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トランプ王国

とらんぷおうこく

トランプ王国は『ドキドキ!プリキュア』に登場する、異世界の王国である。
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概要編集

王女マリー・アンジュをはじめ、キュアソードジョナサン・クロンダイクシャルルたち妖精の故郷。

スイートプリキュアのメイジャーランド同様、人間と妖精が共生している。


しかし突如ジコチューの侵攻を受けたことで崩壊し、住人も王女とキュアソード、ジョナサン、4人の妖精を除いて全員がジコチューに変えられてしまう。

現在は国の中心部に封印されたキングジコチューの巨体がそびえ立ち、王国中をジコチューが徘徊するという有様で、かつての美しい風景は見る影もなく荒廃。

39話からレジーナが王宮にある王女の部屋を根城にしたこともあって、すっかりジコチュー陣営の本拠地と化している。


王都は一種の城塞都市であり、複数のイスラム建築風の尖塔ビザンティン建築風のドームをアーチ橋(厳密にはペデストリアンデッキに近い)で結んでいる。

地理的には広大な湖の中州に作られている。王都内には無数の水路が張り巡らせされていて水上都市の様相がある。

一方、兵士は中世西ヨーロッパ風のチェインメイルを着用し、現実の我々が「」と呼ぶプレートアーマーを着用する者は王族やその護衛騎士など一部に限られている。


プリキュアの存在編集

過去シリーズでの妖精たちの故郷と同じく「プリキュア」なる戦士の伝説がある。

本作で大きく異なるのは、主人公たちが変身するまで伝説でしかなかったパターンが多い過去作と違い、実際にプリキュア達が存在し王国を守護していたことにある。

劇場版では真琴がキュアソードに任命され「これからはキュアソードと名乗るように」と告げられる過去のシーンが流れており、トランプ王国における襲名制の役職であったようである。


もっとも、ジコチューの侵攻によりキュアソード以外のプリキュアは倒されてしまった。

マナ、六花、ありすらはそのプリキュア達の後任ということになる。

シリーズ構成の山口亮太氏によると先輩のプリキュア達は復活したとのこと(詳細はこちら)。小説版では実際に復活した先輩のプリキュアが登場している。


その地位は少なくとも兵士よりは上らしく、とある青年兵士がキュアソードに王女の危機を伝える際「キュアソード殿」と呼びかけて敬語で話していた。

近衛騎士との力関係は不明だが、少なくともキュアソードに近衛騎士を敬う描写は無く、かと言って見下す描写も無いことから、ほぼ対等と思われる。


そして、一万年前の地球で活動していた伝説のプリキュアの一人が保有していたプリキュア三種の神器の一つ、ミラクルドラゴングレイブが伝わっており、国の戦力になっていた。

同じく神器の一つであるエターナルゴールデンクラウンも伝わっていたのだが、こちらは禁忌として扱われていたらしく、その存在は一般には秘匿されていた様子。


妖精編集

本作の登場人物がプリキュアになるためのアイテム・ラブリーコミューンに変身する。「ふたりはプリキュア」のように、プリキュア変身時には傍にいることが必要なタイプの妖精。

また、ジコチューの「闇の鼓動」を聞き、その出現を察知する能力を有し、ジコチューを止めるために必要な能力を備えている。そして飛行能力も有する。

トランプ王国の妖精は手のひらサイズであり、ぬいぐるみか小動物ほどの大きさだった過去作の妖精と比べてもかなり小さい部類に入る。また、本作のプリキュア達が一名を除いて常識離れしているためか、しっかり者の妖精が多い。


プリキュア5の世界と同様に妖精が人間へと姿を変える能力を持つ。また、人間へと変身したあとはダビィの様に異世界の人間社会に溶け込むことができるほど順応力も高い。

ただし、使いこなすにはダビィ曰く「パワーがいる」とのことで、使いこなすには習練を必要とする技能のようである。また、人間になっている時は妖精としての能力が使えなくなるデメリットも存在するため、特に用事がない限りは妖精の姿でいることが多い。


作中に登場している妖精は全員が人間をプリキュアに変身させるための能力を有するが、このことがトランプ王国の妖精すべてにも当てはまるのかどうかは不明。

滅亡前のトランプ王国を描写する回想シーンに出てくるのは人間ばかりであり、作中に登場している以外の妖精が存在しているのかも不明瞭である。


ちなみに作中でトランプ王国が健在していた時期を知らないラケルが人間の女の子に恋をするエピソードがあるが、トランプ王国健在時を知るダビィが真剣な面持ちでその恋愛に反対したことから、人間の姿になれても妖精と人間は結ばれない定めのようなものがあったと思われる。


人間編集

トランプ王国の人間は、外見的には「マナたち=現実の我々」と全く同じである。

ジョナサンは第22話で、重武装のまま日本の高山を無酸素登山していたが、これは「ジョナサン(を含む近衛騎士)が特別に身体能力が高い」「彼のプレートアーマーには(プリキュアのように)強化服の機能がある」可能性もあるため、一般的なトランプ王国の人間も同じように身体能力が優れているかどうかは不明。

生活・文化については我々の世界との違いもある様子で、「虫歯が存在しない」「家事を全自動で行う機械が普及している」事などが言及されている。


アン王女は普通の人間にはできない魔法じみた力を劇中で何度か見せており、トランプ王国の王族には特殊な力があるものと思われる。


世界間移動編集

本作の大目的はジコチューの手に落ちたトランプ王国を取り戻すことであり、プリキュアたちはトランプ王国を最終決戦の場として初期から認識しているが、二つの世界を移動するのはそう簡単ではない。

王宮内には、トランプ王国以外の別世界(相田マナたちの世界=地球を含む)への移動を可能とする魔法の鏡があり、マリー・アンジュ王女には地球の文化に関する造詣もあった。王女とキュアソード、ジョナサン、4人の妖精が地球に逃亡してきたのもこの鏡を使ってのことである。


しかし、地球からトランプ王国へ帰るための方法論はキュアソードも妖精たちも知らなかったため、王女が行方不明になってからは彼女たちは故郷へ戻る術を失ってしまった。

しかもこの魔法の鏡自体も第7話で割られてしまい効力を失ってしまっている。

プリキュアたちも妖精たちも異世界転移の能力は有していないので、トランプ王国と地球の行き来が自由にできない状況である。


アイちゃんが強大な魔力源となるアイテムと接触したときにトランプ王国へ繋がるゲートが生み出されることがある。王女が好むものに因む物体からが産み出すロイヤルクリスタルや、プリキュア三種の神器のひとつであるマジカルラブリーパッドなどがそれである。

しかしこれはアイちゃんがゲートを作り出しているわけでなく、これら神秘のアイテムが自らの意思でアイちゃんの力を借りてゲートを生み出し、プリキュアを導いているという描写に近い。

マジカルラブリーパッドは自ら進化することができるため、番組終盤の頃にはアイちゃん抜きでもゲートを作り出せるまでの力を得ている。

ただし、やはりこれはアイテムの意思のようなものが認めたときにしか発動しない機能であることは変わらないようであり、いずれにしてもプリキュアたちにとっては両世界は自由に行き来できる状態ではなく、往来には手間がかかる。


一方、様々な世界を侵攻して回っているジコチュー側は生身での時空移動能力を持っており、地球とトランプ王国を自在に往来できる。

ジコチュー幹部たちのうちベールは第三者が通ることもできるゲートを開く能力を持ち、プリキュアたちをトランプ王国におびき寄せたことが何回かある。


これらのことから、プリキュアたちがトランプ王国に行くときは彼女たちにとっては突発的な出来事であることがほとんどとなっている。

作中でプリキュアたちがトランプ王国へ転移してしまったエピソードは7話、21話、39話、45話の計4回。

トランプ王国に行ったはいいものの地球への帰り方が分からないということもしばしば。

実際、トランプ王国を舞台にするエピソードでは「いかにして地球に帰還するか」がクライマックスになることが多い。


なお、上記したようにプリキュアたちは基本的に「トランプ王国が最後の戦いの舞台になる」とずっと考えていて、それゆえにトランプ王国への移動手段の確保を重要視していたわけだが、実際にはキングジコチュー率いるジコチュー軍団が大貝町に一斉に転移し、生まれ育った町が戦場になるという最悪の形の最終決戦を迎えることになった。


真実編集

以下、作品の核心部分についてのネタバレがあります











46、47話にてエターナルゴールデンクラウンと事情を詳しく知るベールの口からトランプ王国の滅亡の真実が語られ、ジコチューの誕生に国王が関わっており、キングジコチューの正体が国王自身であることが判明。

その事実は王国内でもごく一部の者しか知らず、国民たちは全く事情がわからないままキングジコチューと幹部たちによる破壊行動を受けた。


その中で国民たちはパニックになり我先にと避難しようとする。それは「他の連中を見捨ててでも、自分だけは助かりたい」という自己中な考えを多くの国民に芽生えさせた瞬間であった。

それは生存本能であり、ただそう考えるだけなら決して責められることではない。

しかし、ジコチュー幹部たちはその瞬間を見逃すことはない。同じ場所に同じタイミングでジコチュー化できる素材が無数に集まっている。こんな絶好の機会を逃すわけがないのだ。


結果、避難中の人間の中から一度に何体ものジコチューが生まれ、その混乱はさらに恐怖を生み、自分だけでも助かりたいという気持ちを強める。

その思いを抱いた時点でジコチューの素材となり…… と、この連鎖によりジコチューは増え続けた。これが国民全員がジコチューに変えられるに至った経緯である。

そして、ジコチューとなった国民たちは、自らの手で自らの国を破壊しつくしたのである。


結論からしてトランプ王国はトランプ王国自身の手で滅んだと言っても過言ではない。

本作が人間の心をテーマに扱っているだけに、今までのシリーズの様な侵略者に襲われて滅ぼされたと言う安直な展開ではないのには皮肉だが非常に納得がいく。


国家体制変更編集

最終回で全ての戦いが終わった後、トランプ国王は王位を引退。それと同時に王国も「トランプ共和国」へと生まれ変わり、ジョナサンが初代大統領に選出された。

キングジコチューが開けた時空の穴がそのまま残っているため、人間界との交流が始まり、四葉財閥の飛行船が行き来するなど、友好関係が築かれている様子である。

小説版ではより一層人間界との友好関係を深めるべく、国連加盟の為に上層部が尽力している。


トランプ王国の住人編集

マリー・アンジュ……王女

キュアソード……王国出身のプリキュア

ジョナサン・クロンダイク……王国出身の騎士、のち共和国初代大統領

シャルル ラケル ランス ダビィ……王国出身の妖精

兵士……キュアソードに王女の危機を伝えた青年兵士。王都陥落後の消息は不明。

辺境警備の騎士たち……クロンダイク卿と同じ砦から、王都陥落を目の当たりにする。王都陥落後の消息は不明。

王妃……46話登場のアン王女の母親。故人。病弱だったらしく、娘を出産した際に「夢と希望を与える太陽のごとく、光り輝く子に育って欲しい」と夫に託して他界した。

トランプ国王……46話登場のアン王女の父親。


関連項目編集

ドキドキ!プリキュア


ブルースカイ王国 - 次回作において、敵組織に侵攻され本拠地と化した王国。


エリオス帝国 - 他作品その1にて、皇族や臣民の自己中さが原因で滅び悪の本拠地とされた。終盤、生き残った皇族やその息子の意向で共和国として再建される。


バルバット王国 - 他作品その2にて、闇勢力の工作に乗せられた第23代国王やその取り巻きの自己中な政策で衰退し、心ある王族や賛同者によって共和制に移行するが…。


メルヘンランドトランプ王国ブルースカイ王国

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