イフリート・ナハト
いふりーとなはと
MS-08TX/N
PS3ゲーム『機動戦士ガンダム戦記』に登場する格闘戦、夜間戦用MS。
MS-08TX イフリートをベースにステルス能力を付加し、強力なジャミング機能を搭載した機体。
ナハトとはドイツ語で『夜』を意味し、名前の通り当初から夜間戦闘も視野に入れて開発が行われたと言われ、夜間戦闘に効果を発揮する紫色のカラーリングがされている。
ジャミング機能はかなり強力でジャミングを行う事で敵は本機の襲撃が予測できるほど(当然襲撃はバレるが位置は察知されない)。
ステルス性能を重視したため赤熱するヒート系ではなくコールド系と呼ばれる実体武器を主に使用する。
直刀式日本刀型の実体剣「コールド・ブレード」(初出の『機動戦士ガンダム戦記』での名称は「ナハト・ブレード」)と高電圧を与えパイロットや内部機器へのダメージを狙う投擲用小型実体剣「コールド・クナイ」を装備、左腕装甲内には3連装ガトリング砲を内蔵し、高い白兵戦能力を持つ。
特にコールド・ブレードはコーティングが施されているのかビーム刃を受け止めることが可能。また、ナハトのパワーによってヒート系でないもののMSの切断を可能としている。一刀装備が基本だが、ガンダム戦記のシナリオモードにおいて二刀装備で出撃する場面があり、以後の出演作品でも取り入れられている。
一方、手持ちの銃火器にイフリート用のものは使用せず、漫画版ガンダム戦記でMMP-80を使用していた程度。ゲーム作品でも携行火器は装備していないことがほとんどである。
こうした武器の選択に加えて、各部のスラスターや排気口は開閉可能もしくは完全に閉じられており、スラスターに小型のものが採用されるなど、ジャミング機能に頼らない本機の機体構造に由来する受動的な点でもステルス性が高められている。
スラスター自体は各部に新設しているため総推力は向上していると思われる。
ステルス性を高めた機体は連邦ジオン共にそこまで多いものでもないためか、ブルーディスティニーや陸戦型ジムには鹵獲した本機を参考にしたステルス装備が実験的に用いられ、イフリート・イェーガーは本機の改修プランを流用したことである程度のステルス性を確保しているなど両軍でも活かされることになった。
作中ではRX-81ジーラインライトアーマーと互角の勝負を繰り広げており、機体性能も恐らく同等、つまりはガンダム並みの機体と言っても過言ではないだろう。
但し、イフリートの空間適正は諸説あるが少なくとも本機は完全に陸戦用に仕上げられており、宇宙戦には対応できない。
オデッサ基地司令官だったマ・クベ大佐が開発に関わっており、彼が所有していた機体を一年戦争後に地球連邦軍が接収(ただし前述の点から接収自体は一年戦争中に行われた様子)。同基地にて稼働実験が行われていた所を、ジオン残党軍インビジブル・ナイツの襲撃を受け、同隊隊長エリク・ブランケの手で奪還されている。
以降は「水天の涙作戦」を実行するため、インビジブル・ナイツ所属機として各地を転戦、地球連邦軍のファントムスイープ隊と数度の戦闘を行っている。イフリートの名に違わず戦闘能力は高く、連邦軍の新型機ジーラインとも互角の戦いを演じてみせる。
その後、HLVで宇宙へ発進するインビジブルナイツを防衛すべく、クリスト・デーア整備長(声:小山剛志)が搭乗。ファントムスイープ隊の隊長機に肉薄するも、シェリー・アリスン(タチアナ・デーア)の妨害でアデン基地の自爆に巻き込まれ、共に消滅する(漫画版ではシェリー機は本機に突き飛ばされ彼女は生存している)。
機動戦士ガンダム戦記
イフリート・ナハトが初めて登場した作品で、機動性と格闘性能に優れる機体という位置づけ。水中適正は並。
ジャミング機能は直接ロックオンできるまでレーダーに映らない特性がある。対戦モードにおいては(地上戦に限れば)トリッキーな高速戦闘が可能な面白い機体。
ジオン側においては序盤から中盤の終わりまでを支える主力機として、連邦側では高い格闘性能と攻撃力・スピードを備えた厄介な敵として登場する。
戦場の絆
ジオンの格闘機体の中ではギャンと並ぶ高コスト機であるが、ロックオンされるまでレーダーに映らないというステルス性能が最大の持ち味。見えないところから猛スピードで敵を急襲し、高い火力で戦場をかき回す、このゲームきっての隠れた猛者。
REV3.29にて性能に大幅な調整が入り、コストが下がって気軽に扱えるようになった。武装面でも三連装ガトリング砲がメインに移されて牽制に使いやすくなり、同じくメインにはコールド・ブレードによる切り抜けも追加。格闘連撃後に標的の後ろをとりやすくなった。
さらにサブ枠には相手のFCSを強制的に外す「ジャミング機能」が追加。相手の格闘やミサイル等の誘導を切れるようになった。アセンブルによっては非常に尖った性能になる、玄人向けの機体と言えるだろう。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション
キャンペーン機体として配布されたキャンペーン限定配布機体。アッガイやガンダム・ピクシー同様、ステルス搭載機。コストが400とかなりの高コスト。立ち位置的にはピクシーの対応機(ピクシーよりコスト50高いが、射撃よろけ兵装を持っている。その上強制噴射持ちである為、明らかに使いやすい)。ジオンの格闘機の中でもトップレベルの性能であるが、アンチステルスを持っているスレイヴ・レイスやデザート・ジム、火力がずば抜けて高いパワード・ジムとかに目を付けられるとフルボッコされる事も多々あるので運用には注意する必要がある。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
コスト350の強襲機として登場。前作に近い武装・スキル構成に加え、今作では相手のレーダーを弱体化させる新スキル「ジャミング」と、敵機に大よろけを与える「コールド・クナイx2」を新たに手に入れた。ステルスも強化され、発動中は相手のレーダーに全く映らないようになったが、ジャミングによって接近を感づかれやすくなるという弱点も増えた(機体設定に忠実になったともいえる)。
格闘兵装は初期装備の「コールド・ブレード」の他に、『ガンダム戦記』での2刀装備を彷彿とさせる「コールド・ブレードx2」が実装された。機体の実装からしばらくして抽選配給(いわゆるガチャ)に追加され、現在ではゲーム内通貨で入手すれば選択できるようになっている。2刀装備では鞘をバックパックの両側面に配置するアレンジが加えられている。
ブルーディスティニー1号機【ステルス】、陸戦型ジムステルス【ステルス】
本機のステルス性を参考にした連邦の実験機。
イフリート・イェーガー
原型機が同じ兄弟機であると同時に本機の改修プランを流用しているため外見でも共通点がある。
ゲルググR"リベリオン"
形式名MS-14R。
ファームバンチコロニー"アマテラス"領主ジュウゾウ・アマトがゲルググMを強襲機動型仕様としてイフリート・ナハトと思われるパーツが組み込まれている機体。
詳しくはゲルググMを参照
換装フィギュア『ZEONOGRAPHY』でカトキハジメによってデザインされたイフリートの特徴が色濃い機体で、上腕がグフ・カスタムそっくりなのもそのため。
その後、イフリート・シュナイドの上腕がグフ寄りのイフリートのものに戻っており、カトキ版イフリートの特徴ともいえなくなったためかイフリートやイフリート改は媒体によってデザインが異なる中、本機のみは常にグフカスタムに似た上腕で描写されている。
また、設定画は実際にゲームで用いられた現行デザインのイラストの他に、設定初期に描かれたと思われる脚部横のスラスターが円形でイフリートのバックパックを装着しているイラストがある。資料集などに本機が掲載される際、線画は基本的に前者が使用されているが、カラーイラストはなぜか後者が使用されている(現行デザインのカラーイラストはガンダムエースの設定紹介企画で一度掲載されたのみと思われる)。
プレミアムバンダイにてHGUCが発売されたが、コールド・ブレードは(当然というか)1刀のみしか付属しないため、2刀装備は無改造で再現出来ないので注意が必要である。
イフリート・イェーガー:イフリートの改修機。改修の際、イフリート・ナハトの機体構造が参考にされ、機体形状が一部共通している。
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