CV:今井由香(ノンクレジット)
※以下、『ドキドキ!プリキュア』の重大なネタバレを含みます。
概要
異世界トランプ王国の若き王女。愛称・アン。
ただし、国家元首となる国王は別に存在する。
プリキュア恒例の「女王様」ポジションのキャラだが、前作、前々作のように子供までいた大人の女王様たちと比べて若く、おそらくプリキュア達より少し年上くらいの年齢だと思われる。
温和でおっとりとした性格。ただし趣味を多く持ち、それに没頭するお転婆な一面もある。
ゆったりとしたピンクの長い髪が特徴。普段は王女様そのものといった衣装である。
ジコチューの襲撃の際には自ら槍を手に先陣を切って戦う勇猛さも見せる。
王女の服の上から鎧を纏い、槍を持った衣装は、さながら騎士のような勇ましさ。
キュアソード=剣崎真琴とはプライベートで2人で話すなど、王女と護衛というよりは姉妹のような親密な仲であり、2人きりの時は「アン」と呼ぶようにさせている(ソードが真面目な性格なので結局呼ばれずじまいだが)。
名前の由来は恐らくトランプのクラブのクイーンスートに描かれているシャルル7世の妻であるアンジュー公女マリーからと思われる。
また、「アン」はフランス語で「1」を示すため、トランプにおけるエースという意味もあると思われる。
そのご趣味
好きな花は薔薇。また彫刻も好きで、自分で彫刻を掘っているシーンもある。
また、真琴の口からかるたが趣味ということが語られている。それを聞いたありすも「トランプ王国なのに」とツッコミをいれていたが、それは異世界の文化に積極的に触れる彼女の性格のため。
ちなみに日本伝統の流鏑馬もたしなんでいるとのこと。文武両道の名に恥じないようだ。
それらアンジュが好きなものに関連する物から『ロイヤルクリスタル』という不思議な宝石が発見されており、プリキュア達はそれを手がかりに彼女の行方を追うことになった。
その謎めいた展開
麗しき姫騎士
いくらかの回想シーンから、トランプ王国が平和な時は国民からカリスマとして広く慕われていた様子が語られている。旺盛な好奇心とズバ抜けた行動力で大臣たちに内緒で色々な騒ぎを起こしたこともあるようだが、そんな時でさえ王家の気品は常に忘れることはなく、その振舞いは常に優雅であったと言う。
戦士としての鍛練も積んでいたようで、ジコチュー襲来の際には自ら兵たちの前面に立って戦った。これは、王女がミラクルドラゴングレイブと呼ばれる神槍を所有していたことにもよる。
これは一万年前のプリキュアたちが用いていた三種の神器の一つで、「あらゆるものを貫く光の槍」とも言われている。ジコチューにされた者を浄化できるだけでなく、キングジコチューを封印することさえ可能。
また、卵のような状態にあったシャルル・ラケル・ランスの三妖精を両手で包み込むことで覚醒させているが、これが何らかの特殊な力に依るものなのかは不明。
勇ましくも儚きご活躍
ジコチューの侵略によりトランプ王国は崩壊を迎えてしまうが、キングジコチューを石化させることに成功。しかしそれは封印というには不完全なものであり、ジャネジーを捧げれば復活の危険性があるようなものであった。
生まれたばかりのシャルル達に、伝説の戦士プリキュアを探す任務を与えて送り出したところでマーモに見つかり、プシュケーを抜き取られる寸前まで追い詰められるが、ソードの助けを得て、共に魔法の鏡で脱出する。だが自ら盾となってベールの追撃からソードを逃がし、そのまま彼女とはぐれて、行方不明になってしまった。
一方、ジコチュー一味の方も、王女を最重要危険人物と見なして探索を開始した。
なお、妖精たちが自分のパートナーにふさわしい少女を見出せたとしても、その少女にキュアラビーズを渡さないとプリキュアに変身させることができない。時間もなかったこともあって、妖精たちはキュアラビーズを持たされずに地球に送り出されている。
王女がこの点についてどう対処しようとしていたのかは不明だが、本来なら王女もすぐに妖精たちと地球で合流する予定だったので、王女がキュアラビーズを所持していたと考えるのが妥当なところだろう。
しかし、王女と妖精たちとの合流は果たすことはできず、このままでは新しいプリキュアが生まれることはないはずだった。
王女と一緒に脱出しはぐれてしまったキュアソードもそう思っていたらしく、たった一人で戦い続ける悲壮な決意をしていた。
しかし…
まさかの婚約者
アン王女には、まさかの婚約者がいたことが判明。
しかもその相手とはジョー岡田であった。彼の正体はトランプ王国の騎士ジョナサン・クロンダイクであり、本来なら主君と家来の関係だが、相思相愛の仲で将来を誓い合っている。
ジョナサンが遠地の警護隊に配属されたことで離ればなれになり、遠距離恋愛となっていた。真琴もジョナサンの存在を知らなかったのはそのため。
このジョナサンが王女の後を追って地球へ潜入。自らの素性を隠し、プリキュアの資質を持つものたちにキュアラビーズをばらまいていたのだ。
その少女たちと妖精とが運命的な出会いを果たしたことで、新しいプリキュアが無事誕生することになったのである。
王家の至宝、ロイヤルクリスタル
真琴からそのトランプ王国の悲劇と、王女さえ見つかればキングジコチューを完全に封印できる事を聞いた相田マナ、菱川六花、四葉ありすは、真琴に協力して一緒に王女を探す事を決意する。
そんな中で、トランプ王国の王家の至宝であるはずの5つのロイヤルクリスタルがなぜか地球にあることが判明する(真琴は「王宮で見たことがある」と言っているので、少なくとも近年まではトランプ王国にあったのは確実)。しかもそれは王女が好きだった趣味や特技にちなんだ物品の中に魔法的な力で隠されていた。さらにこれを取り出せるのは不思議な赤ん坊であるアイちゃんだけである。
ロイヤルクリスタルとアン王女とは何か関係があるのかも知れない。そう考えたプリキュアたちは王女が好きだったものがある場所を回り、ロイヤルクリスタルの探索を始めた。
つまりはロイヤルクリスタルが隠されていた物品から王女の好みが見出せるのだが、わりと無節操だったりする。
- 黄色いバラ(黄のクリスタル)
- 百人一首の札(青のクリスタル)
- 白雪姫の演劇台本(紫のクリスタル)
- 王女の彫刻(赤のクリスタル)
- 菜の花畑を周回する観光用蒸気機関車(ピンクのクリスタル)
(※蒸気機関車は王女が鉄ちゃんだったわけでなく、ジョナサンと花畑で馬で遠乗りをしたデートの思い出を想起させるというもの)
ロイヤルクリスタルの探索の流れの時は真琴かジョナサンが「そういえば王女は○○が好きだった」と解説する流れがお約束で、これの改変ネタは王女絡みのパロディの定番でもある。
ロイヤルクリスタルの探索をすすめていく中、キングジコチューの娘であるレジーナが登場。彼女もロイヤルクリスタルの魅力に取りつかれプリキュアたちとの激しい奪い合いとなった。
そして発見
一旦はレジーナの手に落ちた5つのロイヤルクリスタルだったが、直後に閃光を発し、彼女の手から飛び去ってしまった。
セバスチャンが手配したヘリで、四葉財閥が保有する偵察衛星まで動員してクリスタルを追うプリキュア。しかしクリスタルは、実用航空機でも水平飛行可能な機種は稀なマッハ3の速度で移動を続け、そしてある険しい雪山で消失した。
さっそく登山を開始するプリキュアとジョナサンだったが、その先にはレジーナとジコチュートリオが待っていた。
しばしの睨み合いから戦闘を開始する両者。しかし戦闘中に出来たクレバスの底へと、レジーナとそれを救おうと飛び出したマナ=キュアハートが吸い込まれてしまう。
クレバスの底。レジーナと変身が解けたマナはそこでロイヤルクリスタルを発見。レジーナが手にした瞬間クリスタルは再び光を放ち、周囲の氷壁を崩した。そして崩れた先には氷柱に閉じ込められたアン王女の姿があった。
争奪戦
一旦撤退したかに見えたジコチュートリオだったが、実はプリキュアたちの行動を追っていた。そしてアン王女の氷柱発見と同時に雪だるまジコチューを放って場を混乱させ、その隙にレジーナごと王女を連れ去ってしまった(その一方、ロイヤルクリスタルは全てレジーナからプリキュア側に引き渡された)。
一旦大貝町に戻ったプリキュアとジョナサン。ジョナサンはトランプ王国への帰還を企てるが、その手段がない。その時、クリスタルが正五角形のゲートを形成した。以前の魔法の鏡同様、マナ達の世界とトランプ王国を結ぶものと判断したプリキュアたちはゲートに飛び込む。
その頃、キングジコチューは闇の雷で王女を処刑しようとしていた。だが王女を封じていたのはただの氷ではなく特殊な結晶体であり、雷をものともしない。そこへ王女とレジーナを奪還すべくプリキュアたちが出現。乱戦の末、プリキュアは両者の奪還に成功。依然として結晶体に封じられたままの王女は、ジョナサンの手で秘匿されることになった。その在り処はジョナサンと、彼に同行したアイちゃんしか知らない。プリキュアたちにも在処を隠してるのは「ジコチュー側に情報が漏れるリスクを減らすため」というジョナサンの意向であり、プリキュアたちも納得はしている。
キュアソードへのメッセージ
アン王女の身柄を確保したプリキュアではあったが、独り真琴だけは落胆していた。王女へのメッセージとして歌い続けてきたが、当の王女は思いもよらぬ形で見つかった。自分に一体何が出来たのか。キュアエース=円亜久里の出現は、真琴の迷いをさらに加速させていた。そして真琴は芸能活動の引退を決意。歌も封印することを決める。そればかりかコンサート当日になっても会場に入れない。そこまで真琴は自分の存在意義に疑いを持つようになってしまった。
そんな彼女を救ったのが王女の言葉であった。
王女はマナたちの世界に亡命して以来の真琴の行動を知っていた。そして、封印された身故に希望を失いかけていた彼女が、真琴の歌に励まされてきた事実を告げ、その上で「これからは自分のために歌って欲しい」と願った。王女の言葉に真琴は改めて「歌うこと」へのモチベーションを取り戻す。
なお、その時の王女自身の言葉によれば、現況は「まだ目覚めるには至っていない」ようで、アイちゃんの力と特殊なラビーズによって生成された鏡を介して、短時間ながら意思を伝えられる状態との事(上記のメッセージも鏡を通して伝えられた)。また王女を封じた結晶体はジョナサンが守っている。
35話でもアイちゃんの成長のために必要なことを王女がプリキュアたちに伝えるためにこの鏡による通信が行われており、真琴以外が王女と実際に対話するのはこれが初めてであった。しかし完全覚醒には至ってない状況に変化はなく、短時間の会話しかできなかったのも同じである。
敵を欺くにはまず味方から
45話でジョナサンが氷柱の王女を連れて、プリキュアたちの拠点であるアクセサリーショップ「ソリティア」に戻ってくる。
ジョナサンの話によれば、ジョナサンはアイちゃんとともにしばらくは王女とともにいたが、キュアエースの覚醒の時期が近づいたことでアイちゃんは帰還することに。そのときにアイちゃんの力で王女からのメッセージがジョナサンに伝えられた。それが「三種の神器の一つであるエターナルゴールデンクラウンを見つけ出してほしい」というものだった。
それからジョナサンは氷柱の王女をバレないように匿いながら世界中を旅するというハードな行動をしていた模様。自分の行動をマナたちに知らせなかったのは上述のように「ジコチュー側に情報が漏れるリスクを減らすため」である。
苦難の旅の果てに、どこかの砂漠の国の神殿遺跡に安置されていたエターナルゴールデンクラウンをついに入手。プリキュア達にそれを渡すべくソリティアに帰還したのだ。
そして、このクラウンによって隠された知識を得て「真のエース」に覚醒した亜久里は、その夜にソリティアにジョナサンと真琴を呼びつけ、キングジコチューでさえ破壊できなかった氷柱を触れただけで粉砕してしまう。
その場に残されたのは無数の氷柱の残骸だけで、王女の姿はない。
普通に考えれば、王女の身体は氷の破壊ともに粉々になったということに……
あまりのことにパニックになるジョナサンと真琴だったが、亜久里は冷静に説明する。
この氷の中に見えていた王女はただの幻影であり、はじめから中には誰もいなかったというのだ。
この氷柱は、ジコチューの目を欺き時間を稼ぐために王女が用意した囮であったのだ。
もちろん、今まで鏡ラビーズなどを通じてプリキュアたちにメッセージを伝えていた声の相手は王女本人である。しかしその王女はプリキュアやジョナサンにさえ自分が氷の中に閉じ込められているかのように振舞い続けていたのだ。
そもそも魔法でどうにでもなった世界の出身とはいえ、溶けない氷という時点で既にフラグが立っていたと言える。
ジョナサンは「敵を欺くにはまず味方から」という立場でプリキュアたちを翻弄していたジョーカー的なキャラクターだが、アン王女はさらにその上を行っていた。なんといっても、そのジョナサンをも騙し続けていたのだから。
亜久里はエターナルゴールデンクラウンの力で王女の真意を全て知ることができたが、そのクラウン探索をジョナサンに頼んだのも当の王女である。つまり王女は亜久里が一番はじめに真実を知ることを望んでおり、その真実をどう扱うかを亜久里に託したのだ。
王女から真実を託された亜久里は、マナを裏切ることになってでもレジーナと結着をつけることを決意する。
衝撃の真実
46話ではキュアエースによってエターナルゴールデンクラウンが蓄積した「王国の記憶」が解放され、アン王女にまつわる詳細が開帳された。
実はキングジコチューの正体はアン王女の父王であり、王がジコチュー化してしまったのはアン王女を病魔から救うという愛ゆえの行動であった(詳細はキングジコチューの項目を参照)。
王女は国を救うために魔道に堕ちた父をミラクルドラゴングレイブの力で封印し、キュアソードともに魔法の鏡で王国からの脱出を試みたのだが、王女は次元回廊でキュアソードと離ればなれになった後、ベールに追い付かれてしまい対決することになる。
そこでベールに「ミラクルドラゴングレイブの力ならキングジコチューを封印どころか消滅させることができたはず」と指摘される。そう、王女はキングジコチューを力及ばすに倒せなかったのではなく、父への愛のために不完全な封印という形にとどめてしまったのだ。
ベールはその行為を「家族への情のために国を見捨てた究極の自己中」だと嘲笑い、父王と全く同じだと指摘する。事実、そのときのアン王女の心には父を取り戻せれば何者をも犠牲にしても良いという気持ちがほんの少し生まれており、ベールはその心の隙をついてアン王女のプシュケーを黒く染めようとした。
しかし王女はベールによってプシュケーが抜き出される瞬間に、自らがそれを掴みとってプシュケーを真っ二つに割ってしまった。その結果、プシュケーは黒く染まった部分と染まらなかった部分に分かたれて、さらにアン王女はその二つの欠片を鏡の次元回廊に放流させた。
アン王女は世界の平和と家族への愛のどちらかを選ぶことが最後までできず、何が正しいかもわからなくなっていた。どちらかの心を消すことができなかったがゆえに、自らを二つの心に分けてしまったのである。
プシュケーが二つに割れた時点でマリー・アンジュという個は失われてしまい、プシュケーを失った身体は別の存在に生まれ変わるために卵の姿になってしまった。そこから新しく生まれた命がアイちゃんであった。一方、二つのプシュケーの欠片も円亜久里とレジーナという二人の新しい生命に生まれ変わった。
今までにアイちゃんの力で聞こえていたアン王女の声とは、アイちゃんの中に残っている前世の記憶のようなものが再生されているのだと考えられる。つまりある意味ではアン王女は序盤からマナ達のそばにいた事になる。
亜久里とレジーナを誕生させたのは、「父の命か世界の平和か」という、とてつもなく重い2択を迫られた王女が答えを出せなかったためにとられた最終手段である。王女のジコチューな闇の部分も、裏を返せば世界よりも自分の命を選択した父親への愛の裏返しなのだから、否定は当然できなかった。
亜久里とレジーナに過酷な運命を背負わせることになった自分の不甲斐無さを悔やみながら、王女はプシュケーを飛ばした。
王女の行く末
王女が元に戻ることはできなかった。「亜久里とレジーナが一つになる」という方法をラケルが示唆しているが、ダビィ曰く「二度と元に戻らない覚悟」で上記の行動をとったともされ、ふたりが愛を得て欠けていたプシュケーの片割れが補完された(=それぞれ別個の人格として確立された)ことで、もはや元に戻ることはかなわなかったのである。
最後に精神体として最終決戦後に幻影として現れ、皆に元に戻れないことを詫びた。レジーナは父と共に暮らし、亜久里は彼女の意志を継いでいくことを誓い、ジョナサンには感謝の気持ちを述べた。そして泣き崩れる真琴を生前と変わらぬ笑顔で「私たちの絆はアイちゃんに受け継がれている」と励ました。そうして、自身は消えていったのであった。
美しくも悲しい永遠の別れ…なのだが、「王女は復活できないとは言ったけど、アイちゃんの中に眠る王女の意識が消えると言ったわけではない」という説もあったりする。
流石にアイちゃんの力をもってしても王女の意識と会話できることは最早できないだろうが、アン王女の最後の台詞から考えると、アイちゃんの中にある「アン王女の記憶」はこれからも残りはするようである。
もっとも、アイちゃんがアン王女の記憶を持っていたとしても、二人は別の心を持つ別の人格である。前世が王女だったからといってその代わりをアイちゃんに求めるのはそれこそ「ジコチューな考え」なのかも知れないのだが。(娘に対して死んだ母親の面影を求めるようなものだろう)
それでも未来はまだ誰にも分からない。
「アイちゃんは、大きくなったらどんな女の子になるのかな?」(38話、キュアハートの台詞より)
伏せられた声優クレジット
アン王女は作中屈指のキーパーソンで大きな存在感を持つキャラでもある。最後まで復活することは叶わなかったものの、回想シーンでは何度もセリフを発する。
にもかかわらず、彼女はTV本編・劇場版を通じて一度たりともエンディングに役名と声優がクレジットされていない。DVDやブルーレイでもそれは変わっていない。東映アニメーションの本作の公式サイトのキャラクター一覧にはアン王女は掲載されてはいるのだが、放映終了後の現在でも声優はいまだに伏せられている。
これはネタバレ防止のための配慮である。
ミルキィローズやキュアムーンライトも初期は声優が隠されていたが、それでも「キュアムーンライト:?」という表記で役名がクレジットに登場はしていた。
しかし、アン王女の場合は役名自体がクレジットに登場しない。
このようなケースは声優が一人二役で他の役を演じていて、そちらでクレジットが出ている場合でみられる。35話までは女性のマーモが同時に登場していたため、彼女ではないかとの説もあったが劇場版ではマーモはオープニングのみの登場で声がつかなかったため、この可能性は消えた。
さらにこれまた一部から、トランプ王国繋がりで、かつ髪と瞳の色が同色の「アイちゃんと同じ今井由香である」という予想が上がっていた。
そしてアイちゃんが転生体であることが確定し、今井が演じている可能性がほぼ確定的となり、アニメージュ2014年2月号でついに「(アン王女とアイちゃんの)キャストはどちらも今井由香さん」と記事中に明記された。
なお、アイちゃんの初登場は8話なので、7話は完全ノンクレジットだったことになる。CVを「?」としても書かなかったのは、その話に兼役が登場して「いない」ことが明確に分かってしまうと、長期にわたって秘密を隠匿する展開が困難になるためと思われる。(少なくとも、CVを「?」にしてしまうとマーモ説などは生まれなかっただろう)
結局、最終回までキャスト名にクレジットはされないままであったが、最終回付近はネタバレ防止とは無関係な事情による。
上述したように、プリキュアシリ-ズでは同じ話で一人が二役以上演じている場合は、どちらか一役しかクレジットに表記されないというルールが徹底されている(おそらくは契約上の問題と思われる)。
仮に終盤で、アン王女のクレジットを表記するとアイちゃんとしては表記できなくなる。そして、アイちゃんは人形玩具が発売されているキャラクターであることが重要な点としてある。ストーリー的な扱いと無関係に、玩具販促商業作品としてのキャラクターの重みはアン王女よりアイちゃんの方が上なのだ。実写映画のエンドクレジットの表記順番がストーリー上での重みではなく俳優の格で決まるというのと同じ事情である。
実際、46話のようにアイちゃんがほとんど喋らず、アン王女が喋る回想シーンばかりのエピソードでさえ、クレジットに登場するのはアン王女ではなくアイちゃんなのだ。
先述した通り「マリー・アンジュ役は今井由香である」という事実そのものは公表されており(もっとも、メインの視聴者層であるチビっ子達がアニメージュを読んでいたり、大友のような視点でキャストを気にしてるとは思えないが)、仮にスタッフが「46話を視聴していれば、アン王女のキャストを察してもらえたと思う」などと発言しても根拠はあるので問題はない…はずである。
しかし、(勘の鋭い視聴者は別として)結果的には「物語のキーパーソンともいえる登場人物の配役が大多数の視聴者に知らされないまま最終回を迎えた」という意味で、どことなく「後味の悪さ」が残った感は否めない。
pixivでの二次創作
pixiv内の二次創作においても、原作通りの流れになっているのは多いが、他作品(主に仮面ライダー)とのクロスオーバーでは、仮面ライダーの活躍で復活し、亜久里・レジーナ・アイちゃんも両方存在出来るようになり、且つジョナサン・クロンダイクと結婚した描写が存在している。
王女様に群がる不逞の輩
わずかばかりの出番にもかかわらず、その悲劇性と『亡国の王女』『姫騎士』というイメージで、プシュケーが黒く染まった者は多いようで、彼女に関するイラストの約4分の1がR-18という嬉し……けしからん事態になっている。我々の世界にもジコチューは既に、深く根を下ろしている模様である。
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