概要
「ぼうけんのしょ」は、ドラゴンクエストシリーズのセーブファイルのことである。
お城の王様、教会の神父、村長などが記入する書物。記入することで今までの冒険の記録を保存でき、電源を消してもそこから再開できる。
それまでは「ふっかつのじゅもん」を使用していたが、『ドラゴンクエストⅢ』から実装された。
早い話がセーブ機能を『ドラゴンクエスト』らしく表現したものである。
このため、セーブデータを選択する画面でも「ぼうけんをする」「ぼうけんのしょをつくる」「ぼうけんのしょをけす」といった表現になっており、世界観を壊さない工夫といえる。
容量制限
ファミリーコンピュータ版『ドラゴンクエストⅢ』からスーパーファミコン版『ドラゴンクエストⅢ』まではソフトがカセットであり、「ぼうけんのしょ」は3つまでしか作ることができなかった。
ハードをPlay Stationに鞍替えした『ドラゴンクエストⅦ』からはメモリーカードの余裕さえあれば何本でも作れるようになった。
ニンテンドーDS専用ソフトとして発売された『ドラゴンクエストⅨ』は1つしか作れない。これはDSカード容量の都合上、複数のデータセーブを可能にするとゲーム内容を削る必要があったため。
以降のニンテンドーDS用ソフト(『ドラゴンクエストⅣ』〜『ドラゴンクエストⅥ』)では3つになっている。
ニンテンドー3DSでは『ドラゴンクエストⅦ』が3つ、『ドラゴンクエストⅧ』が2つとなっている。
『ドラゴンクエストⅪ』はPlay Station 4版が9つ+オートセーブ1つ、ニンテンドー3DS版が3つ+中断セーブ1つ、『ドラゴンクエストⅪS』が3Dモードと2Dモードを合わせて9つ+オートセーブが3Dモードと2Dモードで1つずつとなっている。
トラウマ要素として
FC・SFC時代は時々お気の毒なことになり、セーブデータが消去されるためトラウマにもなっている。その時に流れるBGMも嫌らしいものであるが、どうやら意図的なものらしい。
PS・PS2時代も消える可能性はゼロでは無く、「壊れた冒険の書」が表示されることもある。
バッテリーバックアップの取り扱いに関する注意
FC・SFC版のドラゴンクエストではカートリッジ側にメモリーデータ保護用のボタン電池を搭載した「バッテリーバックアップ」というシステムを使用している。一般的にFCはリセットを押しながら電源を切る、SFCはリセットを押さずに電源を切るのが一般的だが、他のソフトでは例外もあるので事前に確認すること。
メモリーカードの取り扱いに関する注意
PS版PS2版ではメモリーカードに保存する形式だが、接触不良などでバックアップに失敗したりする場合もあるので注意。
また、フラッシュメモリにはデータの保持期間があり、古いデータは壊れてしまっている場合もある。
備考
「ぼうけんのしょ」という名称が初登場したのは、初代『ドラゴンクエスト』の取扱説明書の題名だったりする。
『ドラゴンクエストⅩ』ではアイテムとして登場しており、冒険の途中ある人物に冒険の書を渡すよう要求される場面もある。
『ドラゴンクエストライバルズ』では、「バルカドの塔」と呼ばれる場所にすべての冒険の書が所蔵されており、プレイヤーはその冒険の書の記憶をもとに生まれたカードを使って戦う…という設定になっている。