概要
裏切り者たちが奪ったデータにより作成されたGNドライヴ。別名「T(タウ)型」。
作中ではCB側から「擬似太陽炉」と呼ばれているためあたかも偽物であるかのような印象を抱きやすいのだが、実際には粒子生成の手法として最初に開発されたのはこちらであり、GNドライヴ[T]はそれを再現したいわば『初期型太陽炉』と言うべきものである。
『電力を使ってGN粒子を生成する変換炉』とも形容されるが、劇中にて炉内の空間圧縮の発生が言及されており、再稼働させる際は再び始動機でそれを発生させなければならない(一応、出力を絞り、自前の発電力を維持に回し、更に外部から継続して電力供給を受け続ければ稼働を続ける事は出来る)。
またオリジナルの生成するGN粒子が緑色なのに対して、こちらは赤(セカンドシーズンではオレンジ)である。
その他の違いは
- 電力を使って稼働させるため、実質作戦可能時間が有限。
- GN粒子の毒性がそのまま残っている(セカンドシーズンで国連軍製は改善)。
- トランザムを発動できるが、使用すると損壊してしまう(後にトレミーから持ち出されたデータにて改善。損壊せず、一度の稼働中に複数回のトランザムに成功している)。
- 生体活性能力や、トランザムバーストなどの太陽炉本来の機能がなく、動力炉として特化している。
- 一度停止させると再稼働には外部から始動機を必要とする(ガンダムスローネのように始動機を取り付けていればこの限りではない)。
生産に特殊な環境を要するオリジナルと違って、地球圏で割と安価かつ大量に生産できるため、作中ではほとんど使い捨ても同然に大量投入されていた(もっともストックがないと困る代物である故に、撃墜され放置されていた機体からドライヴだけ回収した事例もある)。
また個々のドライヴ間で量子波動の周波数が変更できない、オリジナルの太陽炉と比較して、GNドライヴ[T]は適合させやすく安定しているため、(出力増大の目的に限って言えば)安定したマルチドライブ・ツインドライヴが実現しやすいというメリットもある。
オリジナルの太陽炉が円柱状の形をしている場合が多いのに対し、こちらはスラスターが付いたコーン型の形状(国連軍に提供された時の物)のケースが多い。連邦側では特に形状が大きく変更されることもなくGN-XⅣまで使われ続けている。外宇宙航行艦ソレスタルビーイング号の大型粒子砲に使われるのもコーン型である。
余談
何かと物々しい設定であるが、駆動方式はGN粒子で発電した電気で機体各部のモーターを動作させる、またはGNドライヴ用のモーターで動作しているとされている。
電気駆動併用のモーターが本格導入されたアヘッド以降、擬似太陽炉搭載機では従来式のバッテリーも積載した設計が普及し、平均全高は20mクラスとやや大型化している。これはアロウズのMSハンガーでは普及規格となっていたことから、後発のイノベイド専用機も機体サイズは合わせる運びとなった。