概要 🏰🏯
戦闘時の防衛や補給のための根拠地でもあり、権力者の居館でもあり、平時には周囲を支配するための拠点ともなる。 その定義は幅広く、防御施設を重視した砦のようなものもあれば、戦争を想定していないような宮殿に近いものまである。実際に日本100名城には砦・政庁・武士の居館・環濠集落も含まれている。なお、城というと天守のみを指すと勘違いされがちだが、日本式城郭の場合は堀や土塁などで囲まれた範囲すべてを城と呼ぶ。天守は城の一部に過ぎない。漢字の成り立ちからわかるように、初期の日本の城は土を盛ったり掘ったりして地形を変化させた簡素なものだった。石垣が使われるようになったのは戦国時代ごろと言われている。世間一般でイメージされるような立派な堀や天守を備えた日本式城郭はほとんどが安土桃山時代から江戸時代初期に作られたもので、実際の戦いで使われたものは少ない。
外敵の多い地域・時代では数も多くなるが、逆の事ももちろん言える。日本でも、室町時代や戦国時代には莫大な数の城(といっても、ほとんどは居館や砦レベル)があったが、江戸時代には大々的に整理されるし、鎌倉時代には勝手な築城自体が犯罪視される事さえあった。
元は拠点防衛のために有効な施設であったが、近世には砦や要塞に立場を奪われ、「城」と称しても居館としての機能が中心のものが増えてくる。
明治時代に廃城令で多くが破壊され、その後B-29によって名古屋城などが破壊されたため、現存するものは少ない。
日本ではほとんどの時代で、通常城の外側に城下町が広がっているが、戦国時代には「総構(そうがまえ)」と称して、城の外周で町を囲む事もあった。
日本以外の多くの地域では、都市全体が城の中にあった。現在の中国では、都市のことを「城市」と呼ぶし、ヨーロッパでも、都市の紋章の上部に城壁冠(城壁をかたどった冠)を描く事がある。
日本最大の総構は徳川家康が築かせた江戸城である(周囲約4里、現在の千代田区の領域にほぼ重なる)。明暦の大火以降、江戸の市街地は総構の外まで拡張した。
城の種類
- 山城:山に造られた城。中世に多い。
- 平城:平地に造られた城。近世に多い。
- 平山城:平地に面した低い山に造られた城。山城との違いは曖昧。
- 穴城:周囲より低いところにある城。防御するうえで不利なので数は少ない。
- 水城:湖・川・海などを防御施設に利用した城。海を利用したものを海城という。
- グスク:琉球の城。
- チャシ:アイヌの城。簡素なものが多い。
- 環濠集落:周りを堀で囲んだ集落。
ほかにも棘のある植物を配置した「茨城」や、稲で人や物を隠す「稲城」などもある。
主要な実在の城
日本の城
太字は日本100名城に指定されているものである。
詳しく調べたい場合コチラ→日本100名城
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
- 新潟県:春日山城/新発田城/与板城/高田城
- 富山県:富山城/高岡城
- 石川県:金沢城/七尾城
- 福井県:福井城/北ノ庄城/一乗谷城/丸岡城
- 山梨県:甲府城/躑躅ヶ崎館/岩殿山城
- 長野県:松本城/上田城/高島城/小諸城/上原城/松代城/高遠城
- 岐阜県:岐阜城/岩村城/苗木城/加治田城/帰雲城
- 静岡県:駿府城/浜松城/掛川城/山中城/今川館
- 愛知県:名古屋城/清洲城/犬山城/吉田城/勝幡城/小牧山城/岡崎城/長篠城
近畿地方
- 三重県:伊賀上野城/松坂城/三木城(紀伊国)
- 滋賀県:安土城/小谷城/彦根城/観音寺城/長浜城/水口城/八幡山城
- 京都府:二条城/伏見城/淀城/亀山城
- 大阪府:大阪城(大坂城)/千早城
- 兵庫県:姫路城/赤穂城/竹田城/三木城(播磨)/篠山城/明石城
- 奈良県:高取城/大和郡山城/多聞山城
- 和歌山県:和歌山城/雑賀城
中国地方
四国地方
九州地方
- 福岡県:福岡城/大野城/小倉城/柳川城/久留米城/筑前若松城
- 佐賀県:佐賀城/村中城/吉野ヶ里/名護屋城/唐津城
- 長崎県:平戸城/島原城
- 熊本県:熊本城/人吉城/宇土城
- 大分県:府内城/岡城/鶴崎城 /杵築城
- 宮崎県:飫肥城
- 鹿児島県:鹿児島城
沖縄地方
外国の城
創作等に登場する城
Nの城 鬼岩城 風雲!たけし城(たけし城) クッパ城 ピーチ城 海底鬼岩城 シロデスナ キャッスルハードスマッシュ バイキン城 朱雀城
関連イラスト
関連タグ
戦国武将姫-MURAMASA-一部擬人化城登場
RPG伝説ヘポイ ロボットに変形する城が登場する
城市(「じゃんしー」と読む。中国語で都市の意)
カポネ・ベッジ(ONEPIECE):シロシロの実の能力者。城人間。
キャッスルハードスマッシュ(仮面ライダービルド):城をモチーフにした怪人
城の名前を持つ地名等
城に関する作品等
時代劇の大半
苗字として
※この場合は「じょう」と読むケースが多い。