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イフリート(ガンダム)

いふりーと

イフリートとは、ゲーム『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』収録の『死にゆく者たちへの祈り』初出のモビルスーツである。
目次 [非表示]

「見捨てられたな?貴様も俺と同じ、はぐれ者って訳だ。」

「よく見ろ!動きは素人同然だ!続け!」


機体データ

型式番号MS-08TX
所属ジオン公国突撃機動軍マルコシアス隊G小隊(ダグ・シュナイド機)、同第17特務班ウルフ・ガー隊(ヘンリー・ブーン機)、地球方面軍第2地上機動師団 第11MS大隊司令部付き特務小隊ノイジー・フェアリー隊(ヘレナ・ヘーゲル機)、キマイラ隊(保管のみ)
生産形態試作機
全高18.1m
頭頂高17.2m
重量50.4t
出力1,072kw
推力67,000kg
固定武装頭部バルカン砲2門、スモーク・ディスチャージャー4基、左腕部35mm3連装ガトリング砲(シュナイド機)
携行武装ショットガン、ヒートサーベル(ヘンリー機・ヘレナ機)、ジャイアント・バズ(シュナイド機)、ヒート・ランサー(シュナイド機)

機体解説

型式番号(MS-08)の通りグフドムの中間に位置するモビルスーツ

ジオン軍で唯一、計画立案から生産まで全てが地上で行われたMSである。

開発はツィマット社が担当し、設計の段階から地球侵攻軍の意見が反映されている。

特に陸戦での機動力と格闘性能を追求しており、近距離戦用の機体であるグフにホバリングによる高速移動能力を付与しているなど、そのコンセプトもグフとドムの中間にあると言える。

当時EXAMシステムの算出する非常識な運動性に耐えうるMSとして本機が選択されるなど機体性能は良好であったが制式採用には至らず、生産数も8機のみ(2023年確認されている時点で6機)に留まっている。

量産されなかった理由としては、「局地戦用に特化した結果ゲルググを上回る程の推力を得たものの引き換えに可動時間が短く汎用性に欠けており運用が難しかった」、「ジオン軍官僚が宇宙至上主義であったため」、「地球方面軍の権限の低さや既に次期主力機開発が進んでいたから、カスタムメイドに近い設計から生産性や操作性が低かったから」など公式でも様々な説が存在しており、はっきりしていない。

なお、「MS-08」という型式番号を持つ機体にはイフリートとは別に高機動型試作機ドム試作実験機が存在しているが、これらとはツィマット製ということを除けば直接の関係は無い。


主なパイロットはヘンリー・ブーン中尉、ダグ・シュナイド大尉、ヘレナ・ヘーゲル曹長。

元の生産数が少なかったため、一機一機が専用のカスタム機と言っても過言ではない(特にヘンリー機は試作を改造した設定がある)。

ヘンリー機とヘレナ機は青のカラーリングと武装が共通しており、ヘレナ機は急遽調整を受けたため外観はヘンリー機のものが基本仕様だと考えられる。

なお、一般的に知られるヘンリー機とヘレナ機ではスパイクのカラーリングが異なるが、ヘレナ機が登場したバトオペではヘンリー機も同じカラーリングなため設定上異なるかは不明。

シュナイド機は武装変更され、カラーは紫色となっている。

なお、ヘンリー機はイフリート8機のうち4号機、シュナイド機は5号機とされているが、その他バリエーション機が何号機かは語られていない。


前述の点からゲーム作品では地上専用MSとされることもあるが、『CROSS DIMENSION』の没シナリオでは3機のガンダム・ピクシーとイフリートが宇宙に集い最終決戦を行う予定だったことが明かされており、こちらを採用した『ザ・ブルー・ディスティニー』ではイフリート改の原型機のイフリートの時点で宇宙にも対応可能という設定になっている(クルストの研究所の所在自体宇宙に存在する)。

一方、イフリート・ナハトは漫画版ガンダム戦記で地上専用であることから宇宙に上がる前に地上に残されている。


武装

頭部バルカン砲

ジオン系モビルスーツとしては珍しい、頭部に搭載されているバルカン砲。

戦闘ではあまり使用される機会は無かった。


スモーク・ディスチャージャー

各部に装備されている発煙弾発射機。

搭載数は四基。


ショットガン

ダブルオーバックシェル42mm散弾を発射する散弾銃で、ヘンリー機、ヘレナ機、シュナイド機共通の携行武装。

一説にはケンプファーの使用した物と同一モデルとも、専用に設計された装備とも言われている。

ヘレナ機のショットガンはイェーガーへの改修時にストックを廃したソードオフショットガンにモデルチェンジが行われた。


ヒート・サーベル

ヘンリー機、ヘレナ機が使用した本機の専用装備。グフのヒートソードと似ているが、鍔など細部の形状が異なり実際には別モデルとなる。

日本刀に近い刀身を持ち、非使用時は左腰に懸架されたホルスターに収められる。

『ZEONOGRAPHY』では2本装備可能。

バリエーションのイフリート改のヒート・サーベルも同形状の場合がある(詳細はイフリート改の記事を参照)。


ジャイアント・バズ

シュナイド機が使用。

ドムリック・ドム等が使用した物と同一モデル。

ロケット推進の360mm実体弾を発射するモビルスーツ用のバズーカ。


35mm3連装ガトリング砲

シュナイド機が使用。

グフ・カスタムが装備していたものと同一の中・近距離戦用武装。


ヒート・ランサー

シュナイド機が使用。

シュナイドの戦闘スタイルに合わせる形で装備された長斧状の大型格闘兵装。サイドストーリーズ公式サイトでシュナイド機の解説が公開された際は「ヒート・ランス」と表記されたが、それ以降はゲーム内含め「ヒート・ランサー」でほぼ統一されている。

非使用時は折りたたんで携行出来る為、射撃戦に於いても行動を妨げない。

ドム高速実験型が装備する「ヒート・ランサー」と同一の兵装で、徳島雅彦氏によるとシュナイド機はこの兵装のテスト用改修機の側面を持つとされる。


活躍

ヘンリー機

犯罪者のみで構成されるウルフ・ガー隊の指揮官機。

ガンダム・ピクシーと交戦しており、最終的には生き残った隊長同士の一騎打ちとなった。

『CROSS DIMENSION』はマルチエンディングだが、『サイドストーリーズ』版のエンディングでは本機が敗れるものになっている。


シュナイド機

初出は『機動戦士ガンダムサイドストーリーズ』の『機動戦士ガンダム外伝ミッシングリンク』。

マルコシアス隊隊長機。

不慣れな時点でもスレイヴ・レイス隊のガンダム・ピクシーを圧倒する活躍を見せる。

その後連邦軍から追われることになったスレイヴ・レイス隊と共闘し、ピクシーのパイロットのフレッド・リーバーとは息の合った連携を見せ、マルコシアス隊の脱出の際には共に残る。

シュナイドの身体に限界が来たことと、信念と覚悟を持たないリーバーがそれを見つけるべくシュナイドの理想を継ぐ形で機体を受け継ぎジオンと合流、ピクシーに乗ったシュナイドが殿を務めることになった。

その後リーバーの手から離れたが、更なる改修を受けてイフリート・シュナイドとして彼の元に戻ることとなる。


リーバー機

前述の通りシュナイド機を譲られたもの。

漫画版『機動戦士ガンダム外伝ミッシングリンク』では再登場し、リーバーの乗機としての姿が見られる。

一年戦争終盤はシュナイド機をそのまま運用(ライフルを2丁持ちしていた程度)していたようだが、戦後にかつてのスレイヴ・レイス隊メカニックのハイヤーと合流したことで彼に調整を依頼し、リーパー好みの兵装に改められた。

赤熱化するナイフ(ヒートダガー?)をかつての乗機のピクシーと同じような逆手持ちで扱い、飛び道具として後のイフリート・シュナイドに近いヒート・ダートも腕に装備している。


ヘレナ機

初出は『機動戦士ガンダムバトルオペレーション Code Fairy』。

消耗を重ねた部隊のMSの補給用にドム・トロピカルテストタイプと共に持ち込まれ、当初は格闘戦を得意とするアルマ・シュティルナー向けに調整されていた。

狙撃手ヘレナ・ヘーゲルが希望したことで彼女がパイロットとなり、実戦でデータ収集した後は機動狙撃戦が可能で白兵戦も移行できる狙撃機イフリート・イェーガーへと改修される。

なお、ノイジー・フェアリー隊はティターニアドム・ノーミーデス、本機の構成となり、名前の元と思われる魔人のイフリートは時に妖精に分類されることから全機フェアリー(妖精)の名前を持つこととなった(もっと言えば本作はブラックドッグ隊やピクシーなど連邦側にも妖精絡みの名称や機体が与えられている)。


詳細不明機

初出は『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』「0079 真紅の稲妻」。

一年戦争終盤にキマイラ隊がミナレットに秘匿し後世のジオン残党に託した多数のMSたち一機として登場。ギガンアクト・ザクガルバルディαビグ・ルフジュアッグジュリックアッグなどと共に保管されている。

外見はヘンリー機と同じ。

ジョニー・ライデンの帰還』の設定を採用しつつもそちらをカバーストーリーとして用いたとも言えるジョニー・ライデンやキマイラ隊に迫るシナリオであり、イフリートに限らず本筋に関わらないこのMSたちの選出理由や出所は明らかとなっていない(ミナレット内で再建された機体で前述の8機以外の可能性もあり得る)。


バリエーション

上記ヘンリー機、ヘレナ機とシュナイド機(リーバー機)、詳細不明機の他に大規模な改修が加えられた機体が4機確認されており、内2機はシュナイド機とヘレナ機の改修機のため、現在全8機中6機の姿が明らかになっている。

また、このバリエーション機4機はバルカン砲がオミットされ後頭部が拡張された頭部が共通の特徴となっている。

前述の4機含め現在判明している6機がキシリア・ザビ及び彼女の配下であるマ・クベに関わる部隊や施設に一度は配備されている(MSや人材の運用に意欲的で地球を主に担当している彼女たちが設定的に扱いやすいというメタ的な面から重宝するのは多くの作品で見られ、8機しかいない試作機イフリートと相性が良いのだろう)。

詳細はそれぞれの当該項目を参照。


イフリート改

EXAMシステムを搭載した試作機。


イフリート・ナハト

各種ステルス機能を強化したバリエーション機。


イフリート・シュナイド

一年戦争後、残存したシュナイド機を16年の歳月をかけて改修を加え続けた機体。


イフリート・イェーガー

ノイジー・フェアリー隊に配備されたイフリートをヘレナ・ヘーゲル曹長の狙撃兵としてのスキルと近接戦闘の役割を両立した専用のカスタマイズを施されたバリエーション機。


ガンプラ

1/100では過去にB-CLUBガレージキットで初代MGグフを素体とする改造パーツとして発売されたことがあった。

RE100では2023現在バリエーションは登場しているがイフリート自体はない。


1/144ではHGUCイフリート改、更に遡ればイフリート・シュナイドのリデコという形でプレミアムバンダイの受注販売限定で発売されていた。

ヘンリー・ブーン機は携行武装一式が揃っており、イフリート改では付属していなかった非赤熱状態のヒートサーベルの刃が付属する。

追って発売されたダグ・シュナイド機はショットガン以外の武装と肘のディテールが新規造形されているが、ヒート・ランサーはヒートサーベルと違い赤熱状態の刃が存在せず、ジャイアント・バズは付属しない。気になる人はイフリート・シュナイドから流用すると武器が揃えられる。


デザイン

大河原邦男が担当。

換装を売りにしたフィギュア『ZEONOGRAPHY』でグフカスタムとの換装で発売され、グフカスタムとデザイン上共通する点が見られる(特に上腕がわかりやすい)。

『ZEONOGRAPHY』でデザインしたカトキハジメのイフリートやバリエーションはこれが反映されたパターンと大河原版イフリート準拠になっているケースがありデザインが混在している。

ゲーム作品のモデルやガンプラでも一部のバリエーションをわざわざ他のイフリートと別デザインにしているケースがあり特に統一されていない。

また、なにかとオオカミに関連付けられるモビルスーツでもあり、本機が配備されたウルフ・ガーやマルコシアス(=狼の悪魔)の部隊名からも読み取れるだろう。

モチーフが侍なだけに子連れ狼への連想だろうか…?



関連タグ

モビルスーツ ジオン ジオン軍

グフ ドム

イフリート改 イフリート・ナハト イフリート・シュナイド イフリート・イェーガー

ガンダム・ピクシー…対決したり共闘したりと何かと縁のあるMS

死にゆく者たちへの祈り 機動戦士ガンダムサイドストーリーズ

グフ試作実験機…別の意味で「グフとドムの中間に位置する」MS

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