「完全平和など…戦うことの出来ないものの戯言なのではないでしょうか…?」
プロフィール
年齢 | 15歳(TV版時) |
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出身地 | サンクキングダム |
身長 | 154cm(※160cmとしている場合もある) |
体重 | 体重38kg(TV版時) |
瞳 | ネイルブルー(一部媒体でヴァイオレットとしていることもある) |
髪 | 茶色味帯びたブロンド(薄茶色の髪のときも多い。) |
CV | 矢島晶子(現・うえちあき) |
概要
本作のヒロインで、SEEDのラクス、カガリ、00のマリナ、鉄血のオルフェンズのクーデリアと共に非宇宙世紀を代表するヒロイン。
学業優秀で令嬢としての教養を備える。
物語が始まった時点では年相応の普通の女学生だったが、ヒイロ・ユイと出会ったことから彼女の運命は動き始めることになる。
地球圏統一連合のドーリアン外務次官の一人娘として育つ。
しかしかつて完全平和主義を唱え連合軍に滅ぼされたサンクキングダムの王女であり、OZの英雄ゼクス・マーキス(本名ミリアルド・ピースクラフト)の実妹であることが劇中で明らかにされた。
初期はお嬢様特有の傲慢さや強気でお転婆さ、かつ自信過剰な面が強調されていたが、優しくて思い遣る心があり、多くの困難にぶつかると共に性格が徐々に軟化し成長。
強い意志をそのままに、他者への思いやりを益々、見せるようになった。
劇中での活躍
新機動戦記ガンダムW
ヒイロは自分の顔を見たリリーナを殺そうと、翌日聖ガブリエル学園に転入し、彼女に「お前を殺す」とささやく。
この時、リリーナは「何なの、この人・・・」と立ち尽くすことしかできなかった。
OZの幹部レディ・アンが彼女の養父を暗殺するために起こしたテロの直後、瀕死の養父から自分の出生について教えられる。
憎しみに駆られ、一時はレディ・アンを殺害しようとしたが失敗、ルクレツィア・ノインに窮地を救われ、その後実父である前王の遺志を継ぎ完全平和主義を提唱、王女として王国を再建する。
しかしロームフェラ財団のデルマイユ侯が彼女の思想や影響力を危険視し、リリーナや周囲の尽力にもかかわらずサンクキングダムはOZの総攻撃が行われ、自らサンクキングダムの解体を宣言、王国は再び崩壊した。
その後、彼女の出自やカリスマ性に目をつけたデルマイユ候によって、ロームフェラ財団への反感を打ち消すための傀儡として財団代表に就任させられる。
リリーナは世界国家の樹立を宣言し、世界国家元首「クイーン・リリーナ」と呼ばれる身になる。
傀儡である自分が偽りの平和しか生み出していないことを不本意に思うリリーナは、しばらくは自らのなすべきことに迷っていたが、ウェリッジ侯など財団の他の貴族達に支持を得たことをきっかけとし、財団総会でOZの武装解除を宣言し地球と宇宙の共存を宣言。
財団全体の支持を受けデルマイユ公爵を失脚へと追い込むことに成功(要するに財団を乗っ取ったも同然)し、完全平和を実現する寸前にまで至る。
しかし折り悪く、直後に実の兄であるゼクス(ミリアルド・ピースクラフト)が反地球組織「ホワイトファング」の代表として、宇宙に敵対する存在としての地球の排除を宣言してしまう。
リリーナは板ばさみとなり苦悩していたが、復活を果たしたトレーズ・クシュリナーダによってその座を追われ、自由に行動するよう言われた彼女は兄を止めるため宇宙へ上がる。
しかしゼクスの意志は固く、彼女を妹として厚遇はするものの説得に耳を貸さなかった。
囚われの身となるが、リリーナを救うために単身潜入してきたヒイロに救われる。
終戦後は統一国家の外交次官として活躍。
当初はお飾り程度の名誉職だったが、戦後処理の実績を買われ、後に正式に外務次官に任命された。多忙を極めるため、学校は休学している。
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz
彼女がいなくては統一国家が立ち行かない程の影響力と求心力を狙われマリーメイア軍に拉致される。
ことあるごとにマリーメイアの説得を試みるが、彼女は聞き入れず、リリーナはなすすべもなく事態に流されてしまう。
しかし、追い詰められ、負ける戦いでありながら戦う事をやめないカトルたちをモニターで見て、「私は逃げていました」と通信を奪い、世界中の人々に対して「平和は誰かから与えられるものではなく、自分自身の力で(得るもの)」と訴え、支配を受け入れようとしていた市民たちを奮い立たせることに成功する。
ヒイロが大統領府を破壊しようとした際は彼に殺される事を受け入れ、恐怖で震えていたマリーメイアに「恐いの?マリーメイア。」と呟き彼女を驚愕させる(結果的にヒイロが直前で照準をずらした為助かる)。
その後、その場に現れて「もう誰も殺さなくてすむ」と安堵するように呟き倒れたヒイロを暖かく抱きとめた。
漫画版ではその後、ヒイロがリリーナのボディーガードとして活動。
戦後は外務次官として地球とコロニーの橋渡しをしつつもテラフォーミングの実現に向けて尽力している。
なおOVA劇中ラストの演説は大統領選挙関連の演説であり、その後立候補している。
ヒイロとの関係
ヒイロ・ユイとは彼が地球へ降りたばかりの頃からお互いの立場を変えながら何度となく出会い、命を狙い狙われる関係にありつつも次第に惹かれあい、恋愛関係になる。
最終話では飛行機の搭乗員に扮したヒイロから誕生日プレゼントであるぬいぐるみとバースデーカードを受け取るも、ヒイロを呼び止めいつか(一話)のお返しとばかりにバースデーカードをビリビリに破り「次は自分で渡しなさい」と歳相応の笑顔で応えている。
ヒイロに絶対の信頼を置いており、小説版『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』ではリリーナ諸共シェルターを撃ち抜こうとするヒイロの心情を理解して、彼に殺される事を受け入れていた。
ヒイロを『星の王子様』と呼ぶ事があったが、元々は11歳の頃にテロリストに人質にされて、兄とは知らずにゼクスに助けられた時にゼクスが名乗った名称である。
『EPISODE ZERO』に収録されている彼女の前日談では、ヒイロらしき少年と幼い頃に出会っている。
その際に、第1話にてヒイロに向けて言った自己紹介と同じ言葉を口にしている。
なお、この少年がもしヒイロ本人であった場合、本編におけるヒイロとの「追いかけっこ」は、この時から始まっていたといえる。
その他
いろいろとブッ飛んだガンダムWでヒロインを張るだけあって、この子も相当ブッ飛んでいる。
担当声優の矢島女史がキャラクターの理解に苦しみ、スタジオへ行くのが苦痛だったというエピソードもある。
『早く私を殺しにいらっしゃい!』は至言。
スーパーロボット大戦では
ゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」でも、「リリーナ・ピースクラフト」として完全平和主義を実現させるべく、奮闘する展開が多いのだが、平和を真摯に求めるあまり融通の利かない面を見せてしまう事も多い。
ミケーネ帝国や邪魔大王国、ギシン帝国、はたまたは凶暴な殺戮集団でしかないガイゾックまでと、どう考えてもまともに話を聞く気の無い集団にまで交渉・説得を試みた結果都度殺されかかっている(しかも、護衛をつけておらず、ガイゾックの場合は同行していた連邦兵が殺されてしまった)。
この為、救出役を任される事になるプレイヤー部隊の一部からは冷めた目で見られてしまう事があり、特に剣鉄也や結城沙羅、神勝平らからは張五飛と同じく完全平和主義そのものを否定されてしまっている。
しかし、戦いや力のみに頼らず平和的方法による戦争を終結させる彼女の意思や覚悟は正真正銘の本物であり、地球人とバーム星人で構成された平和解放軍に参加したり、異星人という理由だけで銃殺しようとした三輪長官やコーディネイターの撲滅しか考えないブルーコスモスの盟主達にも毅然とした姿勢で立ちはだかる等、芯の強さを見せてくれる。
木連との和平の際にも、彼らが聖典としているアニメ「ゲキ・ガンガー3」を真面目に見ており、「A」では「敵側の司令官と基地のアナウンスの声が同じ」だったり、「レバーの位置が時々違っていた」のに気が付いていた点を指摘して、テンカワ・アキトから内心、「マニア…?」と評されていたりも…本当に真面目である。また、和平交渉の会談の場で白鳥九十九が撃たれた際は、地球を敵視しているにも拘らず、敵対していた地球側の代表である自分では無く、自分達木連側の人間である白鳥を討った矛盾さを指摘した上で、画策した草壁春樹を非難している(木連側にとっては、和平を主張して味方の厭戦気分を高める白鳥の方が邪魔だった)。
一方、『R』では改変前の世界では完全平和主義の信用失墜によりデキムのクーデターが大成功を収め、結果リリーナは殺害されてしまったと言うとんでもない事になっている。
登場する作品では、ほぼ重要人物の一人として扱われる事が多く、ラクス・クラインやカガリ・ユラ・アスハ、マリナ・イスマイールといった他のガンダム系作品のヒロイン達と共に、平和な世界を実現する為の方法を模索する人物となっている。
近年では、ミネバ・ラオ・ザビやクーデリア・藍那・バーンスタインも加わり、ガンダム系以外の作品ではナナリー・ヴィ・ブリタニアや皇神楽耶も加わっている。
忘れられがちだが、Endless Waltsの時点でもまだ10代後半であり、経験や年齢のハンデを突かれてしまう場面がよくある。
その場合はカットナル等の年長者が間に入って援護をしてもらえたりする。(とはいえ、師匠とも言えるカットナルからは「もう少し言い返せ」と発破をかけられる場面もある)
関連イラスト
関連タグ
新機動戦記ガンダムW ガンダムW EndlessWaltz リリーナ リリーナ・ドーリアン ヒイロ・ユイ
It's_Just_Love:EDテーマ。
野原しんのすけ&天野舞耶←中の人つながり。前者とは放送局も同じでリリーナが叫ぶとどうしてもしんのすけに聞こえてしまう。
セイラ・マス…兄がシャアリスペクトだからか、こちらは彼女のリスペクトキャラである。
マイン・ロード、真導勇座:後年のSDガンダム作品の主人公達でこっちも自分達が王家の子供だったと言う出生の秘密を知らずに育った繋がり(ただし彼らの国は敵として立ちはだかっている)。