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幕末の日本で建造された五芒星形の城郭のこと。北海道函館市長野県佐久市に存在する。


概要編集

幕末に開国してから城塞の突角部に砲座を設け各稜堡から十字砲火を敵を撃退することを目的とする稜堡式の築城理論が日本に輸入され、これに基づいた城郭が築城された。

「五稜郭」とは同時代に日本で建造された五芒星形の城郭の通称だが、一般的には日本最大の星形城郭である箱館五稜郭こと旧箱館御役所を指すことが多い。


日本における星形要塞編集

箱館五稜郭(旧箱館御役所)編集

日本最大の星形(稜堡式)城郭。別名は柳野城。

水堀で囲まれた五芒星型の堡塁と、安土桃山時代以来の日本の築城術の流れを汲む馬出堡(半月堡)が1ヶ所ある。

江戸幕府が新たな箱館奉行所として築いた城塞。元々はもっと大きなものを作り土塁も総石垣化する予定だったが、費用の不足が原因で予定よりも大幅に縮小されて作られた。さらに言えば稜堡式の築城理論が日本にマッチングしてるとは必ずしも言えない部分があり、このため防御機能は本来の星形要塞に比べ不完全なものになっており、戊辰戦争であっけなく落城する一因になった。


JR北海道道南いさりび鉄道の最寄り駅として「五稜郭駅」が存在している。北海道新幹線開業後に新函館北斗駅〜函館駅間で運行を開始した「はこだてライナー」が停車するものの、五稜郭公園までは2kmほどあり、駅からのバスの便も少ない。むしろ函館駅まで出て、函館駅から路線バスや函館市電を利用し五稜郭公園前停留所で下車したほうがアクセスが楽だったりする。


龍岡五稜郭(龍岡城、田野口藩新陣屋)編集

本州唯一の星型城郭。別名は桔梗城。幕末に三河国奥殿藩主・松平乗謨(のりかた)が飛び地だった信濃佐久郡への藩庁移転と陣屋新築の許可を幕府から得て田野口藩新陣屋として竣工した城郭。西洋の軍学や築城法を学んでいた乗謨自らが設計した。しかし、乗謨自身が幕閣入りし多忙になったこともあり不完全な部分が多く城郭としての防御性能は著しく低くあくまでも居館に過ぎなかったとされる。

跡地は2022年に閉校した佐久市立田口小学校の敷地として使われていた。最寄り駅はJR東日本小海線龍岡城駅臼田駅である。なお、両駅とも北陸新幹線とのアクセス駅である佐久平駅からは小淵沢駅方面への普通列車で30分程度要し、どちらからも徒歩20分掛かる模様。


その他の稜堡式城郭編集

現在の北斗市には松前藩が築いた日本初の稜堡式城郭である戸切地陣屋跡(四稜郭、ただし単に「四稜郭」と言えば後述の神山台場を指すのが一般的)があるほか、函館市には箱館戦争の際に五稜郭の支城として築かれた神山台場(四稜郭)、七飯町の山中には峠下台場(七稜郭)という野戦築城跡がある。


海外の星形要塞編集


関連タグ編集

幕末  函館

戊辰戦争 箱館戦争 蝦夷共和国

榎本武揚 土方歳三 大鳥圭介 伊庭八郎


100万ドルの五稜星:舞台の1つになることが予想され、キービジュアルにも登場

ゴールデンカムイ


五稜郭(御城プロジェクト)

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