ロック!貴様、散々私を馬鹿にしておきながら、そのザマは何だ!あれだけ偉そうにしていた貴様はどこに行った!?見ろ、私達が落ちぶれている間に、プリキュアどころか、妖精も、人間共も、どんどん変わってゆく!変わるぞ、私達も!ディスピアの呪縛から脱け出すのみ!」
- その言葉にロックも「……だね…」とうなずき、プリキュアによって浄化された。クローズはさっきのお返しとばかりにシャットにパンチを見舞い、「くだらん真似を」と捨てゼリフを吐いて引き揚げていったが、ダウンしたシャットの口元には「してやったり」と言わんばかりの笑みが浮かんでいた。
■第49話
- 冒頭ディスピアがクローズを吸収し巨大化した様子を「ディスピア様…」と見つめていた。
- その後世界中の夢が閉ざされ立ち尽くしていたが、パフやアロマが立ち向かう様子を見て自分たちも戦おうと思うノーブル学園の人々と同じ向きへ歩き出し、プリキュアがグランプリンセスの扉への道を走る場面ではロック、クロロと共にディスピアに対抗し4人に道を開いた。その他にも多くの人、妖精の協力がありプリキュアがグランプリンセスとなってディスピアを破り、広がった青空を笑顔で見上げていた。
■最終話
- 最終決戦後、力の源と云える絶望の力は殆ど失ったものの生き残ってはいた。次元転移の能力も使えなくなったためホープキングダムへ戻る事も出来ず、マフラー状になって生き残ったロックと共に人間界に留まることに。服装も変わっており、シルクハットを脱いでメイクも嘗てミス・シャムールに施されたものに変えている。
- トワにお願いして王国へ向かう選択はあえてとらなかったようだ。ディスピアの呪縛から解放された以上はプリキュアとこれ以上馴れ合う気はないというシャットの意地なのか、ディスピアから生み出された彼にとってホープキングダムを故郷と考える筋は無いからか。
- ノーブル学園の秘密のローズガーデンに訪れ、赤薔薇にかつて惹かれていたトワイライトことトワを重ねて見入られる。「キュアスカーレットの色だから?」とロックに聞かれた際は「うるさい!」と叱り返しているが、シャットが赤い薔薇の良さに気づけたことはトワの存在を受け入れて認められたことを示しているのではなかろうか。
- そこを寮母の白金と校長の望月ゆめに見つかって…というところで物語は終わり、シャットがその後どうなったかは視聴者の想像に任せるという形に。
- 最終回のために描かれたエンドカードではメインキャラが描かれた中、みなみとトワの間にひっそりと彼の姿が描かれていた。
余談
過去の敵幹部キャラクターとの共通点
シルクハット着用幹部は前々作から連続して3人目(シリーズ全体では4人目)、女装する色物幹部も前々作から連続して3人目となる。
特に前々作のリーヴァとはシルクハット着用、色物幹部と妙にシンクロしている。
シリーズでのシルクハット着用幹部は前作のナマケルダを除いて味方陣営キャラに粛清される傾向がある。
ただのジンクスには違いないのだが、11話でクローズが消滅してからは加速度的に彼の立場が没落していく様子が描かれており、着実に粛清フラグが立っている。やはり彼もジンクスの証明者になってしまうのだろうかという予想があった。
更にナルシストな悪役はコブラージャ、バリトン、オレスキーに続いて4人目である。
失敗続きで上司から無視、軽視されるなど冷遇されたり、ロックやクローズの配下に置かれ、落胆して一人旅して迷走するなど、プリキュア5に登場するブンビーと共通点が多い。
明確な味方もいない為、トワイライト=トワやロック=クロロを除けば、33話の一件もあってディスダークで最も救われて欲しいキャラクターとしても扱われてもいる。
演者について
演じる日野聡氏は本作にてプリキュアシリーズ初出演。
また、本作で共演しているカナタ役の立花慎之介氏とは1978年生まれの男性声優7人組のユニットの同僚でもあったりする。
余談だが日野氏はGo!プリ放映中に開始したブレイブビーツにも出演している。
pixivでの作品傾向
ピクシブ内のイラストではシャットが本編よりもかわいく描かれたり、クローズとの絡みなど、コミカルなものも多い。
関連イラスト
関連タグ
Go!プリンセスプリキュア ディスダーク ディスダーク三銃士 シャットワ
ブンビー:上司に冷遇され、苦労を絶えない同じ幹部。
シャット:曖昧さ回避
マントール:1年後の一時間前作品に出てくる怪人で中の人繋がり。女性幹部に熱を上げている所も一致している。