概要
宇宙世紀のガンダムシリーズの歴史上において、恐らく初の女性のみで構成されたモビルスーツ部隊。
ジオン公国のキシリア・ザビの認可により「ジオン公国領内で埋もれている『人材の発掘』と『人的資源の確保』」を名目に設立した女性のみの秘匿特殊部隊の一つ(この女性部隊がいくつか存在する設定は本作からなので、他の存在するらしい女性部隊の詳細は不明)。
指揮官は「キラー・ハーピー」の異名を持つジオン軍の元エースパイロットである女性佐官キリー・ギャレット少佐で、北米の屋敷「ティルナノーグ」を拠点とする。
制式名称は地球方面軍第2地上機動師団第11MS大隊司令部付き特務小隊』であるが、表向きには存在しない秘匿部隊とされている事情から『ノイジー・フェアリー』のコード・ネームを使用する(キシリア傘下の部隊はキマイラ隊やサイクロプス隊など伝説の幻獣や魔物に因んだ愛称を持つ部隊が多いのでこれに倣ったのかこれ以外にも妖精に関した名称をキリー自身が行っているので彼女の趣味かは不明)。
コードネームを命名したのはキリーで、彼女によると日本の諺の「女三人寄れば姦しい」が由来となっている模様。
拠点のティルナノーグは外観内装共に豪華で、女性のみの部隊な為か作中キャラも女子寮的な空気と言う程にバルバラ以外は規律に緩い。
物資自体は常に満ちている訳ではないが、ティルナノーグの周りが自然に囲まれているのと部隊の構成員の中にパティシエールの資格を持つイルメラがいる為、イベントを行う事も多く、戦時中ながらも豪華な料理に加え、ケーキの様な洋菓子まで「おやつ」として食事が出来てしまっている。
これにはキリーの「お互いを知り家族の様な深い信頼関係が必要」という考えもある様子。
一方、キリーはザビ家を始めジオン内部の政治的な一面には否定的(ただし部隊を作ったキシリアには好意的)で、ザビ家内ではほぼ唯一の良心的存在であったガルマ・ザビが落命してしまった事で、ジオンの暴走の悪化は決定的になったとさえ思われている。
代わりに、そういった政治的な面を利用しても部隊や若者を守ろうという思想が強く、前述のような信頼関係が出来た部隊そのものも、「ジオンの勝利」より「友軍を守る側面」が強くなっていき、後のデラーズ・フリートの様にテロリスト色の強い危険思想に染まる事も無かった。
「小回りの利く少数部隊である事」を利点とし、自身の戦いや少数部隊である事を見つめ直した事でキリーが入手した新型を更に部隊独自にカスタマイズした機体となった。
各々の戦い方から、他のジオン兵からフェアリーではなくゴブリンやオークと言われた事もある。
大規模作戦に投入される事は少ない都合上や、上層部に非協力的な者が多い事から、鹵獲されたザクや陸戦型ジム、ザニー、ガンタンクといった新型MSやビーム兵器、新型ジムやガンダムタイプと事前の情報が無いまま交戦する事も多く、それを必死に切り抜けた結果、時期的(とメタ的に見ればゲームの都合)に対MS戦においては結果的にベテラン部隊になっていると言える。
部隊としての経歴
キリーの人材発掘能力や観察眼の優秀さもあってか、部隊の規模は極めて少数ながらパイロット達はパーソナル・カスタム機に搭乗して幾度もの激戦を潜り抜け、地球連邦軍側からも“対ノイジー・フェアリー隊”の専門部隊『ウィッチハント隊』が結成される程の脅威と見なされていた。
しかし、男尊女卑の傾向が強いジオン公国軍……特にギレン派にとって、女性でありながらモビルスーツに乗っているのみならず、優れた戦果を挙げ続けるノイジー・フェアリー隊は、むしろ次第に疎ましい存在となっていく。
そして、ギレン派が監視役として送り込んでいたスパイから得た情報を、意図的に連邦側にリークし、キシリアが独断で送り出した彼女達を「生贄」にガルマ・ザビの国葬と同様に、その死を「ジオン全体の士気を高めるプロパガンダ」として利用しようとする陰謀に巻き込まれた結果、拠点のティルナノーグは地球連邦軍の襲撃時における自爆によって失われ、辛うじて脱出した隊員達はキャリフォルニアベースへと脱出する。
キャリフォルニアベース攻防戦では、イアン・グレーデン、闇夜のフェンリル隊、ブラウアー隊、外人部隊レッドチーム等のベテランの若手パイロット達と共闘する形で地球連邦軍を迎え撃つが、圧倒的な戦力差の前に敗戦。この戦いで自らモビルスーツに搭乗して出撃したキリーは消息不明となった。
最終的には、ケープカナベラル基地にまで逃走し抵抗を続けるも、終戦と停戦命令が出てウィッチハント隊のリリス・エイデンが投降を呼びかけ、それを受け入れる形で終戦を迎えた。
その後、隊員達は無事に宇宙へと帰還するも、元々秘匿部隊であったが故にノイジー・フェアリー隊の活躍は疎か、存在自体が記録から抹消されている。
また、消息不明となっていた隊長のキリーも、物語のエピローグにて生存が確認されている。
データ構成
部隊構成員
- キリー・ギャレット(隊長、階級は少佐)
- バルバラ・ハハリ(副隊長、階級は中尉)
- アルマ・シュティルナー(隊員、階級は少尉)
- ミア・ブリンクマン(隊員兼技術者、階級は技術少尉)
- ヘレナ・ヘーゲル(隊員、曹長)
- イルメラ・グルーバー(整備班長。階級は軍曹)
配備モビルスーツ
当初はザクⅡの派生機を更に個人用にカスタマイズした機体で、中盤からは新型MSを個人用にカスタマイズし名称に妖精あるいは精霊の名を冠する機体で固められている。
ザク系とカスタマイズした機体のカラーリングは白と紫で統一されている(キリー機が同じ配色なので彼女のパーソナルカラーを引き継いだと思われる)。
- 陸戦高機動型ザク
- ザクハーフキャノン
- ザクⅡ[狙撃型](HH)
- ケンプファー(外装の組み立ては行われなかったので不使用)
- イフリート
- ドム・トロピカルテストタイプ(漫画版ではドム熱帯仕様)
- ティターニア
- イフリート・イェーガー
- ドム・ノーミーデス
関連タグ
ジオン公国軍 機動戦士ガンダムバトルオペレーションCodeFairy
ガンダムエース:ノイジー・フェアリー隊を扱った漫画「機動戦士ガンダム バトルオペレーション コード・フェアリー」が連載中。