概要
地球とは異なる世界・大魔界に生息する魔法生物の総称。「~魔界獣」と劇中では呼んでいるが、正確には「~魔人」である。戦闘形態が怪物然としていても、大魔界ではそこら中に出没するありきたりな生物である。魔人には首や間接が完全に存在せず、完全に分離しており、宙に浮かんでいる。また脚部も存在しないのも特徴(本来は有ったのだが、魔界班によって悪事の足が着かない様に改悪されている)。
闇の魔導師ヤミノリウスIII世が『魔界獣事典』と呼称する書物の項目から能力を選定し、魔法を使って魔人を詠唱召喚する。その殆どが二頭身体系で、得意とする魔法を駆使して人間界に混乱を巻き起こす。何らかの形で戦闘に突入した場合、ヤミノリウスの首飾りと呪文形成された魔法陣を通過し戦闘形態へと変化する。この状態が魔界獣である。
大まかな体系は昆虫、水棲、動物、そして超魔力によって産み出される『超魔界獣』に大別される。ヤミノリウスもまた一応は魔界獣と同じ人間に近い形状の魔法生物の一種とされる。
魔人は基本的にマイペースな性格の為、ヤミノリウスに召喚された際は大抵言うことを聞かず、その能力を喰らわせ、コミカルな漫才を繰り広げる。「町中をジャングルに変え、生き物以外はバナナにして食らう」など無茶苦茶ではあるが、とんでもなく強力な能力を持つ個体ばかりで、物語の舞台となる青空町に被害を巻き起こす。故に、真面目に戦えばガンバーチームの強敵となるが、ヤミノリウスも超魔界獣を生み出す力を手に入れてからは故郷の魔界料理が食べたくて鍋魔人を生成、独りぼっちを寂しがってデート中のトシカツとナオミへの妬みからの憂さ晴らしでカメラ魔人を生成する等、個人的な理由で使役する様にもなったが、希に戦闘に特化した個体も現れる。
但し、ガラクタン及びガラクタンⅡは魔界ロボットと呼ぶカテゴリーに準ずるので超魔界獣ではない。
どうやって生まれてくるかはガンバーチームに知られると絶滅しかねない理由からトップシークレットである(ヤミノ談)。
登場魔人及び魔界獣
※登場した魔人の原型ではなく、戦闘形態後に於ける分類である。例外も表記。また、【】内はパワーアップ前の姿。
昆虫魔界獣
ヤミノが以前から所有していた昆虫魔界獣辞典から選んだ個体を、「ゾイワコノイワコマカイヤゾイワコ、暗く湿った魔界の森より今こそ出でよ我が前に。ハズラムサライヤ~!」の呪文によって召喚する。
カマ魔界獣。ハサミや鎌など刃物で構成されており、最初からパワーアップ後の姿で召喚された。両手のカマは投げ飛ばすことができる。自身の影をゴーストジョキラーとして実体化させ、分身体として攻撃させる。
糸魔界獣。青空町上空に巨大な巣を張り、様々なものを手当たり次第に吊り上げた。
針魔界獣。針で空気を抜いたモノをフニャフニャにする。戦闘形態では撒菱に強化されるが、自身も影響されない様に下駄を履いている。
バイオリン魔界獣。手持ちのバイオリンから奏でる音色で人々を眠らせるが、ウォークマンを聞いていた百合香には通用しなかったため、やけくそで彼女を襲った。
ケーキ魔界獣。甘いもの大好きで、哲哉の誕生日ケーキや桂のケーキを始めとする町中のケーキを集め、ケーキ軍団(?)をつくった。
粉魔界獣。羽の鱗粉に触れたものに蝶々の羽を生やせる。
砂魔界獣。あらゆるものを砂に変えてしまう。哲哉と秋絵を人質に、巨大蟻地獄にガンバルガーを引きずり込もうとした。
カブト魔人
大魔界の『暗く湿った魔界の森』に住まう魔法生物。
水生魔界獣
昆虫魔界獣辞典ではガンバルガーには対抗できないと踏んだゴクアークが魔界宅急便でヤミノに与えた水生魔界獣辞典から選んだ個体を、「ゾイワコノイワコマカイヤゾイワコ、暗く冷たい魔界の海より今こそ出でよ我が前に。ハズラムサライヤ~!」の呪文によって召喚する。
かみつき魔界獣。地中も水中と同じように泳ぐことが可能で、ガンバルガーを倒すことに一度成功するが…?
泡魔界獣。よく滑る泡を吹き出し、防衛隊と青空ゲンキーズ(+ガンバーチーム)の試合を妨害した。
墨魔界獣。一度書いたら絶対に消えない墨で青空町の人々に番号を書きまくったが、二匹バラバラに手分けしたせいで同じ数字を2度書きするという、大きなミスをしてしまう。戦闘形態では実体化した巨大文字に身を隠す。
電気魔界獣。ヤミノと鷹介を始めとする町の人々をハイテンションなビリビリ人間にしてしまう。他人に感電させると正気に戻る。
家魔界獣。いろんな物に足を生やすことができ、小学校や青空町そのものに足を生やした。
雨魔界獣。長い舌で文字を舐めると文字がケロケロになる。傘についているオタマジャクシ爆弾を人間に浴びせると、常にカエル座りでカエル言葉のケロケロ人間にする。その能力で町の人々を混乱させようとするが、ケロケロ人間同士は意志疎通が可能なため、不都合はない。巨大な雨粒を落として攻撃することもできる。また、ケロケリオンが撃破された後、ヤミノが残っていたオタマジャクシ爆弾に当たってしまい、ケロケロ人間になった。
風船魔界獣。水という水を吸い込んだ挙げ句、海の水まで吸い尽くそうとした。ガンバーチームまでも一緒に吸い込んだ。
クラゲ魔人
大魔界の『暗く冷たい魔界の海』に住む魔法生物。
動物魔界獣
水生魔界獣でも対処できなかったヤミノにゴクアークが与えた最強の動物魔界獣辞典から選んだ個体を、「ゾイワコノイワコマカイヤゾイワコ、暗く果てない魔界の地より今こそ出でよ我が前に。ハズラムサライヤ~!」の呪文によって召喚する。更には地上に残された魔王の左腕を使い、魔人が取り込み、魔法陣を通過させて戦闘形態に変える。
鎧魔界獣。魔界獣には珍しいパワータイプ。その頑丈な装甲と強力なパワーで、ガンバルガーを敗北一歩手前まで追い詰めるが、新たに加わったリボルガーのショットブラスターで撃破された。
笛魔界獣。笛の音を使って様々なものをクネクネ状態にして操れる。パワーアップ後に口から吐き出す溶解液はガンバーシールドをも溶かす威力を持つ。
工事魔界獣。町中に落とし穴を掘り、その穴に落ちた虎太郎やかすみ等を色々な場所に飛ばした。
太鼓魔界獣。召喚早々、ゴクアークに化けてヤミノリウスを驚かした。肝試し大会中の青空小学校内を大魔界にし、ガンバーチームを翻弄した。
氷魔界獣。冷蔵庫に篭った状態で召喚され、ドアを開けたヤミノリウスを凍らせた。暑がりにしてカナリのなまけ者で、大好物の冷やし中華をヤミノリウスに要求した。その後町中の冷蔵庫を操り待ちを氷河期のように変えガンバルガーを追い込むが、力哉の父が作ったあったかいラーメンと激辛冷やし中華を食べて口から火を吹き、その火でヤミノリウスを黒焦げにした。
バナナ魔界獣。いたずら好きで、イエローガンバーとアクロバット対決をした。パワーアップ前でも街中をジャングルに変える能力を持つ。パワーアップ後はすべての物をバナナに変える能力がつきあわやガンバルガーの足をバナナに変えるが、咄嗟に分離しキングエレファンのみバナナに変えリボルバスターを封じるが、ゴウタイガーとマッハイーグルがかろうじて倒した。
角魔界獣。21話冒頭部にパワーアップ後の姿で登場してすぐに倒されたため、パワーアップ前の姿や能力、作戦等は一切不明。ガンバーチームの正体が寝ぼけた哲哉に目撃される遠因になってしまう。
クマ魔人
大魔界の『暗く果てない魔界の地』に住まう魔法生物。
花嫁魔界獣。ドラマCD『絶対爆発ライジンオー対ガンバルガー』に登場した。様々な物に化け、狐の嫁入りを降らせる。パワーアップ後は花嫁衣装を着たお稲荷さんの姿で、三三九度の杯ミサイルを武器とする。唯一ライジンオーによって倒された魔界獣。
超魔界獣
ゴクアークの魂を取り込んだヤミノが魔界獣辞典を使わず、「ゾイワコノイワコマカイヤゾイワコ、悪の心を呼び覚まし魔界の姿を作り出せ!ハズラムサライヤ~!」の呪文で召喚した魔法のランプから悪の心を物体に宿して発生させる。ランプに入り込む事でパワーアップする。
花火超魔界獣。導火線をつけたものを打ち上げ花火にし、打ち上げたものの名前が空に打ち上げる。リボルガーも危うく花火になりかけた。グレートガンバルガー初陣の相手でもある。
漫画超魔界獣。人や物を筆状の腕から放つ光線で体内に取り込み、コミックにしてしまう。羽ペン状の翼で飛行も可能。ガンバルガーも取り込むが、それが仇となった。
消しゴム超魔界獣。こすったものを透明にしてしまう。町全体を透明にしてコアメカ破壊を狙うが、モグラ叩きを用いたガンバーチームの作戦に翻弄する。自身も透明にできるため、ガンバーチームを手こずらせたが、ホワイトガンバー(荒木純)の決死の行動により自身の透明化を実質上、無効化されてしまった。
鍋超魔界獣。魔界料理が恋しくなったヤミノリウスがおいしい料理を食べたいと生み出した。料理人としては凝り性でプライドが高いが腕が伴わず、ヤミノリウスの怒りを買ってしまう。町中の野菜を掻き集めるが、それが思わぬ騒動の元になった。
おしゃれ超魔界獣。自作のイエローガンバーのスーツを着て悪事を働き、ガンバーチームの評判を落とそうとした。ゴンはこの偽ガンバースーツを拝借し、シノビガンバーに変身した。
操り超魔界獣。人を自在に操ることができ、運動会で鷹介を操り百合香とダンスを踊らせ、ガンバルガーまでも操った。
磁石超魔界獣。強力な磁力で、人間を磁石人間にして互いにくっつくようにした。虎太郎は喧嘩中の千夏とくっつけられ、一時は変身できない事態に陥った。
レンズ超魔界獣。光線を浴びたものを巨大化できるが、やり過ぎてゲキリュウガーを地球サイズにしてしまい、ヤミノリウスを驚愕させた。何故かライターを持っており、鷹介のテストを燃やそうとし、土下座するゲキリュウガーの頭を踏みつけるという陰湿な行為も見せた。
時計超魔界獣。時計の針を回すことで時間を進めたり戻したりすることができ、桂を混乱させた。倒された後に腕時計は無事桂の手元に戻っており、素体が無事戻ってきた異色の存在。
風船超魔界獣。あらゆるものに空気を吹き込み、風船にできる。右手の針で風船にした物をパンクさせたり、口から風船爆弾を放つこともできる。ゲイバルーンと同じく風船のカテゴリーだが、こちらは超魔界獣である。
ヤミノリウスをフラスコに閉じ込め、ランプを奪ったカスミリウス(魔界人に変貌したかすみ)が生み出したバドミントン超魔界獣。ジョキラー同様、最初からパワーアップ後の姿で登場した。
お芝居超魔界獣。腹にある照明装置から様々な効果を持つビームを発射できる。千夏達の学芸会の演目「美少女戦隊ガンバーチーム」に紛れ込んだ。
ローラー超魔界獣。普段はのんびり屋だが、一度キレると暴走する性格で、ヤミノやレッドガンバー等を全てペチャンコにする。
カメラ超魔界獣。撮影したものをコピーできる。ヤミノリウスがデート中のトシカツとナオミを妬み、二人が持っていたカメラから生み出し、二人のコピーを作って困らせようとしたが逆に「愛が十倍になった」と喜ばれた。虎太郎を撮影して大量にコピーした結果、数十人のイエローガンバーができた。戦闘では自身を大量にコピーしたデカメラー軍団を作って戦った。
こたつ超魔界獣。青空町を巨大こたつで覆い、町の気温を急上昇させた。発進ポイントが青空町外にあるゲキリュウガーは町から締め出され、戦闘に参加できない事態に陥った。
石超魔界獣。パワーアップ前はガッツ石松風のコスプレをしている。石化光線を放ち、あらゆるものを石化するが、石化した鳥がヤミノリウスの頭部に当たり、記憶喪失にしてしまった。石化した雲を材料に石グレートガンバルガーを作り上げ、本物と戦わせた。
モミノキ超魔界獣。宇宙まで届く巨大なツリーを出現させた。
杵臼超魔界獣。正月早々、酔っぱらっていたヤミノリウスが見つけた臼から生み出された。臼のような胴体を持ち、あらゆるものを杵で叩いて餅に変える(生き物や建物は鏡餅)。町の地面まで餅に変えて、餅嫌いの鷹介を苦しめた。
掃除機超魔界獣。人間の一番大事なものを吸い取り、鷹介と力哉はガンバーブレスとコマンダーを吸い取られるが、虎太郎はバナナ大福を吸い取られたため、ガンバーブレスは無事だった。リボルガーとゲキリュウガーまでも吸い込んでしまう。亜衣子は闇野とのツーショット写真を吸い取られて激昂するが、結果的に闇野の正体を晒すきっかけを作った。
手品超魔界獣。ガンバルガーをマジックで真っ二つにするなど手も足も出ないほど数々の強力な技を繰り出すが、手品師としての職業意識が強過ぎるためか、結局はすべて元通りに戻してしまう。
気象魔界獣。気象を自由に操り、鷹介と百合香のデートを邪魔した。
ヤミノが霧隠家の巻物から生み出した巻物超魔界獣。
色々なものを巻物にしてしまう光線を放つ。巻物に記された大魔界の秘密はガンバーチーム、ヤミノリウス双方が知ることになった。
巻物に記されていた「三大魔王」が封印されている場所を探し出す為に筮竹から生み出された易者超魔界獣。腹ごしらえにラーメンを要求するなど紆余曲折があったが、ヤミノを魔王の封印場所へと導いた。
余談
召喚の呪文は台湾で放映された際、「亂世不彰,魔道生機,凡我魔族,快快甦醒,從陰霾幽暗的魔界○○甦醒吧,趁此良機,莫再猶豫,恭請魔界至陰至極太極寶典,急急如律令!」(この混沌の世界には我が魔界の生き甲斐によって我が魔族よ速やかに目覚めよう、暗い冷たい魔界の〇〇より今こそ出でよう。よい機会であるから躊躇わないで魔界至陰至極太極宝典に捧げて、急急如律令!)と半分再創作で翻訳されたが、勢いがあるので好評を得た。
関連タグ
サイマ獣…「幹部怪人によって召還及び巨大化される」「生物モチーフ」という魔界獣と共通するコンセプトを持つ戦隊怪人
次元獣/バイオ次元獣、オルグ魔人、メタロイド/メサイアロイド、妖怪、苦魔獣…「地球の器物を基に誕生する」という超魔界獣と共通するコンセプトを持つ戦隊怪人
エルドランシリーズ怪獣の系譜