「完璧なる世界の統合と調和には不確定な要素は一切あってはならない」
「選ばれた存在。唯一無二の頭脳!それが私だ!」
「疑問には検証が必要だ。分析してみよう」
「飛んで火に入る夏の虫・・・」
演:山本浩司
概要
第17話より登場した、眼魔世界の幹部。アランとジャベルに続く「眼魔の世界」からの第3の使者でアデルの部下。首には人間の魂を吸い取る"吸魂器"を下げ、ゴーグルの様な物を身に付けている。また、グレーの軍服を身に纏っている。
人間界における科学に相当する冥術学の権威である科学者。感情を始めとし、矛盾を抱える物全てを不要と見なす。そして、デミアプロジェクトと呼ばれる計画の遂行と、それによる「完璧なる世界」の実現のために人間界で何らかの実験を行っており、結果によっては、アデルから次の長官への昇進を約束されている。
人物像
科学者が故か理論に基づいた論理的な物しか認めない科学的思考の持ち主であり、疑問に思った事については検証を重ねようとする傾向がある等、一見すると今作きっての理系女子である月村アカリと似た者同士に見える。しかし、人間の感情や現在の人間そのもの等、"価値無し"と判断した存在については徹底的に嘲笑ったり、上記の台詞に有る様に自分自身を絶対の存在とみなす等、その性質は傲慢なナルシストであり、マッドサイエンティストそのもの。また、「部下では無い」と言う理由で一応立場が上の存在のアランにすら、慇懃な態度で接している。そして、他の眼魔と同様に無関係の人間を犠牲にすることに躊躇いが無い。また、タケルとの「眼魂と引き換えに人々の魂を解放する」という約束を平気で破った事もあった。
その為、「化学は皆の幸せの為にある」と言う考えのアカリとは、根本的な所で考えが食い違っており、第18話では彼女からその事をはっきりと指摘された。それ以降はアカリからKMS(完璧なるマッドサイエンティスト)と称されるようになる。ちなみに小説で明かされた彼の過去によれば、昔から自分の頭脳に鼻をかけて偉そうにしていた為、周りからは嫌われていたらしい(早い話が昔から性格は変わっていない)。
その後、デミアプロジェクトの実行を本格的に開始するために、ネットワーク関連企業「ディープコネクト」社を占拠する。社長のスティーブ・ビルズやその社員たちを眼魔眼魂で操り、その計画の規模を徐々に拡大させる。
人間から魂を回収したり、飛行機眼魔兄弟を遣って人間界の空を『眼魔世界』と同じ空にしようとしたり、人間を夢の中に閉じ込めたりと着々と計画を進めている模様。彼曰く、「人間の肉体と魂は貴重な資源」らしい。
アデルの命を受け、傘下の眼魔をけしかけアランを始末しようとしていると共に、眼魔としては悪意の無い画材眼魔と二代目音符眼魔、アランの排除に失敗し放浪するジャベルを「不良品」と見下し始末しようとする。
第28話では、タケルを除く不可思議現象研究所の面々、画材眼魔に音符眼魔という非戦闘員一行相手に(音符眼魔は無音能力しか使えず、まともな戦闘シーンがない。また、唯一それなりの戦闘能力を持っているアカリの不知火も弾き返してしまった)眼魔スペリオル・ナイフにわざわざ眼魔チェンジまでして襲いかかるが、御成に恩義を果たすために割って入ったジャベルの一撃で変身解除されてしまう。
それでも執念でジャベルを追っていこうとするが、ジャベルたちに対して「不良品」扱いしたことに怒ったアカリに平手打ちをお見舞いされ、泣きそうな顔で渋々撤退していった。
その後アカリを見る度に平手打ちがフラッシュバックされ、アカリに対して怒りを露わにしている。なお、第39話ではアリアからも平手打ちされている他、ゴーストとの戦闘中でもゴーストがそれっぽい動きを少し見せるだけで思わずビビってしまうなど、平手打ちが相当トラウマになってしまっている様子。
最終的にアカリからは7回、それにアリアからのも含めると8回もお見舞いされてしまった。
そんな第39話でゴースト達と戦い、遂にムゲン魂の「シンネンインパクト」を受けて初めて彼本人の眼魂が破壊される事となった。
…が、眼魔の性質からもちろん本体は健在で翌週の第40話では眼魔の世界から再び姿を見せた。
第41話ではアデルに挑んで倒されたイーディスの様子を見て「邪魔な長官がいなくなれば、自分が次期長官になるのももうすぐ」と喜んでいた。
第43話にて遂にアデルから長官に任命される。長官という言葉の響きに興奮する一方で、元長官だったイーディスの事を「あの老いぼれ、ざまぁ見なさい」と罵った。
それ以後は「デミア」を成功させ、アデルの完璧な世界の一歩を生み出す。
しかし、端末であるがゆえに超常的な力を得たアデルの意志の介入で精神を汚染されつつあり、時折アデルの顔に変貌するようになり、第46話では完全に融合を果たしてしまう。
第48話ではタケルたちと相対するが、アカリに3連続で平手打ち(この連続平手打ちによりアリアの分も含めて累計8発)され洗脳が解かれた。
その際、なぜ平手打ちで洗脳が解けたかと疑問に思っていたが、御成にその正体は「愛」であると諭された(無論、アカリは否定していたが)。
その後、眼魔コマンドの奇襲攻撃からアカリたちを庇うという、今までの彼の行いからは考えられない行動をとり、「愛」という言葉に不条理であると言葉を残して消滅した。
しかし、消滅したのは端末の眼魂だけであり、第49話では眼魂システムが機能しなくなったために肉体を取り戻した。その際「愛」という感情を理解した模様。
Vシネや小説ではその後、アカリとは共同研修者という関係でそれなりにうまくやっている(というより尻に敷かれている?)らしい。
アラン英雄伝
第2章に登場。
ネクロムスペクターに話しかけるアランにアデルから(ネクロムゴーストアイコンを持ち出したことで)期待されていると告げる。その様子を遠くから眺めていたがいざ見つかると「フードが邪魔で見えませんでした」とバレバレの嘘をつく。
その後は大帝殺害の罪を被せられたアラン抹殺の命を受け、彼を眼魔アサルト・眼魔スペリオルと共に追い詰める。
アランと何とか相打ちに持ち込んだ後はアデルに報告をすべく眼魔世界へと逃走する。
能力
前述の吸魂器で人間の魂を吸収出来るだけで無く、吸収した魂を元の人間の形に実体化させて意のままに操る事も可能。
また、変身用の眼魔眼魂を使用する事でジャベルとは異なる「眼魔スペリオル・パーフェクト」へと変身する。さらに、プロトメガウルオウダーに眼魔眼魂を装填することで、仮面ライダー達と同様にパーカーのような物を纒いパワーアップする"眼魔チェンジ"をすることができる。英雄のゴーストアイコンも使用できるが、強制的に力を引き出すプロトメガウルオウダーの仕様上本来の能力を発揮出来ない上アイコンの意思で変身(パーカー)が解除されるリスクもある。
ただ、純粋な戦闘能力に関しては、元々彼が戦闘要員でないことに加え眼魔眼魂の能力に頼り切った戦いをしているためなのか、あまり高いとは言えず、自らが変身する眼魔スペリオル・パーフェクトと比べて性能で劣るはずの眼魔スペリオルに変身したジャベルに一撃で変身解除に追い込まれていた上、ムゲン魂に手も足も出ずに圧倒されていた。
傘下の眼魔
オリジナルの眼魔に加え、以前登場した眼魔の二代目などの多くの眼魔を傘下にしている。しかし、画材眼魔や甲冑眼魔、音符眼魔(二代目)のような、ある意味どこか違う眼魔が多いのも特徴。
- ナイフ眼魔:魂の純度を調べるために女性たちを襲わせた。
- 画材眼魔:「ディープコネクト」社を占拠するために物体を抽象画化させた。
- 甲冑眼魔:青い炎で人間たちから魂を回収させた。
- 青竜刀眼魔(二代目):アランを抹殺するために送り込まれた。
- マシンガン眼魔(二代目):青竜刀眼魔と同様アランを抹殺するために送り込まれた。
- 飛行機眼魔(弟):人間世界の大気を眼魔世界の大気へと変化させるために活動を開始した。
- 飛行機眼魔(兄):弟が果たせなかった大気改造とアランの始末を命じられた。
- 音符眼魔(二代目):デミアプロジェクトの発表の際の曲作りを任されていた。
- インセクト眼魔(二代目):「ディープコネクト」社に潜入したタケル達を迎撃した。
- プラネット眼魔(二代目):インセクト眼魔と同様タケル達を迎撃した。
- 電気眼魔(二代目):タケルを追撃し、ユウイチ教授を人質にとった。
- ブック眼魔(二代目):電気眼魔と同様タケルを追撃し、アカリを人質にとった。
- 飛行機眼魔・パーフェクト:他者の心の声が聞こえるというアイドルのホナミを付け狙った。
- 青竜刀眼魔(三代目) :デミアプロジェクトのサーバーを止めようと動いたタケル達を阻止しようとした
- ナイフ眼魔(二代目) :青竜刀眼魔(三代目)と同じく、デミアプロジェクトのサーバーを止めようと動いたタケル達を阻止しようとした。
その他にも一般の眼魔スペリオルや眼魔ウルティマを引き連れる事もある。