「のろわれしものよ でてゆけ!」(ラダトーム城の門番)
概要
主にゲーム作品で入手できる品物の分類だが、現実世界でも「使用者や所有者に災いをもたらすとされる、曰く付きの武具や道具」は多数伝わっている。
装備する品物のうち呪いのかかったもの、ともいえる。
ここでの「装備」は武具、衣服(装束)、装飾品、(個人で携行可能な)道具などが含まれるほか、一般常識的には「装備品」と見なされないようなものでもゲーム内のルールとして「装備可能」とされているものもある。
RPGの元祖である『ダンジョンズ&ドラゴンズ』において既にルール化されており、「冒険の途中で装備品を入手する」要素を含む作品には高確率で呪いの装備が登場する。
ドラゴンクエストシリーズでは初代『ドラゴンクエスト』から「のろいのベルト」と「しのくびかざり」が登場しており、ファイナルファンタジーシリーズでは『FINAL FANTASY Ⅳ』の「のろいのゆびわ」が元祖とされる。
『wizardry』に至っては、冒険の比較的早い段階から最終盤に至るまで、入手できる装備品は高確率で呪われており、シナリオクリアの条件となるアイテムでさえ呪いがかかっているケースが多い。
ものによって(登場作品によって)性質は異なるが、「装備した者、持ち歩いている者に不利な効果を及ぼす」「特定の手順を踏まなければ装備を解除できない」などの特徴が共通している。
逆に、「装備としての性能は一般流通品より優れている」「呪いによるデメリットを受け入れてでも使いたくなるメリットがある」「店頭での買取価格が高い」ことも多い。
設定として、性能向上のための魔法効果が失敗(暴走、逆転)した結果呪いの装備となってしまった、とされるものもある。
ごくごく稀なケースとして「呪われていて確かに通常のプロセスでは外せないが、性能にデメリットがあるわけでもなく、それどころか最高級品なのでむしろ外す理由がない」という、呪い(笑)的な装備も。
「解呪しなければ外せない」理由については多くの解釈があり、「留め金が外れない機構を内蔵している」「内部に棘が生えて肉体に食い込む」などの物理的な仕掛け、「肉体に吸着もしくは癒合してしまう」超常的な作用、そして最も合理的で最も恐ろしい「心理的な魅了」というものがある。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』を含む多くの作品に多大な影響を及ぼした『指輪物語』のキーアイテムである「一つの指輪」が、「所有者の精神を支配し手放させない呪物」の最たるものである。
余談
ドラゴンクエストシリーズで呪いの装備を身に付けてしまった時、およびぼうけんのしょが消えてしまった時に演奏される♪デロデロデロデロ~というあの効果音は、正式名称を『呪いのモチーフ』という。作曲はもちろんすぎやまこういち。
なおpixivにおいては、呪いの装備の「装備者が望まない効果を生ずる」「自力では外せない」「精神を支配し侵食する」といった特徴から、『エロ装備』『拘束具』『羞恥プレイ』『触手服』『催淫』『悪堕ち』などのタグと組み合わせたR-18作品も多かったりする。
関連タグ
イデオン:ロボットアニメ界隈で有名な呪いの装備。なお登場作品の劇伴作曲者はすぎやまこういち。
ストームブリンガー:呪われた剣の中でも古典作の1つにしてタチの悪さでもかなり上位に入る代物。主人公にとっては無ければマトモに戦う事すら出来ないが、事有る事に主人公の愛する者の命を奪おうとする。
エアガイツ:クエストモードに装備時ガード不能になるというデメリット武器として登場している。また、通常の武器と攻撃モーションが異なり、使い勝手は良くない。作中では珍品らしく、よろずやには高く売れる。