CV:小林裕介
概要
『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy』の登場人物。
地球連邦軍の軍人でMS部隊『ブラックドッグ隊』の隊長を務める(階級は中尉)。
搭乗機はジム・スパルタン(RG)だが黒く塗装されている上、ガンダムの頭部に酷似した増加装甲を装着しているので、初見ではガンダム・ピクシーや陸戦型ガンダムと混同する。
人物像
端的には狂人そのもの。
己の戦闘衝動・破壊欲求を満たすためだけにイデオロギーに寄生し、目的成就や障害、果ては保身のために平然と味方殺し(必死確定の囮や捨て駒、救援要請の無視etc……)も行うなど、自分以外の人間を人間と思っていない。
しかも怒りの沸点が低く、自身の想定通りにならないと途端にキレるなど、狂暴さに拍車を掛けており、自身が長を務める『ブラックドッグ隊』を徹底とした恐怖政治で統轄している。
このように本来は軍人になってはならない人間であり、後に共同戦線を張る『ウィッチハント隊』のバリー・アボット大尉からは「軍人の皮をかぶった化け物 戦争という大義を得たただの殺人狂」と酷評されている。
しかし、MS操縦技能の高さは勿論、ルールの隙を突く卑劣な計略の立案もできる地頭を併せ持つため、軍上層部はレナートの外道ぶりを黙認し登用している。
ブラックドッグ隊
レナートが率いるMS部隊。
隊長の人間性から察せられる通り、大半の隊員がレナート同様に軍人とは呼べないゴロツキで構成されており、彼に同調して殺戮や破壊を楽しむ者や、逆に彼の恐怖政治から逃げたいために合法・非合法を問わず功績を挙げたい者とで二極化している。
作中ではジオン軍人のプレモンス大尉の「ジオンの敗北は免れない以上、1人でも多くの部隊を宇宙に帰したい」願いから裏取り引きし、ジオン狩りの加担を強要させるなどの卑劣な策も実行する。
いくらブラックドッグ隊がMS実働部隊として有能であっても、上記の通り同隊の行為は事実上の戦争犯罪であり、同隊の存在は地球連邦軍の腐敗を象徴していると酷評できる(あるいは「クズぞろいだから死んでも構わない特攻隊」として使い潰そうとしている可能性もあるが)。
また、経緯の詳細は不明瞭だが〈ペイルライダー計画〉の関係者である、ノア・カーペンター並びアキン・ヴァンデンベルグの両名も同部隊に籍を置いている模様。
余談
物語後半におけるメインヴィランとなる存在と同時に、リリス・エイデンの過ちを気付かせる反面教師役も担っている。
CVの小林氏は他のガンダム作品ではミカミ・リクを演じている。
関連タグ
機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy
ガンダム関連
バスク・オム:後の作品に登場した同類項。近藤版作品では捕虜として辛酸を舐めた過去により、元から持つ攻撃性の高さを暴走させてしまい、所属する組織瓦解の契機となった。
バズ・ガレムソン:更に後の作品に登場した同類項。もっとも、こちらはある程度の政治的な判断や人心掌握の術を振るえる知性を持ち、レナートよりは幾分かマシな存在。
他サンライズ作品
グン・ジェム隊/死鬼隊:戦力にはなるが、それ以外の全てが破綻しているならず者の寄せ集め繋がり。
ここからコミカライズ版のネタバレ記載をします。ネタバレを避けたい人は即座にブラウザバックを推奨します……
狂犬の過去
過去にある戦場でレナートは上官から裏切りに遭い、自分を除く部隊員全員と死別していた。
上記の経験以降レナートは自分だけを信じ、それ以外の他者を『自身を楽しませるゲームの駒』として切り捨てるようになった。
狂犬の末路
基地内で暴走するノアとアキンを上層部との裏取り引きで自身の部隊に徴兵、自分をコケにした『ノイジー・フェアリー隊』を壊滅させるべく状況を開始。
しかし、所詮は個人プレーのならず者集団に過ぎない『ブラックドッグ隊』と、「戦友で仲間で友達」と互いに認め合う『ノイジー・フェアリー隊』とのチームワークの差は歴然で、ホワイトライダーは中破、ブラックライダーはENが残り僅かとなった。
この事態にレナートが採った采配は、死に体となったホワイトライダー=ノアの処分、更にアルマのティターニアに組み付いたブラックライダーを自爆させアキン諸とも撃破しようとした。
しかし、その真意を知ったアキンは咄嗟にレナートのジム・スパルタンに組み付き、意趣返しとして自爆した。
だが、悪運強くレナートは生き延びると、地上の連邦とジオン最後の攻防戦が終わった直後のケープカナラベル基地に乱入、終戦した事実を知って尚もアルマは殺そうと迫る……が、次の瞬間にリリス・エイデンが駆るガンダム・ピクシーに押さえ付けられ、部下達も『ウィッチハント隊』に取り抑えられた。
この時点でレナートの動向は終了した為、その後は不明瞭で終わったものの、終戦したにもかかわらず「敵兵士の殺害」 を宣言した以上は軍法会議は免れない上、それに伴い過去の悪行も白日の下に晒されるのは目に見えており、真っ当な戦後はないと断言できるだろう。
ネタバレ込みの関連タグ
悲しき悪役:過去故に該当するかもしれないものの、劇中の所業に擁護できうる要素は皆無である。