説明
元は「矢倉」と書いて、武器庫のことだった。
その武器庫が発射台や物見のために高く組み上げられていたことから、城門や城壁に建てられた高楼や、材木を組んで作った塔を意味するようになった。
城郭建築の櫓は古くは仮設の建造物と言う意味合いが強かったが、近世になって平屋や二層型の櫓が建てられるようになった。天守閣も櫓を大きくしただけのものに過ぎず、武家諸法度で築城に制限がかかってからは櫓を天守閣代わりにする藩もあった。
材木を組んで作った櫓には、火事現場を視認したり半鐘を鳴らしたりする火の見櫓、大相撲で太鼓を打つための太鼓櫓、盆踊りなどの時に仮設する祭り櫓などがある。