概要
地球連邦宇宙軍の建造したモビルスーツ、ガンダムをルーツに持つ簡易量産型モビルスーツの総称。
その拡張性の高さやとにかく量産することが急務だったが故の工廠間における連携不全などから様々なバリエーション機が開発された他、そもそもの絶対数が多かったため近代化改修機や現地改修機、本機種をベースに新たに開発された試作機なども多い。
一年戦争中に活躍したのは大きく分けて「先行試作量産型」「前期生産型」「オーガスタ製後期生産型」「ルナツー製後期生産型」と区別される。
大雑把に説明すると第08MS小隊に登場する陸戦型ジム系列が先行量産試作型、ファーストガンダムから登場する大河原邦男氏デザインを母体とする前期生産型、0080以降に登場する出渕裕氏デザインを母体とするオーガスタ製、0083以降に登場するカトキハジメ氏デザインを母体とするルナツー製である。
この内先行量産試作型は地球連邦陸軍の陸戦型ガンダムの量産型であり、祖こそ同じガンダムではあるが厳密にはジムの派生型ではない。
名実共に連邦軍の「顔」となったジムの特徴は、グリプス戦役以降に開発された量産機にも脈々と受け継がれていく事となる。
▲は映像作品、MSV企画、外伝ゲーム作品外、★は改造ガンプラ
先行試作量産型
MS配備までの間に合わせのために陸軍主導で開発された先行試作機。単に先行量産型と呼ばれる事もあるが、ややこしいことに通常の前期量産型がそう呼ばれる場合も多いために、こちらは「先行試作量産型」と区別されている。
基本的にこれらは間に合わせの機体と考えられていたが、後の制式量産機に稼働データがフィードバックされていたり、東南アジア戦線・オデッサ作戦を支えるなど本機(と陸戦型ガンダム)の功績は大きい。
RGM-79[G] 陸戦型ジム
ガンダムの実働データが得られる前に完成した先行量産型。陸戦型ガンダムの生産ラインを転用して開発されたため性能はジムより高い。ブルーディスティニーは当初、本機をベースに開発が進められていた。
派生機・バリエーション
- RGM-79[G]:ジム・スナイパー
- RGM-79[E]:先行量産型ジム宇宙用▲
- RGM-79[G]CV-ST:陸戦型ジム【ステルス】(廃熱を抑えた胸部に換装し、遮音遮熱マントを装備可能なステルス仕様)▲
- RGM-79BD-0:ブルーディスティニー0号機(対ニュータイプ用戦闘OS「EXAMシステム」を搭載し全身に排熱ダクトを増設した実験機、性能不足でOSの搭載された頭部のみ陸戦型ガンダムを基にした1号機へ移植された)▲
前期生産型
ジムと聞いて誰もが真っ先に思い浮かべるのは、少々やぼったい見た目の前期生産型であろう。
ややこしい事に、この前期生産系にも二種類の区分けが存在する。
初期に生産された「前期生産系の前期型」は量産を急ぐあまり、調整などが不完全な不良品も多かったと言われている(多くの資料では本当に粗悪品扱い)。
しかしこの前期型は生産数が極めて少ないらしく、ほとんどは生産工程を見直した「後期型」である。この後期型は「前期生産型ジムの後期型」であり、下記の後期生産型ジムとまた違う機体である。このため「実戦タイプ」と呼ばれる事もある。
劇中ではザクⅡと並ぶやられ役だったが、ボールと共に物量を持って地球連邦軍を勝利に導き、戦後も改修により長く使用された。
RGM-79 ジム
ファーストガンダムに登場する初代ジム。
先行配備機がオデッサから宇宙へ敗走するジオン軍追撃の任に充てられ、その後工廠でもある南米ジャブロー基地への量産配備に始まり艦隊や連邦勢力圏内各地に配備されていくこととなる。
派生機・バリエーション
- RGM-79S:ジム指揮官機(ガンダム同様ランドセルにビームサーベルを2本装備したマイナーチェンジ)▲
- RGM-79T:ジム・トレーナー
- RGM-79LA:ジム・ライトアーマー(装甲削減による機動力強化を図ったエースパイロット仕様)
- RGM-79SC:ジム・スナイパーカスタム(エースパイロット用の総合性能強化型)
- RGM-79KC:ジム・インターセプトカスタム(ジム・スナイパーカスタムの後期生産型、宇宙用増加スラスターユニット「フェロウ・ブースター」とドッキングしての運用を想定している)
- RGM-79HC:ジム・ガードカスタム(ジム・スナイパーカスタムの後期生産型、艦隊護衛用に巨大なシールド、「ガーディアン・シールド」を装備)
- RGM-79HC:ジム・ガードカスタム初期型(胸部・ランドセルがジム・インターセプトカスタムと共通)
- RGC-80:プロトタイプジム・キャノン(ジムの生産ラインを転用したガンキャノンの量産検討期で両肩部に360mmキャノン砲を装備、タイプ2は重心安定用に脚部増加装甲が追加された)
- RGC-80:ジム・キャノン(肩部ロケット砲をガンキャノンと同じ240mmに縮小したうえで右肩にのみ装備、プロトタイプから頭部アンテナを引き継ぎつつ頭部と腕部をガンキャノンからジムのものに変更)
- RGC-80S:ジム・キャノン空間突撃仕様(宇宙での姿勢制御用にランドセルにスラスターを配置、脚部をジム・インターセプトカスタムと同仕様に改装したタイプ)
- RGC-80:ジム・キャノン(肩部ロケット砲をガンキャノンと同じ240mmに縮小したうえで右肩にのみ装備、プロトタイプから頭部アンテナを引き継ぎつつ頭部と腕部をガンキャノンからジムのものに変更)
- RGM-79V:ジム・ナイトシーカー(胸部・背部にスラスターを増設し跳躍力を強化した空挺強襲仕様)
- RGM-79LV:ジム・ナイトシーカーⅡ(ジム・ライトアーマーをベース機としたジム・ナイトシーカー)
- RGM-79F:陸戦用ジム
- RGM-79F:デザート・ジム(砂漠対応型装甲強化仕様)
- RGM-79ANA:NT試験用ジム・ジャグラー(両肩にボールを改造したレーザー通信式砲座を装備した擬似的なオールレンジ攻撃対応型)▲
- RAG-79:アクア・ジム
- RAG-79-G1:水中型ガンダム(アクア・ジムのエースパイロット用改修機)
- RGM-79U:ジム・スループ(アクア・ジムと別に検討されたジムの水中対応仕様案)
- ジム可潜タイプ(同上)▲
- リック・ジム(示威のための曲技戦闘隊仕様、画稿は存在せず詳細不明)▲
- RGM-79:ジム(THE ORIGIN版、ガンダムの選択装備だったスラスター5基の高機動タイプのランドセルを標準仕様としている)▲
- ジム 近接戦闘タイプ(機体前面に増加装甲が施されている)▲
- ジム 中距離支援タイプ(両肩と両腰にミサイルポッドを装備している)▲
- ジム 遠距離砲撃タイプ(両側頭部にセンサーを増設し両肩にキャノン砲を装備している)▲
- RGM-79:ジム ムーア同胞団仕様(サブアームとアポジモーター付きバックパックを背負ったサンダーボルト宙域仕様)
- RGMGM-79:GM/GM(読みは「ジムジム」、ガンプラマフィアのガンプラ、通常の頭部の他にジム・コマンドの頭部とGビットに似た頭部を持つものがいる)★
- MSMGM-07:ジムズゴック(GM/GMにズゴックに似せたパーツを被せた水中対応型)★
- MRXGM-009:サイコジム(サイコガンダムをベースに改造したガンプラマフィアのガンプラ)★
後期生産型
簡単に言えばガンダムと同等以上のジム系MS。
前期生産型ジムは生産性を優先するあまり、粗製乱造と言われるほどに基本設計が無視されていた。しかし戦争中にアムロ・レイの実戦データをフィードバックした上で、本来の設計に忠実な後期生産型と呼ばれる機体群も開発されていた。
これらはオーガスタやルナツー、ジャブローなど地球や宇宙の各工廠で並行して開発されており、他の工廠で開発中のデータも即時反映される体制だった。
後期生産系は登場が戦争末期だった事もあり生産数は少ないが、先行投入という形でジャブロー攻略戦の時点で後期生産系のバリエーションも実戦投入されている。ただ、生産数の少なさが仇となってか戦後はあまり長く使用されていない。
一部の派生型はカタログスペック上ガンダムを上回る性能を持つが、劇中では主役機以外やっぱりやられ役である。
RGM-79D ジム寒冷地仕様
先行量産型では無視されていた基本設計に忠実な形で設計された北米ジョージア州に位置するオーガスタ基地製の後期生産型。
最初に開発されたD型は地上では破格の機動性を誇るドムに追いすがるべく推力の強化に重きを置いて開発された。寒冷地専用装備のテストベッドも兼ねた寒冷地仕様として知られてはいるが、あくまでD型のバリエーションのひとつでしかなく、紅白に塗装された通常タイプも設定上存在する。
派生機・バリエーション
- RGM-79[GRS]:装甲強化型ジム
- RGM-79D:ジムダイバー(D型の型番を持つ水陸両用ジム)▲
- RGM-79G:ジム・コマンド地上用(D型を改設計した性能向上型)
- RGM-79GS:ジム・コマンド宇宙戦仕様(運動性強化のためにランドセルのスラスターが後方に2基と斜め四方に配置されている)
- RGM-79GS:ジム・コマンド外宇宙戦仕様(小惑星機動艦隊向けに外装が見直されスラスターが強化されている)▲
- ジム・コマンド“ハンマーヘッド”(トサカ部分が前方にせり出たガンダムタイプの頭部と可動式バーニアアームを搭載した実験機)▲
- RGM-79GL:ジム・コマンド・ライトアーマー(ジム・コマンドの軽装甲高機動化仕様)▲
- RGM-79GB:ハイブースト・ジム(ランドセルをジムの物に差し戻し臀部と脚部にスラスターを追加した高機動仕様)▲
- ジム・コマンド・キャノン(ジム・コマンドの砲撃仕様)▲
- 地底戦用ジム(頭部と両腕に円錐状のドリルを備えている)▲
- 強行偵察型ジム(頭部に索敵ユニットを装備した偵察型、「みるちゃん」「きくちゃん」「なんだろうくん」の3種類の仕様が存在)▲
- RGM-79GS:ジム・コマンド宇宙戦仕様(運動性強化のためにランドセルのスラスターが後方に2基と斜め四方に配置されている)
- RGM-79DO:ジム・ドミナンス(ジム・コマンドを改修した実験データ収集用試作機)▲
- RGM-79TB-1[T]:ジム・タービュレンス(ジム・ドミナンスの改造ガンプラ)▲★
- RX-78TB-2[SB]:ガンダム・ストームブリンガー(ジム・タービュレンスの再改造ガンプラ)★
- RX-78TB-3[FA]:ガンダム・ストームブリンガーF.A.(読みは「フェイタル・アッシュ」、ガンダム・ストームブリンガーの武装強化型)▲★
- RGM-79TB-1[T]:ジム・タービュレンス(ジム・ドミナンスの改造ガンプラ)▲★
- RGM-79E:ジム・スカウト(情報収集仕様、画稿に乏しく詳細不明)▲
RGM-79C ジム改
一年戦争末期に先行試作型が投入され、戦後に連邦軍の主力機となったサイド7周辺宙域(地球を中心とした場合月と逆方向)の宇宙要塞ルナツー製後期生産型。
ガンダムが初めて実戦に駆り出された9月から1ヶ月後には基本的な設計そのものは完了していたようで、陸戦型ジム同様に10月にジャブローへの運用データの到着を待たずして地球近海の宙域で試験運用された初期型が確認されている。
戦争末期に同じ型番、同じ外見、同じカタログスペックを持ち後期型ジムと呼ばれる機体が確認されているが、同一機を指しているのかは不明瞭。
派生機・バリエーション
- RGM-79[E]:初期型ジム(後頭部アンテナとビームサーベルの無い前身機)
- RGM-79:ジム後期生産型(『センチネル0079』に登場する所謂Ver.Ka、ジム・コマンド宇宙戦仕様のランドセルを装備)▲
- RGM-79C[G]:ジム改陸戦型(脚部が陸戦型ジムに、バックパックが陸戦型ガンダムに近い形状になっている)▲
- RGM-79C[G]:ジム改陸戦型 スパルタン仕様(上記ジム改陸戦型とは無関係、3基のスラスターが付いたやや横長のランドセルと頭部に増設されたバイザーが特徴)
- RGM-79:パワード・ジム(ガンダム開発計画の一環で脚部ショックアブソーバーや新型バックパックを装備した試作機)
- RGM-237C:パワードジムカーディガン(パワード・ジムを重装備化した改造ガンプラ)★
- RGM-79FP:ジム・ストライカー(穂先にビームサーベル2振を仕込んだポールウェポン「ツイン・ビーム・スピア」を装備し全身に爆発反応装甲「ウェラブル・アーマー」を装着した地上格闘戦仕様)
- RGM-79FP-S1:ジム・ストライカー改(ランドセルを宇宙用に換装したジム・ストライカー)▲
- RGM-79FC:ストライカー・カスタム(ジム・ストライカーの改修機、ニュータイプの放つ波動を攻撃に転用した「妖刀システム」を搭載している)▲
- RGM-79CA:ジム・レイド(大推力のバックパックに換装しチェーンマインなどの非ビーム兵装を数多く装備した強襲仕様)▲
- RGM-79C:ジム改[ケラウノス所属機](頭部などにジム・コマンドのパーツやジャンクパーツを使用した現地改修機)▲
- RGM-79C[WAGTAIL]:ジム改[ワグテイル](後述のジムⅢ選考に落ちた近代化改修キットを組み込んだ機体)▲
- TGM-79C:ジム・カナール(ジム改の訓練機仕様、不必要な破損を避ける目的で頭部が無く大型のセンサーユニットとなっている)▲
- TGM-79C:ジム・カンヌ(教官が同乗する複座仕様でジム・カナールの遠隔操縦が可能、こちらは頭部が残っている)▲
- RGM-79CR:ジム改高機動型(後述のジムⅡ同様の近代化改修が施されたティターンズの評価試験機、ハイザック、ハイザックキャノン、アイザックとバックパックの互換性を持つ)▲
- RGM-79E:ジム索敵型(ジム改や後述のジム・カスタムをベースとし、頭部に箱状の大型索敵ユニットを装備した仕様)▲
一年戦争以降
一年戦争後もジムは新機軸を盛り込んだ新たな改設計機や近代化改修を施した機体が運用されており、陳腐化しているとはいえ一部の基地ではU.C.0096年まで現役を貫いている機体も見られる。
RGM-79N ジム・カスタム
ジムの上位機種。ジムをベースにガンダムNT-1の部品が積極的に組み込まれており、特長がないのが特徴とまで評されるほど無難で安定した機体性能を持つ。
その分コストが高騰したことやティターンズ設立に伴い早々に生産ラインが切り替えられたこともありエースパイロット用の少数量産に留まっているが、生産ラインが閉じて5年経ったグリプス戦役時にも運用が確認されている。
派生機・バリエーション
- RGC-83:ジム・キャノンⅡ(ジム・カスタムをベースに両肩にビーム・キャノンを装備しガンダムNT-1・FAの「チョバム・アーマー」を本体装甲として組み込んだジム・キャノンの後継機)
- RGM-79Q:ジム・クゥエル(ジム・カスタムの生産ラインを転用したティターンズ結成当初の主力量産機)
- RX-121:ガンダムTR-1[ヘイズル]系列(ジム・クゥエルをベースに開発されたTR計画の実験機)
- RGM-79N-Fb:ジム・カスタム高機動型(ガンダム試作1号機フルバーニアンのユニバーサル・ブースター・ポッドを装備した試作機)▲
- RGM-79N:ジム・カスタム《シルバー・ヘイズ改》(宇宙海賊「シュテンドウジ」のウイングス・ハウザー専用機、パーソナルカスタム「シルバー・ヘイズ」の鬼を模した角に加え左腕がアレックスの90mmガトリング砲付きの物になっており、専用武装「ビーム・ミツマタ」を装備)▲
- RGM-79N AHA:アトミックヘビーアーマー・ジム・カスタム(右腕を丸ごとアトミックバズーカに換装し対放射線装備を施した核攻撃仕様、コンセプトは後のサイサリスに繋がる)▲
RMS-179 ジムⅡ
ジムの近代化改修型。カタログスペック上ではガンダムを上回るが、グリプス戦役序盤からすでに旧式化しており新鋭機相手にとって代わられていった。宇宙世紀0096年時点でも戦略的価値の薄い拠点などで運用されており、中にはガンダムの頭部のレプリカを装備してジオン共和国の過激派を退けた機体もあった。
戦後の新規製造機とジムの近代化改修機では型番が異なり、後者では「RGM-79R」となる。
派生機・バリエーション
- RMS-179:ジムⅡ・セミストライカー(ジム・ストライカーの「ウェラブル・アーマー」を模した増加装甲と「ツイン・ビーム・スピア」、フルアーマーガンダムの小型シールドを装備した現地改修機)
- RGM-79V:ジム・ナイトシーカー ナイトイェーガー隊仕様(ジムⅡにジム・ナイトシーカー同様の改修を施した仕様)▲
- RGM-79R:ジムⅡ《フェイスハイダー》(無貌の仮面のようなバイザーを装着したマリア・シールド社仕様)▲
RGM-86R ジムⅢ
ジムⅡの設計を大幅に見直し、腕部ムーバブルフレームやランドセルなどガンダムMk-Ⅱの技術を組み込んだ近代化改修機。
総合性能はMk-Ⅱと同等であり量産機としては高い部類に入るが、ジェガンの登場により800機程が作られた段階で生産が中止された悲劇のMS。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』や『機動戦士ガンダムUC』にも登場する。
派生機・バリエーション
- RGM-86R:ジムⅢ・D(ディフェンサーユニット装備形態)▲
- RGM-86R:ヌーベルジムⅢ(より高出力化したジェネレーターを搭載した新規製造機、胸部ダクトが4基に増えている)▲
- RGM-86EW:早期警戒型ジムⅢ(バックパックに索敵ユニットを装備した早期警戒機仕様)▲
- RGM-79V:ジム・ナイトシーカー ヴァースキ専用機(ジムⅢにジム・ナイトシーカー同様の改修を施したナイトイェーガー隊隊長機仕様、宇宙仕様に改修する際に頭部とバックパックが開発中のジェガンから移植された)▲
- RGM-89RF:ジムⅢ・パワード(肩部にスラスターを増設し頭部に複合センサー内蔵バイザーを装着したエースパイロット仕様)▲
- RGM-89RF・FA:ジムⅢ・パワード フルアーマー〈ブルドック〉(ジムⅢ・パワードの増加装甲装着形態)▲
- RGM-86RBM:ジムⅢビームマスター(ジムⅢをベースに多数のビーム兵装を盛り込んだ改造ガンプラ)★
ジムの系譜に属する地球連邦軍の新規設計機
一年戦争時に設計されたガンダムを基に作られたMSでは近代化改修を施しても限界があることは明白であった為、その時代に見合った性能を持つ汎用量産機が生産されることは当然の流れである。
しかしそんな流れの中で生まれたMS達はジムのようなゴーグルタイプの頭部を持って生まれることが多く、「RGM」ナンバーが引き継がれた機体も少なくない。
MSA-003 ネモ
アナハイム・エレクトロニクス社がエゥーゴの主力量産機として開発した機体。ジム・スナイパーⅡのスラスター配置を踏襲しており、ムーバブルフレームやガンダリウム合金製の装甲を採用している。『機動戦士ガンダムUC』では後述のジムⅢ共々、首都ダカールの守備隊として登場した。
派生機
- MSA-003:ネモ・カノン(ロング・シールド・ブースターを装備した仕様)▲
- MSA-003+FXA-05D:ネモ・ディフェンサー(Gディフェンサーを装備した仕様、Gディフェンサー側のコクピットをレドームに換装した早期警戒仕様も存在する)▲
- MSA-003N:ネモ改(ビームガンとビームランチャーをバックパックに装備した武装強化型)
- MSA-003HM:ネモ・ハイマニューバー(百式のバックパックを装備した機動力強化型)▲
- ネモ・ストライカー(ジム・ストライカーのウェラブル・アーマーを装備した仕様)▲
- ネモ ウィドウメーカー仕様(チョバムアーマーを装備した民間軍事会社仕様)▲
- ネモ・リメス(ガンダムMk-Ⅱのランドセルを装備した仕様)▲
- MSA-004:ネモⅡ(ネモの近代化改修型、開発が難航しペーパープランのみで後述のネモⅢに発展)
- MSA-004K:ネモⅢ(左肩にビーム・キャノンを装備したネモⅡの武装強化仕様)
MSA-007 ネロ
アナハイム・エレクトロニクス社がSガンダムとλガンダム(詳細不明)を折衷して量産化した機体。生産は少数に止まる。▲
派生機
- MSA-007T:ネロ・トレーナー(高機動のアグレッサー仕様)▲
- MSA-007E:EWACネロ(頭部にレドーム付きの大型索敵ユニットを装備した偵察・電子戦仕様)▲
- ネロ バインダーカノン装備型(肩部にビーム・カノン付きバインダーを装着した高機動型)▲
RGM-89 ジェガン
アナハイム・エレクトロニクス社が、ジム系MSの技術とネモの技術を統合して開発した機体。高い信頼性と操縦性を持っており、開発から60年後においても警備用として運用されていた。ちなみにメインカメラは固定式のモノアイ。
型式番号に接尾アルファベットの無いロールアウト当時の仕様は「ジェガンA型」と呼ばれる。
派生機
- RGM-88X:ジェダ(ガンダムMk-Ⅱの技術を取り入れて開発されたジェガンの前身となる量産検討機)▲
- RGM-89:ジェガン バーナム所属機(改修されたセンサーアイやビーム・ランスといった武装に後に繋がる技術が見て取れる)
- RGM-89A2:ジェガンA2型(脚部、背部のスラスターを増加した高機動仕様)
- RIX-003:キャノンガン(バック・ウェポン・システムの発展型として開発された中距離支援用改設計機)▲
- RGM-89S:プロト・スタークジェガン(第二次ネオ・ジオン抗争終結後に開発された後述のD型ベースのスターク・ジェガンのプロトタイプ、複座式)
- RGM-89D:ジェガンD型(U.C.0096年時点で主力になっている拡張性を強化した仕様、肩部装甲が四角に近い形状になっている)
- ESMジェガン(頭部・両肩・股間部に光学観測機器と電子センサーを装備した偵察用ジェガン)▲
- RGM-89J:ジェガン ノーマルタイプ(U.C.0123年時点で主力になっている仕様、A型から脚部サブスラスターがオミットされている)
- RGM-89R:ジェガンAタイプ(A2型同様にスラスターを強化した指揮官機仕様、左腕に2連装グレネードランチャーが増設)
- ファイアボール(背部スラスター配置の変更、右腕にもグレネードランチャーの増設が行われた改修機)▲
- RGM-89R:ジェガンAタイプ(A2型同様にスラスターを強化した指揮官機仕様、左腕に2連装グレネードランチャーが増設)
- RGM-89BM:ジェガンブラストマスター(ジェガンを基に様々なガンダム作品の高火力装備を組み込んだ改造ガンプラ)★
- RGM-90ジェガン重装型(両肩にビームランチャー2基、両腰にミサイルポッド2基を装備したジェガンの改設計機)
- RGM-96X:ジェスタ(ジェガンを改設計したユニコーンガンダム護衛用の高性能機)
- RGM-96X:ジェスタ・キャノン(増加装甲と追加武装を施した中距離支援形態)
- RGM-96Xs:ジェスタ シェザール隊仕様(不死鳥狩り作戦用に改修されたジェスタ、高機動のA班仕様、狙撃のB班仕様、捕獲のC班仕様が存在する)
RGM-109 ヘビーガン
ジェガンの設計を元に開発されたジム系初の小型MS。しかし性能面では要求水準に達しておらず、その後のより高性能な小型MSへの繋ぎ役として扱われた、しかしそれでも主力量産機として一定数が生産され、使用された。『機動戦士ガンダムF91』に登場し、その後『機動戦士Vガンダム』でもマケドニアコロニー軍仕様に改修された物が登場した。
派生機
- MSA-120(サナリィのガンダムF90との次世代主力MSの座を賭けたコンペティション用に制作されたアナハイム・エレクトロニクスのMS、外見はベース機とは似ても似つかずむしろジオン系に近い)▲
- RGM-111:ハーディガン(シルエット・フォーミュラ・プロジェクトに基づきヘビーガンをベースに開発されたキャノンガンダムの模倣機)
RGM-119 ジェムズガン
ヘビーガンの後継機として開発された機体。出力が不足しており、作業用とすら揶揄されてしまっていたが、地球の厳しい環境下における高い稼働率が評価されて地上各地で使用された。『機動戦士Vガンダム』に登場したが、その時点では既に旧式となっていた。
派生機
- CRGM-119:ジェムズガン改(U.C.0169年時点で地球連邦軍特殊部隊キュクロープスで運用されている他の運用機と規格を合わせた眼球状のモノアイを採用した仕様)▲
- ジェイブス(小説版に出てくるジェムズガンの次世代機とされる、画稿に乏しく詳細不明)▲
RGM-122 ジャベリン
ジェムズガンとほぼ同時期、数年後に開発された宇宙用量産機。名前の通りジャベリン・ユニットと呼ばれるショットランサーを装備しているのが特徴。宇宙世紀0150年代の連邦軍の主力量産機だが、ジェムズガン同様旧式化は否めない。
派生機
- RGM-122:プロトタイプジャベリン(ジェムズガンを改設計した前身機)
- RGM-122:メガスピア搭載型ジャベリン
- RGM-122C:ジャベリンキャノン(両肩に単装ビーム砲を2基2門あるいは4連装ビーム砲を2基8門を装備した砲撃仕様)
RGM-196 フリーダム
地球連邦軍がU.C.0218年に崩壊する最末期まで運用していた機体。この機体を改修したFセイバーをベースにGセイバーが開発された。
U.C.0223年時点では既に民間に払い下げられており、劇中でも地球連邦軍の流れを汲む「セツルメント国家議会軍」ではなくサイド8・ガイアの擁するガイア軍が運用するMSとして登場したが、既に旧式だった上に整備が行き届いておらず、ビームシールドが展開不能など標準の装備も揃っていない有様であった。
その他
- RRf-06:ザニー(ザクのパーツを流用して拵えた連邦軍の実験機)
- RX-81:ジーライン(FSWS計画のデータも取り入れたガンダムのフルスペック仕様の量産型)
- RX-124:ガンダムTR-6[ジムⅡ](機種統合計画に基づきウーンドウォートにジム系の四肢を接続したジムの置換機)▲
- MSA-008:バージム(バーザムのエゥーゴ、カラバ仕様)▲
- MSS-009:ジェモ(ル・シーニュの余剰パーツから製作された少数量産機)▲
- RGD-X1:GDストライカー(読みは「ジード」。コロニー守備隊向けの次世代トライアル機「ガン・ディフェンダー」シリーズの1機で、以前にジェガンとのコンペに敗れた「ハイパス」を改設計している)▲
- RGZ-95:リゼル(ZⅡを基にジェガンとパーツの共用化を図ったΖガンダムの量産型)
- RAS-96:アンクシャ(アッシマーを基にジェガンとパーツの共用化を図った後継機)
- FD-03:グスタフ・カール(U.C.0105年時点で連邦の一部で主力配備されている量産機、U.C.0096年時点で先行配備機が少数稼働している)
- F97:フリント(地球圏で不要な装備を取り払ったクロスボーンガンダムの量産型)▲
- LM111E02:ガンイージ(Vガンダムとベース機を同じくする汎用性・生産性を重視したMS)
他のシリーズにおいてジムポジションに相当する機体
ジムポジションと一口に言っても味方量産機、体制側勢力の量産機、デザインラインのオマージュ、量産型ガンダムと切り口は多岐に渡る。またガンダムタイプが雛形ではなく発展型として位置していることもある。
※太文字は量産型ガンダムとしての側面を持つ機体
- UM-190A:ガウッサ(ガイア・ギア)▲
- JMS-71:ノブッシ(機動武闘伝Gガンダム)
- OZ-06MS:リーオー(新機動戦記ガンダムW)
- DT-6800:ドートレス(機動新世紀ガンダムX)
- GAT-01:ストライクダガー(機動戦士ガンダムSEED)
- GAT-01A1:ダガー(機動戦士ガンダムSEEDMSV)
- GAT-02L2:ダガーL(機動戦士ガンダムSEEDDESTINY)
- GAT-04:ウィンダム(機動戦士ガンダムSEEDDESTINY)
- SVMS-01:ユニオンフラッグ(機動戦士ガンダム00)
- AEU-09:AEUイナクト(機動戦士ガンダム00)
- GNX-603T:GN-X(機動戦士ガンダム00)
- RGE-B790:ジェノアス(機動戦士ガンダムAGE)
- RGE-C350:シャルドール改(機動戦士ガンダムAGE)
- RGE-G1100:アデル(機動戦士ガンダムAGE)
- RGE-G2100:クランシェ(機動戦士ガンダムAGE)
- CAMS-02:カットシー(Gのレコンギスタ)
- リジット(Gのレコンギスタ)
- STH-16:獅電(機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ)
- GBN-GF01:GBN-ガードフレーム(ガンダムビルドダイバーズ)
- ムアルジ(SDガンダム外伝)
関連タグ
ガンダム 宇宙世紀 地球連邦軍 4月6日
ゲム・カモフ:ジオン製のジムの偽物。
ジムヘッド ブルーディスティニー1号機:どちらも原型は陸戦型ガンダムだが、頭部は陸戦型ジムのものを使用している。
イデオン(伝説巨神イデオン):顔がジムに似ているため「ジム神様」とよくネタにされる。機動戦士ガンダム劇場版・めぐりあい宇宙ではスタッフの遊び心でジムの顔が1コマだけイデオンのものに変わるシーンが存在している。