摩訶摩訶とは、株式会社シグマから発売されたスーパーファミコン専用RPGソフトのことである。後述するバグの多さと内容から、俗に"クソゲー"、"バカゲー"と呼ばれる。
摩訶摩訶ってどんなゲーム?
主人公・コルムが、幼なじみのエルとデートの約束を交わしている…という、平和な日常を過ごしていると、突如として空から雷の如き光がほどばしり、それと同時に両親の悲鳴が!
慌てて自室からリビングへ行くと…なんと両親が見るも情けない哀れなミジンコ人間に変わり果てていたのだ!
コルムはこの時確信した…世界を混沌に陥れ、支配せんと企む悪の組織「マカマカ団」の仕業だと!
エルの父親である科学の権威・パスカル博士に両親を元に戻す方法を尋ねようとするが、パスカル博士もマカマカ団にさらわれてしまう。
コルムの奇妙でお馬鹿で摩訶不思議な、輪廻を巡る大冒険がはじまるのだ!
キャラクター
主人公と行動を共にするキャラクターや、一部ストーリーに関わるキャラクターを紹介する。
- コルム:本作主人公。滅多に喋らないが、正義感のある青年。前世はシャバシャバ族王子シャルム。
- エル:コルムの幼なじみ。前世はニャバニャバ族王女レミア。
- ジョニー:ダンボール箱を着た旅人。前世は哲学者キラクデス。
- マサ:世界一の板前を目指す男。前世は侍の狂四郎。
- ウルウルボーイ:どこからどう見てもあのヒーローがモデルであろうヒーローの卵。前世は英雄ウルウルキング。
- ミッチー:ひょんな事から男から女になったスケバン。前世は看護師ナスターシャ。
- シンシア:美的感覚が真逆の南国島に住む一番の一番の美人。前世は女力士の千代の姫。
- マイケル:モンテ・シカゴのギャングリーダー。前世は同じくギャングのビトー・コルネオーレ。
- パスカル博士:エルの父親であり科学者。世界化学者会議に行く途中でマカマカ団に拉致される。
- マカマカ博士:悪の組織マカマカ団の総統。かつては探究心のある科学者だったが…?
- グルメ姫:人間をコロッケにして食べてしまう下半身デブ。
- デカイケン:マカマカ博士が作り出した悪の芸術品。その顔はあの人物を髣髴とさせる。
- バセラン:マカマカ団幹部の妖術師バセラン。強力な炎魔法と誘惑の幻術を使う。バグも強力。
- ラモーヌ:魔法の水で男を女に変えてしまう半獣人。男を憎み嫌っているがその過去は…?
バグゲーと呼ばれるその実
前世システムという斬新なアイディアをはじめ、敵味方の垣根を越えた個性的かつ実にくだらないキャラクターの数々。
シナリオも笑いと感動を織り交ぜ、隠し要素も満載で、バグやその他システムの不備がなければ良ゲーとして名を刻んでいた事だろう。
BGMは良質であり、味方と敵にそれぞれ攻撃、特技、やられモーションが用意され、一部の武器や防具によっては戦闘画面や攻撃時にグラフィックが変わっていたりと、なかなか凝っている(凝り過ぎて提出に間に合わなかったのかもしれないが)。
ちなみにCMもかなり印象的である。
伝説になった数々のバグ
摩訶摩訶はそのバグの多さと凶悪さから、数多くのプレイヤーを恐怖のどん底へと陥れた。
そのほんの一部を以下に紹介する。
・特技が使えない!?
摩訶摩訶では前世の力を引き出すことで、様々な特技が使える。
他のRPGと同様、回復やフィールド効果の特技も存在するのだが、なんと誰を選んでも主人公の特技しか表示されず、それしか使用できないのだ。
ウルウルボーイに至っては選択すると画面がバグってしまう始末。
フィールドでしか使えない脱出魔法が主人公以外のキャラの特技だったり・・・。
・お助けキャラが迷惑キャラ!?
戦闘が始まると、味方を回復して去ってゆく「あんどう」というお助けキャラ(元ネタはキャラクターデザインを担当した相原コージの漫画『コージ苑』のキャラクター)が存在する。
通常ならHPの回復はありがたいのだが、摩訶摩訶においてこの回復は「HP上限を超えてしまい、マイナス値まで振り切れてしまう」ため、次回の戦闘で攻撃を受けるとダメージに関係なく1撃で倒されてしまう。
・守備力が0に!?
主人公・ヒロイン・ジョニーの3人に起こる。特定のレベルで装備を変更すると守備力が突如0になってしまうというもの。特に主人公にその現象が起こりやすく、こうなってしまうと単なる雑魚の攻撃でも致命傷になってしまう。しかも主人公は外せないため結果的に苦戦を強いられてしまう。一応こまめにセーブをし、バグが発生したらリセットをしてレベルを上げれば回避可能だが…。
・動けない!?
階段などで移動した際に、本来行く場所とは全く違う真っ暗な場所に飛ばされ、身動きが取れなくなってしまうバグ。
こうなると最早なす術がなく、リセットする他ない。
しかし、この時にアイテムのラジコンカーを持っているなら、それを使用することでこのバグを解消することもできる。
これはラジコンカーを使用すると即座にラジコンカーが破壊され、プレイヤーの座標が正規の場所にリセットされるためと思われる。
特定のダンジョンで最短ルートを通ろうとすると高確率で発生するため、意図的に仕組んだバグではないかと言われる事もある。
その他大量のバグがあるが、一応最後まで進めることは可能。
また、セーブデータの破損は滅多に起こらないという謎の頑丈さもある。
pixivにおける摩訶摩訶
もとよりバカゲー、バグゲーとして一部ユーザーに知名度があるものの、それ以上というわけでないため、pixivにおける投稿数は多くない。
また、デザイン担当が漫画家の相原コージということもあり、その特徴的な画風からユーザーを選んでしまうのも原因のひとつだろう。
しかし個性の強いキャラクターが多いため、根強いファンがいるのも事実で、ほそぼそと影で投稿数を伸ばしている。
関連イラスト
関連タグ
イデアの日(本作のスタッフが製作したSFC末期のRPG。シリアス路線が基本だが、登場キャラの癖の強さは健在。)