曖昧さ回避
同名キャラクターについては → ビンタ(どうぶつの森)
概要
平手で相手の頬を引っ叩く行為、つまり平手打ちのこと。漫画やアニメでのビンタシーンでは手形が付くのがお約束である。握り拳で殴るイメージの強い男性よりも女性が使うイメージのほうが高い。親が子の頬を叩くのはかつては躾の一環とされていたが、現在は体罰と見做される上に子どもがグレる可能性の方が高いのでやらない方が良い。
拳でのパンチと比べると、訓練していない人でも素早く簡単に行え、相手も自身も重傷にはなりにくい(ならないとは言ってない)ため敷居が低く、咄嗟に実行してしまいがちな行動である。
文章で、頬などを「張った」と書いてあったらビンタしたという意味の表現になる。
肉体的ダメージ
非力な女性が用いるというイメージが強いため、拳で殴るよりは控えめな印象はあるが、相手の身体に物理的にショックを与えるという意味ではまごうことなき暴力行為の一種である。何より、何も考えずに力任せにやると相手の鼓膜を損傷させてしまう可能性があるので決して推奨できる行動ではない(ビンタする前に「歯を食いしばれ!」と言われることもあるが、これは歯を食いしばることでビンタの衝撃に備えさせるため)。
精神的ダメージ
ビンタは純粋な打撃攻撃としてよりも、相手に屈辱を与えるという意味合いの方が強いため、後先考えずにビンタをかますと、相手からの怒りを買う可能性が高い。特に、お国柄によっては国辱的な行為とみなされうるので注意が必要である。また、「いくら相手に非があるとは言え、人を殴打するなんて最低だ」「いじめと同じ」などの批判も少なくなく、最悪の場合は暴行罪や傷害罪で逮捕される事もある(仮にビンタで相手に怪我を負わせてしまった場合は後者になる)。やるほうはやるほうで掌に痛みが残り、やられた方は肉体的ダメージ以上に精神的な方ににくる攻撃でもある。
語源
そもそも「ビンタ」は鹿児島弁で「頭」「耳の脇にある髪の毛」を意味する言葉であり、外来語ではない。もともと、明治時代に現在の警察組織のひな型が発足した際、その関係者は鹿児島県出身者であることが多かったため、彼らが後輩への「指導」として耳の脇への平手打ちをかますことが多かったことから来ているようだ。
因みに英語で言う時は“slap”である。
メディア内でのビンタ
メディア作品などでは、女性が男性に対して怒りをぶつけるシチュエーションなどでよく用いられる。⇒痴話喧嘩
男性が女性に、男性同士のパターンは、体罰や親が子の頬を叩く場合が多い。
女性同士の場合はビンタの応酬という修羅場になりやすい。
また、錯乱状態の相手を鎮めたり、発狂した相手を正気に戻す手段として用いられる場合もある。雪山で遭難する等のシチュエーションだと、「寝たら死ぬぞ!」と失神寸前の相手を起こす手段として用いられる事もしばしばである。その割りにビンタを避ける描写は少なかったりする。
昭和のアニメやドラマでは感動的なシーンに使われたりもしていたが、平成半ばに体罰が社会問題となったため、現在のアニメやドラマでは扱いが慎重になっている。
ドラマの場合は力が入り過ぎて役者の顔に怪我をさせてしまう恐れもあるために細心の注意が必要であるし、NGで取り直しをするのも負担が大きい。
闘魂注入
元プロレスラーのアントニオ猪木氏の闘魂注入法としても知られる。
仮面ライダーゴースト
月村アカリがイゴールに対してビンタするのがほぼお約束となっていた。
種類
往復ビンタ
両頬を連続で叩くビンタ。
復路は手を返すか、手の甲で叩く。
両手で順番にたたくこともある。
サンドイッチビンタ
両手で両頬を挟むビンタ。
顔を動かして力を逃がすことができないため、普通のビンタよりも痛みを与えられる。
一方、腰を入れて片手を振りぬく強烈な一撃を見舞うことはできないので、大怪我をさせるようなビンタにはならず、痛いしビックリさせるけど安全性は高いという見解も。
しげるビンタ
他にも有名なビンタとして漫画家の水木しげるの描く、「ビビビビビン」(と叩くビンタ)等がある。描写を見る限り往復ではなく、片手で一方向から連打しているようである。
派生
手以外のもので叩くビンタ。
乳ビンタ
女性の胸で頬を叩くビンタ。
胸が大きい人ほど威力が増す。
当たり前だが普通の生活ではまず起こりえず、性的プレイの一環で行われる。
貧乳の女性に対しては精神的なダメージを与えることもできる。
札束ビンタ
札束で頬をたたくビンタ。
余程の量ではない限り物理的な威力は期待できないが、精神的なダメージを与えたり、金の力で相手を従わせることができる。
実際にビンタしていなくても、「札束でビンタしてきた」と言われたら、買収をもちかけたという意味になる。