データ
形式番号 | MBD-1A |
---|---|
頭頂高 | 17.6m |
重量 | 79.2t(運航自重)、116.8t(最大発進重量) |
装甲材質 | マルチプルハイブリッド型ゼライトコーティング済 |
出力 | 28万ポンド(ドライ)、34万ポンド(CMP) |
武装 | 55.6mmハンドレールガンLPS22型、迫兵戦用レーザーソード×1、460mmレールキャノンKGX-9型×1、10連デュアルミサイルポッド |
概要
地球連合に亡命したラング・プラート博士の指揮で中国の重慶基地において、設計と開発が行われたドラグナーの量産型にして地球連合軍初のメタルアーマー。
ドラグナー各3機の特性である戦闘、攻撃、偵察を一つに纏めた設計されており、最新技術と連合の技術も盛り込まれている(つまり全部乗せ)。
フライトユニットは標準装備されている為、大気圏内での飛行も可能。
ロケットエンジンに換装する事で、ノンオプションでの大気圏外活動も可能とした。
フレームは試作機のものをベースにパーツが簡略化され量産性が高められたものを使用し、改良型の核融合炉や姿勢制御バーニアを採用、D-1と同等の運動性を発揮する。
胸部にはD-3のものを集約した電子機器を備える。
D-2のレールキャノンの改良型を右肩に、ミサイルポッドを翼部に装備しているため中遠距離攻撃にも対応し、結果的に汎用機としての総合性能はD兵器以上と成った。
その上、コンピュータの補助により操縦の大半が制御される為、練度の低いパイロットであっても高度な操縦を可能としている。
生産効率も高めに設計されており、ギガノス製メタルアーマーと構造・パーツの共通化により接収した工場で即座に生産可能な互換性を確保している。
この事から見ても、ドラグーンの恐ろしいまでの汎用性は今までの量産型ロボットに無いインパクトを与える事と成ったと言えよう。
これの完成に伴いD兵器はお役御免と成ってしまうがラング博士の提案でD兵器はカスタム化され、より突出した性能を持つに至っている。
登場当初はパイロットの技量や経験差から性能を発揮出来ずに倒される事も多かったが、これまでギガノス軍のメタルアーマーに辛酸をなめさせられてきた地球連合軍は量産・配備されたドラグーンを主力機として地球各地で反攻作戦を開始、ギルトールの死による混乱も相まってギガノスは一気に劣勢へと追い込まれていく事となった。
欠点は汎用性を優先した為、他のメタルアーマーと比べても平均的な性能で突出した特徴が無い事だが、これには強力なメタルアーマーを少しでも早く製造し数を揃えたいという連合側の台所事情が関係している。
しかしそれは今ある技術を全投入し究極のメタルアーマーを開発するというラング博士本来の構想とはかけ離れたものである為、D兵器のカスタマイズを実行したと言われている。
「主人公機より強い量産機」
それまでロボットアニメの量産機は試作機(=主人公機)の廉価版で低性能というのが常識であったが、このドラグーンは正真正銘の試作機より高性能の量産機である。
ドラグーンの設定はそれ以降のロボットアニメの量産機にも影響を与えており、単なるやられ役という認識を一変させた。
そして主役機よりも高性能という設定は良くも悪くもリアルロボットの立ち位置を変えたと言えなくもない。
現在のロボットアニメでは主役機より性能が高い量産機の登場は定番となっているが、大抵は後半でより強力な機体に乗り換える(もしくは機体改修による強化を行う)事で量産機との格差を保っている。
実際、現実の量産機は一部を除き試作機より高性能なのが多く、試作機はあくまでテストヘッドでしかないのが現状である。
しかしロボットアニメの量産機はあくまでやられメカであり、主役機である試作機より弱体化しているのが常識であった。
ドラグーンは現実寄りのスペックである為量産機としては高性能なのはある意味で当然と言える(熟練パイロットが搭乗した際には敵メタルアーマーを一蹴する活躍を見せている)。
しかし劇中では主人公チームを活躍させる都合上やられメカ扱いになるケースも多く、集団出撃が基本であった事も拍車をかけていた。
とは言え、劇中では詳しく描かれなかったものの戦況をひっくり返す程の戦果を挙げており、短期間でギガノスを地球圏から撤退させ本拠地である月にまで戦力を衰退させる事に成功している。
これはガンダムで大量の量産機を導入しても完全に戦況をひっくり返せずジオン残党を数十年も世に蔓延らせる状況を作ってしまった連邦とはほぼ逆と言えなくもない。
ちなみにスパロボMXでは「性能は良いが描写としてはやられメカ(要約)」と紹介している。
バリエーション
- ドラグーン1
型式番号MBD-01F。背部に専用のキャバリアーユニットを装備した戦闘特化タイプ。
- ドラグーン2
型式番号MBD-02A。攻撃特化タイプ。75mmハンドレールガン、240mmレールキャノン×2、2連装75mm自動砲1門を装備する。
- ドラグーン3
型式番号MBD-03R。偵察型。各部にレーダーを追加。探知能力はD-3よりも向上した。大気圏内飛行の際は背部メインスラスターをフライトユニットに換装する。
以上の3種は基と成ったD兵器各機のコンセプトを復活させた機体で、ラング博士が本来考案した量産計画でもある。
本来のドラグーンはD-1を基としたメタルアーマーで、状況に応じて各形態に換装する仕様だった。
関連タグ
機甲戦記ドラグナー ドラグナー メタルアーマー 量産機 地球連合軍(ドラグナー)
こっちは大元よりも簡略化しているため性能的には劣っており、やられメカではあるが時折活躍する事もある。パイロットが不慣れな者が多く練度が低い事も共通している。
此方の場合、大元となった試作機は完成後にお役御免となり、敵軍の新型機とも互角に渡り合う等、やられメカとしての扱いは殆ど無く、名実共に強い量産機を地で行く機体である。
これは乗り手が常日頃から魔獣と戦い続けている練度の高い兵士が揃っている事も起因しており、例えるなら『性能だけでなくパイロットにも恵まれたジムやドラグーン』とも言える。
なお、主人公機はこの機体をベースに魔改造に次ぐ魔改造を重ねた超高性能かつ乗り手を選ぶオーバースペックな機体となっている。