「一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!」
概要
フルボッコとは「フルパワーでボッコボコ」の略、すなわち「一方的な展開で打ちのめすこと、あるいはされること」である。
ボコボコと言うと肉体的な暴力のイメージだが、転じて議論での勝敗など精神的な意味で使われたり、スポーツや対人ゲームの展開を語る際にも用いられる。
ネットスラング・ジャーゴン化しているとはいえ、もともとは「サーセン」「~だし」などと同じく、自分自身を『コミカルで頭が悪そうに見えるキャラクター=道化』として演出する言葉として面白がられ、流行に至った言葉であるため、ネットに疎遠な人でも感覚的にわかりやすい言葉とも言える(もちろん世代差、人種差はある)。近年は明鏡国語辞典第三版(2020年)や三省堂国語辞典第八版(2021年)のように、国語辞典にも載るようになった。
文脈に応じた「フル」の意味合いの違い
ネットスラングの例に漏れず、この言葉も日々使用シーンが多様化しており、必ずしも「フル」がフルパワーというニュアンスを含まない用法も散見される。
もっとも多く見られるのは、単に「完膚なきまでに叩きのめす」という意味で用いられるケースだ。完膚とは傷のない肌のこと。つまり無傷のところが無いほど徹底的に痛めつける(または痛めつけられる)様子を表わしている。簡単に言うと、『ドラえもん』原作版でジャイアンにフルボッコにされるのび太を想像してみてほしい。この場合の「フル」は単に「全身くまなく」「余すところなく」というニュアンスであり、必ずしもジャイアンがフルパワーであるとは限らない。「フルにボッコボコ」という、ボコられ側の視点に立った用法と言える。
また、「周囲にフルボッコにされる」という使われ方の場合、「フルボッコ=袋叩き」のニュアンスが強く、この場合の「フル」はどちらかといえば「フルメンバー」という意味合いであろう(フルボッコという言葉自体は、必ずしも「数の暴力」とは等しくはないが)。
たとえば2ちゃんねるなどの掲示板において、うかつな発言をしてしまった人物がその場にいる全員から責められ、批判され、孤立無援で総ツッコミを受けている場面などは「フルボッコ」と表現して差し支えあるまい。
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(以上『ニコニコ大百科』より抜粋、編集)
ロボットガールズZ
本作においては特にこの文言が常用されておりブラウザゲーム「ロボットガールズZ ONLINE」では「フルボッコシミュレーション」と銘打たれている(ジャンルは「タクティカルシミュレーション」いわゆる「大戦略」タイプのシミュレーションゲームである)。主人公のZちゃんの「決まり文句」も「さあ、今日もフルボッコだ!!」でありほとんど彼女の口癖にもなっていると言える。
また、公式でも「ロボットガールズにフルボッコにされる挑戦者募集」が行われておりいまいち萌えない娘、レルヒさん、ミヤリーに並んで「ピクシブたん」が採用され映像特典作品内に登場している。