概要
「ソフト帽」とは、クラウン(頭頂部の中央部分)にクリース(縦に折り込んだ窪み)のあるホンブルグ型の「中折れ帽」の1つである。
もっぱらフェルト製であるため「フェルトハット」とも呼ばれている。
男性の日常用帽子で、「シルクハット」や「山高帽」など礼装用の固い帽子(ハード・ハット)に対し、「ソフト・ハット」と呼んだ。
日本では遅くてもサラリーマンが通勤で広く使用していた1970年代頃まで、ハンチングともに一般男子の間で最も愛用されていた。
現在も日常的に多用する高齢者だけでなく、ちょっとしたおしゃれアイテムとして私用で愛用する若者も多い。また美容師や衣装スタイリストなどの仕事着としてもよく見かける。
'50~'70年代のフランスのギャング映画(フレンチ・フィルム・ノワール)でアラン・ドロンやジャン・ポール・ベルモンドなどが被っていたため、マフィアやギャングのシンボルとしてのイメージもある(ただし制作当時の一般男性ならみんなが被っているものであったし、一般的に欧米のマフィアやギャングは日本のヤクザと違ってかなり一般社会に紛れ込んでいる身なりや活動をしてきた)。