「見捨てられたな?貴様も俺と同じ、はぐれ者って訳だ。」
「よく見ろ!動きは素人同然だ!続け!」
機体データ
型式番号 | MS-08TX |
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所属 | ジオン公国突撃機動軍マルコシアス隊G小隊(ダグ・シュナイド機)、同第17特務班ウルフ・ガー隊(ヘンリー・ブーン機)、地球方面軍第2地上機動師団 第11MS大隊司令部付き特務小隊ノイジー・フェアリー隊(ヘレナ・ヘーゲル機) |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 18.1m |
頭頂高 | 17.2m |
重量 | 50.4t |
出力 | 1,072kw |
推力 | 67,000kg |
固定武装 | 頭部バルカン砲2門、スモーク・ディスチャージャー4基、左腕部35mm3連装ガトリング砲(シュナイド機) |
携行武装 | ショットガン、ヒートサーベル(ヘンリー機・ヘレナ機)、ジャイアント・バズ(シュナイド機)、ヒート・ランス(シュナイド機) |
機体解説
型式番号(MS-08)の通りグフとドムの中間に位置するモビルスーツ。
ジオン軍で唯一計画立案から生産まで全てが地上で行われたMSである。
開発はツィマット社が担当し、設計の段階から地球侵攻軍の意見が反映されている。
特に陸戦での機動力と格闘性能を追求しており、近距離戦用の機体であるグフにホバリングによる高速移動能力を付与しているなど、そのコンセプトもグフとドムの中間にあると言える。
当時EXAMシステムの算出する非常識な運動性に耐えうるMSとして本機が選択されるなど機体性能は良好であったが制式採用には至らず、生産数も8機のみにとどまっている。
量産されなかった理由としては、局地戦用に特化した結果ゲルググを上回る程の推力を得たものの、その引き換えに可動時間が短く汎用性に欠けており運用が難しかった事と、ジオン軍官僚が宇宙至上主義であったためとも、カスタムメイドに近い設計から生産性が低かったからとも言われている。
なお、「MS-08」という型式番号を持つ機体にはイフリートとは別に高機動型試作機とドム試作実験機が存在しているが、これらとはツィマット製ということを除けば直接の関係は無い。
主なパイロットはヘンリー・ブーン中尉、ダグ・シュナイド大尉、ヘレナ・ヘーゲル曹長。
元の生産数が少なかったため一機一機が専用のカスタム機と言っても過言ではない。この内ヘンリー機とヘレナ機は(少なくとも外観上は)基本仕様のままでありカラーは青、シュナイド機は武装変更など外見的な変更は少なくカラーは紫色となっている。
なお、ヘンリー機はイフリート8機のうち4号機、シュナイド機は5号機とされているが、その他バリエーション機が何号機かは語られていない。
武装
頭部バルカン砲
ジオン系モビルスーツとしては珍しい、頭部に搭載されているバルカン砲。
戦闘ではあまり使用される機会は無かった。
スモーク・ディスチャージャー
各部に装備されている発煙弾発射機。
搭載数は四基。
ショットガン
ダブルオーバックシェル42mm散弾を発射する散弾銃で、ヘンリー機、ヘレナ機、シュナイド機共通の携行武装。
一説にはケンプファーの使用した物と同一モデルとも、専用に設計された装備とも言われている。
ヘレナ機のショットガンはイェーガーへの改修時にストックを廃したソードオフショットガンにモデルチェンジが行われた。
ヒート・サーベル
ヘンリー機、ヘレナ機が使用した本機の専用装備。グフのヒートソードと似ているが、鍔など細部の形状が異なり実際には別モデルとなる。
日本刀に近い刀身を持ち、非使用時は左腰に懸架されたホルスターに収められる。
バリエーション機であるイフリート改はこれを二本装備する。
ジャイアント・バズ
シュナイド機が使用。
ドム、リック・ドム等が使用した物と同一モデル。
ロケット推進の360mm実体弾を発射するモビルスーツ用のバズーカ。
35mm3連装ガトリング砲
シュナイド機が使用。
グフ・カスタムが装備していたものと同一の中・近距離戦用武装。
ヒート・ランス
シュナイド機が使用。
シュナイドの戦闘スタイルに合わせる形で装備された長斧状の大型格闘兵装。
非使用時は折りたたんで携行出来る為、射撃戦に於いても行動を妨げない。
ドム高機動試作機の武装に「ヒート・ランサー」なる酷似した武器があるが、関係は不明。なお『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』では外見はヒート・ランス、名前はヒート・ランサーで同一武器とされている。
バリエーション
上記ヘンリー機、ヘレナ機とシュナイド機の他に大規模な改修が加えられた機体が4機確認されており、内2機はシュナイド機とヘレナ機の改修機のため現在全8機中5機が姿が明らかになっているイフリートとなっている。
また、このバリエーション機4機はバルカン砲がオミットされ後頭部が拡張された頭部が共通の特徴となっている。
詳細はそれぞれの当該項目を参照。
イフリート改
EXAMシステムを搭載した試作機。
イフリート・ナハト
各種ステルス機能を強化したバリエーション機。
イフリート・シュナイド
一年戦争後、残存したシュナイド機を16年の歳月をかけて改修を加え続けた機体。
イフリート・イェーガー
ノイジー・フェアリー隊に配備されたイフリートをヘレナ・ヘーゲル曹長の狙撃兵としてのスキルと近接戦闘の役割を両立した専用のカスタマイズを施されたバリエーション機。
ガンプラ
1/100では過去にB-CLUBのガレージキットで初代MGのグフを素体とする改造パーツとして発売されたことがあった。
1/144ではHGUCがイフリート改、更に遡ればイフリート・シュナイドのリデコという形でプレミアムバンダイの受注販売限定で発売されていた。
ヘンリー・ブーン機は携行武装一式が揃っており、イフリート改では付属していなかった非赤熱状態のヒートサーベルの刃が付属する。
追って発売されたダグ・シュナイド機はショットガン以外の武装と肘のディテールが新規造形されているが、ヒート・ランスはヒートサーベルと違い赤熱状態の刃が存在せず、ジャイアント・バズは付属しない。気になる人はイフリート・シュナイドから流用すると武器が揃えられる。
また、イフリート・イェーガーも情報公開と同時にHGUC化が決定している。
関連タグ
モビルスーツ ジオン ジオン軍
グフ ドム
イフリート改 イフリート・ナハト イフリート・シュナイド
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