概要
RGM-79C [WAGTAIL] ジム改 [ワグテイル]
ザンジバル級戦艦「ケラウノス」に予備戦力として搭載されていたRGM-79C ジム改をベースに、アナハイム・エレクトロニクス社から提供されたジムⅢ計画のトライアウトで落選した試作パーツを強引に組み込んだカスタマイズ機。
[ワグテイル]の名は試作パーツの開発コードをそのまま機体の名称としている。
ティターンズ側からは、頻繁に飛び回る姿から機体色と合わせて「ブルーフロッギー(青カエル)」のコードネームで呼ばれる。
両肩やバックパック等にスラスター・ブースター類を増設。脚部もフレームを延長して新型エンジンとプロペラントタンクを搭載し、これによってベース機であるジム改と比べて過剰なまでの機動力を誇っている。
「近代化改修プランとしてのジム改の高機動バリエーション」という意味ではティターンズが運用するジム改高機動型と同コンセプトであるが、ワグテイルはその面をより先鋭化させていると言える(脚部や肩のデザインラインからジム版フルバーニアンとも)。
但し、ジム改のフレーム強度の問題から追加パーツで想定されている出力を満たせない為、リミッターが設けられている(それでも本来のジム改と比較して有り余る程の推力を誇り、本機のアドバンテージと成っている)。
武装はジムⅡの物をベースにバレル延長とセンサー追加を施した強化型ビーム・ライフルとビーム・サーベル。
ビーム・ライフルは3連バースト(3連続射撃)モードとセミ(単発射撃)モードを切り替えが可能。
ビーム・サーベルは両肩とシールド裏に合計四本装備。
シールドに装備したサーベルはシールドに装着した状態のままでも使用可能と為っている。
シールドはジム・コマンドやジム・カスタム等が用いる曲面型対ビームコーティングシールドを、肩部スラスターに干渉しないよう上半分を除去した物を装備する。
この他敵から奪ったライフルやマシンガン等を使用する場合もある。
パイロットはヴァン・アシリアイノ。
MSK-003 ワグテイルⅡ
ヒューエンデン基地での戦闘で中破したワグテイルの改修機。
胸部をはじめとした損傷部位をジム・カスタムのものに、コックピットブロックや頭部、バックパックをワンオフのテストパーツに変更したもの。
ジム・カスタム用のパーツを組み込んだ事によりフレームの強度の問題が解決されており、ワグテイル用の追加パーツを本来の出力で使用出来る様に成った。
頭部はジム系のそれであるが、センサーはバイザーでは無く、跳弾板で囲われたツインアイに変更されている。
バックパックにはスラスターの搭載されたバインダーが装備されており、腕部と同規格のハードポイントを有しバズーカ等の武装を懸架可能な他、先端部にビームサーベルが装備され隠し武器や補助武装としても運用され、腕部を喪失しても戦闘の継続が可能と為っている。
ジム改、ジム・コマンド、ジム・カスタムのパーツに加えて複数種類のテストパーツで構成されており、ベース機が特定出来なく成った為、名称から「ジム」の名が外され型式番号もカラバ系の物が用意された。
携行武装はジム改 ワグテイルと同じ物を使用。
パイロットはヴァン・アシリアイノとフォルカー・メルクス。
MSK-003 ワグテイルⅡex
ニューギニア基地攻防戦後、ケラウノスのクルーが宇宙へ上がると共に再改修され、アウドムラへと配備されたワグテイルⅡ。
後にガウ改級「アトバラナ」へと受領され、第二次大戦中のエースパイロットの機体を新人パイロットに渡すという風習に倣い義勇兵のヨーン・ユルヤナが搭乗。
同じくアトバラナに搭載されたガンキャノン・ディテクター、ネモと共にグリプス戦役を戦い抜く事に成る。
元々の母艦であるケラウノスの撃沈によって予備の試作パーツが枯渇した為、バックパックをハイザックの物に、腕部をジムⅡの物へと変更し、カラーリングもカラバカラーに改められた。
結果、他機体からの流用パーツ数はワグテイルバリエーションの中でも最大と為っている。
また、北米での戦闘で被弾した際に再々改修され、頭部は元のジムヘッドに戻された一方でバックパックはジムⅢ用の最終試作品に変更された。
背部バインダーは取り外されているが、全スラスターを同調させた際の瞬発力は健在。
再々改修時の姿は電撃ホビーマガジンにて開催された模型コンテストの受賞作品をイメージソースとしている。
余談
ケラウノスでメインパイロットを務めたヴァン・アシリアイノと、カラバでのパイロットのヨーン・ユルヤナの両名は、後に宇宙に上がった際にワグテイル以上の機動力と加速性能を持つガンダムを受理している。